三点着地系に目覚めたゼルダ無双 厄災の黙示録 作:放仮ごdz
平原を埋め尽くす魔物の軍勢。迎え撃つはハイラル王国に仕える兵士たち。だが、いくら人間として強い部類だろうが、人間と亜人、魔物の差は歴然。打ち勝てるものが少数派で、多くの者が傷付き散って行く。私はハイラル王家の姫として、その光景を見るのが嫌だった。見るだけの自分が嫌だった。
そこで目に付いたのが、研究中だった古代兵器ガーディアンの素材。鉄より遥かに軽く、鉄より頑丈という夢の材質。ロベリーがこれを用いた兵装を開発していると言っていたが、兵装では駄目だ。私は戦士じゃない、鎧を着た所で私は戦えない。だから力がいる。誰かを守れるぐらいに強くなるためにはどうすればいい?結論は簡単だった。纏えばいい。全身装甲の戦士だ。
研究するために分解したガーディアンの装甲を人型に組み立て、古代のネジ、歯車、バネ、シャフトを噛み合うように組み込んでいく。それはまるでパズルの様で、少しワクワクした。か弱い私でも自由に動けるための動力は古代のコアを使おう。両腕両脚はガーディアンの伸縮自在なアームをそのまま活用し、胴体の中央と両手にはモノアイを利用したビーム兵器を搭載する。両足の先端にもビーム兵器を利用した、歩行を補助する装置を組み込む。ちょっとしたビームの反動でジャンプができるはずだ。
「うーん……一人で着込むにはさすがに重装備すぎますね…」
自力で壁のラックに立てかけたそれに重なるようにして胴体の装甲を括りつけ、両足、両手と順に装着していく。そして最後に、ガーディアンの頭部を模した、口元だけ露出した兜を被れば装着完了だ。テストもなにもしてないが、性能は私の頭脳が保証している。行くしかない!
「行きます…!」
一歩、踏み出す。スムーズに歩けたことに感動するが、それどころではない。今でも平原では兵士たちが戦ってるのだ。バルコニーまで出て、爪先立ちから踏み込むことをスイッチに足裏からビームを放ちその反動で跳躍。ひとっ跳びで平原まで着地する。目の前には、今にも魔物…ボコブリンに押し切られそうになっている兵士がいた。咄嗟に爪先立ちから踏み込み、右足裏から放たれたビームの反動で飛び膝蹴りをボコブリンに叩き込んで蹴り飛ばした。すごい、自分がしたとは思えない。
「だ、誰だか知らないが助かった…味方、なのか?」
すると兵士は私が誰かわからないようで呆然としていたが、すぐさま体勢を立て直して訪ねてきた。声はそのままなのもあり、御父様に知られたくないので頷くことで返答。そのまま跳躍して敵陣に突っ込むことにした。
「てやぁああああ!」
突如真ん中に飛び込んだ私に、ボコブリン達が木製の棍棒や槍を振るって袋叩きにしようとしてきたが、逆に木製の武器が砕け散り唖然となったところにパンチ。素人丸出しの拳はボコブリンの顔面をとらえて殴り飛ばし、後ろのボコブリンもまとめて薙ぎ払う。
すると遠くから弓矢を構えるボコブリンが見えたので、掌を突き出して兜内部の照準を頼りに、ぶっつけ本番で右掌の眼球から青い光のレーザーを照射。遠くにいたボコブリン部隊を纏めて爆発で吹き飛ばした。す、すごい…想定より高威力だ、後から調整しないと。
「あれは…」
すると兜のモニターがとある光景を映し出した。それは平原の中心で魔物の群れを相手に、盾に乗って地面を滑り剣を手にボコブリン達を吹き飛ばしていく一人の若い兵士の姿。多分、私と同じ年齢である少年剣士は盾から飛び降りて背に担ぐと岩を蹴って空中に飛び出し、高速で矢を乱射。次々と魔物に炸裂させて倒していく。才能を感じさせる凄まじい大活躍だった。しかしその背後から襲いかかるのは、炎を操る魔術師の様な魔物、ウィズローブ。咄嗟に跳躍して少年剣士の背後に飛び込んで炎を受け止める。熱く…ない!
「喰らいなさい!」
返しに胸のコアに直結したモノアイからビームを放ち、ウィズローブは爆散。咄嗟に少年剣士が私にも剣を振るおうとしたが、アーマーにぶつかる寸前で寸止めされた。不思議そうに首をかしげる彼に、間近に感じた死の恐怖で動けない私。し、死ぬかと思った……。
「………姫様?」
「な、ナンノコトデショウカ」
ば、ばれた!?声を出しただけで、こんな得体の知れない格好をした不審者を私だと断定するなんてどれだけ冷静なんですか!誤魔化せそうになかったので逃げる様に跳躍、その場から逃れて拳を地面に打ち付けるようにして三点着地。その衝撃波で周りのボコブリンを吹き飛ばす。
「てい!はあ!えいやぁあああ!」
両手と胸部から次々とビームを放ち、近づくボコブリンを片っ端から吹き飛ばしていく。兵士たちも私をプルアたちの秘密兵器だとでも思ったのか、味方と判断してくれている。ありがたい。だけどこれだけの脅威を見せても突っ込んでくるとは、魔物たちの頭には恐怖も存在しないのだろうか。ボコブリンにビームの反動による裏拳や膝蹴りを叩き込みながらそんなことを考えていると、突如地響きとともに巨大な塔が平原に生えてきた。
あそこは、さっきの少年剣士がいた付近……一体何が?跳躍して戻ってみると、私の側近でもあるハイラル執政補佐官の少女インパもそこにいて。少年剣士の手には件のシーカーストーンが握られていた。側には見覚えのない小さなガーディアンもいた。まさか、アレの力で何か古代遺跡が起動したとでも言うんですか…?すると塔と私を何度も交互に見返して大混乱しているインパ。何だか申し訳なくなってきた。
「いきなり塔が生えて、今度は人型のガーディアン!?プルアがまたなにかやらかしたっていうんですか!?」
「インパ」
「何ですか姫様!今私はですね…!」
「私です、インパ」
「え?その声……姫様?」
この姿が私だと気付かず応えているインパに、意を決して正体を明かすことにした。兜を脱いで排熱しながら顔を晒すと目に見えて驚愕するインパ。表情豊かな彼女と違って彼は特に何の反応も見せないことがちょっと悔しい。
「え、あ、危ないですよ姫様。ここは戦場です!それにそんな恰好で一体どういうおつもりか!」
「これは自作のガーディアンアーマー試作機。私を守り、他者をも守ることができる鎧です。急造品ではありますが性能は折り紙つき。兵士たちだけに戦わせるなど黙って見ていられるわけがありません!私も戦います!」
「姫様が前線に出ていることが知られたら兵士たちはパニックになることをご理解できないのですか!?それに王にばれたらなんて言われるか……」
「ばれなければいいのでしょう?そのための兜です。これを外さなければ貴方も分からなかったでしょう?」
「ここに兵士の一人がいるのですが…ほら、ビックリしすぎて一言も喋りませんよ!」
「それは多分、彼が無口だからかと…」
「ええ………」
がっくり肩を落としながら視線を向けるインパに、無言で頷く少年剣士。これ以上お小言を言われたくなかったので、兜を被り直して後ろ髪を靡かせながら跳躍。再び敵陣に突っ込む。着地する寸前に右掌からビームを放つ準備をして、着地と同時に地面に叩きつけてビームを発射。爆風の衝撃波でボコブリンを纏めて薙ぎ払い、拳を握る。目の前には、ボコブリンよりも強い魔物であるモリブリンが二体迫っていて。
「っ…!?」
振り下ろされる私の身の丈はある棍棒を、両腕を交差して受け止める。想定外のパワーを受け止めたせいかアーマーの各部位が嫌な音を鳴らしてパワーダウン、たまらず片膝をつく。急造品だからロクな調整もしてないつけがここにきて…!まずい、もう一体の攻撃が横から…!?
「姫様!……追いかけますよ、そこの人!守らなければ…ってはやっ!?」
すると少年剣士が前を走っていたインパをあっさりと抜いて疾走、追いかけてきて私を守るように加勢。もう一体のモリブリンの攻撃を盾で受け止めたばかりか、弾き飛ばしてしまう。体勢が崩れたモリブリンにそのまま一閃。あっさりと首を斬り飛ばしてしまった少年剣士に、負けてられないとばかりに力を込めて棍棒を押し上げ、胸部にエネルギーを溜めて放射。モリブリンを爆散させた。反動を堪えきれずに尻餅をつき、周りに少年剣士とインパ以外いないことを確認すると兜を脱いで排熱する。
「はあ、はあ……助かりました。お名前を聞かせてもらっても?」
「…リンク。ハテノ村のリンク」
それが私と彼、リンクとの初邂逅だった。……しかし、このガーディアンアーマー、発想はいいと思ってましたがやはり技術者ではない私では稚拙な造り過ぎましたか。…ロベリーとプルアのコンビに打ち明けて手伝ってもらうのはいいかもしれませんね。あとはどうやってインパのお説教を逃れるか……甘んじて受けるしかなさそうですね、はあ。
・ガーディアンアーマーマーク1
アークリアクターは古のコアで代用。リパルサーレイやユニビームはガーディアンのモノアイを使用。鉄より堅く水に浮くぐらい軽いガーディアン製なので非力なゼルダでも自由に動かせ、木製のもので攻撃されても逆に破壊できる。アイアンマンマーク1と同じく直線的にしか飛べないけど跳躍という形で連発が可能。急造品なので予想外のパワーを受けるとガタがくる。見た目はゴテゴテした古代兵装リンクの格好をしたゼルダ。
多分続かないけど人気が出たらワンチャン書きます。
ウォーマシン枠は誰?
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インパ
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プルア
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ロベリー
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シーク(無人機)
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カッシーワの師匠
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オリキャラ(ブレワイ世界のヒルダとか)