ご了承ください。
「ダメだ!ダメだ!ダメだ!
岩に傷一つ、ついてねぇじゃねーか!」
その翌日、あれから数時間何度試しても
アンスリウムの状況は変わらなかった・・・
「この槍が欠陥品なんじゃないの?!
攻撃が弾かれるんだけど!!」
「ほら!貸してみろ。もう一度やるから見とけよ!」
男が構えると、「ハッ!」という掛け声と共に岩が割れた。
「この槍自体は、高耐久重視で確かに切れ味的には
確かに劣る…、が今見たとおり何の問題もない!
この程度の事もできんとか花騎士なめてんじゃねーのか?あ??」
「課題が難しすぎるのよ!できるわけないじゃない!!」
「アンスリウムは文句多いな!クレーマーか?」
「クレーマーって何よ!できないものはできないわよ!!」
「ったく、同じようなやり取りを何度も何度も…
このまま堂々巡りも埒が明かない!」
男はそういうと、一振りのナイフを差し出した。
「今のままじゃ、その槍に弄ばれてるだけだ!これを使え!」
アンスリウムは受け取り、そのナイフをマジマジと見た。
刃渡り10cm程の何の変哲もない小ぶりのナイフだった。
「今までの行動を見て分かったが、
魔力加護による身体強化できないんじゃないかと推測した!」
「身体強化はわからなくはないけど、魔力加護って何よ?」
「大気に漂っている世界花の加護を伴う魔力が世界花の魔力加護だ!
これによって花騎士が多種多様の事象を可能にする力みたいなもんだ!
説明のために逐一魔力加護って言うのも面倒だから
魔力って呼ぶことにするぞ!
でアンスリウム自身は、我流のみの鍛錬と言っていたが
漂う魔力の吸収と変換が全く機能してないというか
魔力すら知らないと結論付けた!だからそのコツを掴む為の訓練を今からやる!」
「魔力なんて持ってるわけないじゃない!
アタシ!魔力適正無しだったし…」
「あの魔力適正って言うのは、自身に始めから持っているもの
しかも陽光系のアビリティのみに反応するしかできない
古代バナナ王国時代から続く胸糞悪い試験だ!
そうじゃなくて…
俺の言ってるのは、大気の魔力を取り込み、
自身の魔力量を増やす方法で誰にでもできるから問題ない!
事実、全く魔力を持っていなかったレッドジンジャーも
魔力によるスキルとアビリティ行使ができるようになった!」
「ちょっと話が脱線したが、その特訓方法って言うのは
俺が魔力アシストするからまずはこの石持ってそのナイフで軽く触れろ!」
男はそういうと、
アンスリウムのナイフを持っている手をナイフごと手を取った
(ひゃっ!なんて冷たいっ手!って集中しなきゃ!)
そのままナイフに触れると石がパックリ割れた。
「今度は別の石を使って一人でやってみろ!
石に触れる瞬間に本能で感じた通りにすればできるはずだ!」
言った通り石に触れる直前を本能でイメージすると石が割れた。
「よし!それと同じことを槍を持ったままあの岩にやってみろ!
今度は割れるはずだ!」
イメージを持って槍を構えると今までの中でしっくりくるというべきか
割れそうな予感がした。
そして岩に触れると、真っ二つに割れたのだった!!
割れた瞬間アンスリウムも内心驚いた。
「簡単に割れたわ・・・」
「バカヤロウ!花騎士ならできることだぞ!
まぁ、いい感じに魔力が乗ってたな!やればできるじゃねーか!」
「これで次のステップに進めるな」
「え?これで終わりじゃないの??」
「バカヤロウ!適性を見るって言っただけだぞ!こんなものは序の口だ!
段階を追って厳しくしていくから覚悟しとけよ!
ただ、次のステップはここではやらん!場所を変えるぞ!
経験者にも話を聞いた方が良いからな…。
日が暮れてるから今日はここまでにする!ここの夜は危険だしな…。」
と男はそう締めくくった。
アンスリウムにとって修行はまだ始まったばかりだった。
最後までお読みいただきありがとうございます。
完結まで投稿予定です。