デート・ア・ラスト   作:銀煌

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伝説の再来/邂逅

「これより被告人、村雨終の裁判を始める。まずは検察官の佐藤、彼の罪状を述べてくれ」

 

 あの後。星宮六喰と合流した俺たちは遅刻することなく学校についた。

 そんな俺は今、二年三組の男子生徒全員に囲まれている。

 

「はい。彼は今朝、来禅高校5大天使と仲良さげに登校してきました。その姿はほとんどの生徒が見ており。私もその光景を発見しました」

 

「うむ、よろしい。それでは次は弁護人の近藤。発言をどうぞ」

 

 登校してきたら急にドナドナされて囲まれて、男子生徒には殺すぞと言わんばかりの目をされている。

 

「はい。私からはただ一言。彼を罰するべきかと」

 

「いやお前弁護人だろ守れよ」

 

「静粛に、被告人の発言を許可した覚えはないぞ」

 

 嘘だろ弁護人も敵とか勝てねぇだろ。

 

「もう時間もないので判決を言い渡す」

 

 裁判長(山吹)が木槌に見立てた筆箱を机に叩きつける。

 俺含め全員が固唾を呑み。目を伏せていた裁判長は勢いよく目を見開く。

 

「死刑だ!やれ!!!」

 

 そうなると思ったよ畜生!!!

 

「馬鹿野郎!俺は逃げるぞ!」

 

 囲んでいる男子生徒を押し退けて俺は教室のドアへ走り出す。

 当然、あいつらも追ってくる。

 

「追え!絶対に逃がすな!」

 

「殺せ!殺せ!殺せ!」

 

「使え!登山用のロープだ!」

 

「でかした登山部!こいつで縛り上げろ!」

 

 殺意高すぎだろこいつら。まぁでも、もうとっくに教室の扉に着いている!このまま逃げ切っ───

 

「何をしてるんですか、あなた達。もうチャイムもなりますし、HRするので早く座って、きゃっ!」

 

 扉を開けようとした所に、担任のエレン先生がやってきた。

 

「おらお前ら!先生が来たぞ席に座りやがれ!学校最高!!」

 

 なんか先生が何も無い所ですっ転んでたけどあの人はああいう感じらしいから気にしないでおく。勝ったなガハハハ!

 

 なお、下校するまで逃走中が始まった。

 

 

*******

 

 

「マジであいつら許さん」

 

 俺は肩らからずり落ちそうになっているバックを掛け直し、ため息をつきながら道を歩く。

 すると突然、背後から声をかけられた。

 

「おぉ、お前は来禅の生徒か!」

 

「ちょ、十香!急に声かけたらダメだって!」

 

 後ろを振り向くと、大学生らしき男女が2人立っていた。

 女性の方は笑顔で、男性の方は少し申し訳なさげにこちらを見ている。

 

「あの、何か用ですか?」

 

「あぁ、ごめん!彼女、というか俺達どっちも来禅の卒業生でさ。思わず声かけちゃったんだよ」

 

 男性の方が苦笑しながら両手を合わせて言ったことを聞いて、俺は納得する。

 

「あー、そういう事ですか。急に声かけられて何事かと思いましたよ」

 

「すまなかったな!ここいらで見ない顔だったからつい声をかけてしまった!」

 

「よく分かりましたね。ついこの前ここに引っ込んたんです」

 

「やはりか!私は夜刀神十香!よろしくな!」

 

 元気よく手を差し出してきた夜刀神さんに俺も手を差し出す。

 

「村雨終です。よろしくお願いします、夜刀神さんと()()()()さん」

 

「......? あ、あぁ、悪い。よろしく」

 

 何か考え込んでいる五河さんにも手を差し出すと、慌てて握手してくれた。

 

 

*******

 

 

「ほー、それじゃあ終は、琴里達と同じクラスなのか!」

 

「えぇ、そうですよ。まぁ、俺は転校したてなのでそんな話す中でもないですが」

 

「なに!?いかん、いかんぞ!友達は沢山いた方がいいからな!そうだろシドー!」

 

「そうだな。まぁ、村雨は良い奴っぽいし、すぐに友達ができるだろ。琴里達とも仲良くしてやってくれ」

 

 奇しくも帰り道は一緒だったため、今は3人で話しながら歩いている。

 俺が二年三組っていう話から、五河さん妹と同じクラスということが分かり。2人から仲良くしてくれと言われてしまった。

 

「同じクラスなんで話す機会もあると思うんで、その時に友達にでもなりますよ」

 

 まぁ、今朝の登校は偶然だし、教室では話さなかったからな。友達になれたかと言えば微妙か。

 俺がそう思っていると、『おおっ!』と手を叩いた夜刀神さんが、五河さんの肩を力強く掴んだ。

 

「そうだシドー!今日はみんな集まって進級パーティーをするのだったな!そこに終も呼ぼう!そうすれば、琴里達とも仲良くなれるはずだ!」

 

 あっ、なんか嫌な予感がする。

 

「は?いや、確かにパーティーはするし、俺も構わないけどさ。一人分増えるだけだし。でも村雨も都合もあるだろ。あと全員が連れてきていいって言うとも限らないし」

 

「大丈夫だ!多分!私が説得する!」

 

 いや、気まずいし断りたいんだけど。

 

「あの、俺はだいじょ──「終も来てくれるな!」

 

「いや、けっこ──「安心しろ!きっと楽しいし、シドーの料理は世界一美味しいぞ!」

 

 押しが、押しが強すぎる!!!いや、ここで押されるのは良くない。俺は、しっかりNOと言える日本人なんだよ!!

 

 

*******

 

 

「という訳でこいつがその、村雨終だ!」

 

「あっ、村雨終です。よろしくお願いします。なんか、すいません。混ぜてもらっちゃって」

 

 うん。まぁ、あんなキラキラした純粋な目で見られたら無理だよね。僕は悪くない。




伝説の再来っていうのは、来禅の5大天使を引き連れて登校してきた彼は、その光景を見た人達から例の伝説プレイボーイ先輩の再来かと思われたそうで。

って理由のタイトルです。
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