負けてたまるか!   作:適当な観察者

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お待たせしました。

本篇はスワンボートの予選会の続き辺りの内容になります。
少々文字数多めです。

世界観とキャラクター等が原作と異なる場合があります。
ご了承ください。


アルバイト…そして試練(?)

アンスリウムは、バナナオーシャンアカシア隊駐屯地の

ハマナデシコ担当区にいた。

 

※独立して、海の家「クール・デ・ラメール」を立ち上げる

 数年前のお話です。

 

 

「ハマナデシコさんおはようございます!」

 

 

「よう!今日も頼むぜ!それに引き換えゲロ!

 シャキッとしねかー!」

 

「うぅ…アンちゃんはアイドル目指してるから…こういう労働苦手なの…」

 

彼女はアンゲロニア、先日のスワンボートレースの予選会で

アンスリウムが出会った一人である。

初日の初仕事で文字通り、

リバースしてしまいあだ名となってしまった。

 

「ぶりっ子やってねーで、キリキリ働け!」

 

「うぅ、酷いです、

 アンちゃんに辛辣ですぅ…でも負けないですぅ」

 

と言いつつ、アンゲロニアは

作業時間が始まると黙々と軽郵便物を仕分け集計していった。

 

一方、アンスリウムの担当は各地への配送準備である。

(今日は翌日が休息日と重なるから中々多いわね)

 

「レインリリーさん!おはよー!」

 

「アンスリウムさん!おはようございますです!今日も作業頑張りましょうね!」

 

「レインリリーさんは会話ごとに決めポーズなのね?」

 

「だってその方がかわいく見えるからね。キラッ!(決めポーズ)」

 

彼女はレインリリー、親戚が花騎士。

本来であればコネクションで騎士学校に入学できる階級である。

しかし、姉と比べて成績が酷い有様。

風評被害を懸念した家庭内方針により、

レインリリーが騎士学校へ入学するまで支援を打ち切った!

そういう経緯もあり一般参加として

アンスリウムと同様にスワンボートの予選会に参加していた。

 

 

後に花騎士ネタとして語られる、バナナオーシャン成績ワースト3集結である。

勿論偶然ではない!

現バナナ王国事実上の、内政担当の一人である

アガパンサスにK団長が交渉し、王家の推薦状を作成する交換条件の一つとして。

成績底辺の三人に基礎を叩き込むつつ切磋琢磨させる計画だった。

 

 

翌日

 

「フリフリって感じが今も慣れないわねぇ…」

 

「アンちゃんは何を着ても似合うのですぅ」

 

「メイド服と言えば萌えの殿堂入り衣装!着てるだけで憧れの的なのですよ!」

 

「三人とも準備できたみたいね!」

 

「うぅ…癒しオーラが眩しい…」

 

「アンちゃんが…アンちゃんが…消えてなくなるですぅ」

 

「デター!尊いメイド53万さんですです!」

 

「三人とも毎度同じような流れだけど、飽きないものなのかしら?」

 

「「「それは、スイレンさんが規格外だからです」」」

 

「あらぁ!まぁ!ウフフ…褒め言葉として受け取っておくわね。

 さて、冗談はこの辺にして…今日もお勤めよろしくお願いしますね!」

 

「「「はーい」」」

 

これも訓練の一環で、最低限の礼儀作法と教養、

コミュニケーション能力を磨くためのものである。

いくら実力があっても、日頃の素行不良者には花騎士は務まらないのである。

今回はかなり理解力のハードルを下げた結果、

ベテランにしか無理という見解に至ったのである。

 

但し基礎的は立ち振る舞いを指導したのは、スイレンではなく

別の人物だった。

 

「ふぅ、みんな持ち場に行ったみたいね!」

 

「スイレン殿ご苦労様です。」

 

60歳を越えていると思われる初老の風格ある執事がそういった。

 

「シェード卿、恐れ入ります。」

 

スイレンはそう答えた。

 

「アガパンサス様から花騎士候補を預かり彼是一週間ですが、

 中々指導し甲斐のある若者が来て、私自身の研鑽の糧となり有難い限りですよ!

 ホッホッホッ…」

 

「またまた御冗談がお上手で!」

 

「過去の花騎士にお皿が物理的に消滅したり、

 素行不良の貴族に正当防衛とはいえ病院送りにした方もいましたが、

 成績に問題があるとは思えないほど、優秀な人材達と私は思いますがね」

 

「確かに今後が楽しみな感じですね」

 

「古代ロータス時代の元女王スイレン殿もそう思いますか?」

 

「女王は過去の花騎士の話ですよシェード卿…。今は先代のスイレンの記憶を受け継いだ

 一花騎士に過ぎませんし、後輩のハスがうまく立ち回りしてますし…。」

 

「過去の職業柄、悪戯に探ってしまう癖がありますが、紳士的には宜しくないですな。

 この話はここまでにして、午後からの授業の段取りでもしますとしますかな?」 

 

「シェード卿のお気遣いに感謝します。」

 

アンスリウム達は朝から昼にかけて、小間使いの雑用をこなし

午後から教養をを深める授業を受けるという日課であった。

ヨルガオとK団長がアンスリウムの筆記模試の凄惨さを目の当たりにし、

アガパンサスに応援要請した事も関連している。

 

 

 

それから4カ月の時が過ぎた頃

 

「アンスリウム!今から進化の試練を受けてもらう!」

演習場でK団長がそう言った

 

「進化の試練って一体なんなのよ?」

 

「進化の試練って?!K団長正気ですか?!」

とヒルガオは言った。

 

「確か通常のカリキュラムであれば、騎士学校卒業の必須項目だったはずですね」

とヨルガオは言った。

 

「アンスリウムお姉ちゃん挑戦するの??」

アサガオは興味津々だった。

 

「実は開花まで行けると個人的にふんでいる。

 流石に昇華を伴う世界花の加護能力上限解放は流石に無理だが…。

 実際やってみればわかる!」

 

「K団長が行けるって言ってるなら受けてみようかな?」

 

「よし!決まりだな!なら今から行ってこい!」

 

「え?」

 

K団長がスクロールの巻物を取り出し効果発動するとアンスリウムは吸い込まれていった。

 

約5分後アンスリウムが戻ってきた!

 

「さっきはびっくりしたじゃない!」

 

「すまん、すまん、…でどうだった?」

 

「中に進化竜がいて力比べしないとホントはいけないらしいんだけど

 君にはもう必要ないからって進化認定受けてきた!」

 

「「「え?速すぎない??」」」

 

「発動中の世界花の魔力を通して竜やその眷属達は常に様子を窺ってるからな。

 今までの修行を真面目にやってきたのをしっかり見てたってことだ!

 さて、この後の予定なんだが、害虫とのサバイバル訓練を約2週間行う予定だ。

 この演習場での訓練は今回で最後になる。」

 

「それでK団長は私たちに食材買ってくるように依頼してたわけですね!」

 ヒルガオが言った。

 

「せっかく借りているんだし、ここで英気を養ってからでも遅くはないからな!

 ついでに、アンスリウムが世話になったお礼も兼ねている!今までありがとな!」

 

「私の方こそアンスリウムさんがいたおかげですごく助かりました。」

 

「それに関してはカサブランカにお礼言っとけよ。

 手続き的に煩雑なものが多かったからな。」

 

「わかりました。後日お伝えしますね。」

 

「ヨルガオ、俺は最近の試験傾向に疎くてな、フォローありがとな!」

 

「K団長がまともにお礼言うなんて吹雪になりそう!」

 

「なんだとぉー!」

 

「冗談ですよ!(笑)もう一人妹ができたみたいで充実した日々でした!」

 

「なんだかしんみりな雰囲気になっちゃったね…」

 アサガオが言った。

 

「今生の別れじゃないんだから、この恩は花騎士になってバナナオーシャンで活躍することで

 返してもらえばいいと思う」

 ヨルガオが言った。

 

「あ、そっか!騎士学校卒業したら原則出身地に配属になるんっだった事忘れてた!」

 

「そうよ、アサガオさん!

 こういう時はさよならじゃなくてまた会いましょうくらいでいいんですよ」

 

「まだブロッサムヒルに行くわけじゃないからな!

 3人ともその辺は早とちりするなよ。

 ってことでアンスリウムはこの時点で何かあるなら言った方が良いぞ!」

 

「い、今までありがとうございました…。バナナオーシャンに花騎士として

 また戻ってくる予定だからその時は宜しくね!」

 

とアンスリウムは言葉を締めくくった。

 

「アンスリウムお姉ちゃんが涙目になってる!」

 

「まぁ…なんだ…トライアウト合格を祈ってるよ!」

 

「私たちの家族みたいなものだから、いつでも歓迎しますよ!」

 

三人がアンスリウムの様子から、そう声をかけた。

 

「訃報じゃないんだから、湿っぽい流れはここまでにする。

 よし!気持ちを切り替えて楽しもうぜ!

 今回は特製かき氷もサービスするぞ!!」

 

「「「かき氷ってマジですか!!」」」

ヒルガオ隊の三人がハモった。

 

「おいおい…そっちに反応するのかよ…」

とK団長が言った。

 

「かき氷って、アレよね?」

とアンスリウムが言った。

 

「絶妙なふんわり加減と特製シロップが相まって凄く美味しいですよ!」

とヒルガオが言った。

 

「幸せになれるよ…(恍惚な表情)」

とアサガオが言った。

 

「空間から適正な氷を生成するだけでも大変だが、

 その氷をふんわり加減に削る魔力操作が難しく、

 機械では再現が困難、誰でもできるわけじゃないんだ!

 アンスリウム!これは必見だぞ!」

とヨルガオが言った。

 

「なんだか私も食べたくなってきちゃった!」

とアンスリウムは言った。

 

「お前ら、揃いも揃って…ったく男に二言はねぇ。

 満足するまで食わしてやるから覚悟しやがれ!

 その前にここの食材で焼き肉パーティするぞ!」

 

「「「「わーい!!」」」」

 

こうしてヒルガオ隊の演習場での夜が談笑と共に過ぎていった。

 

 




最後までお読みいただきありがとうございます。

感想の返信は本篇完結後にまとめて返信する予定です。
申し訳ありませんがしばらくお待ちください。


少々長めの内容となりましたが。
本篇でのアンスリウムの修行編はこれにて完結となります。

物語はここから急展開していきます。

K団長が驚きの行動に出ます。
驚いてくれるよね?(多分)
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