TS転生したら現代異能バトルゲーのモブキャラになってました   作:不死浪シキ

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海辺にも危険はいっぱい

 期末試験を乗り越え、ちょこちょこ出現する怪異をしばいて、皆でミナミの家に行き遊ぶ。そんないつもどおりの日常を過ごした。それから特に事件もないまま前期が終わってしまった。

 

 ヤヤカは期末試験でまた学年1位を取っていたがそれはいつもどおり。ホムラは他のクラスの女子のピンチをさっそうと助けてしまったらしく、危うくフラグ建設になりかけていたがそれもいつもどおり。ミナミはなぜか私の食事の好みを把握してしまったらしく、外食では何も言ってないのに私のぶんの注文までするようになった。助かります。

 

 夏休みが始まってからも生活はあまり変わらない。みんなで集まって課題をやったり、ゲームをしたり、外出したり、怪異をシバいたり。

 

 そうこうしている内にアレの期日が迫ってきた。

 

 すなわち水着イベント。ポロリはないがえっちな女の子たちだらけのスペシャルイベント。

 

 今こそホムヤヤカップル成立の時。必ずこの機に二人の距離を縮めさせる。

 

 

◇◆◇

 

 今回向かうビーチは電車を乗り継ぎ一時間弱の場所。午後に出現する怪異対策のためという名目だが、遊ぶ気満々なのでもちろん朝からでかけてる。

 

 到着次第、早速着替えて水着のお披露目だ。

 

「ホムラ、その、どうかな?」

 

「ああ、うん、その似合ってると思うぞ」

 

 うおおお!これは来たな。二人とも意識しまくってる。

 

 ヤヤカは露出の激しいビキニ。バストの前の部分がクロスしたデザインでセクシーだ。これはえっちすぎる。あと頭に乗っけたサングラスがお茶目でいいと思います。

 

 ホムラは普通にトランクス状の水着だ。うわ腹筋バキバキじゃないか。色んな場所にある傷の痕が男らしさを底上げしてる。原作でも昔から無茶をするタイプだったし、まさに男の勲章ってかんじだ。

 

「じゃあ二人は日焼け止め塗っててください。私はシオンちゃんとやるので」

 

「え!?俺がヤヤカにやるのか!?」

 

「背中まで一人で塗れるわけないでしょう。ちゃんとペアになってやらないと」

 

「そ、そういうことではなくだな」

 

 ナイスミナミちゃん。他人に日焼け止めを塗ってもらうのはこの手の王道だろう。塗る方も恥ずかしいし、塗られる方も変な声が出そうになってえっちだ。やらしいね。

 案の定ホムラはドギマギしてるしヤヤカは顔を赤らめている。これは脈アリだ。そのままくっついてくれ。

 

「じゃあシオンちゃん、そこでうつ伏せになってください」

 

 

 あ、そうかこれ私も塗られるやつじゃん。

 

 

 

 

 幸い私の口から変な声が出ることはなかった。この体くすぐったいと声も出せなくなるんだね。ミナミがかなり心配性なきらいもあってか手つきがねちっこくて地獄を見た。

 

 抗議の声もあげられなかったし、身体が痙攣して逃げ出せないしでかなり切羽詰まってしまった。塗り終わった頃にはもう疲れてしまって帰りたい気分。帰っちゃだめ? だめですか…

 

 

◇◆◇

 

 パラソルの下で体力を回復しながら三人衆を見る。持参したボールで早速遊んでいる様子だ。

 

 それにしてもミナミもたいがいえっちな格好だな。胸の方にもボトムの方にもリボンがあしらわれた白い水着を着てる。白い肌、白い水着に濡羽のように黒い髪が映える。可愛いというよりは綺麗なかんじ。

 

 私はこの前ショッピングモールで買った黒い水着だ。首元まで覆われてるしパレオもあるしで露出は少なめ。下着みたいに露出の多い水着は流石に恥ずかしくて着れない。

 

 それにしても三人衆はよく目立つ。ビーチ上の視線をかなり集めている。全員美形だし、そもそもネット上でも有名人だったからだろう。

 

 そしてついでに私の方もチラホラ見られてる。この前テレビに映ってたし、奇異の視線が送られてくるのもある程度は仕方ないか。先程まで三人衆と喋ってたのも注目を集める原因になっているのだろう。

 

 しかしあんまりいい気分ではないな。見世物になってるみたいだし、なにより水着という格好が落ち着かない。居心地の悪さを感じてると三人がこちらに戻ってきた。

 

「いやー疲れた!なんか飲み物買ってくるよ!」

 

「俺は腹減ったし出店みてくるわ」

 

「じゃあシオンちゃんはどうする? 私はちょっとだけ泳いでこようかなと思うけど」

 

 これはアレだな。ホムラとヤヤカが二人で出店を見て回れるように働きかけてるんだ。ここはミナミに乗っておこう。

 

「…わたしも…ミナミとおよぐ…」

 

 ホムラとヤヤカが二人仲良く歩きだしたのを見て一安心。いい感じに互いの好感度を上げてほしい。

 あと私もミナミと泳ぐと言った手前、有言実行せねば。

 まあ私は泳げないんですが。

 

「シオンちゃん泳げないのに来ちゃったんですか!?」

 

「…うん…」

 

 いざ水辺まできて動かなくなった私を見て、ミナミが驚いている。いや前世では泳げたけど今生では初めてなので…

 

「わかりました。私が泳げるまで教えてあげます」

 

「…ありがと…」

 

 ミナミに教えてもらってる内に泳げるようにはなった。前世の記憶もあるおかげで、そこまで時間はかからなかった。でもちょっとスパルタ気味で大変。あっという間に疲れてしまった。

 

 

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