ダンジョンに、ダンジョンマスターが現れた! 作:ずぼらさん
へえー、個室もあるんだ。
知らなかったよ。
えっ?
最近できたの?
そっかそっか。
いや、助かるよー。
同じ神々にも聞かれたくない事があるからねー。
あっ、イシュタルはこの部屋?
案内ありがと。
下界の子供、もとい酒場≪神娯亭≫の店員に礼を言って、部屋に入る。
「遅い。」
ええー。
時間通り来たのに。
不機嫌な顔で、イシュタルが葡萄酒を飲んでいた。
美人だけど、おっかない女神だよ。
「ごめんごめん。今度から気をつけるよ。」
こっちは悪くないけど、謝っといた方が無難だよね。
お得意様になりそうな予感がするし。
末永く
「そういえば、この間の薬はどうだった?」
「ああ、ダンジョンの媚薬か。」
「イシュタルとこの
「ああ、使った。効果抜群だったよ。」
「でしょでしょ!うちの目玉商品だからね。」
鼻で嗅ぐと、性的興奮する。
肌に塗ると、更に性的興奮する。
飲ませると、性的興奮が止まらない。
全部やると、理性が吹き飛ぶ。
ダンジョンで降っている桃色の雨を回収して、僕が手を加えた媚薬。
欲しがる者は多い。
ちょっと高いけど、今じゃんじゃん売れている。
客が喜び、僕が儲かる。
素晴らしいね。
まあ、困った事も起きた。
持っているだけで、逮捕されちゃう危険物に認定された。
ギルドによって。
なんでかなー。
副作用とか一切ない、良い薬なのに。
「スキルしか役に立たなかったが、ちゃんと
「良かったね。」
「タルウィ、もっと
「勿論イシュタルのとこに、優先的に
前は、プレゼンを兼ねたプレゼント。
次からは、ちゃんと買ってもらわないと。
大量に仕入れてくれるなら、このくらい金額かな?
歓楽街で儲けているから、問題ないでしょ。
提示すると、了承してくれた。
嬉しいなー。
可愛い僕の
新たな発注を頂きました。
忙しくなるよー。
睡眠時間が、また削れるけど、いいよね?
「あっ、そうそう。これもサービスするよ。」
「緑色の粉?なんだい、これは?」
「ダンジョン産の苔を、粉末状にした物。」
「………。」
「ちゃんと説明するから、睨まないでよ。」
麦酒を飲みながら、イシュタルに説明した。
魔物が味方に、味方が魔物に。
そんな風に見えてしまう異常状態があってね。
原因は現在も不明。
必死にギルドが調査中しているよ。
でもね。
僕のファミリアが、なんと原因を発見した。
それが、この苔。
幻覚作用がある胞子を飛ばすんだ。
ビックリだよねー。
眷属達に頑張って、回収してもらったよ。
そんで僕が、桃色の雨と同じく、手を加えてみた。
出来上がったのが、麻薬「
ちなみに媚薬の方は、「
麻薬の効果は、大切な人と過ごす幻惑が見える。
周りから見たら、ぼーっとしているような感じかな。
強い一撃を受けるか、時間が経つまで無防備だよ。
耐異常のアビリティ持ちにも、効果があり。
僕が手を加えたからね!
あと、1番面白いのが…。
ぼーっとしている時に質問すれば、何でも答えるよ。
質問している人間が、大切な人に見えているから。
自白剤より強力さ。
「…というわけで、説明は以上だよ。」
「麻薬は、飲ませるタイプ?」
「それもOKだけど、鼻から嗅がせるもOKだよ。」
「ふーん。それも買うから、用意しときな。」
「毎度あり!」
その後は、色々情報交換をして、イシュタルが帰っていった。
いやー、商売繁盛だねー。
僕も帰ろうか。
明日は、
異変が起きたダンジョンには、ほんと感謝だよー。
〝くくク〟
〝この世界のベル・クラネル〟
〝助ける相手ガ、より深き闇に堕ちタ〟
〝果たしテ、救い出せるかナ?〟