俺、ツインテールになります。2 's ~二人で結ぶツインテール~   作:中川カイザー

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第23話 空想のツインテイルズ

 ハーゲンティギルディが作製したDVD、『空想戦姫テイルレッド』。

 奴の発言からして、このDVDにはテイルレッドの戦闘データ、つまりテイルレッド及びツインテイルズとアルティメギルとの戦いの一部が収められている可能性が高い。以前、唯乃さんことテイルフェニックスと出会った時に一応、ツインテイルズについては教えてもらったが、やはり言葉だけでは伝わる情報にも限界がある。そのためにもこのDVDを見ることはツインテイルズをよく知るためにもかなり有益だろう。

 

 視聴するために俺はアラームクロックにやってきた。アラームクロックの二階はおやっさんとティアナの居住空間となっている。店内、奥にあるトイレ脇の階段を上がれば玄関はすぐだ。

 入ると同時にカランカランと入口のベルが鳴る。店内に客はいないし、今の時間を考えるとおやっさんは厨房の奥で明日の仕込みでもしているのだろう。

 厨房を覗き、おやっさんがいたのを確認した俺は声をかける。

 

「よっすおやっさん、突然だけどテレビ借りるぜ」

 

「うん? 和輝か。別に構わねぇがどうしたんだ?」

 

「知り合いから自主製作した作品(コイツ)を見てくれって言われてな」

 

 咄嗟に嘘をついてしまったが我ながらかなりよくできた嘘だと思う。おやっさんも何一つ怪しんでいない。むしろ興味津々といった感じでDVDを見つめている。

 言うことは言ったので、厨房を後にして二階に上がろうとする。

 

「あ、あと今日俺泊まるから飯よろしく」

 

 言い忘れたことがあったので戻って一言。おやっさんはそれを無言のサムズアップで返してくれた。

 

「泊まるつもりなの?」

 

 階段を上る最中にティアナが問いかける。

 泊まることはティアナにも伝えてなかったことだ。無理もない。

 

「まぁな。土曜までに見終わらねぇと駄目なら夜まで見れた方が効率いいだろ?」

 

「それなら和輝の家で見ればいいじゃない。どうしてここなのよ」

 

「俺ん家、パソコンないし、平日はばあちゃんがテレビを占領してるしで、碌な視聴環境がないんだよ」

 

 テレビは年寄りのばあちゃんにとって唯一の娯楽といっていい。ばあちゃん大好きの俺にそんな可哀想なことはとてもじゃないが出来やしない。

 

「和輝はほんとおばあちゃんッ子ね。心配させないように早い内に泊まるって連絡しなさいよ」

 

「わーってるよ」

 

「先に行って準備しておくから、早くしなさいよ」

 

 ティアナは視聴する準備をするためにも俺よりも早く階段を駆け上がっていった。

 それにしてもティアナの奴、すっかりこの家(ここ)の住人になっちまっていやがる。しばらく泊っていなかったとはいえ、俺よりもこの家に詳しいかもしれないな……

 

「……ない。……ない。リモコンがない……」

 

 前言撤回。連絡を終え、玄関を抜けて居間にたどり着いた俺の目にはDVDリモコンを必死になって探すティアナの姿が入ってきた。

 

「どこよ! どこにあるのよ!! 出てきなさいよ!!」

 

 なんだかこの光景。初めて出会った日を思い出す。テイルブレスを紛失してエレメリアンの前で騒ぐティアナの姿を……

 

「……ったく、しょうがねえな。あのなティアナ、こういう時は大体、おやっさんが犯人なんだよ」

 

 このままティアナに探ささせていてもキリがない。俺には大体の見当がついてるのでティアナの探す手を止めさせた。

 

「おやっさん、酔っぱらった時とかリモコンとかそこらにある物持ったまま布団に入るからよ」

 

「なによそれ……」

 

 おやっさんの悪い癖だ。夜寝る前に酒を飲みながらアニメや特撮のDVDを視聴する。ここまでなら別にいいのだが、酔っぱらった拍子で近くにあった手頃な物を部屋に持ち込む癖があってそれが問題だ。しかも、たちの悪いことに本人は部屋に持ち込んだ物をどこにやったかかの二択だが。

 早くに寝るティアナのことだ。きっとこの悪癖を知らないのだろう。俺はガキの頃、泊まった際によく被害にあったからよくわかる。

 

「すまないがおやっさん、入らせてもらうぜ」

 

 自分でない人の部屋に入るんだ。一応、誤りの一つは入れておくことにしよう。肝心の本人からの返事はこないが気にしない。

 

「俺は押し入れ探すから」

 

「なら私は布団と棚ね」

 

 捜索範囲は別にそこまで広くはないものの、役割分担すること自体は意味がないわけではない。闇雲に探すよりかはマシだからだ。

 

「いい年こいて……全く……」

 

 勝手に覗いておいてこの言いざまはどうかと自分でも思うが、この中身を見ると明らかに40代後半の押し入れではないなと思ってしまう。

 押し入れの中は大量のフィギュアとプラモデル、それに子供向けのヒーロー玩具とそれぞれが買った時の状態、つまり箱に入ったまま押しこめられている。俺がガキの頃から全く変わってない。むしろ新しいのが増えている。

 

「あったわよ」

 

 数分後、枕の下にあったリモコンをティアナが見つけ出した。ティアナの報告を聞いて捜索を終えようとした時だった。

 俺の視界の隅にチラッと薄緑に光る何かを捉えた。

 

「今の……」

 

「何やってんのよ、早く行くわよ」

 

「お、おう」

 

 どこかで見覚えのあるその何かを探そうとしたが、ティアナの声を聞き捜索を中断。ティアナの後を追って居間に向かった。

 

  

 

 

『空想戦姫テイルレッド 製作:ハーゲンティギルディ』

 

 DVDを読み取り終えるとテレビ画面一杯にデカデカとタイトル及び製作者の名が白い文字で蒼い背景に表示された。

 何というか凄く懐かしさを覚える画面だった。ガキの頃におやっさんと一緒にレンタルビデオ店で借りたヒーロー物を視聴する時のあのワクワク感を思い出す。

 そのままメニュー画面に入らずにオープニングが流れ出す。

 

『きたぞ〜正義の味方、テイルレッド〜♪ 戦え~僕らのテイルレッド~♪』

 

 昭和感溢れる古臭くて男らしい曲だ。所々に子供のコーラスが入って来る。

 胡坐をかきながら見ている俺と、正座しながら見ているティアナ。

 オープニングでスタッフクレジット(といってもハーゲンティギルディ含めたエレメリアンの名前と戦闘員(アルティロイド)のみだが)が流れる中、戦闘員と戦うテイルレッドの映像が流れる。この映像はDVDケースに描かれたイラストで描かれたアニメではない。おそらくアルティメギルがくり出した戦闘員と戦うテイルレッドの映像をそのまま使っているのだろう。

 

「これが……テイルレッド……」

 

 身の丈以上の剣を振るい戦闘員をバッタバッタと蹴散らしていく赤いツインテールが特徴の幼女、テイルレッド。俺とティアナはその姿に目が奪われる。

 

「すげぇ……でも、何というか……」

 

 テイルレッドの姿に妙な既視感を覚える。どこかで見たような気がしてならなかった。

 特に理由はないが、俺は隣で見ているティアナをチラリと見た。

 

(テイルレッド……はじめて見た気がしない)

 

 テイルレッドの姿に何か思うところや引っかかるところがあったのだろうか? ティアナの表情からはそれがうかがえた。

 それにしてもテイルレッドとティアナ、何というか雰囲気含めて色々と似ている気がした。

 

 そんなこと考えている間にオープニングが終わっており、本編が始まっていた。最初にハーゲンティギルディの声でナレーションが流れてくる。ナレーションの内容は要するに地球は狙われているといった奴である。

 そして赤いツインテールをした小学校低学年くらいの女の子が元気いっぱいに走っている場面が始まった。

 

『俺の名は茜。元気いっぱいの小学2年生の女の子!!』

 

「ドラマパートってこれのことか……」

 

 始まりからして何となく予想着いていたことだ。このDVD、本物テイルレッドたちが戦っているシーンとは別に、それに至るまでの経緯を役者が演じるドラマパートを挟むことで一つの特撮ヒーローものにしている。

 おそらくこの茜と名乗る赤い髪の女の子がテイルレッドに変身するという設定なのだろう。

 

『今日もいい天気だなー』

 

 ここまでほとんど致命的な点はないくらいのクオリティだった。流石はエレメリアンが作っただけはあると感心するほどに。だが、ドラマパートに入って人間が映ると途端に違和感が体を襲っていた。

 

「なんつーか、これ……」

 

 何というか登場人物の人間たち全てに言えるのだが、人間らしくないんだ。まるで精巧に作られたマネキンたちが会話しているように見える。おそらくエレメリアンが人間に変身して撮影をしているのだろう、でもここまで違和感が出るものなのか……

 唯乃さんってマジで人間になっていたんだな……これを見てるとしみじみそう感じるぜ。

 

「わかるわよ、その気持ち」

 

 唯乃さんの凄さをまた一つ理解した俺の隣、ティアナもうんうんと頷いていた。同じ気持ちなのだろうか。

 

「この子のツインテールからは愛が全く感じられない。まるで演じる為だけにツインテールにしているみたいに……これじゃツインテールに失礼よ」

 

「いや、そこかよ」

 

 ティアナと俺の感想は全く違う物だった。俺は登場人物全員の違和感。ティアナはテイルレッド役の子のツインテールについてだ。

 反射的にツッコミをいれてしまった。

 

「俺からすれば別に悪くないと思うけどな……」

 

 確かにオープニングで映っていた本物のツインテールに比べればこのテイルレッド役のツインテールは落ちるが、そこまで酷評するほどの物とは俺には思わない。元気いっぱいの女の子によく似合っていると思う。

 ティアナは怪訝な表情で俺の顔を見つめていた。

 

 さて、いつの間にか場面は変わり、茜は友達の女の子の家に行く場面。その女の子の名は蒼井と言うらしい。

 唯乃さんが言ったツインテイルズの情報。その中にはツインテイルズのメンバーについての物もあった。ツインテイルズはテイルレッド、ブルー、イエロー、ブラック、フェニックス、その他大勢と複数の戦士で構成されたチーム。

 このDVD、表紙には写っていなかったがキャスト一やイエローも登場する。おそらく蒼井という少女がテイルブルー役なのだろう。

 

『おはよう。蒼井ちゃん』

 

『グルルルル……』

 

「おいおい、もしかしてこれが……」

 

「……のようね」

 

 一体、何処からツッコめばいいのかがわからなかった。さっき、このDVDのドラマパートに出てくる人間は人間らしくない妙な違和感があるといったが、これはそういう話ではない。画面に映っている蒼井という少女の姿はどう見ても人間とは程遠い外見をしている。眼は常にギラギラと発光しており、肉体は昔話にでてくる鬼のように筋骨隆々、まさに怪物。一応、髪型はツインテールだがそれが余計にシュールさを加速させている。

 

『蒼井ちゃんは今日も元気だね!』

 

『ムネ……』

 

 しかも台詞が「グルルルル」と「ムネ」の二つしかない。それを女の子のらしからぬ低い唸り声で言うんだ。気持ち悪いし怖ぇ。

 ドラマパートが完全にフィクションなのはわかるし、本物のテイルブルーはこんなのではないとわかるのだが……一体、本物のテイルブルーが何をしたらここまで酷い扱いになるんだ。

 これには俺もティアナも苦笑いをするしかなかった。

 

『あっ!! 黄山さんだ!! おはようございます!!』

 

『グルルルル……』

 

 またしても出てきた新キャラ。チラッと映った髪型は金髪のツインテール。おそらくこれがテイルイエローなのだろう。今度は何もないと思ったらこちらもテイルブルー同様にかなりツッコミどころが多かった。

 

『あら茜ちゃん、おはようございますわ』

 

 テイルブルーのように明らかな人外が演じているわけではない。大人のお姉さんのような澄んだ声がで紡がれるお嬢様言葉がよく聞こえる。そう声とツインテールは違和感がないのだが……

 

「ねぇ、和輝。何故、この人にだけ身体にモザイクかかってるの……?」

 

 テイルイエロー役の人は頭部以外、全てがモザイクで覆われていた。

 全体像がわかった時、何故モザイクがかかっているのかは何となく理解できた。このキャラ、多分恐らく……裸だ。モザイク貫通するレベルで肌色なのがわかるし……

 

「ねぇ和輝、ドラマパート、カットしましょう」

 

「賛成」

 

 ティアナはリモコンの早送りボタンを力いっぱい押し込んだ。

 

 

 

 

 ガタンゴトンと電車が通過していく音が聞こえてくる。

 ここは学校の最寄り駅の高架下。日もすっかり落ちて暗くなったその空間の一角、一カ所だけ赤い提灯の光が照らしていた。提灯は屋台にぶら下がっており、書かれている文字それは『梅』の一文字だけ。そう、この屋台はラーメン屋、梅屋。

 梅屋は今時、珍しいラーメン屋台だ。曜日ごとに一定の場所を転々としているものの、いつも客が数人いる。その人気の秘訣は提供される昔ながらの醬油ベースのラーメンであろう。味良し値段良しで屋台独特の雰囲気以外は文句のつけようがない名物店ならぬ名物屋台。それが梅屋だ。

 

 梅屋に向かって歩く一人の女性の影。高架下入口の街灯に照らされ正体が明らかになる。それは双神高等学校の数学教師、山村華だった。華は迷いなく梅屋の屋台まで歩き、ラーメンと書かれたのれんをくぐる。珍しく客はいなかった。

 

「お久しぶりです。梅太郎さん」

 

「……華ちゃんか」

 

 梅屋の店主、名を諏訪谷梅太郎(すわたに うめたろう)。キラリと光る禿げ頭が特徴の初老の男性。普段は物静かで少し堅苦しいが、客に合わせたサービスを出してくれてとても良い評判の名物親父。

 華の挨拶に梅太郎はボソッと小さな声で応じた。

 

「教師になったんだっけか……」

 

「はい、今年の春から」

 

「そいつはよかったな……」

 

 多くの人達がこの光景に驚くことだろう。華が梅太郎と会話しているこの光景に。

 本来、梅太郎は話しかけられても滅多に返事を返さない。基本的に何も言わず、客側が求める最高の味とサービスを提供するのが梅太郎。要するに梅太郎は一昔前の職人のような存在であった。

 実際、梅太郎と会話することができるのは一握りしかいない。余程の常連でもできないそれを華は易々と達成していた。

 

『それでは今日のテイルバイオレット速報です』

 

 屋台上部に吊らされているラジオからニュースが流れてきた。内容は勿論、今日のテイルバイオレットについてだ。テイルバイオレットが児童公園に出現した怪物から子供たちを守ったと。

 それを聞いた華の表情が曇った。梅太郎はそれを見逃さず、華に声をかける。

 

「どうしたんだい? いつも元気だった華ちゃんらしくねぇ。まるで12年前のあの時期に戻ったかのようだ」

 

「すいません。その時のことが色々あって……」

 

「そうか……」

 

 重苦しい空気がスープの臭いをかき消して屋台に充満する。華はそれ以上何も言わない。

 

「まぁ……12年前に何があったかなんて俺は知らないし、聞きもしないが、とりあえず食って笑顔になんな」

 

 そう言い終わると梅太郎は特製ラーメンの支度に入った。

 ラーメンを作る梅太郎はある事を思い出していた。その記憶の中にでてくる10歳ほどの華、ある日を境に急に笑顔が消えツインテールをバッサリ切ってショートにしてしまった華。

 

「……うっ」

 

 笑顔が消える前の華を思い出そうとした梅太郎に頭痛が走った。まるで何かが妨害するかのようだった。

 そんな中、空気を読まない明るい声が聞こえてきた。

 

「店主、特製ラーメン一つ!! って……山村先生!? どうしてここに!?」

 

 その声の主は華の同僚の先輩教師、堀井龍之介。

 

「き、き、奇遇ですね……こんな所で夕食をご一緒できるなんて」

 

 華を見かけたせいでガッチガッチに緊張し声が裏返る堀井。その様は重苦しい空気を消し去るには十分すぎるほど滑稽なものであった。

 

 

 

 

『くらえ、正義の一撃!、グランドブレイザーーーーーーッ!!』

 

『グルルルル!!』

 

『ヴォルッティック! ジャッジメント!!』

 

 三者三様の必殺技がエレメリアンたちを屠っていく。レッドは大剣を活かした炎の斬撃、ブルーは槍を使用した水の刺突、イエローは巨大な大砲から放たれる雷撃に身を乗せた蹴撃。

 一応、言っておくが戦闘シーンは本物。セリフは全部、変身前の役者が当てているアテレコ形式のようだが……

 アテレコが下手なのか明らかにセリフが口にあってねぇ。特にレッドが。

 

「すげぇな……」

 

「そうね……」

 

 それでも、必殺技を放つ姿は凄まじく、ほとんど言葉が出なかった。やはり本物のだす迫力といったら全くといっていいくらいに別格だ。

 それに役者が演じたのではない本物のツインテイルズのツインテールの輝きはすげぇとしか言いようがなかった。

 

「にしても……イエローの露出癖はなんとかならねぇのかよ……」

 

 ドラマパートでイエロー役が裸だった理由がわかった気がする。本当かどうか疑ってしまうがどうやらテイルイエローは露出癖があるようだ。しかもはぁはぁと興奮するおまけつき。完全に露出狂のド変態だ。

 

「なんかごめんなさい」

 

「なんでお前があやまんだよ」

 

「何というか謝らないといけない気分になったの……」

 

 さっきからティアナの様子が変だ。俺とは反応が少し違うように見える、まるでツインテイルズを知っているみたいな……

 

『グルルルル!!』

 

 あと問題がもう一つある。戦闘シーンでのテイルブルーの声が実によくあっている。あの低い唸り声がだ。

 本物テイルブルーはドラマパートと違いちゃんと人間の女の子で、胸がないのに胸を強調するテイルギアな点を除けば変な所がなく、見た目は凄い可愛い。だというのに戦い方があまりにも容赦なく獣のようにエレメリアンを惨殺していく。ドラマパートで人外が演じている理由が少しわかった気がする。というかもう変身前の役者のほうが可愛いまである。それほどに本物のテイルブルーの暴れっぷりは酷かった。

 

「ひでぇ、これならミンチのほうがマシだぜ」

 

「……」

 

 画面に映るテイルブルーのエレメリアン殺戮ショー。それを見ていたティアナの表情が固まっていた。それを見てこれ以上見るのはヤバいと確信し、慌てて電源ボタンを押して視聴を中断した。

 

「……あれ? 私は何を」

 

「……思い出すな。思い出さないほうがいい」

 

 モザイクをかけるべきなのはテイルブルーの戦闘シーンのほうだろ。そう思わずにはいられないくらい凄惨な映像であった。

 俺ってまだ優しい部類なんだなとしみじみ感じたぜ……

 てかハーゲンティギルディは何故、このDVDにブルーとイエローを登場させているんだ……これを見ればヒーローがなんたるかを知れるんじゃないのかよ。それならレッドだけでいいじゃん。

 もしかしてあれか? ブルーとイエローは反面教師として見ればいいのか?

 

「あれ? 2人ともDVD見るんじゃなかったのか?」

 

 店の片付けを終わらせたおやっさんが居間に上がってきた。そしてそのままDVDを手に取る。

 

「よくできてるな〜テイルバイオレットをモチーフにしたオリジナルヒーロー物か〜」 

 

 本当はそっちが先なのだろうが、俺にツッコむことはできない。

 

「なぁ和輝、俺にも見せてくれよ」

 

「やめていたほうがいいぜ、おやっさん。色々とエグいシーンあるから」

 

 おやっさんの頭に?が浮かぶのであった。




DVDの内容は「パワーレンジャーシリーズ」「仮面ライダードラゴンナイト」などをイメージするとわかりやすいかも(特撮は本家のままでドラマパート及び声は現地な点が)

ちなみにハーゲンティギルディはツインテイルズとは実際に会っておらずほとんどイメージで製作しています。なおハーゲンティギルディが入手したツインテイルズのデータもブラック加入の前までしかありません。

以下ハーゲンティギルディのイメージ
レッド 正義感溢れる幼女
ブルー 危険生物
イエロー 露出狂のお姉さん
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