無気力な僕がAqoursのマネージャーになってしまった件について 作:希望03
梨子ちゃん誕生日おめでとう!!!
可愛くて綺麗で、控えめだけど芯の強さは人一倍な梨子ちゃんが大好きです!!
それでは今回は誕生日記念です!
梨子ちゃん推しはぜひ読んでみてくださいね!
どうぞ!
?「こんなものしかあげられないけど…~…~…がん…」
梨子「なに?聞き取れないよ、待って!ねぇ!!」
~梨子家・梨子の部屋~
梨子「っ!はぁ…はぁ…ゆ、め?」
何だったんだろう。
目の前にはどこかで見たことがあるような男の子がいて、何かを話していて
どこか聞いたことのあるフレーズに渡された見覚えのある花だったけど、全文までは聞き取れず、男の子は去って行って…
梨子「…分からないわ」
時計を見るとまだ7時過ぎ、時計のアラームよりも早く起きてしまって、学校に行くまでまだ少し時間があった。
~梨子家・リビング~
どうせこのまま起きていてもやることもなかったため、私はリビングに向かい朝ご飯を取ることにした。
梨子「おはよ~」
梨子母「あら、早いわね?」
梨子「うん…ちょっと目が覚めちゃって」
梨子母「あら…余程楽しみだったのかしらね♪」
梨子「…?楽しみ?」
梨子母「ん?今日の誕生日会じゃないの?」
梨子「たん、じょうびかい…って!またいつものやるの!?」
梨子母「そうよ~!いつも楽しみにしてたじゃない!」
梨子「で、でももうこの年だし…恥ずかしいよ…」
梨子母「恥ずかしいも何もないわよ!今年も盛大にやるわよ~!」
梨子「い、いいよー!」
実際のところ、誕生日をこうして祝ってくれるのはむず痒くて、嬉しい。
けれど、流石にもう私も高校2年生。
盛大にやるとなると少し、恥ずかしさが勝ってしまう所があるのだ。
それに…
梨子「それに…今は、Aqoursの方が大切、だから」
私がようやく見つけた居場所。
ずっと恋焦がれていたあの男の子とようやく一緒に何かを成し遂げられそうな、そんな大事な大切なもの。
そして、何よりずっと弾けないと思っていたピアノもこうして弾けるようになったからこそ、今はピアノを優先したいのだ。
梨子「うん…だから今はいい…よね」
しかし、だからと言って祝われたくない、というわけではない。
祝われたら誰だって嬉しいし、ましてやそれがAqoursのメンバーとか…
私の想い人だったら、と思うとドキドキが止まらない。
盛大にやってもらうのも嬉しいけれど、結局のところ一番嬉しいのは想い人から
「誕生日おめでとう」
という言葉を貰えるだけで、それだけで良いのだ。
梨子「あれ、そういえば…」
あの時の夢。
どこかで見たことのあるような男の子。
あの男の子がずっと引っかかっていた。
梨子「もしかして、あの子…」
そう思ったのだが…
よくよく考えてみたら、あの時の優馬というのは無愛想の塊、みたいなもので誰に対しても冷徹な視線、言動を貫き、それはそれは酷いものだった。
そんな過去の優馬が、私みたいな女の子にプレゼントをあげる、だなんてそんな紳士的な真似するわけがないだろう、ということに気づき、結局私の見たあの時の夢は私が描いていた理想、ただの妄想だったのだろうという結果へとたどり着いた。
梨子「そうよね…まさか、ね」
そうしてあの夢のことは忘れよう、と決めて私は朝ご飯を食べるのだった。
~梨子家・玄関~
梨子「いってきまーす」
今日は日曜日だけどAqoursの練習は通常通りあるのだ。
ブラック部活、と思われるかもしれないけれど、私たちは好きで集まるのだ。
好きこそものの上手なれ、だからこそ私たちは今日も今日とて練習するのだ。むん。
気合入ればっちり、あとは向かうだけ…のはずが、唐突に電話が鳴った。
梨子「…千歌ちゃん?」
電話の相手は千歌ちゃんだった。
もしかして優君が電話越しに祝ってくれるのかと思って期待してたのに…
梨子「もしもし…」
千歌「あ、梨子ちゃん!おはよー!」
梨子「う、うん、おはよ…相変わらず朝から元気ね?」
千歌「えへへーありがとー!」
梨子「褒めてはいないけど…それで何の用?」
千歌「まずは梨子ちゃん、誕生日おめでとう!!」
梨子「あ、ありがと…要件はそれだけ?」
千歌「あ、と今日の練習はお休みですっ!」
梨子「…え?えー!?」
千歌「あ、もしかしてもう練習向かっちゃってる?」
梨子「い、いや向かってはないけど…」
千歌「じゃあ良かったー…そういうことだから!あ、誕生日のお祝いは皆と決めて、明日一日遅れでやることになったから!当日に祝えなくてごめんね…」
梨子「い、いや大丈夫よ!それだけでも嬉しいから!じゃあ明日また楽しみにしてるね?」
千歌「うん!じゃあ千歌もお手伝い行っちゃうから切るねー!」
そうして千歌ちゃんは電話を切ってしまった。
梨子「…どうしよ」
~梨子家・梨子の部屋~
梨子「はぁ…誕生日のはずなんだけど退屈になっちゃったわ…」
急遽休みと言われても特に出かける用事とかもないわけで
そうなるともう部屋にいるしか時間をつぶすことができないのだ。
梨子「うーん…どうしよー…」
俗に言う“薄い本”はもう読み漁ってしまったし、本当にやることが見当たらないと思ったその時、ふとピアノが目についた。
梨子「とりあえずピアノでも弾こうかな…」
そうして私はピアノに手をかけた。
梨子「うーん…あ、そうだ!Aqoursの曲を弾いてみようかな!」
そう決めた私はこれまでのAqoursの曲を、とピアノを弾いた。
初めて3人でスクールアイドルとして人前で歌った「決めたよ、Hand in Hand!」から始まり、「ダイスキだったら、ダイジョウブ!」
1年生や3年生が加入して、皆で歌うことはまだ叶わなかったけど、初めてこの町のすばらしさに気づけた「夢で夜空を照らしたい」
9人全員で初めて歌った「未熟DREAMER」
離れ離れだったけど、その時、初めて皆の想いがひとつになって、心の繋がりを感じられた「想いよひとつになれ」
そして初めて私たちが“0”から“1”にすることができた「MIRAI TICKET」
弾き終わったとき、Aqoursとして色々な「初めて」を皆と紡いできたんだなって心の底から感じられた。
あの時、千歌ちゃんたちとそして、優君と出会えていなかったら…
そう考えると…
梨子「今頃の私はどうなってたんだろう…」
恐らくピアノも満足に弾けないし、音楽そのものが嫌いになってたかもしれない。
そう考えるとすごく恐ろしい。
梨子「でもやっぱり…いい曲だなぁ…」
Aqoursの曲1つ1つに私たちの想い、そして優君の想いが込められていて、本当に心地が良い。
梨子「もう一回、弾こうかな…」
そう思い、ピアノに手をかけたその時
ひらりと本棚から一枚の譜面が落ちてきたのだ。
梨子「これ…」
落ちてきた譜面には“Salut d’Amour”の文字。
これはエドワード・エルガー作曲「愛の挨拶」という曲だった。
梨子「あ…」
その時、私はふと昔のことを思い出したのだった。
~回想~
あれはちょうど今日から4年前のこと。
そう、あの時も私の誕生日の日で。
でもその日も今の私みたいに誕生日なんて気にしてなくて、いつもピアノのことしか頭になかった。
だからあの日も週末にある発表会に向けて音楽室で発表曲の練習をしていたところだった。
梨子「~♪~♪~あっ…」
梨子「また同じところ…」
練習、していたのだがいつも同じところで間違えていた。
非常にゆったりとした曲だけど、曲調が変わったり、けれど柔らかく、流れるように弾かなくてはならないとか…
中学生にしては難易度が高めの曲を弾いていた。
優馬「…大変だな」
そんな愛想の無い台詞を吐いたのは当時の優君。
以前、曲を聴いてくれて、発表会まで来てくれてた男の子。
それでいて…私の一目惚れした男の子。
そんな優君も口ではめんどくさいとか言ってる割に練習に付き合ってくれていた。
しかし…
梨子「…どうしよう。もう発表会まで時間が、無いのに」
日にちが近づいているのに、うまく弾けない。
そのプレッシャーからか、私は泣きそうだった。いや、あの時はもう泣いていたかもしれない。
どこかに逃げてしまいたかった。できない自分が嫌で、惨めだったから。
そしたら、ずっと座っていた優君が立ち上がり、私に一輪の花をくれた。
梨子「こ、れは?」
優馬「…こんなものしかあげられないけど。誕生日おめでと。焦らなくても大丈夫でしょ。頑張って。」
梨子「綺麗…」
プレゼントするのにも本当に無愛想で、でもなんだかんだ私のこと見てくれていて、応援してくれて…
たった一輪の花だったけど、私はその時、この花が優君に背中を押してくれてるみたいに感じて、元気が出てきた。
梨子「…ありがとうっ!頑張るっ!」
優馬「…うん。」
失敗してもいい、とにかくこの想いを彼に、優君に伝えたい。
これが最後、最後にもう一回。
そう決めて、深呼吸。
梨子「…よし!」
~♪~♪~♪
…音が静寂に包まれていく。私は最後までミスもなく、一番いい出来で引ききることができたのだった。
梨子「で、できた!できたよ!優君!」
優馬「うん。聴いてたよ。綺麗だった。」
良かった。綺麗って言ってもらえて。
でも、あの時の想いは感謝だけじゃなかった。
あの曲のタイトルは
「愛の挨拶」
優君に私の愛を伝えたかったのだ。
伝わってはいなかったけど、それでも彼にこの曲を聴いてもらえてよかった。
そう、あの時の私は感じていたのだ。
~梨子家・梨子の部屋~
梨子「…そっか、あの男の子。」
なんで忘れていたんだろう。
あの夢の中での男の子は優君らしき者ではなく、紛れもなく、あの時の優君だった。
梨子「ふふっ…懐かしいなぁ…」
譜面を見て、懐かしさを感じながら私はもう一度ピアノに手をかける。
梨子「…よしっ」
そうして、私はもう一度、あの頃の、あのときめきの瞬間、一瞬一瞬を思い出しながら
「愛の挨拶」を弾いた。
梨子「ふぅ…」
弾き終わったもののまだ午前11時。
何をしようか、と考えていると家のインターホンが鳴った。
梨子「…まさか、ね」
でも…もしかしたら、という思いを持ちつつ、私は下に降りて、玄関のドアを開けた。
するとそこには
優馬「…こんにちは。」
梨子「ゆ、うくん…」
なんと目の前には優君が佇んでいた。
さらにあの時の、誕生日に貰ったあの時と同じ花の花束を持って。
優馬「…こんなものしかあげられないけど。誕生日、おめでとう。」
それはそれはあの時の優君に重なるくらいには無愛想な表情で…同じ台詞で…
いかがだったでしょうか?
ちなみにこの内容の補足説明をさせていただくと、
優馬があげた花は「ベゴニア」という花です。
このベゴニア、という花はピンク色の綺麗な花で、花言葉が「幸福な日々」、「愛の告白」という花言葉です。
「愛の告白」という言葉は梨子ちゃんが弾いた「愛の挨拶」にかけています(上手くない)。
「幸福な日々」は優馬が梨子ちゃんに対して、無意識下の中で彼女に対して自然と願ったものから来ています。
この説明を聞いて、見てみると情景が分かって、面白く見ることができます。
…多分。
ということで、次はルビィちゃんの誕生日記念ですね!
うん、忙しい!
ルビィちゃん推しの人は次回、よろしくお願いします!
それではここまで読んでいただきありがとうございました!
次回もよろしくお願いします!
現時点で貴方が考える優馬が付き合う相手は?
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松浦果南
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小原鞠莉
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津島善子
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鹿角理亜
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誰とも付き合わない