負けてたまるか!   作:適当な観察者

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お待たせしました。
前回の予告から予定変更となっています。



自転車に負けてたまるか!

ここはバナナオーシャン某所、

スワンボート予選選考会の一般参加者と

ヘリアンサス隊所属の準騎士により、通常閑散としている地域に

多くの人が集まった。

 

 

集合時間までに全員整列して、そこにヘリオプシスが現れ、全員にこう言った。

「ヘリアンサス様からの訓示を読み上げる!清聴するように!」

 

 

「バナナオーシャンの恒例行事となる

 スワンボートの予選選考会を行う季節となった!

 この選考会で優秀な成績を修めたものには、

 騎士として叙任を受けていない者は騎士学校への推薦、

 準騎士には即正騎士同時に幹部候補として推挙することを確約する。

 諸君の健闘を祈る。」

 

 

ヘリオプシスは訓示を読み終わるとこう言った。

 

「予選会は、本選とは異なり陸路を走行することになるが、

 ヘリアンサス様は、この恒例行事を楽しみにしておられる。

 正々堂々と健闘する事を私からも期待している!では各自準備行動せよ!

 解散!」

 

アンスリウムは理解に苦しんだ

(なんでこんなところにいることになったのかな?…よくわからないわ…)

と困惑気味だった。

 

(私は準騎士ではないから確かイベント用の乗り物が貸し出されるだったはずよね?

とりあえずそこに行ってみるべきね)

 

貸出会場へ行くと

多くの人が集まっていて、門が閉ざされいた。

そこに一般受付担当が来ると、その場にいた者全員にこう言った!

 

「場内の混乱を避けるため、登録している順番から10人ずつ入室を許可する。

 認証の関係で一度選択した乗り物に対する苦情は一切受け付けしない!

 制限時間は入場後10分!もし制限時間以内に決定できない場合は失格とする!

 では呼ばれた者から速やかに入室する事!開門!!!」

 

(これで早朝だったのね…私は最後の方だから、かなり時間かかりそうね。)

事前に案内が提示してあり、事前に整列していたこともあったため

次々と場内へ消えていった。

 

暫くしてアンスリウムの順番がやってきたが場内に入ると

数台の乗り物しかなく、大半が使えそうもなさそうな状態だった!

「ってこれ!事実上の二択じゃない!どうしよ!」

一つは古そうな自転車、もう一つはキレイで良さそうな感じの魔力動作式のバイク

アンスリウムはバイクを選ぼうとしたが、すでに先客がいた!

「アンちゃんの愛機になるのです!」

あと一歩のところで認証が完了してしまった。

(って事実上の一択じゃない!!くやしいわ!でも時間ないからこれで登録する!!)

半ばヤケクソで登録することになった。

「何とか間に合ったわね…」

 

人の気配が会場から消えた時にアンスリウムに聞き覚えのある声がかかった

「無事に調達が完了したようだな!」

 

「無事って!こんなボロそうなのしかなかったのよ!このオンボロ!」

 

「アンスリウム!やめとk」

 

アンスリウムが自転車に殴った瞬間、弾き飛ばされた!

「きゃぁあ!なんなのよ!これ!!」

 

「持ち主だったものの影響で

 破壊活動対象と判断したものに超反撃が発動する仕様になってるからやめとけって

 言おうとしたんだが…遅かったかな・・・」

 

「物騒じゃない!こんなの使いたくないわ!」

 

「俺としては、むしろちょうど良かった」

 

「はぁ?ちょうど良かったって…まさか!」

 

「今日から6か月間屋外移動はそれを使ってもらうのが修行の一つだ!」

 

「なんですっt…モゴモゴ」

とっさの判断でK団長はアンスリウムの口をふさいだ。

 

「シッ!ここで大声出すなよ!誰かに聞かれたら大変だからな!」

 

「モゴモゴ…ぷはぁ!びっくり…したじゃない。」

 

「ヘリアンサスがこれを持ってるとは思わなかったのでな…

 少々強引な手を使った。ヘリアンサス自身は面白いことになるだろうからと

 使用許可は快諾してくれたがな。」

 

「え?それってどういう事?」

 

「その話は置いといてその自転車は、確かに最近使われた形跡がないからこの状態だが

 レッドジンジャーが使っていたこともある由緒正しい品物だぞ!

 昔、とある事情で俺が作成したものだしな。

 詳しい話は後ほどにして。今はレースで完走することに集中しろ!

 そういう目的で建前上、来たわけだしな。

 あと例の幼女(?)には勝てないと思うので諦めろと今のうちに言っておく」

 

「幼女(?)って誰の事?」

 

「スタート前になったらわかる!じゃぁな!」

そう言ってK団長は立ち去って行った。

 

スタート会場に参加一同が集結し、スタート時刻へ残り30分に迫った頃

ヘリオプシスから以下のアナウンスがあった。

 

「今回レースに参戦する特別ゲストを紹介する!うーちゃんさんだ!」

 

「うーちゃんです!よろしくなの!」

 

「「かわぁいい!!!」」等

一般見学者から黄色い声が聞こえた。

 

何も知らない初参加者からは

「見ろよ!三輪車だぜ!勝てそうじゃね?」

「お持ち帰りしたい」「ナデナデしたい」等の声があがり

 

準騎士を含めた経験者からは

「マジかぁ…(絶望)」「負けたらヘリアンサス様から説教(物理的ノルマ追加)だよね…」

「あぁ…憂鬱だ」等という声があがった。

 

(なるほど…あの子がK団長が言ってた女の子ね…)

アンスリウムはそう思った。

 

(まずは運転に集中!試乗した感じ大変だったし、

 先頭付近のうーちゃんさんから離れてるし、

ただ…砂埃で視界が悪くなりそうだから巻き込まれないように注意しなきゃ!)

軽く周りの様子を伺いつつアンスリウムはスタート時刻まで待機した。

 

「開始3・・・2・・・1・・・スタート!!!」

ヘリオプシスがピストル風の空砲を空に放った!

 

と同時にうーちゃんさんの漕ぎだした三輪車から轟音が響き、

ありえないほどの加速で、すぐに姿が見えなくなった。

唖然とする初参加者を他所に、

準騎士及び経験者は冷静にうーちゃんさんと遜色ない加速で消えていった。

 

(事前情報がなかったらやばかったわね…

 制限時間内にゴールすればよいらしいから焦らずいきますかね)

 

アンスリウムは制限時間ギリギリで何とか完走し、

孤児院まで何とか自力で帰還した。

 

 

 

 

「アンスリウムさん!お疲れ様でした!」

 

「大変だったわよ!疲れた…」

 

ヒルガオとアンスリウムは演習場で束の間の談笑をしていた。

 

「そういえばK団長は見かけないけどアンスリウムさんは知らない?」

 

「レース終了後に自転車を回収したッきり、わからないのよ…」

 

「なんだ?ヒルガオ!俺に何か用か?」

 

「K団長!?いつの間に!」

 

「びっくりしたじゃない!どこ行ってたのよ!」

 

「ちょいとこいつを整備していた!」

というと二人に整備してた自転車を見せた。

 

「わぁ~!懐かしいですね!

 レッドジンジャーさんが乗っていた訓練用の自転車じゃないですか!」

 

「アンスリウムには、まだ自転車の詳細は説明してなかったな?

 こいつは元々ダイエット用に異世界の技術をもって製作錬成したモノで

 当時、体重が300kg近くあった掃除好きで、反撃使いのとある花騎士を、

 適正体重まで痩せさせるために作ったものだ!

 自転車が壊れないように、絶対防御を含めた高度な破壊耐性を付与してる為、

 どんな人物が乗っても壊れないし、

 停止時のスタミナ自動回復機能で疲れにくく、

 体内のエネルギーや体内エネルギーが乏しい時は、空間の自然エネルギーを

 容易に魔力変換して貯蓄しやすくする術式も組み込んでいる為、

 アホみたいに使用者の魔力増強もできる等、色々と便利だから

 レッドジンジャーに使わせていたんだが…

 二人の使用者の魔力によって、この自転車自体に、

 反撃が永続的に作用するようになってしまったと事もあり、

 何も知らない花騎士や泥棒や害虫が超反撃で返り討ちに遭い、

 呪いの自転車と呼ばれた事もある曰く付きでもある。

 ただ、これを継続的に乗りこなせば間違いなく強くなれることは保証するぞ!」 

 

「そんなに凄いものだったのね…」

 

「という事で説明は終わったから乗りこなす訓練を今からするぞ!」

 

「え?今から?!」

 

「レース結果見させてもらったが、日中はさらに別の活動もあるんだぞ!

 途中でバテたら何もできないだろうが!!

 そういう事がないように今回の演習場での活動は2か月にした!

 通常の訓練と併せてビシビシしごくから覚悟しろよ!」

 

「えー!そんなーー!」

 

「アンスリウムさん!頑張って下さい!」

 

アンスリウムの修行は続く

 




最後までお読みいただきありがとうございます。



補足

本文に登場したうーちゃんさんは某花騎士の事です。
当時のレース中は身分を伏せて、
スラムの一般参加者と偽っている事となっています。
(これもある作戦の指示です)

アンスリウムさんに約半年間、早朝訓練で事あるごとに
ちょっかいをかけることになるのですが
これ以上の詳細ような展開は、ご想像(秋桜)にお任せします。
あくまで今回はうーちゃんさんがメインではないので(苦笑)
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