轟焦凍です、救助訓練を始めようとした矢先に敵が現れて、黒いモヤの様な敵に包まれたかと思うと、私は今火災ゾーンに居ます。
「転移の個性?圭真や他のみんなは・・・」
「轟!こっち!」
声の方向へ振り向くと耳郎が立って居た。
「耳郎も転移させられてたのね」
「あぁ、他には誰か居るのかな?」
耳郎が個性の耳に付いてるイヤホンジャックを地面に突き刺す。
「戦闘訓練でも思ったけど、それで索敵出来るなんて凄く便利、とても良い個性だと思う」
「いやいや、氷結に炎、それにライダー持ってる轟に言われてもな・・・」
「それでも凍らせるか燃やす、戦闘でしか役に立たない個性だもの、耳郎の個性は遭難者や居場所が特定出来てない敵にも対応出来る、卑下する事じゃないわ」
「いや〜それでも戦闘向きじゃないから、相手やスピーカーとかにこれ刺して音流せる位だからさ、出来ないから目の前の人救えないとかウチは嫌だから、もう少し戦闘面でまともに動ける様になりたいんだよね」
考えた事無かった、戦闘向きじゃない個性を持ってる人の悩みって言うか、私のこの半冷半燃とライダーの力は戦闘向きだから耳郎みたいな索敵には使えない、だけど耳郎だけじゃなく障子や葉隠に戦闘向きじゃない人も出来る事があっても満足出来ない所もあるんだ・・・
「その気持ちが有れば立派なヒーローになれるわ、圭真の受け売りだけど」
「アハハ、そうだろうなって思った、神乃はなんかタメって感じしないんだよな」
「それ、本人には言わないであげて、かなり気にしてるみたい」
私は寧ろそう言う所が好きで一緒に居るんだけど・・・
「分かった、気をつけ・・・ん?」
「どうしたの?」
「音が近づいて来る、それもかなり多い」
もしかしてみんな纏めてここに、そこまで思って目の前を見るとその考えは捨てた。
「耳郎・・・」
「うん、ウチもそんな感じした・・・」
私達の目の前に数人の敵が歩きながら現れた、全員なんだか気持ち悪い笑みを浮かべてる。
「ヒョー!女二人とはツイてるぜ、しかもあの長髪は良い体してんじゃねぇかぁ!」
「短髪の方は貧相だが、俺としては中々唆るぜぇ〜」
(ピキッ)
まるで神経が逆撫でされる感覚がする、圭真以外に舐め回す様に見られるのは凄く吐き気がする。
(一度もそんな風に見た覚えはございません!いやマジで!by K.K)
「耳郎は下がって」
「待った轟、ウチだって最低限は・・・」
耳郎が言い切る前に私は氷結で目の前の敵を拘束する。
「大丈夫、こんなくz・・・敵は戦うまでもない」
「あ〜そうでした、自分で言っときながら轟の規格外さを忘れてたわ・・・(後今クズって言いそうだった気がするけど黙っとこ・・・)」
「急ぎましょう、早くみんなと合流しないと」
「えっ良いの轟、ここ火災ゾーンだから氷結溶けちゃわない?」
「だから周りもある程度凍らせてるわ、かなり時間置かなきゃ溶けないわ、まあその前に壊死するかもだけど」
「・・・」
耳郎が黙っちゃった、私何か変な事言ったかしら?
「じょ、嬢ちゃん!悪かった、もう何もしねぇからこの氷溶かしてくれ!」
そう言って氷を溶かした直後に襲いかかって来る魂胆でしょ、圭真ならその手の警戒をする、私と耳郎は無視してそのまま進んで行く。
「そうだ!お前等まさか中央エリアに行くつもりなんだろ?だったらあそこは危険だから辞めておいた方が良い!なんせ
「「えっ!」」
思わず足を止めてしまった、対オールマイトって、オールマイトを倒せるだけの物があるって言うの?
「轟!」
「・・・分かった、氷を溶かしてあげる、その代わり貴方達が知ってる事は全て話して」
「あぁ、勿論だとも!」
私は左手で氷に触れて氷を溶かして行く。
「つっても、俺達は金で雇われただけだから全部知ってる訳じゃねぇ」
「雇われた?誰に?」
「ここ飛ばされる前に見なかったか?体中に手をくっつけてる奴だよ」
「っ!轟、ウチ見たよ、飛ばされる瞬間にチラッとだけど確かに中央にそれっぽいのが居た」
「えぇ、私も見えた、その横に脳が剥き出しの敵が居たけど・・・」
「ああそれだ!そいつがその秘密兵器
「一つ?他にも有るの?」
「あぁ、流石にそっちは俺等でも教えてもらえなかったがな」
「そう」
不安材料ね、怪我が治ってるオールマイトなら大丈夫かもしれないけど、急いで応援に向かった方が・・・
「あっ、あっし見ましたよそいつ!」
「何?どこで見たんだよ?」
「ここに飛ばされる前でさぁ、あの坊主が何かを空中にばら撒いたら、そこからおっかねぇバケモンが出てきたんでさぁ!」
「あの秘密兵器もそれなりのバケモンだろうよ、それより危ないってのか?」
「そりゃ分かりゃしやせんが、あっしの第六感がアレはヤバイって告げてやした、あの
「っ!!?」
私はその男の言葉に嫌な予感がして、男の胸倉を掴みかかった。
「轟!?」
「それってこんな奴じゃなかった?」
私はスマホを取り出してある動画を見せた。
「そう!こいつでさぁ!」
嫌な予感が当たってしまった、見せたのは入試前の私達ライダーの戦闘動画、つまりこの男が見たのは・・・
「バグスターユニオン・・・」
「ば、バグス?何?」
「耳郎、ごめんなさい、私急ぐわ」
「えっちょっと待って轟!」
「おっおい嬢ちゃん!まだ氷溶けてねぇぞ!」
「それぐらいなら後数分で溶けきる、精々応援に来たヒーローに捕まらない事ね」
そう言って私は走って中央エリアへ向かう、後ろから耳郎もついて来る。
「轟、さっきのバグスターって・・・」
「アレは私達ライダーじゃないと倒せない、けどもっと問題な事が二つあるの」
「問題って?」
「一つは、アレを圭真以外の人間が持ってるって事なの、アレは圭真の個性の副産物だから圭真以外が持ってる訳ない」
「神乃と似た個性持ちが居るって事じゃ・・・っ!まさかそいつが敵側に!?」
「可能性が無いとは言い切れない、だけどこの事を早く圭真に伝えないといけない」
話してる間に火災ゾーンを抜けた、恐らくみんな中央を目指してる筈・・・
「それで、もう一個の問題って?」
「アレは人間に
私は耳郎に圭真から聞いたバグスター、基バグスターウイルスがどう言う物で、その性質を話した。
「ヤバいじゃんそれ!そんなの街に蒔かれたら、パンデミックなんて比じゃない程の大災害だ、轟達五人だけじゃ手が足りなくなるんじゃ・・・」
オールマイト、それから私や出久達は見た事無いけど、時也さんも変身出来るって圭真が言ってたから、実質七人になるのだけれど、確かにそれでも手が足りなくなる。
「兎に角急ぎましょう・・・ん?アレは・・・」
前から誰か走って来る、ゲキトツスマッシャーが見えるから圭真に見えなくも無いけど、ボディカラーが赤色だ。
「轟!耳郎!二人共無事だったんだな!」
「えっその声、まさか切島!?」
「切島、その姿は・・・」
「話は後だ、こっちはお前等だけか?今みんなを助けに周っててよ」
「切島、圭真は今何処に?」
「神乃に大至急で伝えなきゃいけない事があってさ!」
「圭真なら中央だ、相澤先生が脳剥き出しになってる奴にやられちまってよ、圭真がその対応してんだ」
「相澤先生が!?」
「圭真は命の危険はねぇって言ってたから、大丈夫だと思うけどな」
相澤先生の個性の抹消でも歯が立たない相手と言う事ね、急いで中央に居る圭真の所に行きたいけど、確かに切島の様に他のみんなを助けに行った方が良いのも事実、勝己達ライダーが居れば大丈夫だろうけど、最悪の事態を考えながら行動する、いつも圭真がやってる事、だったら私が今やるべきは・・・
「切島、私は圭真に急いで伝えなきゃいけない事があるの、だから他のみんなはお願い、もしかしたらライダーじゃないと倒せない相手が居るかもなの、こう言う奴なんだけど」
私は切島にバグスターユニオンの画像を見せる。
「マジか、だけど分かった!取り敢えずこっちは任せてお前達は圭真のとこに・・・」
「ううん、私だけで行く、切島だけじゃ時間がかかる・・・だから耳郎、切島と手分けして」
「えっ!いやいやいや!ライダーしか倒せない奴居るかもなんだろ、切島と一緒なら兎も角、ウチが一人で助けに行っても・・・」
さっき戦闘向きじゃないからって卑屈になってたから気持ちが後ろ向きになってる、なら私が前に押してあげる。
「これをあげても?」
私はドライバーと二つのガシャットを耳郎に差し出す。
「えっ・・・」
「ここに入る前に・・・」
〜数時間前〜
「焦凍、ちょっと良いか?」
バスを降りたタイミングで圭真に声をかけられて物陰に移動する、少し真剣な表情が見える。
「どうしたの、圭真」
「これの事なんだが」
圭真は私にドライバーとガシャットを渡してきた、ドレミファビート?
「ドレミファビートは返して貰った、それにドライバーはある」
「いや、これはお前じゃなくて耳郎のだ」
「耳郎の?」
「実はな、調べてみたら耳郎はドレミファビートの適合数値が高かったんだ」
耳郎の個性はイヤホンジャック、音楽が題材のゲームだから相性が良いって事?私も半冷半燃があるからタドルクエストと相性が良いって圭真が言ってた。
「でもそれなら、圭真から直接渡すべき、これは圭真の個性」
「ブレイブはもう焦凍の個性だ、確かに俺が作った代物だけど、使ってるのはお前だから、お前から渡してくれ、俺は渡しても良いって思ってるから、後はお前が耳郎に託すかどうかだ、渡す価値が無いなら渡さなくて良いから」
「と言う事があったの」
「俺以外のも作ってたのか・・・スゲェな圭真」
「圭真が渡しても良いって言った以上、耳郎にはこれを受け取る権利がある、勿論強制はしないけど、私も耳郎にこれを受け取って欲しい」
「・・・普通科を、最悪不合格を覚悟してたんだよ」
耳郎が俯きながらそう呟いた。
「勿論ヒーロー科に受かる気持ちで挑んだけどさ、ウチの個性戦闘向きじゃないからもしかしたらって、だからヒーロー科に受かってめっちゃ嬉しかった、けど戦闘訓練で神乃や他のみんなを見てたらさ、ヒーローになれないかもって自信無くなりそうになってさ」
「気持ち分かるぜ耳郎、俺も今はライダーの力があるけど元々はただ硬くなるだけの個性だからな、対人強くても活躍出来る場面限られるからよ」
「ウチだって索敵とかは障子も居るし訓練の時に神乃が言った様にヤオモモだってその気になれば出来る、現時点でウチがクラスで勝ってる物って無い、平凡な個性なんだよ・・・」
「耳郎・・・」
出久がまだ無個性だった頃と雰囲気が似てる、成りたい物に成れない辛さを噛み締めて耐えてる時みたい。
「だからこそ!」
耳郎は顔を上げてドライバーを手に取った。
「下を向いてる暇はない、平凡な個性だからって理由で逃げたくないから!ウチはロックで強いヒーローになるんだ!」
ロック、私はその意味は分からないけど、多分遠くもない未来で成し遂げてるかもしれないわね。
「そのガシャットは『ロッキングビート』、天才ベーシストが奏でるリズムゲーム、耳郎・・・響香にピッタリだと思う」
「轟・・・いや、焦凍!急いで神乃の所に!」
「えぇ頼んだわ、仮面ライダーチューナ」
「チューナ・・・良いじゃん!」
【ロッキングビート】
「変身!」
【let's game!メッチャgame!ムッチャgame!ワッチャname!?I'm a カメンライダー!】
頭の部分が耳郎の髪型のレベル1の姿、うん、耳郎の姿でも可愛い、後で切島のも見せてもらう・・・
「第二楽譜!」
【ガッチャーン!レベルアップ!】
【ロ・ロ・ロックでローリング!グローイングOK!ロッキングビート!】
「仮面ライダーチューナ、ロックに行くよ!」
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