五等分の転生者   作:疾風“はやて”

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やっぱり投稿ペースが落ちますね...申し訳ないです!!私のこんな駄文を読んでくださる方々、よければお気に入り登録してもらえると頑張れます。


心からの笑顔

優助「一花!」

 

一花「ユースケくん...」

 

優助「本気なんだな?...」

 

一花「ユースケくん、もう一度聞くね。なんでただの家庭教師の君がそこまでお節介焼いてくれるの?」

 

優助「それがオレの性格だからな、困ってる人がいたら手を差し伸べるっていう。まぁ、風太郎とお前ら五つ子は付き合いが長くなる気がするし?」

 

一花「なにそれ、でもユースケくんらしいね。はいこれ」

 

優助「なにこれ、台本?」

 

一花「半年前、社長にスカウトされてそれからちょくちょく名前もない役をやらせてもらってた。結構大きな映画の代役オーディションがあるって教えてもらったのがついさっき。いよいよ本格的にデビューかもってところ」

 

優助「それが、一花のやりたいことか...」

 

一花「そう!折角だから練習付き合ってよ。」

 

優助「仕方ないなぁ~」

 

一花「じゃあ、お願い。」

 

優助「卒業おめでとう...」

 

一花「ありがとう先生...先生と出会ったあの日から私は...あなたが先生で良かった、あなたの生徒で良かった...!」

 

優助「一花の口からそんなことが聞けるなんて...」シクシク

 

一花「も~、私の演技力で泣いてよー!」

 

プップー!

 

一花「あ、社長だ。じゃあ、いってくるね。役勝ち取ってくるよ」

 

そう笑顔で言うと一花は車の方へ向かう。またか、何度も見てきた一花の笑顔。やっと感じてた違和感に気付いた。

 

優助「一花」

 

ぺしっ!

 

オレは一花のほっぺをペシッっと叩いてつまんだ。

 

一花「ふぇっ?」

 

優助「その作り笑いはやめろ。」

 

一花「えぇ?なんのこと?」

 

優助「とぼけても無駄だ。一花は大切なときに本心を隠すために笑ってごまかす。きっと風太郎でも気付けるよ。家庭教師としては、しっかり勉強してもらって赤点回避してもらいたい気持ちはある。でも、オレは皆のやりたいこととかは全否定したくはない。高校生の内にしかできないこともあるから。これが、オレの本心。」

 

オレは、心の内をすべて一花に話した。

 

優助「一花はどうなの?さっき、路地裏で余裕あるフリして、なんで震えてたの?」

 

一花「ユースケくんには全部お見通しだね...半年前からこの仕事を始めて、やっと長女として胸を張れると思ったの。一人前になるまでは皆には言わないって決めてたから。だから花火の約束があるのになにも言わずに来ちゃったんだ......これで、オーディションに落ちたら皆に合わす顔がないよ......もうすぐで花火も終わっちゃうね...」

 

一花もきっと花火はどうでもいいから仕事を優先した訳じゃないと思う。きっと五人で花火は見たかったはず。今の寂しそうな表情を見れば分かる

 

一花「それにしても、キミが私の細かな違いに気がつくと思わなかったよ。お姉さんびっくりだ」

 

優助「普段から周りのことは人一倍見てるから。それと、他の四人の笑顔とは違ったからなー。」

 

一花「ユースケくんすら騙せないなら、自信なくしちゃうよ」

 

優助「オレらに騙す笑顔なんていらないよ。」

 

一花「えっ?」

 

優助「もうオレらは友達だ。せめて、家族の前とかオレや風太郎の前では自然体でいてもいいから。無理だけはしないで。」

 

一花「!....ユースケくんにはかなわないよ」

 

社長「一花ちゃん!早く乗って!!」

 

一花「はーい!」

 

優助「一花」

 

一花「なに?」

 

優助「一番周りの人を惹き付けるのは、心からの笑顔だけだと思う。一花の心からの笑顔なら絶対に合格するよ。」

 

一花「!」

 

オレは一番の笑顔でそう伝えた。そして、一花は晴れやかな表情でオーディション会場に向かった。

 

優助「さて、オレもオーディション会場まで歩きますか!」

 

その後、風太郎達と電話をし近くの公園で待っててくれるように頼んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~一花side~

 

 

 

 

審査員「では最後の中野一花さん」

 

一花「はい、よろしくお願いします」

 

場所は変わってオーディション会場。一花の審査が始まった。 

 

審査員「卒業おめでとう」

 

審査員が台本を読み上げ、一花は台本通り答えていく。

 

一花「先生、今までありがとう」

 

 

上手く笑えてるかな。こんな時…………皆ならどうやって笑うんだろう

 

四葉なら。三玖なら。五月なら。二乃なら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな時彼の言葉を思い出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

『一番周りの人を惹き付けるのは、心からの笑顔だけだと思う。一花の心からの笑顔なら絶対に合格するよ。』

 

 

彼は笑顔でこう言ってくれた.....この言葉を聞いたとき、何とも言えない感情が込み上げてきた。

 

 

 

この言葉を思い出すだけで....私の表情筋は話すと同時に自然と動いていた........

 

 

 

 

 

 

一花「先生。あなたが先生でよかった。あなたの生徒でよかった!」

 

 

 

そうして見せた私の笑顔は、嘘偽りのない、心からの笑顔だった。




今回からひとくちメモのような文章を作ろうと思います。気軽に見てってください!!





優助と優菜は一緒の学校に通っており、優菜は三玖と同じクラスらしい...優菜はまだ五つ子との接点はなし。優助はお兄ちゃん属性を持ち合わせているため、優菜は兄と思っている。周りの末っ子の人や動物に懐かれやすく、甘えられることもあったり、なかったり....?

推しの子ルートはありですか?

  • あり。優助、役者の道へ……。兄妹ルート
  • あり。優助、役者の道へ……。五つ子ルート
  • なし。優助に役者の才能なし。兄妹ルート
  • なし。優助に役者の才能なし。五つ子ルート

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