俺、ツインテールになります。2 's ~二人で結ぶツインテール~   作:中川カイザー

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今回はかなりオリジナル設定及び独自解釈が多いです。
ご注意ください。


第29話 12年前の真実 前編

 華はティルと出会ったことでシャイニーブルームに変身する力を手に入れた次の日、アルティメギルはこの世界のありとあらゆる国に対して宣戦布告を行った。

 全世界の機器を一度に纏めてジャックする未知の技術力に怪物たちの迫力、本来なら無力な人々は恐れ慄くはずであった。だがしかし、最初の頃は人々たちの関心は少なかった。

 理由その一、余りに現実的ではなかったために架空の出来事だと勘違いする者が多かったこと。

 理由その二、2004年はまだネット環境が普及しきっておらず、情報の広がりが遅かったこと。

 理由その三、実際にアルティメギルと対面した人曰く、あまり怖くなかったということ。

 理由その四、ひとたび出現してもシャイニーブルームによって迅速に倒されていたということ。

 これらの原因もあり、シャイニーブルームやアルティメギルが完全に認知されていなかった。

 しかし、来る日も来る日もアルティメギルの送り込んでくる刺客を倒し続ける日々やネットの一部で活動していた熱心なファンたちの活躍なども重なったこともあり、約半年後にシャイニーブルームの人気は爆発的に上昇し始め、同時にアルティメギルの脅威が全世界中に認知されたのだった。

 

 2004年、8月。

 10歳の小学5年生となった華は今日もシャイニーブルームとしてアルティメギルの送り込んでくるエレメリアン(変態)と戦っていた。

 

「ねぇねぇ、シャイニーブルームたん。君の……その……靴下をクンカクンカさせてくれないかな……?」

 

「絶対に嫌!!」

 

 靴下を愛するドーベルギルディのお願いを即座に一蹴するシャイニーブルーム。ドーベルギルディは落胆し、シュンとしてしまう。

 

『今だ!! 華!!』

 

「うん、わかった!!」

 

 ティルの合図を聞いてシャイニーブルームは弓状の専用武器、シャインアローを召喚し構える。すると地面から光が放出され、シャインアローに集まり、緑の光の矢を形成。シャイニーブルームの必殺技、ブルームシャインバーストの構えだ。

 

「ブルームシャインバースト!!」

 

 シャインアローに集められた光が一筋の線のように収束し解き放たれる。

 命を感じさせる緑の光の矢が風を切り裂きながらエレメリアンに直撃した。

 

「わおーーん!! もっと色んな靴下を嗅ぎたかったーー!!」

 

 間抜けな断末魔と共に爆散するドーベルギルディ。シャイニーブルームはそれを聞いて気持ち悪そうに顔を歪めた。

 

『華、スマイルスマイル。今日もテレビに映っているよ?』

 

「あ、いっけない。ありがと!! ティル」

 

 シャイニーブルームは慌てて笑顔を作るとカメラに向かってブイサインで決めポーズ。遠くから見ていたギャラリーたちから歓声が巻き起こる。

 

「おねぇちゃんー!! 今日もかわいいよー!!」

 

「キャア―――!! 可愛いーーーー!!」

 

「こっちにもしてくれーー!! シャイニーブルームたん!!」

 

「俺の妹になってくれーーーー!!」

 

 ティルは事あるごとに華に決めポーズや必殺技名を叫ぶこと、魔法少女らしく可愛らしく振舞うことを説いていた。ティル曰くこうすればシャイニーブルームの人気は伸び、結果的にアルティメギルの脅威を伝え安くなると。

 華はそれを信じて、ティル言う通りに実践していた。

 

「今日もおうえんありがとーーー!!」

 

 歓声をバックにシャイニーブルームは飛び立ち、誰もいない場所に着陸。変身を解除した。

 

『今日も絶好調だったね!!』

 

 首に下げているシャインペンダントからティルの声が聞こえてくる。ティルは華の部屋以外の場所ではシャインペンダントの中にいるのだ。

 

「こっちこそ今日もありがとうね、ティル!!」

 

 夏休みということもあり、まだ日は落ちていない。変身を解除した華に暑さが襲い掛かる。

 

「もう汗ベタベタだよ~変身している時は全くあつくなかったのに~」

 

『シャイニーブルームのコスチュームは耐熱耐寒に優れているけど……変身前は仕方ないね』

 

「ねぇ、ティル? この後家に帰ったらいっしょにお風呂入らない?」

 

『だ、だ、だ、駄目だよ……!! お母さんに見つかったら不味いし……』

 

 シャインペンダントのクリスタル部分が激しく点滅。ティルがかなり動揺しているのがよくわかる。だが、華は全気づかない。

 

「大丈夫だよ。見られてもティルのことはぬいぐるみって言えばいいし、それにもしバレそうになってもティルの力があればどうにかなるでしょ?」

 

 以前、こんなことがあった。

 エレメリアンと戦いを終えた華が変身を解除した時、親友である真衣に偶然その場を見られてしまったことが。正体がバレそうになり、どう誤魔化そうか悩んだその時、ティルは『仕方ないな~』とばかりに目から光を出して真衣に浴びせた。そして光を浴びせられた真衣は数分前までの記憶を失ってしまった。

 その時ティルは言った。魔法少女の正体は秘密でなければならない。もし、正体がバレそうになったら僕が何とかすると。

 

『そうだけど……でも……』

 

「だ~め。ティルもいっしょに入るの~!!」

 

 一方、華はそんなティルの様子に意に返さなかった。ルンルン気分で家までの道を歩きだす。シャインペンダントのクリスタル部分が緑ではなく真っ赤になっていたことを含めて、最後まで気づかなかった。

 

 

 

 華はそれからも裏ではティルと共にアルティメギルと戦い続け、日常ではティルと共に時に喜び、怒り、哀しみ、楽しむ。充実した日々を過ごしていた。

 11月に突入したそんなある日。自室の勉強机にて宿題を取りかかる華はティルに対してふと尋ねる。

 

「ねぇ、そう言えば結局、ティルは何処から来たの?」

 

『え……どうして……どうしてそんなこと聞くの……?』

 

 ティルの声は震えており、いつになく動揺していた。

 

「だって、前聞いた時は教えてくれなかったじゃん。属性力のことは教えてくれたのに」

 

『そ、それは……』

 

「ねぇ、教えてよ。もしかして華が驚いて信じないとでも思ってるの?」

 

『……』

 

「大丈夫だよ。もう今更、何言っても華驚かないからさ」

 

 華が念を押してもティルは何も答えなかった。

 その様子に初めは訝しむが、何か答えられない並々ならぬ事情でもあることを察した華はそれ以上追及することが出来なかった。

 

(言えないよ、こんなこと……)

 

 その夜、華がもう寝てしまった時刻、ティルは窓辺にちょこんと座り、夜空の月を見上げていた。

 

『僕はどうしたらいいんだろう……?』

 

 当然だが、月は答えてなどくれない。ティルは寝ている華の顔を見つめた。

 

『華……僕は……』

 

 ティルの瞳から涙が落ちた。

 

 

 

 

「ティルと過ごす毎日はとても楽しかったし、輝いていた……」

 

 ある日突然、ぬいぐるみのような喋る小さな生き物が現れ、戦ってくれないかと言われて変身するなんて、まるで魔法少女アニメの出来事じゃねぇか。ガキの頃、おやっさんと一緒に見ていたからよくわかる。

 まぁ、守る対象が世界や困っている人じゃなくてツインテールだったり、戦う相手がどうしようもない変態ばっかりなのは異質だけどよ。

 

「なぁティアナ。お前のテイルブレスの出自って先生のと同じじゃないよな?」

 

 俺はティアナと出会ったことで変身する力を手に入れた。先生の体験したようなファンシーな展開とは大違いだ。

 

「そりゃあ、テイルギアはあくまでも科学技術の結晶だし、そんな魔法みたいな物じゃないわよ。

 

「だよな。でもよ、テイルドライバーの方はどうなんだ?」

 

「それは……わからない」

 

 唯乃さんが言っていたことによるとテイルドライバーで形成されるテイルギアは、本物のテイルギアとは似て非なる物らしい。

 テイルドライバーは俺がエレメリアンと初遭遇してピンチに陥った時にティアナのテイルブレスから作られた物だ。出現した経緯からして科学とは程遠い何かな気がする。

 

「先生、一ついいですか?」

 

 俺とティアナがテイルドライバーで頭を悩ませている時、悠香さんは先生に対して質問を投げかけ始めた。

 

「少し気になったんですけど……そのティルってのは何者なんですか?」

 

「悠香さんそりゃあ、やっぱし、魔法の世界の妖精でアルティメギルと戦う戦士を探す為にこの世界で先生のような強いツインテール属性を持つ人を探していたとかじゃねぇの」

 

 悠香さんが何を言いたいのかがいまいちピンと来ない。

 ティアナや唯乃さんの話によるとこの世界ってのは平行して無数に存在している。その中には当然、科学力がこの俺たちが住んでいる世界よりも発展している世界だってある。だったら科学じゃなくて魔法が発展した世界だってあるはずだ。それこそ、少年少女が憧れちまうくらいのファンシーでメルヘンな世界がよ。

 

 俺の言葉を聞き、先生は静かに口を開く。

 

「そう、そう思うわよね。12年前の私も涼原君に似た考えを持っていたわ」

 

「どういうことですか? まるでそうじゃないみたい……」

 

 先生の口ぶりからしてティルの正体は俺の考えとはまるで違うみたいだ。その事が気になったティアナが追求した。

 

「……結論から言うとティルの正体やシャイニーブルームの力はみんなが想像する魔法みたいな物じゃなかった」

 

 はぁ? んじゃあティルは一体何者で何のために先生にアルティメギルと戦う力を授けたって言うんだよ。てか、シャイニーブルームの力も何か訳アリみたいだし。どういうことだ? 全く意味がわからねぇぜ。

 ティアナも悠香さんも俺と似たような反応だった。

 

「じゃあ、一体。そのティルってのは……」

 

 悠香さんが追求し、先生の表情がドンドン暗く重苦しい物になっていく。辛いことを思い出すかのように……

 

「これから話すのは、12年前の真実。そして魔法少女シャイニーブルームの最後の戦い――」

 

 

 

 

 2004年12月23日木曜日。

 クリスマスまでもう僅かとなり、この年も残り10日を切った。

 高校生や大学生はクリスマスを一人で過ごすかどうかで、小学生低学年以下はサンタさんにプレゼントを貰えるかどうかでそわそわする時期だろう。

 

 華は今年最後の小学校を終えて帰り道を真衣と共に歩き、いつも通りのタイミングで分かれ道に差し掛かり真衣と別れた。

 一人歩く華は通り道である神社脇に入ったあたりで周囲を見渡し始める。誰もいないことを確認するとセーターの胸ポケットに手を入れ、シャインペンダントを取り出して声をかけた。

 

「なんだかなつかしいね。ティルは華と出会った日の事、覚えてる……?」

 

 もう10ヶ月も前だ。今年の2月、華はこの先の雑木林でティルと出会い、魔法少女シャイニーブルームへ変身する力を手に入れた。そして、始まったアルティメギルと名乗る怪物たちの集団との戦い。全てはここから始まった。

 

『そう……だね……』

 

 ここの所いつもこうだった。華が声をかけてもティルの反応はとても薄く、心ここにあらずといった具合だ。華はその事がとても心配でこれまで何度か聞いてみたが、ティルは何も答えてくれなかった。結局、今はあまり問い詰めず、そっとしておくことにしていた。

 

「最初のころはシャイニーブルームの人気も知名度も今と比べたら全然だったよね。今じゃ色んな人がシャイニーブルームを真似してツインテールにするくらいだし」

 

 シャイニーブルームが活躍し始めたこの1年間でツインテールという髪型の地位は大きく向上したと言ってもいい。

 華がその事を言った時、ティルはシャインペンダントの中から飛び出した。華はその事に強く驚き、ティルの何かを決意した目と目が合った。

 ティルが大事なことを言おうとしているのを察した華は唾をゴクリと飲み込んだ。

 

『ねぇ……華。僕は……今まで君に黙っていたことが……。……!?』

 

「もしかして、エレメリアンが出たの……?」

 

『う、うん……』

 

「じゃあ、さっさと倒しに行こうよ。大事な話は後で聞くから」

 

『そ、そうだね』

 

 ティルがシャインペンダントの中に入ると華の頭にエレメリアンが現れた場所のビジョンが浮かぶ。

 場所を確認し終えると改めて周囲を見渡し、誰もいないことを確認。シャインペンダントを天に掲げ、ティルと決めた合言葉を声に出す。

 

「ツインテイルフォーゼ!!」

 

 華の体は緑の光に包み込まれ、シャイニーブルームへと変身。そして、強化された脚力を活かして天高く跳び上がり現場まで急いだ。

 

 

 

 周囲には人っ子一人いない辺り一面何もない平原。そのエレメリアンは堂々とした仁王立ちで佇んでいた。

 筋骨隆々の肉体に、百獣の王者ライオンを想わせる力強いたてがみ。特徴的なのはたてがみ含めた体毛の色が現実でよく見かける茶褐色ではなく、埃一つない純白。アフリカで神の使いとする伝承が残る神秘的なホワイトライオン。

 

「あの、エレメリアン……もしかして……」

 

『あ、あれは……』

 

 華はこのエレメリアンに見覚えがあった。それはアルティメギルがこの世界に宣戦布告を行った張本人、その名を……

 

「レオギルディ……!!」

 

 レオギルディの前に降り立ったシャイニーブルームはその迫力に足が竦んだ。

 レオギルディは今まで戦ってきたどんなエレメリアンよりも力強く、堂々としている。今までとはまるで違うのがハッキリとわかる。

 

『ついに……来てしまった……』

 

 ティルの声は震えており、とてつもなく怯えているということがシャインペンダントの中にいるというのにわかる。

 シャイニーブルームは首にかかっているシャインペンダントに向けて声をかける。

 

「ティル……? どうしたの?」

 

『僕のせいだ……僕が……』

 

「確かにレオギルディは強そうだけど、華は絶対に負けないよ。だってこの世界のツインテールがかかっているんだから」

 

 気持ちから負けていて勝てる戦いなど存在しない。シャイニーブルームはレオギルディの放つ迫力に震えながらも力強く言い放った。

 だが、ティルの震えは止まらない。いつもとはまるで違った。

 

「どうした? シャイニーブルーム」

 

 いつまでも戦う素振りを見せずにシャインペンダントに声をかけ続けるシャイニーブルームの姿が気になったレオギルディ。

 

「来ないのならこちらから行かせてもらうとしよう……!!」

 

 待つのが飽きたのか、レオギルディはその力強い体を重機の如く動かし攻撃に出るため動き出す。それに気づいたシャイニーブルームは迎撃するべくシャインアローを構える。

 現在判明しているアルティメギルの戦力では一番強いとされる相手だ。シャイニーブルームは速攻で決着をつけるべく弓を引き解き放つ。

 

「ブルームシャインバースト!!」

 

 解き放たれた緑の光の矢が風を裂きながら一直線にレオギルディに飛んでいく。本来ならこれで決着がつくシャイニーブルームの全力の一撃だ。

 だが……

 

「効かん!!」

 

 まるで蚊を払うかの如く手を動かすと一瞬にしてかき消されてしまった。必殺技ブルームシャインバーストはレオギルディに対してまるで効果がなかったのだ。

 

「うそ……!?」

 

 シャイニーブルームはその現実を直ぐに受け止めることが出来なかった。その結果、、いとも簡単にレオギルディの接近を許してしまう。

 

「ではこちらの番だ。そのツインテール貰い受ける!!」

 

 そこから始まったのは一方的な蹂躙だった。シャイニーブルームの攻撃は当たってもレオギルディの体を傷つけることは全く出来ず、逆にレオギルディの攻撃は一発一発がシャイニーブルームを吹き飛ばしていく。

 シャイニーブルームはレオギルディに対して手も足も出ず、完敗であった。

 

 

 

 

 時は過ぎ、時刻は日が沈んだ午後7時。

 シャイニーブルームこと華は何とかレオギルディの隙を突くことでその場から逃走することに成功した。今までの敵とは次元の違うレオギルディの実力を目の当たりにしたことによるショックが大きく、自室に閉じこもっていた。

 

「あんなの勝てっこないよ……」

 

 華が今まで戦っていた相手はどいつもこいつもどうしようもないくらいの変態達ばかり且つ、全く強くない者ばかりであった。だが、レオギルディは違った。例えるなら今までのエレメリアンが十段階評価で良くて2程度の実力しかないのに、レオギルディは10……いや、それ以上かもしれない。

 まだ、10歳である小学生の華の心を折るには十分すぎた。

 

「ねぇ……ティル。華はどうすればいいんだろ……」

 

 全くと言って勝ち目がない恐怖、このままグズグズしているとみんなの属性力が奪われてしまうことからくる焦り、その全てが華を襲う。

 

『……僕が悪いんだ。もっと早く伝えていれば……華がこんな目には……』

 

「ティル……?」

 

 意気消沈する華の目に入るのは、小さな口を噛みしめて悔やむティルの姿だった。そしてティルは何かを決意し向き直る。

 

『いつかの華が僕に聞いたよね……「僕が何処から来たのか?」って……』

 

「何言ってるの……!?」

 

『こうなってしまった以上、もう遅いかもしれないけど……僕は決心がついたよ』

 

 不安に震える華を無視し、ティルはそのぬいぐるみのような体を持ち上げ、華から距離を取る。

 

『これが僕の……』

 

 ティルの体が発光し、部屋の中が緑の光に包まれる。そして、光の中でティルのシルエットがみるみるうちに大きく逞しく変化していく。

 

「正体だ」

 

 発光が止み、眼を開けると目の前に立っているのは、今までの馴染深いティルの姿ではなかった。

 身長2メートルを優に超える巨漢。皮膚には鎧のような鱗がびっしりと敷き詰めらており、さっきまでのもこもこした柔らかさなど欠片もない。そしてその顔つきは竜を想わせる強面っぷり、今までのつぶらな瞳ではない恐ろしさがそこにはあった。

 

「エ……エレメリアン……!? ティルが……!?」

 

「そう、僕はエレメリアン。本当の名前はドラコギルディ」

 

 レオギルディに惨敗した時以上のショックが華を襲う。今まで苦楽を共にしてきた相棒が戦ってきた敵と同種族だったのだから。

 ショックのあまり声が出ない華に構わず、ティルことドラコギルディはゆっくりと口を開く。

 

「僕はこの世界のツインテール属性を拡散するため、華を魔法少女シャイニーブルームとしてアルティメギルと戦わせるためにやってきたんだ……」

 

 そこから語られる内容はさらに衝撃的な物だった。

 ドラコギルディ曰く、アルティメギルは世界を侵略する上であらかじめ敵対するツインテール戦士を作り上げておく。そして、負ける通りもないくらいの弱いエレメリアンをぶつけて連勝を重ねさせ、そのツインテール戦士を世界規模で人気にさせていくことで、その世界にツインテール属性を拡散させていく。そうしてツインテール属性をある程度拡散を終えてから今までとは比べ物にならないくらいの実力を持った主力を投入、一気にその世界を制圧するとのことだった。

 本来なら属性力を扱う為の基礎技術を故意に漏洩させることで敵対するツインテール戦士を作り上げるのだが、これには少し穴があった。この世界含めて、いくつかの世界の技術力は他の平行世界と比べてもまだまだ未発達であり、属性力を扱う基礎技術を与えてもツインテール戦士を作るのに時間を有するため、アルティメギルが理想とするツインテール属性に満ちた世界を作るのに時間があまりにもかかりすぎる。

 それを改善すべくアルティメギル科学班の一部はある実験を考えた。

 

「この世界は言わば実験場だったんだ。属性力を扱う為の技術をではなく、アルティメギル側があらかじめ作成した変身アイテムとそれを都合よく使わせるように導くマスコットに扮したエレメリアンにした場合の実験のね……」

 

 ドラコギルディは俯きながら語るのだった。




キャラクター紹介9
 
 山村華(幼少期)
 性別:女
 年齢:10歳
 誕生日:3月1日
 身長:135cm
 体重:31㎏

 12年前、魔法少女シャイニーブルームとしてアルティメギルと戦っていた時期の華。
 まだ小学生らしく言動もやや幼い癖に大人を自称することが多い。
 ツインテールをこよなく愛しており、そのツインテール属性は極めて高い。
 お化けや幽霊が苦手且つ、恋愛にやや鈍感。


 ティル(ドラコギルディ)
 身長:212cm
 体重:236㎏
 属性力:魔法少女属性(マジカルガール)
 
 華を魔法少女に変身させアルティメギルと戦わせるためにやってきた、魔法少女お約束のマスコットのような不思議な生物。
 正体はアルティメギルのエレメリアン、ドラコギルディ。
 魔法少女属性を持つため今回の任務に最適だと判断され送り込まれた。
 まだ、エレメリアンとしては若く実力も低いが、師匠であるレオギルディからはいずれアルティメギル四頂軍の一角、神の一剣(ゴー・ディア・ソード)にも入ることが出来るだろうと期待され溺愛されている。
 最初は任務に忠実であったが、華と触れ合う時間を重ねていくことでその心に変化が生じ……?
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