遊戯王・ミソロジーテイル〈一章終了・一時更新停止〉   作:黒霧春也

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第20話・ディスティニーカップのルール

 詩音VS蓮のデュエルの結果は引き分け。それを見た俺は安心して言葉を発する。

 

「よし、明日はゆっくりできるな」

 

 相打ちの条件は聞いてなかったのでこのまま終わると思うが、2人が目を見開き飛び起きた。

 

「そうはいかない! 引き分けたから君がどっちと行くか決めてよ」

「そうだぜアニキ! もちろんオレを選んでくれるよな」

「……はい?」

(マジかよ)

 

 まさかの状況になり内心で焦ってしまう。だが詩音も蓮もこちらをガン見しているので何も答えないわけにはいかない。

 

「妥協案でなに「「それはやだ!」」えぇ……」

「だってアニキと買い物に行きたいぜ!」

「僕も行きたいよ!」

 

 ……この2人に何を言っても意味が無さそうなので最悪の手を取る。

 

「それなら3人で買い物に行かないか?」

(コレが無理ならどうしようもない)

 

 片方を選ぶともう片方が拗ねる可能性が高いので、この提案が通らないとかなりキツイ。そう思っていると詩音と蓮が互いに顔を見合わせた。

 

「……僕はいいよ」

「オレもいいぜ」

(良かった)

 

 コレで揉め事がなくなったと思い、俺は2人を連れて部屋に戻る。

 

 ーー

 

 部屋に戻った時、たまたま宅配便のお兄さんが来たので届けられた物を受け取り、部屋に座って確認する

 

「アニキ、何が来たんだ?」

「DK出場に必要なレッドコアとケースだな」

「あぁ! 僕も数日前に来たよ」

 

 昨日登録をしたのに運ばれてきたのにビックリするが、そんな物なのかと思いつつ同封されていたルール書を読む。

 

〈ディスティニー・カップ(DK)ルール説明書)

 参加可能者・10歳以上のアマチュアデュエリスト

 大会期間・ゴールデンウィーク(9日間)

 予選・3日間

〈ルール〉

・デュエル形式はシングルデュエル

・レッドコアを12個集めるか、6個以上手に入れてからプロと戦い勝利する。

(レッドコア争奪戦)

・市内にいる参加者達とデュエルをしてレッドコアを12個集めて受付で登録すると予選通過

(プロ戦)

・レッドコアを6個以上所持している場合、運営が呼んだCランクのプロと戦う事が可能。※

(※プロは自前のデッキではなく、運営が用意したデッキを使用)

・プロと戦う場合は手持ちのレッドコアを全掛けする。

・プロに勝利すれば予選通過。敗北したら失格。

(受付)

・市内に5箇所存在する

〈限界人数〉

・通過者最大10000人

〈本戦1回戦〉

・通過者1000人(ルールはその時に説明する)

〈本戦2回戦〉

・通過者32人

〈決勝トーナメント〉

・優勝者1人

〈賞金〉

・優勝者、500万円+優勝トロフィー

・準優勝、300万円+2位トロフィー

・3位、200万円+3位トロフィー

・4位、100万円+4位トロフィー

・5位〜8位、30万円+ベスト8入りの記念品

・9位〜32位、15万円+上位入賞の記念品

・それ以下も参加賞あり

 

 ルール説明をあんまり読んでなかったので確認した後、2人の方を見る。

 

「このルールならなんとかなりそうだな」

「なんとかなりそうだって……アニキは自信があるのか?」

「いや、あんまりない。ただ予選突破はしたいと思っている」

「なるほどな! 詩音はどう思っているんだ?」

「僕の方が先……まぁ、いいか。僕は優勝を狙っているよ!」

「おお! それならオレのライバルになるな」

 

 蓮と詩音はルール説明を見てかなり喜んでいるが俺自身は渋い顔をする。

 

(手札を一つ切らないとな)

 

 この大会の予選を勝ち抜く為に押し入れに隠しているカードを使う事を決める。

 

〈次の日〉

 

 学園に向かう為にアパートから出ようとした時、たまたまインターフォンが鳴ったので眠い目を擦りながらドアを開けた。

 

「おはようアニキ、迎えにきたぜ」

「……蓮か、おはよう」

 

 俺は目を擦りながら目の前に居る人物、中等部の制服をきた蓮を見る。すると彼女は元気よく俺の腕を掴む。

 

「今日は買い物に行くんだよな」

「そうだな。ただ、その前に学園の授業があるだろ」

「授業……めんどいぜ」

「同感だ」

 

 今日の授業の事を考え、渋い顔になる俺達。だがそれをここで話すのもアレなので部屋の鍵を閉めた後、学園に向かい始める。

 

「しかしまぁ、気が重いな」

「授業を受けに行くんだから当たり前だぜ!」

「……いや、俺の気が重い理由はそれじゃない」

「何かあるのか?」

「まぁな」

 

 蓮が心配そうにコチラを見るが俺は微妙な顔をしてはぐらかす。しかし大月学園に到着する10分前の距離から、高等部の制服を着た生徒達がコチラを見てヒソヒソと何か話していた。

 

「おい、アイツ。確か昨日恋歌様と引き分けた奴だよな」

「あぁそうだぜ」

「僕はアイツと同じくクラスだからその現場にいたけど調子に乗っていたよ」

「マグレで引き分けただけなのに調子に乗るとかクズよね」

 

 その生徒達はコチラに妬みと嫉妬の視線を送ってくるが、隣にいる蓮に睨まれて目を逸らした。

 

「アニキ、アイツらムカつくな」

「……否定はしないが無視するのか安定だぞ」

(ここで問題を起こすと後で響くからな)

 

 自分の能力を磨かないくせに他人を蹴落とすのには全力を出す。なんかズレていると思うが自分もやっていた事なので何も言えない。

 

「陰キャなのに胸の大きな女が横にいるぞ」

「あぁしかも! 目つきが悪いが顔立ちは美少女だよな」

「なんであんな奴と一緒にいるんだ?」

「どうせ脅しているんだろ」

(ここまで来たら面白いな)

 

 言い方は悪くなるが、コイツらは他人を見下して優越感に浸っているとしか思えない。そう思うと内心で笑ってしまう。でも俺の隣にいる人物はかなり不機嫌になっている。

 

「ガチでボコボコにしたくなってきたぜ」

「やったところでコッチが悪くなるぞ」

「それでもいいからやりたいぜ! なんなんだアイツらは!」

 

 馬鹿にしてくる生徒達の方に突撃しそうな蓮をなんとか抑えつつ、歩いていると隣の車が通る道路に大きな車が止まった。

 

「あら颯汰、昨日ぶりね」

 

 大きな車の窓が開き、中から赤城……いや、歌恋が顔をコチラに向けて挨拶をしてきた。

 

「あぁ、そうだな」

「うん? アニキは去年の生徒会長と知り合いだったのか」

「生徒会長?」

 

 隣の蓮の言葉を聞いて疑問符を浮かべる。すると歌恋が乗っている車から降りて俺の隣に立った。

 

「アタシは去年の中等部の生徒会長だったのよ」

「そうなのか……としか言えないぞ」

「でしょうね」

 

 歌恋が鞄を手に持ちながら笑顔になり、それを見ていた生徒達は俺や蓮よりも歌恋の方を見てうっとりしていた。

 

「あぁ……歌恋様の笑顔はいいな」

「だな! ただ、アイツが隣にいるのがムカつく」

「そうね、本来なら私が隣にいるのに!」

「はぁ!? 本来はオレだ!」

「何を言っているんだ君達は? あそこにふさわしいのはこの僕だ!」

 

 なんかヘイトが俺から周りに行った生徒達は互いに言い合いや酷いところでは手が出ていた。なので俺はその光景を見て呆れながら口を開く。

 

「なんでこうなった……」

「アイツらが馬鹿なだけだと思うぜ」

「アタシもそう思ったわ」

 

 喧嘩を続ける生徒達を無視して、俺達は雑談を続けていると大月学園に到着したので中等部の蓮と別れて高等部の校舎に向かう。

 

「まさか村山蓮を手懐けているとは思わなかったわ」

「うん? アイツは有名なのか?」

「えぇ、中等部では有名な不良よ」

「そうか」

 

 以外ではない事実が発覚。ただ、反応しないのはアレなので頷くだけはしておく。そして高等部の校舎に到着したので靴を履き替えた後、歌恋と別れて自分のクラスに向かう。

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