私の、僕の愛を   作:野良詩人

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第5話

 

 

 

 

 目が覚めた。朝? 僕が目を開けると、目の前には、世界で最も会いたい大好きなの男の子、レイ君の寝顔があった。

 

 なんで、レイ君がここに……っ!

 

 少し忘れていた記憶が蘇る。たしか、昨日レイ君と再開して……一緒にゲームして……ご飯食べに行ってからまたゲームして……そして……ああ!

 

 そうだ。昨日、レイ君にちゅうしたんだ。それで……レイ君に好きって伝えて、レイ君も好きって言ってくれたんだ……じゃあ、両想いってことだよね……なら、レイ君にしても良いよね?

 

 レイ君の顔、綺麗。ちゅう、したら起きてくれるかな?

 

 ────ちゅっ

 

「………ん? 秋葉?」

「おはよ、レイ君」

 

 起きた。レイ君。ちゅう、したら起きたよ……甘えてもいい、かな?

 

「……レイ君」

「……なに?」

「ちょっと……甘えてもいい?」

「……私が対応できる範囲で」

 

 対応できる範囲。たぶん、僕が無茶言っても、レイ君は拒絶しない。だからと言って無茶をお願いする気もない。僕は……ただ、レイ君を肌で感じたい。もっと傍で、レイ君を感じたい。

 

 ただレイ君に抱き付いた。優しい、僕が大好きな人に抱き付いた。本当は、服もブラも取って素肌でレイ君を沢山感じたい。でも、そうすると、レイ君が困っちゃうから。今は我慢する。レイ君の匂いがする……レイ君が暖かい。もうちょっと眠っていたい……

 

「まだ眠たいのか?」

「うん……」

「……もう少しなら寝てもいいかもな。私も予定ないから」

「……良いの?」

「ああ、まだいいよ」

 

 レイ君は甘やかし上手だ。僕、ダメにされちゃうかもしれない。眠たい……眠っちゃおう。レイ君も良いって言ってるし……………もうちょっとだけ、お休みなさい。

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 秋葉と寝直して起きたのは午後一時だ。起きた理由は、ましろが私を起こそうと布団を踏み、少し寝苦しくなったからだ。

 

「ねこぉ~」

「にゃ~ん」

「にゃんにゃん」

「にゃぁ?」

 

 秋葉はましろと謎の会話をしている。どうやら、猫は好きなようだ。昨日は人見知りして出てこなかったが、今日は出てきている。

 

 私はキャットフードを餌皿に居れて、ましろはそれを食べ始めた。

 

「秋葉、私達もご飯にしようか」

「うん、わかった。今日は、僕も手伝うよ」

「それは、ありがとう」

 

 私は、秋葉と一階に降りて料理を始める。秋葉がかなり食べることは、昨日わかったから今日は多目に作ろう。

 

「一緒にお料理かぁ~、レイ君とやってみたかったんだよね」

「そうなんだ。てかさ、秋葉は料理する時間とかあったの? グラビアもあるし、テレビもよく出てたらしいじゃん」

「へ? レイ君、僕がグラビアやってるの知ってたの?」

「……友達がグラビア誌読むのが好きだからね。あと、同期が」

「へ、へぇ~。レイ君はさ。僕の水着とか、興味あるの?」

「あるかないか所か、昨日見たし……」

 

 秋葉と風呂に入った時に、生で水着は見た。私も男だし、興味がないわけではないけど、私は秋葉からの見返りが欲しくて居候を許可した訳じゃない。今ここで興味があるって言えば、秋葉は水着を直ぐにでも見せようとするかもしれないけど、私はそれを望んでいる訳じゃない。

 

「そっか……まぁ、良いけど」

 

 秋葉から、なんかがっかりしたような声が聞こえたけど気にしない。

 

「……レイ君。僕ね、レイ君と一緒にこれからも仲良くしたいんだ」

「それは私もだよ。秋葉は、私の初めて出来た友達だしね」

 

 秋葉とは仲良くしたい。友達としても、秋葉が望むなら別の関係でも。……秋葉と私は再会を約束したし、なんなら私は秋葉を幸せにすると約束した。だから、私は秋葉を大切にしたい。

 

 私達は、調理を再開した。野菜を切ったり肉を炒めたり、味噌汁を作ったりする。

 

「レイ君。僕らってさ、端から見たら付き合ってるように見えるのかな?」

「何で?」

「だって、お互いに名前呼びだし。一緒の家に住んでるし。距離感近いし」

「……私がここまで近いのは秋葉だからだと言っておくよ」

「それって、褒めてる?」

「ああ、褒めてるよ」

 

 私は友達が少ない。私の友達と言われれば、悠斗と同期二人、イラストレーターだ。ネットに入ったりすればかなりいるが、リアルで基本よくいるのはこの人達だけだ。

 

 秋葉は、私の初めて出来た友達だ。そして、私が初めて大切にしたいと思った親友だ。幼い頃から常に一緒にいたから、私は八年ぶりの再会でもここまで気軽に話せる。

 

「……レイ君、ご飯食べ終わった後、時間ある?」

「あるよ」

「ちょっと、近くのデパートとか行かない? 買いたいものがあるんだ。それに、レイ君とお出掛けしたいし」

「別にいいけど、何買うの?」

「好きな作家さんの新刊、今日発売だからさ。買いたいな~って」

「そうか」

 

 秋葉、小説読むんだ……

 

「私の部屋の棚にある小説、ラノベが殆どだけどさ、好きなように読みなよ」

「いいの? ありがと」

 

 秋葉と料理を終えて食卓に並べた。そして、一緒にご飯を食べて出掛ける準備をする。今日は女装しない。が、ウィッグは着けよう。

 

 秋葉はあまり服を持ってきてないらしいけど、着こなしがお洒落だ。似合っていて、可愛い。

 

「あれ? レイ君、女装しないの?」

「行き慣れてる場所に行くから、別にいいかなってさ。それに、秋葉が軟派されないように、牽制しないといけないからね」

「う、うん。ありがと……」

 

 あのデパート、品揃えは良いけど、娯楽施設が近いから軟派してくる輩が多いい。

 

「ここから、電車で二駅だけどいい?」

「全然、僕は文句ないよ。うん」

「そうか、じゃあ行くよ」

 

 財布、スマホ、鍵、よし。ちゃんと持ってる。家の鍵を閉めて、駅に向かい、電車に乗ってデパートに向かう。時間的な問題で人はあまりいない。満員は嫌いだから、私としてはありがたい。

 

「ねぇ、レイ君。手、繋いでいい? 僕のこと、守ってくれるんでしょ?」

「構わないよ。別に手を繋ぐぐらい」

「じゃあ、この繋ぎ方は?」

 

 私の握った手の握り方を変えてお互いの掌に指を絡めた握り方……俗に言う恋人繋ぎだ。それも、腕を絡ませながら……

 

「レイ君♪」

「……なに?」

「僕のこと、ちゃんと守ってね?」

「……ちゃんと守るよ。私の大切な人だからね」

 

 それから、静かに電車の中を過ごし、デパートに向かって買い物をして回る。

 

 

 

 

 

 

 私は現在、お手洗い前のベンチに座って、秋葉を待っている。買った服に着替えたいらしい。

 

 振動し出したスマホを見ると、悠斗から電話だった。

 

「なんのようだ?」

『お前、取った瞬間になんのようだ?はねぇだろよ』

 

 少し、チャラチャラしたしゃべり方が電話越しに伝わってくる。

 

『聞いてくれよぉ』

「レイ君、お待たせ」

「ああ、切るぞ」

 

 電話を切った。相手は悠斗だ。別に適当に扱っても誰からも文句は言われない。

 

「? レイ君、誰かと電話中だった?」

「ああ、でも気にしなくていい」

 

 スマホがまた振動し出し、画面を確認すると悠斗だ。

 

「レイ君、電話出なよ」

「……少し失礼するよ。もしもし、用件と要点だけ言え」

『酷くね! ブツ切っといて、かけ直したらこれは酷くね!』

「用件を言え、切るぞ?」

『グラビア誌のレビューなんだけどよぉ』

「……………………………………………切る」

 

 やはりとも言える内容だったので、容赦なく切る。スマホがまた振動をしだしたが、即座に拒否した。

 

「レイ君? どうしたの?」

「何でもないよ。学ばない馬鹿に、学ぶように機会を与えただけだよ」

 

 悠斗、いい加減学べ。私はグラビア誌を読まないし興味がないんだ。

 

 それからも秋葉と服を見て回ったり、本屋に行ったりして、フードコートで軽食を食べている。

 

「レイ君、スマホ振動しっぱなしだけどいいの?」

「……アイツ、懲りないな。ごめん、席をはずす」

 

 私はスマホを取り出して、着信履歴を見ると悠斗で埋まっていた。そのなかで、一通だけ、別の人物が紛れている。

 

「……もしもし、メリー? どうした?」

『やほ~、零無。いや~、声が聞きたくなってさぁ。電話しても取らないじゃん』

「……今、出掛けているもので」

『あっ、そうなの? ごめんね。じゃあ、用事だけ話すよ』

 

 私に電話をして来ていたのはメアリーのペンネームで作家をしている同期で、ご飯行ったり、一緒にゲームしたりをしている友人だ。

 

『明日暇? 暇なら、久しぶりに配信しようよ。ボクのファンが、零無とコラボしないの?って、言ってるんだ~』

「私は構わないけど……なんの配信するの?」

『ゲームでも、ゲリラで歌枠でも、どっちでもいいよ。それとも、なにもせずに雑談する?』

「雑談だとありがたいかな」

『おけ~、じゃあ、明日の十五時にそっち連絡するね~』

 

 そう言って、通話が切られた。私の作家同期、メアリー。自由人だ。私はそれから直ぐに秋葉の元に戻った。軟派はされていなくてよかったが、少し拗ねられた。

 

「女の子と電話ぁ」

「ただの同期だよ。さて、別のところ回るか?」

 

 秋葉は頷いて、私の手を引く。向かっている方向にはゲームセンターがある。

 

「プリクラ、一緒に撮ってよ」

「別にいいけど……」

 

 何故か一緒にプリクラ撮らされて、家に帰った。帰ってからも少し不機嫌だったが、一緒に料理してたら機嫌を直していた。






…………色々つまってきたけど……大丈夫かな? 私………
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