メカマスターが時間を稼いでいる間に、一度距離を取る3人。その3人を見てカリストは後を追おうとするも、その行く手をメカマスターに阻まれる
「あぁ?邪魔すんなよ!」
『悪いが、今のお前を行かせることはできん!』
メカマスターの機体によるラッシュが始まる。格闘タイプのゴッドガンダムの腕から打ち込まれる強力なラッシュパンチ。だが、カリストの機体はそのラッシュに合わせて同じラッシュを打ち込んでいく。
「ハッ!ラッシュ勝負か?楽しいなぁ!!!」
『くっ…ふざけた性能だな!』
ラッシュ勝負は次第にカリストが優勢になっていく、それはまるで決闘ディメンションの再来だった。トドメのストレートを放ったその時、一瞬の隙をついて背後に回り込む。
だが、それはダイバールック故に防がれることがなかった技だ。メカマスターが背後に回った瞬間に、改造されたファントムライトが勢いよく燃え上がる。
Iフィールドの嵐を防いだメカマスター目掛け決闘ディメンションの時と同じようなラッシュを再び仕掛ける。
「吹っ飛んでなァ!!!!」
『ぐっ!すまん…ハヤス!』
ラッシュ攻撃によってダメージを蓄積され、トドメと言わんばかりに回し蹴りによって吹き飛ばされるメカマスターを一瞥しハヤスを追いかけるカリスト。
本来ファントムガンダムには変形機構が備わっており、変形による高速移動が可能だがカラミティファントムには変形機構が搭載されていない。
しかし、元の機体よりも推進力を上げているため変形せずとも圧倒的な速度を誇る。すでにその視界にハヤスたち3人を捉えていた。
『見つけたぞ!!鬼ごっこは終いだァ!!』
「くそっ!どうしたら……!」
『ここは私たちに任せてください!』
『ハヤス!助けに来たぜ!!!』
迫りくるカリストにビームスマートガンを撃つ灰色のデルタプラスとハンドキャノンを撃ち込む前面に装甲をつけたグレイズが現れる。
ビームスマートガンはIフィールドの嵐によってかき消され、ハンドキャノンはカラミティガンダムの
だが、注意を逸らすことに成功する。
「テックスター!それにデクーも!いったいどうして……」
『私もコズミックファイターズの一員ですよ!どうやらコズミックファイターズなら参戦自由らしいんです!』
『だから俺も、アライアンスからコズミックファイターズの一員にテックスターにしてもらったってわけよ!』
「二人とも……」
『あー……、話し合いは済んだかよ?悪いが俺はハヤスに用があるんだよ。邪魔すんじゃねェ!!』
『来るぞ!テックスター!』
『はい!デクーさん!』
ビームスマートガンを撃ちながらカリストを中心に旋回射撃を行うテックスター。デクーはハンドキャノンを撃ちながらダインバンカーで貫くべくカリストへと接近戦をする。
Iフィールドの嵐によってビーム属性の攻撃は射撃、格闘。防御用の武装までも無力化する。故にビームスマートガンによる射撃は無視していた。
だが、バックパックの脇についていたダハックのアームドアームが飛来物を迎撃射撃する。それはビームスマートガンと共に撃ち込まれたミサイルだった。
背後の爆発によって、若干前のめりになったカリストに対し、デクーはダインバンカーの適正距離へ移動することに成功する。
そしてダインバンカーはついにカリストを貫いた……
はずだった。
ダインバンカーの射出された杭を右脇に逸らし、右側のアームドアームを一つ吹き飛ばすだけに終わってしまった。
杭を回収しようにも右脇に逸らされ、そのまま伸びきった状態の杭を掴まれてしまい回収することができなかった。
ガンダムフレームのように、カリストは自らのガンプラのフレームを改造していた。それはカラミティパラディンから引き継いだオリジナルの改造だった。
『ハッ、捕まえたぜ』
「こいつ……!なんて性能してやがる!並の機体じゃねぇ!」
『そんなに大事なら返してやるよ!!!』
「くそっ!放せ!」
ダインバンカーの杭をへし折られ、左手で機体を掴まれたデクーは逃げ出すことができなかった。
掴まれた装甲が掴んだ手の力の強さを物語るように歪んでいる。逆手に持った杭によって胸部から腰に掛けて思い切り突き刺され、デクーは退場してしまう。
『まずは一人、次はテメーだ』
「ひっ……」
残ったテックスターは向かってくるカリストに対して残ったミサイルの全てを撃ち込みウェイブライダー形態に変形して退避する。
しかし、向かってくるミサイルを残った三つのアームドアームで迎撃し、ついには高速で移動するテックスターに追いついてしまう。
飛行形態のまま掴みかかられ、その衝撃に恐怖したテックスターは思わず目を閉じる。目を開けた時、すでにテックスターは撃墜判定を受けていた。
カリストは掴んだデルタプラスにそのままの勢いでコックピットのある部分へと拳を突き刺した。テックスターの感じた衝撃とはまさに突き刺されたときのものだった。
『思ったよりも時間がかかったが……作戦の一つや二つ思いついてんだろうなァ!』
再びハヤスたち3人の後に追いついたカリスト、そこへナグサの放ったメガビームキャノンが直撃する。
ダメージはあまり見受けられないが直撃した衝撃で足を止めたところへリネのバスターソードが振り下ろされる。
しかし、そのバスターソードを白刃取りするとそのままナグサのいる方へと投げ飛ばす。
そして、投げ飛ばした硬直を狙いハヤスは急接近しカリストの機体の胸部へと渾身の拳を打ち付ける。
『なぁ……、まさかそれで終わりじゃねぇよな』
そんな通信が接触したと同時に聞こえ、ハヤスはドラグーンを展開しながらツインアグニをカリストに撃つ。
投げ飛ばされたリネを受け止め、再びメガビームキャノンを撃ち込むナグサ。
だが、ビーム属性を持つドラグーンやツインアグニ。メガビームキャノンは全て無効化されてしまう。そんな中、ハヤスはあることに気が付く。ファントムガンダムのファントムライトは時間制限のあるものだ。
しかし、カリストのカラミティファントムはその時間制限を感じないほど展開し続けていた。
それもそのはず、ファントムライトに必要な排熱を
故に物理属性のラッシュやハヤスの放った渾身の拳も受けきることができたのだ。
『終わりか?せっかく本気を出したってのに……じゃあな』
「う、うわああぁぁっ!!!」
『……あぁ?』
失望したようにハヤスへとトドメの一撃をもってリベンジマッチを終わらせようとするカリスト。
ハヤスはその一撃による強い衝撃に身構えていたが、その衝撃は一向に来なかった。
『ハヤス…!コイツを倒すのに必要なのは味方を、仲間を信じることだ!幼馴染の2人をな…!』
『メカマスター、てめぇ……』
『カリスト、少しは手加減ってのを知れよ!!!爆熱!ゴッドフィンガー!!!!!』
『手加減なんてしたら分かるもんも分かんねぇだろ!!!極熱!デモンフィンガー!!!!!』
ハヤスへと振るわれた一撃を防ぎ、必殺技を放つメカマスター。それに応えるようにカリストも自らの必殺技を出し巨大な爆発が起きる。
ハヤスは吹き飛ばされ、その両脇にリネとナグサが付き添い、支える。
ハヤスはメカマスターに言われた言葉を改めて思い返す。今まで自分を誘ってくれたのも、助けてくれたのも、好きでいてくれたのも
全部幼馴染の鳥井リネと長瀬瑠梨の2人だった。改めて二人の大切さに気付かされたその時、早川進に新たな必殺技が上書きされるように現れる。
それはリネと瑠梨の2人にも現れていた。
『メカマスター……俺は止まらねぇよ。まだ【ハヤス】を見出してねぇ……あ?』
「カリスト……これが最後だ!!!」
『万策尽きたってか?』
「いいえ!とっておきが今できた!」
『急ごしらえってことか?そんなんで俺に勝てるか!!!』
「勝てるわ!これが私たちの」
『なんだよ……できるじゃねぇか……!』