ダンジョンに、ダンジョンマスターが現れた! 作:ずぼらさん
【アクマと会話パート】
なあ。
〝何でしょうカ?〟
この世界にとって俺は、本来いるはずのない異物だ。
物語の修正力で、排除されないか?
〝急に、どうしましたカ?〟
〝それはそれは、楽しそうな夢ヲ〟
ちっとも楽しくない!
目的の為に、冒険者達を絶望させ、容赦なく殺す。
彼が知ったら、それを見逃すだろうか?
否!
断じて否だ!
絶対に止めに現れる。
〝確かニ〟
ロキ・ファミリアやフレイヤ・ファミリアまで来たら…あわわっ。
〝落ちついて下さイ、まだそうなるとハ〟
俺には分かる!
ベル・クラネルは、王道の主人公!
多く困難に巻き込まれるも、全て解決し、大きく成長する。
強い意志を持ち、努力を怠らず、運にも恵まれている。
支えてくれる仲間達もいる。
人を惹きつける輝きが、多くのファミリアを呼び寄せる。
〝なるほど、敵対すると厄介な相手ですネ〟
だろ!?
〝ですが、パラレルワールドですヨ?〟
うん?
〝………はァー〟
溜息!?
しかも「なんで、こいつ分からないんだ?」的な溜息!?
〝つまり本来の物語と異なり、終着地点が不明になった世界でス〟
そ、そうなのか?
えーと。
物語を本で例えるなら…。
途中からページが、白紙になった感じ?
〝その通りでス〟
未来は確定していない…修正力も無いか。
サンキュー。
少し安心した。
悪夢を気にし過ぎたようだ。
〝安心できる情報ガ、もう2つありますヨ〟
本当か!?
〝1つハ、貴方が強いという事でス〟
えっ?
いやいや、待てくれ。
オティヌスの姿になったけど、中身は変わってないぞ。
普通の凡人だ。
〝こちらの世界に来る前、強化しておきましタ〟
ちょっ!?
人が寝ている間に、何してんの!?
安心が一気に不安になったけど!?
〝教えて差し上げたいのですガ、今は時間が足りませン〟
時間?
もしかして、俺が起きている時間か?
〝えエ、最低でも3時間は起きていないト〟
うげっ。
30分から180分か。
6倍だ。
道のりは遠いなー、
時間が必要なのは、慣れてない力を練習する為?
〝はイ〟
180分は、さすがに長くない?
60分くらいで、十分だろ?
〝全然足りないでス〟
足りないって…。
どんだけ俺を強化した?
ほら、正直に言ってごらん。
〝………黙秘権を行使しまス〟
アクマさーん!?
〝うっかり話しテ、狭い部屋で練習されるト、死ぬかもしれないのデ…〟
死ぬの!?
自分自身が怖くなってきたけど!?
〝すみませン…これは黙っておくべきでしタ〟
じゃ、じゃあ、1つだけ教えてくれ。
ダンまちの冒険者に例えると、どれくらいの
〝レベル8くらいでしょうカ〟
猛者オッタルより上!?
化物じゃん!?
〝力の使い方を知らない今ハ、負ける可能性が非常に高いでス〟
あー、確かに。
強い武器を持っていても、使い方を知らない素人だと、宝の持ち腐れ。
経験や技術面でも、差は大きいか。
30分経ったら強制睡眠だし。
〝そうゆう事でス〟
もう1つの安心は…安心だよな?
〝勿論でス〟
良かった。
今度こそ期待するぜ!
で、何?
〝この部屋でス!異空間にあるのデ、冒険者達に見つかりませン〟
おおおっ!
素晴らしい!
あっ、神々にも見つからない?
〝………テヘペロ〟
お、お前ええええええええええぇっ!
ふざけんなよ!
〝神々ハ、滅多にダンジョンへ来ないのデ………安心ですヨ〟
間!
今の間は!?
なんてこった。
安心が猛ダッシュで逃げて行く。
うっ、こんな時に…眠くなって…きた…。
永眠だけには…ならない…よう…に。
ぐー。
〝失敗しましたネ、口が滑りましタ〟
〝ただ…神とテ、この部屋を見つけてモ、何も出来ませんヨ〟
〝
〝天界へ強制送還〟
〝そんな覚悟のある神ガ、果たして居るのやラ〟
【ダンジョンパート】
1階層の『爆発ダンゴ虫』を継続しました。
1階層の『張り付き呪い陣・石』を継続しました。
2階層の『落とし穴・小』を継続しました。
2階層の『媚薬霧・弱』を継続しました。
3階層の『ゴブリンの巣』を継続しました。
1~3階層で起きた結果を
記録の一部を表示します。
残りの記録を見たい場合は、ログフォルダを開いて下さい。
≪ログ報告その1≫
2階層で、ゴブリン50匹が冒険者達と遭遇。
冒険者A(アマゾネス、女性、レベル2)
冒険者B(アマゾネス、女性、レベル2)
戦闘結果。
ゴブリン達の全滅。
冒険者Aは、落とし穴に落ちた(
冒険者Aに、ダメージ・極小
冒険者Bに、ダメージ・極小
死んだゴブリン達の経験が、他のゴブリン達に継承されました。
≪ログ報告その2≫
1階層で、ゴブリン23匹が冒険者達と遭遇。
冒険者A(ヒューマン、男性、レベル1)
冒険者B(獣人、女性、レベル1)
冒険者C(ドワーフ、男性、レベル1)
戦闘結果。
ゴブリン達の全滅。
冒険者Aに、張り付き呪い陣・石が発動(呪い状態)
冒険者Aに、ゴブリンの投げた石が顔面に命中(
冒険者Aに、ダメージ・特大(何も見えずタコ殴りにされた)
冒険者Bに、ダメージ・小
冒険者Cに、ダメージ・極小
死んだゴブリン達の経験が、他のゴブリン達に継承されました。
≪ログ報告その3≫
1階層で、ゴブリン19匹が冒険者達と遭遇。
冒険者A(ヒューマン、男性、レベル1)
冒険者B(ヒューマン、男性、レベル1)
冒険者C(エルフ、女性、レベル1)
戦闘結果。
ゴブリン達の全滅。
冒険者Aは、爆発ダンゴ虫に吹き飛ばされた(混乱状態)
冒険者Aは、爆発ダンゴ虫に再び吹き飛ばされた(
冒険者Aに、ダメージ・特大(仲間と離れ離れにされ、タコ殴り祭り)
冒険者Bは、爆発ダンゴ虫に吹き飛ばされた。
冒険者Bは、爆発ダンゴ虫に再び吹き飛ばされた(
冒険者Bに、ダメージ・大(武器を失い、ゴブリン達と殴り合い祭り)
冒険者Cは、爆発ダンゴ虫に吹き飛ばされた。
冒険者Cに、ダメージ・小(
死んだゴブリン達の経験が、他のゴブリン達に継承されました。
≪ログ報告その4≫
3階層で、ゴブリン20匹が冒険者達と遭遇。
冒険者A(ヒューマン、女性、レベル1)
冒険者B(獣人、男性、レベル1)
冒険者C(パルゥム、男性、レベル1)
冒険者D(エルフ、女性、レベル1)
戦闘結果。
ゴブリン達の全滅。
冒険者Aは、ゴブリン達の奇襲に戦慄した!
冒険者Aは、ゴブリン達の挟み撃ちに戦意を失った!
冒険者Aは、ゴブリン達の増援に絶望した!
冒険者Aに、ダメージ・大
冒険者Bは、ゴブリン達の奇襲に応戦した!
冒険者Bは、ゴブリン達の挟み撃ちに奮戦した!
冒険者Bは、ゴブリン達の増援に苦戦した!
冒険者Bに、ダメージ・中
冒険者Cは、ゴブリン達の奇襲で、深い傷を受けた!
冒険者Cは、ゴブリン達の挟み撃ちで、致命傷を受けた!
冒険者Cは、ゴブリン達の増援で、止めを受けた!
冒険者Cは、死亡した。
冒険者Dは、ゴブリン達の奇襲により、魔法の詠唱が止まった!
冒険者Dは、ゴブリン達の挟み撃ちにより、魔法の詠唱が止められた!
冒険者Dは、ゴブリン達の増援により、気絶させられ捕獲された!
冒険者Dは、ダメージ・中(冒険者Bの活躍により捕縛解除)
死んだゴブリン達の経験が、他のゴブリン達に継承されました。
ゴブリン達は学習しました。
冒険者PTの陣形を崩すべし。
奇襲・増援で、冒険者達の心を折るべし。
率先して狙うは、後衛・サポーター。
戦闘不可及び逃走不可の冒険者は、放置すべし。
上記、仲間を見捨てれない
張り付き呪い陣・石に掛かった冒険者へ、石を投げよ。
上記、特に顔を狙うと尚良い。
気絶・行動不能になった雌は捕縛し、何よりも優先して巣へ運ぶべし。
【主人公パート】
ついに冒険者を殺した。
ログを少し確認しただけで、10人は死んでいた。
自ら手を下していないせいか。
なんとも思わない。
いや、違うな。
デビルエネルギーが、4%貯まっているのを見て…。
口元の笑みが止められなかった。
喜びが湧き上がる。
まったく俺って奴は。
短期間で、外道になったもんだ。
さて、ゴブリン達だけど。
最弱の魔物と呼ばれない程、成長した。
なんて頼もしい!
頭を使うのは大事だって、実感したよ。
とはいえ…。
ダンまちの世界は、力技で戦況を覆す冒険者が多い。
その証拠に、50匹のゴブリン達に襲われても、掠り傷の冒険者達がいる。
レベル2の上級冒険者だ。
たった1レベル違うだけで、戦闘能力が大きく変わる。
ゴブリン達では、限界かもしれない。
苗床で生まれるゴブリンに期待するか。
貯まったデビルエネルギーを使い、罠の種類と魔物を強化するか。
今は待つしかない。
歯がゆいなー。
魔女のような帽子を置き、マントを脱いで、ベッドに寝っ転がる。
そういえば、右目。
本物のオティヌスと同じく、眼帯を付けている。
不思議な事に、この状態で目が見えた。
おかしくね?
そもそも眼帯の下に、目が有るのか無いのか。
外して確かめるか。
うん?
ぐぬぬぬっ!
ふんぬうううううぅぅっ!
あ、あかん。
眼帯が取れない。
どうなってんだ!?