ダンジョンに、ダンジョンマスターが現れた!   作:ずぼらさん

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※ギルド職員の先輩と後輩その3

「やってられるかーーーっ!」

 

私の叫びに、周りにいた同僚達は頷く。

みんな、目の下のクマが酷い。

ダンジョンの異変は変わらないけど、少し落ちつき始めた。

調査で分かった事を、随時提示板へ張り出した。

更に対策を練って、冒険者達に説明した。

頑張った!

私達は頑張ったよ!

ああ、やっと家に帰れる。

お風呂でさっぱりして、ゆっくり眠って、美味しい物を食べる。

疲労した心と身体を労う。

そう思っていた矢先に、ダンジョンの新たな異変が…。

勘弁してよ!

 

「先輩…私…もう駄目です…スヤー。」

 

「こら、こんな所で…寝たら…駄目よ…スヤー。」

 

ミィシャとエイナも限界ね。

それにしても、フロッグシューターの巨大化か。

魔物に何が起きたら、そうなるのよ。

最初は強化種が出現した!?って、騒然となったけど…違った。

全てのフロッグシューターが、巨大化していたっぽい。

おまけに、冒険者を丸呑みしようとしたらしい。

 

「うぷっ。」

 

想像しただけで、気分が悪くなるし、鳥肌が立つ。

昔から蛙とか蛇って、苦手なのよね。

ギルドの上層部からは、また過去の資料を調べるようにと言われた。

 

「はあー、無駄だと思うなー。」

 

きっと、ゴブリンと同じ。

過去にない初めての異変。

立て続けに起きるなんて、最悪よ。

 

「罠もかー。」

 

テーブルに置いてある報告書を取る。

そこには、発見された罠について書いてあった。

電撃を発する浮彫細工、桃色の雨、大きな落とし穴、襲ってくる壁。

あとは、謎の幻覚症状。

味方が敵に、敵が味方に、見えるとか。

 

「あーもう!どうなってるのよ!」

 

調査している冒険者達に、また依頼しないと…。

対策も考えないと…。

 

「………これもあったわね。」

 

問題は、ダンジョンだけじゃなかった。

オラリオでも起きていた。

桃色の雨は桃色の霧と同様、媚薬と言っても過言ではない。

どこかの馬鹿が、雨を…媚薬を回収して販売。

耐異常のアビリティを持つ冒険者にも、効き目がある強力な効果。

刺激をも求める人達や神々が、高額で買っているとか。

売る方も買う方も、危機感が足りない!

どんな副作用があるか分からないし、媚薬でなく毒の可能性だってあるのに。

取り返しのつかない事になっても、後の祭りなのよ!

犯罪に使われる可能性だって出てくる。

そうなる前に、手を打つしかない。

忙しい時に、余計な仕事を増やしてくれちゃって!

犯人を捕まえたら、1発殴ってやらないと、気がおさまらないわ。

 

「とりあえず、ガネーシャファミリアに協力を要請しないと。」

 

あ、あら?

立ち上がった瞬間、眩暈が…。

やばっ。

このまま倒れそう。

 

「「「「「テリア!?」」」」」

 

ちょっと頑張り過ぎたかも。

人には休めと言っといて、自分が倒れるなんて…。

どんどん床が近づいてくる。

 

「先輩!」

 

後ろから誰かに、受け止められた。

この声は…ゼクス?

確かめる間もなく、私は意識を失った。

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