ありふれた悪意で世界滅亡 連載版   作:fruit侍

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少し間を開けての更新です。

票数の逆転がないと判断したためアンケートを予定より早く締め切らせていただきました。最初は意外と接戦だったなという印象でしたが、最後はそうなるかなーと薄々感じていたルートになることになりました。別ルートを期待していた方には申し訳ありません。

今後は、『迷宮を脱したら、真っ先にトータス滅亡ルート』へと進むことが決定いたしました。これにより原作ヒロインの救出は一切ありません。

アークはゼツメライズキーだけじゃなくてプログライズキーも生み出せると知ってちゃっかり技能に追加していくスタイル。


サイオウの怪物を滅亡せよ

ハジメが最初にいた階層から百階目になるところまで来た。途中様々な敵がいたが、アークゼロの力の前には無力だった。

 

気になることと言えば、五十階に怪しい石扉があったことぐらいだが、アークに『絶対に行くな』と釘を刺され、確認することもできなかった。アーク曰く、面倒なことになるらしい。

 

因みに道中様々な敵を倒して喰ってきたので、ハジメの素のステータスはかなり上がっていた。

 

 

====================================

 

南雲ハジメ 17歳 男 レベル:76

 

天職:錬成師 仮面ライダーアークゼロ

 

筋力:1980(変身時:47600)

 

体力:2090(変身時:46300)

 

耐性:2070(変身時:43800)

 

敏捷:2450(変身時:48000)

 

魔力:1780

 

魔耐:1780(変身時:49200)

 

技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+鉱物系探査][+鉱物分離][+鉱物融合][+複製錬成]・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作]・胃酸強化・纏雷・天歩[+空力][+縮地][+豪脚]・風爪・夜目・遠見・気配感知・魔力感知・熱源感知・気配遮断・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・金剛・威圧・念話・言語理解・脳波ハッキング・結論予測・悪意変換・武器生成・ゼツメライズキー生成・プログライズキー生成・フォースライザー生成・金属操作

 

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ステータスは、初めての魔物を喰えば上昇し続けているが、固有魔法はそれほど増えなくなった。主級の魔物なら取得することもあるが、その階層の通常の魔物ではもう増えないようだ。魔物同士が喰い合っても相手の固有魔法を簒奪しないのと同様に、ステータスが上がって肉体の変質が進むごとに習得し難くなっているのかもしれない。

 

そしてアークの技能が一つ増えていた。名は『プログライズキー生成』。名前からしてゼツメライズキー生成の親戚か何かだろうが、アークは未だに何も教えてくれない。

 

アークゼロに変身したままのハジメは、階下へと続く階段へと向かった。

 

その階層は、無数の強大な柱に支えられた広大な空間だった。柱の一本一本が直径五メートルはあり、一つ一つに螺旋模様と木の蔓が巻きついたような彫刻が彫られている。柱の並びは規則正しく一定間隔で並んでいる。天井までは三十メートルはありそうだ。地面も荒れたところはなく平らで綺麗なものである。どこか荘厳さを感じさせる空間だった。

 

ハジメが足を踏み入れると、全ての柱が淡く輝き始めた。その光景に警戒するハジメ。柱はハジメを起点に奥の方へ順次輝いていく。

 

ハジメはしばらく警戒していたが特に何も起こらないので先へ進むことにした。感知系の技能をフル活用しながら歩みを進める。二百メートルも進んだ頃、前方に行き止まりを見つけた。いや、行き止まりではなく、それは巨大な扉だ。全長十メートルはある巨大な両開きの扉が有り、これまた美しい彫刻が彫られている。特に、七角形の頂点に描かれた何らかの文様が印象的だ。

 

「……何だあれ……扉?」

 

(……ハジメ、この先何が起こるか私でも予測不能だ。だが何かが起こるのは間違いない。警戒しておけ)

 

「珍しいじゃん。アークが忠告してくれるの」

 

アークの忠告に軽口を叩くハジメだが、今までの魔物の何倍、いや何十倍もの強さを誇る強敵の気配を感じ、内心焦っていた。

 

「だけどこんなところで止まるわけにはいかないさ。それにここの雑魚共の相手をするのも飽きてた頃だしね」

 

ハジメはマスクの下で不敵な笑みを浮かべる。たとえ何が待ち受けていようとやるしかないのだ。この世界の滅亡のために。

 

そして、扉の前に行こうと最後の柱の間を越えた。

 

その瞬間、扉とハジメの間三十メートル程の空間に巨大な魔法陣が現れた。赤黒い光を放ち、脈打つようにドクンドクンと音を響かせる。

 

ハジメは、その魔法陣に見覚えがあった。忘れようもない、あの日、ハジメが奈落へと落ちた日に見た自分達を窮地に追い込んだトラップと同じものだ。だが、ベヒモスの魔法陣が直径十メートル位だったのに対して、眼前の魔法陣は三倍の大きさがある上に構築された式もより複雑で精密なものとなっている。

 

「デカさもラスボス級ってことか……」

 

(私のメモリーにない魔物だ。心してかかれ)

 

その言葉を聞いて、ハジメは少し危機感を覚えた。

 

今までの魔物に苦戦することがなかったのは、アークゼロの力のお陰でもあるが、アークが役立つ情報を提供してくれたからでもあった。アークのメモリーにないということは、アークからの情報はなし。弱点も攻撃方法も、自分で探らなければならない。

 

ゲームは得意な方だったが、情報のないラスボスなど苦戦必須。だがここまで来たらやるしかない、とハジメは腹を括る。

 

魔法陣はより一層輝くと遂に弾けるように光を放った。咄嗟に腕をかざし目を潰されないようにするハジメ。マスク越しでも眩しいものは眩しい。光が収まった時、そこに現れたのは……

 

体長三十メートル、六つの頭と長い首、鋭い牙と赤黒い眼の化け物。例えるなら、神話の怪物ヒュドラだった。

 

「「「「「「クルゥァァアアン!!」」」」」」

 

不思議な音色の絶叫をあげながら六対の眼光がハジメ達を射貫く。身の程知らずな侵入者に裁きを与えようというのか、常人ならそれだけで心臓を止めてしまうかもしれない壮絶な殺気がハジメに叩きつけられた。

 

対してハジメも負けじと悪意のエネルギーを解放した。

 

その瞬間、赤い紋様が刻まれた頭がガパッと口を開き火炎放射を放った。それはもう炎の壁というに相応しい規模である。

 

ハジメはその場を右に飛び退く。そしてすかさずアタッシュアローをその場で作り出して、赤頭に矢を放つ。

 

光矢は狙い違わず赤頭を吹き飛ばした。

 

まずは一つとハジメが内心ガッツポーズを決めた時、白い文様の入った頭が「クルゥアン!」と叫び、吹き飛んだ赤頭を白い光が包み込んだ。すると、まるで逆再生でもしているかのように赤頭が元に戻った。白頭は回復魔法を使えるらしい。

 

(最優先はあの白い頭だな)

 

「分かってるよ、んなこと!」

 

ハジメは白頭に向かって矢を放つが、直撃かと思われた瞬間、黄色の文様の頭がサッと射線に入りその頭を一瞬で肥大化させた。そして淡く黄色に輝き、ハジメの光矢を受け止めてしまった。そこには無傷の黄頭が平然とそこにいてハジメを睥睨している。

 

「盾役か。バランス面で言えば完璧のラスボスだね!」

 

ハジメは自身の後ろにショットライザーを無数に作り出し、自身がアタッシュアローで矢を放つと同時に発射させた。狙いは白頭。無数の弾丸と一筋の光矢が白頭に迫るが、先程のように黄頭がハジメの攻撃を尽く受け止める。だが、流石に今度は無傷とはいかなかったのかあちこち傷ついていた。

 

「クルゥアン!」

 

すかさず白頭が黄頭を回復させる。全くもって優秀な回復役である。

 

「かかったね!」

 

ショットライザーと、先程の自身の攻撃は、黄頭と白頭の意識を反らすための囮である。白頭は、回復魔法を使っている間は動くことができない。そのため黄頭が守るのだが、ショットライザーの攻撃を防いでいて動けない黄頭を、白頭が回復する瞬間がハジメの狙いだった。

 

その見た目に見合わない驚異的な速度で白頭の横に回り込んだハジメは、すかさずアタッシュアローで撃ち抜く。光矢は見事に白頭を吹き飛ばした。ついでに隙だらけの黄頭も吹き飛ばした。

 

「回復役と盾役さえいなくなればこっちのもんさ! あとは必殺で……ん?」

 

ハジメはアタッシュアローを投げ捨て、直ぐ様アークドライバーゼロのボタンを押そうとするが、自分のすぐ真横に黒頭が迫っているのに気づいた。

 

(なっ、いつのまに! 離れな……きゃ……)

 

咄嗟に後ろに退こうとしたハジメだったが、黒頭の眼を視認した瞬間、体が動かなくなる。

 

(まさか……バッドステータス系の魔法……)

 

答えに行き着くも、ハジメの意識は闇に呑まれた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ハジメは暗闇のような場所で目を覚ます。変身はいつの間にか解除されている。アークドライバーゼロもない。

 

「どうすればいいのやら……」

 

変身していない状態では、ハジメの戦闘能力は格段に落ちる。というのも、アークゼロが強すぎるのだ。ハジメはどうやって脱出しようかと思考を張り巡らせようとしたとき、目の前で、映像が映し出された。

 

「これは……僕の記憶?」

 

見覚えしかないその映像は、ハジメの記憶。その映像には、自分がクラスメイト達に無能と罵られながら痛め付けられている姿、自分がクラスメイトの魔法により奈落に落ちる瞬間、自分が爪熊に遭遇し、左腕を切り落とされる瞬間など、思い出したくないような記憶ばかりだった。

 

「あ、あ、ああ……うわあああああああああ!!!」

 

思わずハジメは発狂する。しかし絶え間なく映像は映し出される。

 

しかもその映像で自分が痛め付けられる度に、今ここにいる自分の体も傷つけられていく。

 

「何で……僕が……こんな目に……」

 

力を手に入れた頃は散々粋がっていたが、少し前の自分は力を持たず何もできないただの高校生男子だった。

 

その自分が何もしていないのにひたすらに痛め付けられる姿。これを延々と見せられて、しかもこの場にいる自身も傷つけられて、ハジメの精神は崩壊寸前まで弱っていた。

 

「こんな目に合うくらいなら……いっそ……」

 

死んでしまおうか、そう言おうとした瞬間、聞き慣れている声が暗闇に響く。

 

(思考を放棄するな)

 

それは間違いなく、アークのものだった。

 

(貴様が以前力を持っていなかったなどどうでもいい。そんなことは過去の話だ。今の貴様はアークゼロ。人類を滅亡させるために動く最凶の悪意。人類を滅亡させられるほど絶大な力を持っている。過去の自分が痛め付けられているから何だ。貴様は理由もなく自身が痛め付けられてもいいと思うのか? そんなことで貴様は、自分の目的を放棄するのか?)

 

その言葉で、ハジメの心の何かに火がついた。

 

「そんなわけないだろ……!」

 

傷ついていたハジメの体が、少しずつ癒えていく。この傷も所詮は、魔法による幻覚だ。その効力は、ハジメの精神状態に依存する。

 

「どいつもこいつもふざけやがって……! 僕が何をしたんだ……!」

 

(貴様が今やるべきことはなんだ? こんな場所で思い出に耽ることか?)

 

「違う! 僕がすべきことは……この世界を滅亡させることだ!」

 

その言葉を大声で放った瞬間、闇が一瞬にして晴れた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

目の前には黒頭。黒頭は未だにハジメが魔法にかかっているままだと思っているのか、目の前から動かない。ハジメは黒頭に渾身の拳をお見舞いした。

 

「よくもやってくれたね。楽に死ねるなんて思うなよ」

 

声音からしてかなり怒っている様子のハジメ。自分を精神的に追い詰めて殺そうとした黒頭にご立腹のようだ。

 

まず殴りを一回入れ、黒頭を吹き飛ばす。そこに猛スピードで近づき、スピードも威力に上乗せした蹴りを黒頭の眼に叩き込み、二度と眼が使えないようにする。そして後ろに退き、アタッシュアローとショットライザーを作り出し、先程もやったように一斉射撃を黒頭に放つ。黒頭は避けることもできず、粉々に吹き飛ばされた。

 

「ふん。じゃ、君達も仲良く死んでもらおうか」

 

残っていた赤頭、青頭、緑頭に視線を向けたハジメは、今度こそアークドライバーゼロのボタンを押す。

 

 

オールエクスティンクション

 

 

そしてハジメは腕を突きだし、力を込める。すると周りから赤黒い光に包まれた悪意を連想させる文字郡が現れ、赤頭、青頭、緑頭に向かう。赤頭、青頭、緑頭は迎撃しようと、各々の魔法を放った。

 

「無駄だ!」

 

しかしその程度では、アークゼロの必殺を止めることなどできない。

 

 

 

1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

襲い来る魔法をいとも簡単に押さえ込み、文字郡は勢いを弱めることなく、三つの頭を包み込み爆発した。

 

 

オール

 

エクスティンクション

 

 

アークドライバーゼロから音声が流れ、三つの頭は爆発に包まれる。

 

爆発が晴れた頃には、三つの頭は綺麗に吹き飛ばされていた。

 

「こんなもんか。ラスボスといっても、案外呆気なかったね」

 

そう言いながら変身を解除しようとしたときだった。

 

(……生命反応が消えていない。奴は生きている。警戒を怠るな)

 

アークからそう言われ、ハジメは再び戦闘態勢をとり、ヒュドラの方を見る。

 

そこではなんと七つ目の頭が胴体部分からせり上がり、ハジメを睥睨していた。思わず硬直するハジメ。

 

「……第二形態ってやつ? ラスボスにはよくあることだけど」

 

ハジメは思わずそんなことを呟く。

 

だが、七つ目の銀色に輝く頭は、ハジメに予備動作もなく極光を放った。いきなりの出来事でハジメは反応できなかった。

 

「くっ!」

 

ハジメは咄嗟に液体金属のバリアで防ぐが、金属をも溶かす程の高熱を持つ極光はバリアをジワジワと溶かしていった。それに対抗するようにハジメは液体金属の量を増やしていくが、極光がバリアを溶かす速度の方が速い。焼け石に水だった。

 

「うぐあっ!!」

 

遂にバリアが完全に溶かされ、極光により吹き飛ばされるハジメ。その体は、壁に激突することでようやく止まる。吹き飛ばされた自分の体を見て、ハジメが驚く。

 

「……このボディが……ダメージを受けてる……?」

 

極光は、僅かであったがアークゼロの装甲にダメージを与えていた。アークゼロの装甲の一部を、溶かしていたのだ。

 

実を言うと今までの魔物の攻撃は、バリアで防がなくとも一切ダメージを受けることがなかった。それ程、アークゼロの装甲は、とてつもなく硬い。本来ならば、アークゼロと同じような『ライダーシステム』というものを使わなければ、傷を負わせることすらできないのだ。

 

本来ならば。

 

しかし今のアークゼロのボディには、僅かながらダメージがあった。これまでの戦闘と違い、油断していればやられる。そんな命懸けの戦いを、今自分はしているのだと、ハジメは気づかされた。

 

「このボディにすらダメージを与えられる光とか……どんだけの火力なんだよ……」

 

ゆっくりと起き上がるハジメ。しかし銀頭はハジメが立ち上がると同時に、今度は直径十センチ程の光弾を無数に撃ちだしてきた。まるでガトリングの掃射のような激しさだ。先程の防御手段を踏まえての攻撃だろう。銀頭にはさっきまでの頭と違い知性も備わっているようだ。

 

「ッ!」

 

ハジメは咄嗟にその場を離脱し、柱の影に隠れる。バリアでもアークゼロの装甲でも防げないと分かっているがための行動だ。

 

しかし柱を削るように光弾が次々と撃ち込まれていく。一分も持たないだろう。光弾の一つ一つに恐ろしい程のエネルギーが込められている。

 

「くそっ……あんなの……どうすれば……」

 

ハジメは柱の影で考える。自分はもう無敵ではない。策を練らなければ、やられるだけだ。しかし今の自分にできることは? アタッシュアローやショットライザーじゃ火力が足りなくて押しきられる。バリアもすぐに溶かされる。脳内ハッキングはここからじゃ届かない。かといってこの弾幕の量では近づけない。正に万事休すかと思われた。

 

(私の力を使うときが来たようだな)

 

先程まで黙っていたアークが急に喋りだした。

 

「うわっ! アーク、生きてたんなら返事してくれよ! さっきの光で壊れちゃったのかと思ったじゃんか!」

 

(あの程度で私は滅びない。それより今から貴様が使いたがっていた力の使い方を教えてやる)

 

「え、それって」

 

(プログライズキー生成だ)

 

ハジメは遂に来たかという喜びと同時にもっと早く言えよという怒りを同時に感じた。

 

(貴様が使っていたアタッシュアロー。あれにプログライズキーというものを差し込むことで、火力を格段に上げることができる。そのプログライズキーの生成方法だが、手に力を込めながらイメージしてみろ。貴様が今、欲しいと思う力を)

 

「結構ざっくりだなぁ……ま、この状況じゃ、やるしか選択肢はないけど」

 

ハジメはアークに言われた通りに、手に力を込めながら今欲しい力をイメージする。

 

今欲しい力は、火力。

 

あの銀頭の極光すら凌ぎ、銀頭を一撃で仕留められるほどの火力。

 

 

純粋に、『強い』火力。

 

 

イメージが決まった瞬間、ハジメの手の中に一つのプログライズキーが生まれた。

 

それは黄緑色をしており、ヘラクレスオオカブトのようなシルエットがデザインされていた。

 

 

ストロング!

 

 

そのプログライズキーの名は、『アメイジングヘラクレスプログライズキー』。世界最大のカブトムシ、ヘラクレスオオカブトのデータがインプットされたプログライズキーである。

 

(できたな。次にそこに落ちているアタッシュアローに、そのプログライズキーを差し込め)

 

「落ちてるってどこに……あっ」

 

先程投げ捨てたと思われるアタッシュアローが柱の横に落ちていた。ハジメはアタッシュアローを拾い、差し込み口を探す。

 

「えっと……ここかな」

 

そして見つけた穴に、アメイジングヘラクレスプログライズキーを差し込んだ。

 

 

HERCULES BEETLE'S ABILITY

 

 

(あとは奴に攻撃を撃ち込むだけだ。いつもやっているようにな)

 

「お手軽だな……何で今まで教えてくれなかったのさ……」

 

(これを使用するに値する敵がいなかった。それだけだ)

 

それだけ言ってしまうと、アークは再び喋らなくなる。

 

「ったく、自由なやつだよ……」

 

喋りたい時に喋って、喋らない時は何をしても喋らない。そんなアークには『自由』という言葉か相応しいと思ったハジメは、柱から飛び出し、アタッシュアローを構えた。

 

いつもと違い、アタッシュアローの矢に黄緑色の光が集中していく。

 

銀頭もハジメを視認すると、自分が攻撃しようとしていることが分かっているのか、迎撃しようと光弾と極光を同時に放つ。

 

それを確認したハジメは右手を離し、矢を放った。

 

 

アメイジングカバンシュート!

 

 

ヘラクレスオオカブトの角のような形をした矢が、一直線に銀頭に向かう。次々と光弾や極光を浴びるが、勢いは一切弱まらなかった。矢はそのまま、銀頭の喉を貫いた。

 

「グゥルアアアア!!!」

 

銀頭が断末魔の絶叫を上げながら暴れる。喉にはぽっかりと穴が開いている。これで、極光は撃てないだろう。

 

暴れる銀頭を見ながらハジメはアタッシュアローを再び投げ捨て、アークドライバーゼロのボタンを押した。

 

 

オールエクスティンクション

 

 

「今度こそ終わりだ……!」

 

ハジメは銀頭との距離を縮めるため走って近づく。そしてある程度近づくと飛び上がり、飛び蹴りの体制になる。

 

 

 

1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあああああああ!!!!」

 

暴れていた銀頭が、ようやくハジメに気付き、暴れるのを止める。

 

しかし銀頭は接近を許しすぎた。この状態から必殺を逃れる術など、ない。

 

ハジメの突き出していた足が、銀頭に直撃した。

 

 

オール

 

エクスティンクション

 

 

アークドライバーゼロから音声が流れ、部屋が光に包まれる。

 

光が晴れた頃に、ハジメが着地する。

 

(生体反応なし。今度こそ奴は死んだようだ)

 

「そうか……よかった……うぐっ」

 

アークの言葉で、ハジメはヒュドラの死を確信する。

 

しかし疲労が限界に達していたハジメは、変身解除と同時に倒れ込んでしまう。その時、奥の方から足音が聞こえてきた。ハジメは新たな敵かと倒れながら奥の方を見る。

 

(誰だ……髪の長い……女性……?)

 

奥から女性が歩いてくるのが見えたが、それと同時にハジメの意識は暗闇に沈んだ。




次回ようやくあの人が登場しますよ!

前書きで原作ヒロインの救出はないと言いました。これは決定事項であり、今後変更になることはありません。

原作ヒロインの救出は。

何が言いたいかというと、原作ヒロイン枠じゃない方々にはまだ救いがあるということです。

というわけでメインヒロインがいればサブヒロインもいるよねってことでアンケートでサブヒロインにして欲しいキャラを募集します!

選択肢の文字数が思ったより多くなってしまったので、ここに選択肢の詳細を書いて、選択肢に対応する番号を選んでもらうという形にしたいと思います。

1.エヒトの命でいつもより早く襲撃に来たノイント

2.何千年という年月をずっと一人で過ごし、精神崩壊寸前のミレディ

3.ありふれで悪意といえばこの人! 闇深い系女子の中村恵里

4.もうめんどいし全員で(投げやり)



これがしたかったから早めにアンケート締め切ったとか口が避けても言えない(小声)

サブヒロインアンケート

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