ダンジョンに、ダンジョンマスターが現れた! 作:ずぼらさん
【アクマと会話パート】
〝すみませんでしタ〟
説教する前に謝った!?
はあーーー。
もういいよ。
次からは、ちゃんと処分しろよ。
流出してしまったBL本は、どうしようもない。
今更だ。
それに、よくよく考えてみれば、出所は宝箱。
俺が犯人だと、辿り着く事はあるまい。
〝水たまりより深ク、砂場より高ク、反省しておりまス〟
ちっとも反省してねえええええぇっ!
まったく、こいつは…。
怒るだけ体力の無駄か。
聞きたい事がある。
どんなイベントか知りたい。
〝ゴブリン達による地上大侵攻でス〟
………マジで?
〝開催ヲ、お勧めしまス〟
いやいやいや、ちょっと待て。
さすがに無理だ。
ダンジョンと違って、冒険者達は分散しない。
戦力がオラリオに集中している。
おまけに、罠の配置できないだろ?
苗床産のゴブリンも増えたが、敗北するぞ。
下手したら全滅だ。
〝でしょうネ〟
おいおい。
せっかく増えた戦力を、無駄に減らすつもりか?
〝デビルエネルギーが大量に貯まれバ、問題ありませン〟
そのデビルエネルギーも、勝てないと…あっ。
冒険者じゃない?
もしかして、ターゲットは一般市民か!?
〝その通りでス!神の恩恵がない無力な一般市民達ガ、狩りの対象でス〟
とんでもない事を、サラリと言いやがる。
………まあ、俺も同類か。
〝くくク〟
だが、ウラノスの祈祷は?
あれで魔物は、地上に出れないはずだ。
もう1つ。
ダンジョンの外で殺しても、デビルエネルギーは貯まるのか?
〝解決方法ハ、パソコンに表示されまス〟
ふむ。
パソコンを立ち上げ、マウスで
おっ?
何か表示されたぞ。
えーと、何々。
開催すると、ウラノスの祈祷を一時的に無効化する。
ただし、ダンジョンマスターの存在に気がつく。
デビルエネルギー15%消費で、存在を隠蔽可能。
更にデビルエネルギー15%消費すると…。
ゴブリン達が地上に出るまで、侵攻を隠蔽する。
うわー。
神の祈祷を無力化するのか。
消費効果も半端ねえ。
〝あのお方の力なら当然でス〟
うん?
何か言ったか?
〝いえいエ、続きを読んで下さイ〟
分かった。
オラリオのダンジョン領域化。
なんだこりゃ?
ダンジョンの領域を、一時的にオラリオまで広げる。
そんな事できんのかよ!?
基本はバベルの塔を中心に、オラリオの3分の1まで。
デビルエネルギー15%消費で、オラリオの3分の2まで拡大。
更にデビルエネルギー15%消費すると…。
オラリオ全体を、ダンジョン領域化する。
あー、なるほど。
この仕様で、デビルエネルギーが貯まるのか。
〝ですでス!楽しい楽しい祭典になりますヨ!〟
アクマ。
珍しく、テンションが高いな。
〝無力な一般市民達の死!それを守れなかった冒険者達の絶望!〟
絶望の方でも、きっちりとデビルエネルギーが貯まるわけね。
確かにこれなら、大量に貯まるかもしれない。
んー。
今あるデビルエネルギーは60%。
どうせやるなら完璧に。
俺の事は知られたくないし、ゴブリンの侵攻もギリギリまで隠す。
ダンジョン領域化は、当然オラリオ全体。
すっからかんになるが、
支配階層を増やすのは、また今度だな。
〝開催しますカ?〟
やるさ!
開催ボタンを押したぞ。
もう後戻りは出来ない。
準備期間は2日間か。
〝その間、ゴブリン達は冒険者達との戦いを避けまス〟
数を減らさない為に?
〝それもありますガ、他の魔物達を狩っテ、自分達の数を増やしまス〟
そういえば、支配した1~12階層。
準備期間中は…。
ゴブリン、フロッグシューター、ダンジョン・リザードしか産まれないんだっけ。
〝かなりの数が増えるでしょウ〟
そうだな。
よし、罠の配置を変更しよう。
毎回しているけど、今回は少しでも、祭典の準備が出来るように。
この階層とこの階層に、落とし穴・中を。
うーーーん。
床ドンは減らして、冷凍庫と幻覚苔を増やすか。
あとは………。
〝また集中しましたカ〟
〝デビルエネルギーこソ、あのお方の力〟
〝ウラノスの祈祷を邪魔するなド、難しい事ではありませン〟
〝もっとモ…あの方が
〝アアアァ、早く
〝この優秀な駒にハ、頑張ってもらわないト〟
【ダンジョンパート】
準備期間に入ります。
詳しい事を知りたい場合は、イベントフォルダを開いて下さい。
1階層から12階層の罠を変更しました。
各階層の罠を確認する際は、トラップフォルダを開いて下さい。
ゴブリンの巣は、6階層のままです。
1~12階層で起きた結果を記録・蓄積ログしました。
記録の一部を表示します。
残りの記録を見たい場合は、ログフォルダを開いて下さい。
≪ログ報告その1≫
3階層で、ゴブリン37匹が冒険者達と遭遇。
冒険者A(アマゾネス、女性、レベル1)
冒険者B(パルゥム、女性、レベル1)
冒険者C(エルフ、女性、レベル1)
戦闘結果。
ゴブリン達の逃走。
冒険者Aは、
冒険者Aは、慌てて追いかけた!
冒険者Aは、舌打ちした(バラバラに逃げられ、追うのを断念した)
冒険者Bは、
冒険者Bは、再度魔法の詠唱を始めた!
冒険者Bは、安堵した(1匹しか倒せなかったが、味方は無傷だった)
冒険者Cは、
冒険者Cは、矢筒から新しい矢を抜き取った!
冒険者Cは、怪しんだ(攻撃しても反撃せず、決まっていたかの如く逃走した事に)
逃げたゴブリン達の経験が、他のゴブリン達に継承されました。
≪ログ報告その2≫
10階層で、冒険者達がダンジョンを探索中。
冒険者A(ヒューマン、男性、レベル1)
冒険者B(獣人、女性、レベル1)
冒険者C(ドワーフ、男性、レベル2)
冒険者D(ドワーフ、男性、レベル2)
冒険者E(パルゥム、女性、レベル1)
探索結果。
ゴブリンキングを発見した。
冒険者Aは、震えている(ゴブリンキングが単独で、オーク達と戦っていた)
冒険者Bは、怯えている(次々とオーク達が斬り殺されていく)
冒険者Cは、戦慄している(インプとバッドバットの集団も来たが、それらも狩られていく)
冒険者Dは、汗が止まらない(全て倒した静寂の中で、魔石を嚙み砕く音だけが響く)
冒険者Eは、恐怖で動けない(目が合ってしまったものの、ゴブリンキングは去って行った)
ゴブリンキングは、大量の魔石を食べた。
死んだオーク・インプ・バッドバットの代わりに、ゴブリンが産まれます。
≪ログ報告その3≫
5階層で、冒険者達がダンジョンを探索中。
冒険者A(ドワーフ、男性、レベル2)
冒険者B(ドワーフ、男性、レベル2)
冒険者C(ヒューマン、男性、レベル2)
冒険者D(ヒューマン、男性、レベル2)
探索結果。
冒険者達の全滅。
冒険者達は、落とし穴に落ちた。
冒険者達に、ダメージ・小
冒険者達は、感電した(落とし穴の底に、大量の電撃地雷が…)
冒険者達に、ダメージ・中
冒険者達は、更に感電した(
冒険者達に、ダメージ・大
冒険者達は、電撃の嵐に包まれた(発動した電撃地雷が、無事だった電撃地雷を誘発させた)
冒険者達に、ダメージ・即死級
冒険者達は、黒焦げになって死亡した。
≪ログ報告その4≫
9階層で、ゴブリンライダー10匹が冒険者達と遭遇。
騎乗している魔物は、ダンジョン・リザード。
冒険者A(ヒューマン、男性、レベル3)
冒険者B(エルフ、女性、レベル2)
冒険者C(エルフ、男性、レベル2)
戦闘結果。
ゴブリン達の勝利。
冒険者Aは、ゴブリン達を追跡している(逃げるな!この雑魚共が!)
冒険者Aは、嘲笑した(蜥蜴の黒息なんて効くか!こっちは全員耐異常持ちだ!)
冒険者Aは、命令した(お前ら!黒息を抜けて、ゴブリン共を皆殺しだ!)
冒険者Aは、異変に気がついた(おい、お前ら?どうした?返事しろ!)
冒険者Aは、目を疑った(黒息から出てきたのは、腹が膨れたフロッグシューター2匹)
冒険者Aは、焦った(まさか黒息は、蛙共に気づかせない為に!?)
冒険者Aは、逃走を考える(くそったれ!後ろは駄目だ!まだ蛙がいるかもしれねえ!)
冒険者Aは、突破を試みた(ゴブリン共を抜けて、そのまま逃げてやる!)
冒険者Aは、怪しんだ(何もしないで左右に避けた?はは、そうか!また地面の中に蛙だな!)
冒険者Aは、再び嘲笑した(馬鹿の1つ覚えめ!そんな手に引っ掛かるかよ!)
冒険者Aは、天井から忍び寄る
冒険者Aは、頭から首元まで呑み込まれた(なんだこれは!?天井からか!?)
冒険者Aは、そのまま天井まで引っ張られた(ぐえええっ!く、首が苦しいいぃっ!)
冒険者Aは、激しく抵抗している(や、やべえ!滑って引き剝がせねえぇ!)
冒険者Aは、抵抗している(うああ…息が出来ない…俺が…こんな所で…。)
冒険者Aは、弱々しく抵抗している(誰か…助け…て…くれ…)
冒険者Aは、死亡した。
冒険者Bは、ゴブリン達を追跡している。
冒険者Bは、ダンジョン・リザード達の黒息を受けた(毒に耐えたが、何も見えない)
冒険者Bは、地面の中から奇襲された(フロッグシューターに一飲みされた)
冒険者Bは、冒険者Aの呼びかけに答えられない(状況が掴めず、パニック状態)
冒険者Bは、必死に藻掻いている(胃袋の締め付けと胃酸で、意識が遠のいていく)
冒険者Bは、静かになった。
冒険者Cは、ゴブリン達を追跡している。
冒険者Cは、ダンジョン・リザード達の黒息を受けた(毒に耐えたが、嫌な予感がした)
冒険者Cは、地面の中から奇襲された(フロッグシューターに一飲みされた)
冒険者Cは、冒険者Aの呼びかけに答えられない(呑み込まれてしまった事を悟った)
冒険者Cは、懸命に藻掻いている(朦朧とする中、隣にいた
冒険者Cは、静かになった。
ゴブリン達は、
ダンジョン・リザードに乗り、苗床を速やかに巣へ輸送。
邪魔者は…出現せず。
冒険者Bは、ゴブリンの巣に幽閉されました。
救援は…来なかった。
冒険者Cは、消化されました。
勝ったゴブリン達の経験が、他のゴブリン達に継承されます。
≪ログ報告その5≫
11階層で、冒険者達がダンジョンを探索中。
冒険者A(アマゾネス、女性、レベル4)
冒険者B(ヒューマン、女性、レベル3)
冒険者C(パルゥム、女性、レベル3)
探索結果。
冒険者達は回収に成功した。
(媚薬雨・幻覚苔・new!接着ダンゴ虫)
冒険者Aは、溜息を吐いた(ダンジョンで、薬の素材集めか。)
冒険者Aは、触れない様に桃色の液体を瓶に注いだ(したくないけど、
冒険者Aは、再び溜息を吐いた(断ったり失敗したら、新薬の実験体だもんなー)
冒険者Bは、腹ただしかった(あの糞神め!)
冒険者Bは、息を止めながら慎重に苔を袋に詰めた(弱みさえ握られてなければ!)
冒険者Bは、襲ってきた魔物を瞬殺した(いつか絶対に殺してやる!)
冒険者Cは、うっとりしている(くふふ!新しい素材発見♪)
冒険者Cは、虫を潰さない様に籠へ入れた(接着の正体は、キミだったんだね♪)
冒険者Cは、小躍りした(僕が、もっともっと素敵な危険物に、変えてあげる♪)
≪ログ報告その6≫
11階層で、冒険者達が闇派閥5人と交戦中。
冒険者A(ヒューマン、男性、レベル3)
冒険者B(ヒューマン、女性、レベル2)
冒険者C(ヒューマン、男性、レベル3)
戦闘エリアで、媚薬雨の罠が発動中
戦闘結果。
闇派閥…殺人狂の勝利。
冒険者Aは、仲間達に逃げろと叫んだ!
冒険者Aは、
冒険者Aに、ダメージ・特大
冒険者Aは、死亡した。
冒険者Bは、悲鳴を上げて逃げた!
冒険者Bは、
冒険者Bに、ダメージ・特大
冒険者Bは、死亡した。
冒険者Cは、1対4で奮闘中!
冒険者Cに、ダメージ・中
冒険者Cは、仲間達の死に動揺して隙だらけに…。
冒険者Cに、ダメージ・大
冒険者Cは、仲間達の死に捨て身となった!
冒険者Cは、闇派閥Bと闇派閥Cを倒した。
冒険者Cは、
冒険者Cに、ダメージ・特大
冒険者Cは、死亡した。
闇派閥Aは、
闇派閥Aは、
闇派閥Aは、落ち着いた(桃色の水たまりが、真っ赤に染まっていく)
闇派閥Aは、
ゴブリンの学習・研究している。
時間と労力を使うが、レベルの低い冒険者達は嵌め殺せる。
罠を回収している冒険者達を発見した。
要注意人物と認定。
冒険者達を殺す一団を発見した。
苗床まで殺されるので、即抹殺対象に認定。
ただし、強い雌は確保したい。
現状では非常に確保は難しい。
5時間後に開催。
ゴブリンキングを筆頭に、オラリオへの大侵攻が開始されます。
同時に…。
ウラノスの祈禱を一時的に妨害、ゴブリン達の行軍を隠蔽。
オラリオのダンジョン領域化を、最大まで拡大します。
1日に経過するか、ゴブリン達が全滅するまで、祭典は続きます。
祭典後は、ダンジョン領域化の解除。
1~12階層で産まれる魔物も、通常通りになります。
【オティヌスパート】
5時間後か。
寝ている間に始まって、寝ている間に終わるな。
どんな結果になるのやら。
楽しみだけど、不安でもある。
ただ最低限、消費した分のデビルエネルギーは、取り戻して欲しい。
さて、ログ3の
凄い罠を作ったものだ。
落とし穴・中の蓋部分は、しばらくしたら修復される。
それを利用したな。
ログを見ると…。
電撃地雷を大量に集めた後、自分達で落とし穴の蓋を崩す。
底に下りて、床全体に電撃地雷を配置。
細心の注意を払い、落とし穴から出れば完成だ。
あとは、落ちるのを待つだけ。
冒険者達自身、崩れた蓋の落下物、激しい電撃で誘爆。
この3つで、落とし穴の中は電撃の嵐に。
まさに電撃の壺。
レベル1~2だと即死は確実。
レベル3も死ぬか?
レベル4以上は分からない。
欠点は、俺が罠の配置を変えた時、電撃の壺は消滅する。
こればっかりは仕方あるまい。
毎回出来てるかどうか、チェックするのも面倒だし。
んん?
罠を回収している冒険者達が居るのか。
媚薬雨、幻覚苔、接着ダンゴ虫。
ダンジョンの外に持ち出す事が、可能な物ばかり。
普通に考えれば、罠の研究。
媚薬と幻覚の抗体薬や防ぐ防具を作ったり、接着を解除できる薬を作ったり。
でもなー。
何か違う気がする。
とりあえず、用心しておくか。
そして、
ログに残っているのは、初めてみた。
まあ今まであったけど、気が付かなかった可能性も、否定できないが…。
っていうか、こいつ。
超危険人物、快楽殺人狂、闇派閥の主要幹部の1人、フィンぶっ殺すマン。
ダンジョンに出ていたのか。
行動し過ぎて冒険者達に、クノッソスを発見されるなよ。
俺が非常に困る。
奪って隠す予定だし。
未来が変わる可能性はある。
厄介な存在に、ならないといいけど。