ダンガンロンパIF´ 混沌の装置と変わり者   作:雅やか英雄

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いやはややっちまったてっきりチラシの裏に投稿したと思ったのに……。しかものっけから遅れ気味とは…。
うぷぷぷのっけから絶望的だねまあ新作の双六出るから気合い入れて頑張りなよとイマジナリーモノクマになだめられつつ書きました。


偽ようこそコロシアイ入学式

「「「「「「『超高校級の変わり者』?」」」」」」

と何人かが声を揃えて首を傾げる。声や態度にこそ出さないが他のこの場にいるメンバーもそうだろう。

苗木誠と名乗った人物もより疑問符を浮かべた顔色だ。まあ彼の事だから希望ヶ峰学園スレでも見て自分の才能『変わり者』が入ってないし人数的にも合わないから不審にも思ってるのだろう。

「まあ………わかってはいたけどね。なんせ『超高校級の幸運』みたいに1目でわかるもんじゃないからね。」と某狂介と名乗った人物は語る。

「それでも幾つかある変わり者エピソードの中でも分かりやすいのは……故あって希望ヶ峰学園に入学したくなくて才能を隠してたんだけど『超高校の幸運』の選抜に通っちゃって、で俺の身辺調査をしたときに『元超高校のスカウトマン』の才能持ってた酒の匂いがするダンディーなオッサンに不信がられて家に乗り込まれてね。それで自分の才能が希望ヶ峰学園側に発覚しちゃったんだよね。」

「ちょっと待て色々ツッコミ所ありすぎだろ!!つーか何で入れば成功待った無しの希望ヶ峰学園に入りたくなかったんだよ。」と赤毛の男子が言う。他のメンバーも似たような感想をもったのか微妙な表情のものが多い。

「自己紹介は簡潔にとそこの真面目に怒られたくないから省かせてもらうけど…後で時間があれば言うよ。ただ言えるのは綺麗な話でも無いってことかな?それと今のでわかったと思うけど少なくとももう一つ才能あるし、隠し事は上手い方だよ。実際、あのダンディーなオッサン…ええっと……酒の似合いそうな名前の……「もしかして黄桜さん?」そう、その人も人を観る才能であるスカウトマンとかマネージャーとかじゃあないとわからなかったねって言ってたし。ありがとう苗木君。だからそんな前代未聞な特殊なケースだからネットのスレに載るわけもないだよね。」と狂介が語るとまだ納得はしていないが皆落ち着いたようだ。

「それで苗木君は毎年抽選で選抜される『超高校級の幸運』なのは聴いたから省かせてもらうけど他の人は?」と狂介が促す。

「うむでは僕から始めよう。」と先程狂介に固いと言われた人物から始めるようだ。

「僕の名前は石丸清多夏だ!」と聞いてはいるし表情にすら出さないが狂介は彼の危うさに始めから気付きつつあった。

『質実剛健ね………固い固すぎる…。コンクリートか石かって位固すぎる。そんなのは鋼や鉄って言われるほど尖っているか、竹やスライム、タコみたいにある程度柔らかさがないと、こんな半端では、ナニかに守られてる中の強さでしかない…『風紀委員』のように…だからこそ『異常』に弱すぎて壊れやすいってのに気付いてないなこいつは…。』と考えていた。

「どうせ…あたしの名前なんて…後で…すぐに忘れるんでしょうけど…腐川…冬子よ。」と次の人物『超高校の文学少女』に差し掛かったとき狂介は反応した。

「ああ『磯の香りの消えぬ間に』の作家さんか…うん。」

「えっ某君読んだことあるの?」と苗木は返すが、

「恋愛小説読んじゃ悪いか?」と若干苛立ち紛れに言われて押し黙る。

「まあ………このガタイじゃあ本読むなんて思わんやつ多くてな…それに腐川さんこんな感じじゃあサイン求めても負の方向に考えられそうでやだからな。」と外見上不良と同じくらい大きい男は見えない気づかいをするものの案の定腐川は「求められてもやらないわよどうせ自慢したいだけでしょ!」と少しヒステリックに突き放すのだった。

「舞園さやかです。これから、よろしくお願いします。」とセーラー服の国民的『アイドル』が折り目正しく挨拶し、苗木に対して何かを言いかけるも、石丸に止められてしまった。

某は苗木にそっと「固いなあの『風紀委員』…。でも大丈夫あっちも苗木君の事覚えてそうだから。」と小声で話した。

苗木は振り向くも次の紹介に狂介は行ってしまっていた。

「うーっす、オレの名前は桑田怜恩だ!ヨロシクな~!!」と派手目な格好をした人物に挨拶されるも、狂介は石丸に対してと同等以上に観察していた。

「夢に向かって突っ走る今のオレってマジでマキシマムにカッケーッス!!」と締めた所で狂介は、

「その『夢』自体は否定せんがもう少し努力か言葉に気を付けるべきだ。」と言って離れてしまった。

「なんなんだあいつ」と桑田は愚痴るも石丸が睨みを効かせていたからかそれとも面倒に思ったからかそれ以上には険悪にならなかった。

「山田一二三…『すべての始まりにして終わりなる者』二つ名の方で呼んで頂いても構いませんぞ。」と横に大柄な『同人作家』に紹介をうけると、狂介は「あまり同人ってのに関わって来んかったし、お前さんのテーマ『性の向こう側』ってのもわからんな。ああっでも元同人の小説は愛読してるよ。」とだけ返して次の紹介に歩いていってしまった。

「こんちわっすー!朝日奈葵っすー!ヨロシクねー!」と『超高校級のスイマー』に体育会系の挨拶をされると狂介は若干うんざりし、「騒がしいのは苦手なんだよ…慣れるまで時間かかるから。」と言いつつも挨拶を返す。

ただ名前を覚えるのが苦手という共通点があり更に気を落としたようだ。

「どうも、はじめまして…不二咲千尋ですぅ…」とこの中で1番小柄な人物にして、『超高校級のプログラマー』に挨拶されると狂介は、「よろしく」と違和感なく握手を求めた。初対面にびくびくしながらであったが握手を済ませると、他のメンバーよりも和やかに挨拶を終えたものの、視界の端の『豚』に辟易したがら次の紹介に移るが…。

「名前は…霧切響子…。」と幾らかの無言の後素っ気ない塩挨拶を大変クールな印象をもつ女子から受けたが、狂介は握手のみして別の事を考えていた。握手に応じてくれたことに意外だと思いながら。

「どーも、江ノ島盾子でーす。よろしくねー。」といかにも『ギャル』な女子の紹介に、

「オレは大和田紋土だ…ヨロシクな…。」といかにも『不良』な人物に紹介を受けた。その挨拶の間、狂介は他の人物よりは比較的恙無く自己紹介をしていたようだ。

そして1番にと言っても良い変化があったのは「大神さくらだ…。」とこの中で1番体躯・気迫共に別格の『超高校級の格闘家』と自己紹介をした時だ。

苗木に対しては「訓練相手は務まらぬ…」と返したのだか、「が…某と言ったか、お主何処でそこまで鍛え上げた?」と返されたのだった。

「お褒め頂き恐悦至極…って言っても良いんだが俺のは『鍛え上げた』んではなく、『そうせざる』を得なかったものだ。分類的には貴女のような『武』ではなく大和田のような『暴力』に近い。まあ………明日でよければ訓練相手になるよ。」と狂介は返したので周囲は少しざわついたのだった。『霊長類ヒト科最強』に認められただけでなく、訓練相手を進んでやろうとしているのだから。大神も「そうか…。」と端的に返してはいたが何処か期待しているような雰囲気だ。

「十神白夜だ…。」と霧切以上にやる気の無いというか馴れ合うつもりもないと言った『超高校級の御曹司』の挨拶を受け、狂介は少し複雑な感情を顔に滲ましていた。

「俺は葉隠康比呂ってんだ。まぁほどほどに頼むべ。」と三回も留年した『超高校級の占い師』に軽めの挨拶を狂介は「おうよろしく。」とこれ又軽めに返した。

「お初にお目にかかりますわね。セレスティアルーデンベルクです。」と確固たる意思をゴスロリ衣装と恐い笑顔で『超高校級のギャンブラー』は挨拶する。狂介は十神の時以上に複雑な感情を滲ましつつも「まあ………よろしく。」となんとか返し、自己紹介を終わらせたのだった。

そして十神が「それより本題に入るぞ。なんでこんなことになっている。誰かの仕業だとしたらそれは誰だ。」と始め、腐川が「こんなの監禁じゃない。」と騒ぎ、江ノ島の発言で全員通信機器を取り上げられたことに気付いたのだった。狂介は「持ってはいるけど壊れてるのか電源入んないんだよね。電池切れだとしても充電器ないし。」と取り出しては使い込まれたテープ等で補強すらされているガラケーを取りだしてはカチカチ押している。

「おいおいなんで充電器とか持ってないんだよ。」

「持ち歩いてると壊れるようなあり得ない生活してたからさ。」と大和田の問いにさらっとしかし言葉は重く返事をした。

能天気な葉隠は「学園の催し物だべ。俺の占いがそう言ってる。」と自分の3割当たる占いを理由に言い、腐川と桑田は当たるのか?と訝しげにしていた。

と突然スピーカーから爆音のハウリングと共に、

「あーマイクテストマイクテスト。大丈夫?聞こえてるよね?えー新入生の皆さんこれから入学式を執り行いたいと思います。」と聞こえてきた。

葉隠は「ほれ。やっぱり学園の催し物だべ。」と言っているが、霧切はただ静かに「いえ。そうじゃない。」と呟いた。聞こえたのは狂介と苗木だけだったようだが。そして教壇から白黒の熊のぬいぐるみのようなものが飛び出した。

そこにいた全員の「ぬいぐるみ?」と呟いたのが聞こえたのか、「ぬいぐるみじゃないよ。モノク「こんにちはモノクマ。」とモノクマと名乗るぬいぐるみの言葉を遮り狂介は教壇へ歩いてく。

「あれあれ?どちら様?」とぬいぐるみらしく可愛げに小首を傾げるモノクマ。

「ああ知らないのはしょうがないか。俺が一方的に知ってるだけだから。とりあえずええっと……黄桜さんともう一人のスーツの男性に呼ばれて此処に来たんだが……。まあ見当たらないし、今「この学園の学園長なのだ。」とかお前言いそうになってたし、それなら一応学園側の人間ってことになるから、この入学書類渡しとくわ。」と教壇に茶封筒を渡したのだった。「え?「ああそうそう生徒手帳ならもうもらってるから。それに希望ヶ峰学園の『理念的』には俺を入学させないのはちとおかしいから。」と又もモノクマの言葉を遮り、先程のガラケーとは別の端末を操作しながら苗木たちの列に戻って行った。その画面にはしっかりと『某狂介』と表示されていた。

 

 

 

 

 




うぷぷ臨場感足りないならアニメ版のオープニング曲NeversayNeverとかエンディング曲の絶望性ヒーロー治療薬とか小説読む前と後に聴いたりしてもいいんじゃないかな?赤い再生ボタンみたいなサイトにあったからさ。作者も作業前後にモチベーション上げるのに使ってるみたいだよ。

集合場所が体育館なのと次の話で不二咲千尋が調理場を散策しているのはアニメ版も混ぜているからです、ifらしく。
また1-2公式資料は元より、エンターブレインのファミ通版コミックや公式アンソロジーのネタも混ぜてみようとしているのでお楽しみに。

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