負けてたまるか!   作:適当な観察者

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日数が開いてしまい申し訳ございません。
最終話は文字数が多めになる関係で分割投稿の予定です。

原作の世界観とキャラクター等が異なる場合があります
ご了承ください。

オリジナル設定多めです。


理不尽に負けてたまるか!(前編)

サバイバル訓練から二週間後

 

バナナオーシャンにアンスリウムは帰還した。

 

「ほぼ私一人で討伐しろだけでなく、自給自足は流石に辛かった…

 常に周囲へ気を配る必要あるし、長期戦にに突入した場合の対処とか、

 あの森が尋常じゃない危険だって事はわかったわ…何も知らなかったとはいえ」

 

「最初と比べたら逞しくなったと思うぞ、森でのサバイバル訓練初日はともかく

 ほぼ一撃で対処してたしな…これで、実技面では問題なさそうだな。

 あとは街でできる基礎訓練と筆記の詰めだな。」

 

二人で話しつつ孤児院に戻った。

そこで、憔悴しきったヒルガオがK団長を見るなり血相を変えて走ってきた。

「K団長!大変です!コダイバナで害虫が大量発生してリリィウッドが国境封鎖、

 さらに

 ベルガモットバレーとウィンターローズ間に正体不明の煙の様なものが発生して

 ブロッサムヒルへの魔道具での通信途絶と同時に両国境付近に害虫の巣が発生!

 被害が拡大中とのことです!!」

 

ヒルガオからK団長は報告書を受け取ると直ぐに目を通しこう言った。

 

「どういうことだ!これほどの緊急時ならどうして早く知らせなかった!」

 

「申し訳ありません!二日前に確認されていたらしいのですが、

 現地情報が二転三転と錯綜してしまい、指揮系統が大混乱、

 各国の斥候部隊の投入による情報収集により

 先ほど全容が判明した次第です。

 現在コダイバナ方面に、ヨルガオさんを含め、主力部隊が応戦中とのことです。

 K団長への連絡がつき次第、私も現場に直行する予定でした。」

 

「よし!ならヒルガオ、現場に案内してくれ!三日以内のコダイバナ方面鎮圧を目指す!」

 

「そういう訳なので、アンスリウムさんはここの留守番をお願いします。

 無責任に丸投げしちゃう感じで申し訳ないけど…お願いね!」

 

「アンスリウム!俺からも頼むぜ!」

 

「わかったわよ!任されたわ!」

 

こうして各人の奮闘により、二日でバナナオーシャン方面の危機的事態は終息した。

ただ、影響は思ったより深刻で事態は思わぬ方向へ進んでいった。

 

王宮にてカサブランカと対策を協議していた。

 

「やはり陸路と海路は使えないか…」

 

「到着までの期間が大幅にかかる海路は除くとして

 貴殿はどう対処するつもりだ?」

 

「全力疾走すれば一日で行けるが、

 スプリングガーデンの地図を各国に書き換える事を強要するような行為は、

 自重してと要請もとい釘を刺されてるしな」

 

「当たり前だ!貴殿がレッドジンジャーを背負って、

 二週間かけてブロッサムヒルへ行った時代ならともかく、

 その距離を一日で通過してみろ…。

 通過区間を全て更地の荒野に変えてしまう行為だとわかるだろうが!」

カサブランカに一喝された。

 

「となると…やっぱ空しかないよな…」

 

「ほほぅ…、では例の特別便を頼まれてくれるのだな?」

 

「少々面倒事だが、しょうがないな」

 

「ならばそのように手続きを進める!二日で手筈を整えておくから

 宜しく頼むぞ!」

 

王宮から帰還したK団長は、ヒルガオと打ち合わせをしていた。

 

「あの特別便を復活ですか?」

 

「そうだ。緊急事態時に国書等貴重品を、魔道具転送なして輸送するアカシア隊の特別便に

 建前上商品として一緒にブロッサムヒルへ送る予定だ」

 

「正規の方法で人員を輸送するには条件が厳しすぎる話ですものね…」

 

「途中でトラブル発生したら困るからな。

 その点アンスリウムは正規の花騎士と身体能力は遜色ないから

 問題が起こる可能性も低い。

 ハイリスクだからできれば避けたいし、

 貴重品を保護するために面倒な術式を複数展開しなきゃいけないしな。

 投石器で目的地に飛ばすようなものだし、

 動力飛行する乗り物は現時点では予算と期間と技術的に困難だからな。

 当日の天候含めて、

 正確な座標計算等しないといけないし、手間ばかりで面倒すぎる…トホホ…」

 

「私は利用したことないですがそうなんですね。

 アンスリウムさんの為にも頑張ってくださいね」

 

「そうだな…過去のデータもあるし、当日はヘデリフォリウムを召喚する予定だから

 多分何とかなると思う。それでも面倒な事には変わりないけどな」

 

「K団長の相方さんも支援で来るなら問題起きにくそうですね」

 

「そういう事で三日後にブロッサムヒルへ向けて出発する予定だ。

 もうしばらく世話になるがよろしく頼む。」

 

「わかりました」

 

「詳細な詰めを行うための段取りで恐らく当日までアンスリウムに会う事もないから

 アンスリウムに事情説明も頼む。」

 

「お任せください」

 

K団長は早速準備に取り掛かり。ヒルガオはアンスリウムに事情説明へ行った。

 

 

「ん?空?空ってあの空よね?」

 

「アンスリウムさん!空ですよ!」

 

「絶対間に合わせるって感じでK団長は意気込んでましたよ!

 任務の特殊性から私たちは参加できないけど、気をつけて行って来てくださいね!」

 

「私も行きたいなー。」

 

「アサガオ!花騎士界隈では有名な任務だが、

 機密性の高い指名依頼の任務だし、そういう事だから諦めろ。」

とヨルガオが言った。

 

「そんなー。」

 

「アサガオさん!わがまま言って困らせたらだめですよ!それに言ってみただけでしょ!」

 

「バレちゃった!」

 

「出発日は確定したから、お世話になった人に挨拶してきた方が良いと思います」

 

「うん!そうするわ!」

 

 

バナナオーシャンの駐屯地のハマナデシコに事情を話すと

「そうか!とうとう行くんだな!頑張って来いよ!

 三人とも合格してここに帰ってきたら飯おごるぜ!

 それと、アンスリウムはもしかしたらアカシア隊本部から声がかかるかもしれねぇな

 これは二人には内緒だぜ!」

等と談笑した。

 

 

某館にて

 

「そうですか…わかりました。向こうへ行ってもお体に気をつけてださいね。」

 

「スイレンさんありがとうございました。」

 

「いえいえ、メイドとしてまだまだ未熟者ですし、

 シェード卿に任せっきりで非常に申し訳ない限りでした。」

 

「何と言っていいかわからないけど、魅力的な立ち振る舞いは参考になりました。」

 

「フフフ…そう言っていただけるとメイドとして励みになります。

 1か月前にレインリリーさんとアンゲロニアさんに同行して先行到着した

 シェード卿が試験までの手筈を整えてくれるはずです。

 あなたにはあなただけの魅力があります。それを大切にしてくださいね」

 

多忙な中、面談に応じたスイレンとの会話をアンスリウムは楽しんだ。

 

三日後

 

バナナオーシャン某所

 

(ウサギゴケさんもいるようだけど、どうしたのかしら?)

 

※スワンボートの予選会終了後、

 ちょっかいを出されるうちにうーちゃんがウサギゴケという名前が判明して、

 先輩花騎士とアンスリウムは知った模様。

 

 

ヘリオプシスかと思いアンスリウムは近づいたところ異変に気付いた。

 

「ん?あなた!ヘリオプシスさんじゃないわね。誰?」

 

「アンスリウムさんにバレてるの!」

 

「以前なら偽装魔法を看破できなかったが、今は正しく魔力をみる事ができるからな

 どういう事か説明してもらおうか?ヘリアンサスさん。ん?」

 

「へ?ヘリアンサス様?!!」

 

「バレてしまったか!仕方がない…頼む!同行させてほしい!」

と土下座をした。

 

「ったくまた始末書が増えるぞ!」

 

「始末書のアンゼリカほどではないわ!」

 

「余計タチが悪いぜ。

 何となくそんな気がしたが、ここまで来た上、土下座までして無下にできねぇし

 優秀な花騎士を護衛につけると言っていたものな…。

 まさか本人がきて陣頭指揮(?)に来るとは思わなかったが…ん??

 無論向こうでヤバい自体が起こったときは協力してくれるだろうしな?

 護衛が全くいないとか困るからなぁ…そういう事で一緒に同行してくれるな?」

 

「すまん!恩に着る!」

 

「暫くは混乱を避けるためにヘリオプシスという事にするからな。

 ウサギゴケ。申し訳ないが、一緒に同行してくれ。内部の案内も頼む」

 

「はいなの!」

 

(これも天命か…ならば…)

「アンスリウムは特等席に案内する」

 

 

(あれ?これの空輸用ボートの定員2人だったような気がするの)

ウサギゴケは思ったが、何か方法があるのだと思いヘリアンサスの案内をしていった。

 

「っとその前に。渡すもの渡しておかないとな。

 まずは、この耳飾りだ。

 これは進化認定を受けた証であり、銘は「恋に悶える耳飾り」という。

 装備してみろ。」

 

リュックを受け取り肩にかけ、耳飾りを装備した瞬間!時が停止した。

 

「ん??何が起こったの??」

 

「アンスリウムへ真の修行の仕上げの前に

 まずはステップ1として俺の貯蓄しているエネルギーを流し

 それをある程度制御出来次第出発する!」

そう言うとK団長は、空間に合図を送り、そこから現れた女性がこう言った。

 

「さて、準備を始めますね。

 防音障壁と生命反応・魔力等の各種気配遮断の結界を周囲に展開します。

 アンスリウムさんはこれ持ってて下さいね!」

 

「これは?」

 

「黒の秘石、それだけではただの石です。利き手の手の掌から離さないでくださいね。

 今から術式を組み込み本来の使い方ができるようにしますので…

 それと、そのまま動かないでくださいね。すぐ終わります。」

その女性がそういった瞬間

膨大な量の術式で空間が埋め尽くされたかと思いきや、一瞬で術式と

手の掌にあった石が消えてしまった。

 

「頑張って下さいね!」

 

「それじゃ!始めるぞ!」

 

K団長は、目に見える程収束した光をアンスリウムに流した。

その瞬間、アンスリウムの肌が燃え上がり溶岩で焼け爛れるような痛みが全身を襲った!

 

「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーー」

 

少女が上げる悲鳴とは思えない声が周囲に響き渡った。

 

「アンスリウム!この痛みから這い上がってこい!

 負けんじゃねーぞ!!!」

K団長の叱咤激励が飛んだ。

 

 

 

「う゛ぅ…う゛ぅ…」

暫くアンスリウムは倒れこんで藻掻き苦しんでいた。

だが意外なところから助け舟が来た。

 

 

「アンスリウムさん!利き手に意識を集中させてください!

 焼け死んでもいいんですか??」

 

(利き手に…集中ね…)

苦悶の表情を浮かべつつアンスリウムは利き手に集中させた。

 

すると何かに反応するように体内に充満した自然エネルギーが吸い込まれていった

そしてアンスリウムの体が軽くなった。

「た…ずがった゛…」

 

「K団長もあまり煽っちゃだめですよ!貴重な花騎士候補ですし」

 

「ヘデリフォリウム!すまん!やはりこうなる事は予知していたか!」

 

「何年相方やってると思ってるんですか!ホントに…

 これを真面目にやったらしばらく戦闘できなくなる人続出じゃないですか?!」

 

「すまん…」

 

「K団長への小言はこの辺にして、まずはアンスリウムさんの手当ですね!」

 そう言うとヘデリフォリウムが無詠唱で術式を発動、

 アンスリウムの傷が一瞬で消え体力も回復した。

 

「一体…何が起こったの?」

 

「空間吸収です。これは元々アンスリウムさんが世界花の加護を受けた時から

 存在するスキルに私のアレンジで

 自然エネルギーをある程度貯蓄維持を可能にしたものです。

 エネルギーを吸収した瞬間、自然治癒力も爆発的に増大するので

 システム上はHP吸収ですが…

 デンドロビウムさんにはその系統のスキルがなかったので

 三日三晩苦しむことになったほど危険を伴う痛みです。

 当時何も知らなかったK団長も同様にスキルがなく三週間苦しんだらしいですし。

 でもアンスリウムさんの場合は自力で制御できるようになるはずです。」

 

「第1ステップ突破だな!来賓も待たせてるし、

 ヘデリフォリウムそろそろ結界を解除してくれ!」

 

「K団長!申し訳ございませんが。

 アンスリウムさんとお話しさせて頂いても構いませんか?」

 

「ん?…うむ!良きに計らえ」

 

「ご配慮感謝します。すぐに済みますのでお待ちください。」

 

「ならこの後の段取りもあるし俺は席を外すぜ!」

K団長はそう言うとその場から離れた。

 

 

「申し遅れました!私はシクラメンの古代種ヘデリフォリウムです。

 単刀直入に言います。あなた!死にますよ!」

 

「??は??」

 

「正確には、このままだと簡単に命を落とすような試練があるかもという意味です。

 現在のスプリングガーデンの理から逸脱したモノの存在によって…

 もしそのような理不尽な状況が来たとしても花騎士を諦めるつもりはないのですよね?」

 

「あなたが誰だか知らないけど、何がきたとしても私はあきらめないつもりよ!」

 

「…わかりました。その意思確認がしたかったのです。

 私もアンスリウムさんの可能性を信じましょう。」

そう言うとヘデリフォリウムは先ほどとは別の術式が

アンスリウムの周囲を覆うとすぐに消えてしまった。

 

「このアビリティが使われる事態が正直起こってほしくないですが

 何があっても最後まで負けないでくださいね」

 

 

そう言うとヘデリフォリウムはその場から消え結界が消滅、時間が動き出した。

 

「何ともなさそうね…いったい何だったのかしら?」

 

「終わったみたいだな」

 

「K団長!あれはいったい…」

 

「彼女はヘデリフォリウム。根源の七賢人よりも遥か昔からの存在で、

 俺の相方の一人だ。すまんがそれ以上の事はノーコメントだ。悪いな…

 耳飾りの話の続きだが、その耳飾りは

 最大強化してあるから試験合格後ナズナに進化錬成してもらうと良い。

 向こうではそういう手筈になっている。

 さて、肝心の特等席というのは俺の背中だ!アンスリウムを背負っていく!」

 

 

「え?えええええええええ!!!」

 

 

「二人はあのまま空輸だが、

 俺はそれを護衛しつつ空を走っていくぞ!アンスリウムは一蓮托生だ!」

 

「大丈夫なの?!いくら何でも私との身長差あり過ぎて無理だと思うよ?」

 

※本篇ではK団長は170cm、アンスリウムは210cm、

 原作のプレイヤーとしてのブロッサムヒル騎士団長は260cm

この世界の平均身長は200cmという設定。ちなみに低身長のウサギゴケは145cm

 

「背負う魔道具の効果で一時的に身長を縮小できるから問題ない

 アンスリウムより身長の高いレッドジンジャーも背負ったことがあるしな!」

 

「わ、わかったわよ!そうすればいいんでしょ!驚きすぎて感覚がマヒしちゃったわ!」

 

「話が早くて助かる!

 その代わりにちょっとだけ本気を出すから見逃すなよ!」

 

「え?今までのは本気じゃなかったの?」

 

「当たり前だ!アンスリウムのレベルに合わせて遊んでただけだぞ!」

 

「片手間の戦闘ついでに最後の仕上げとして完全な空間吸収の術式の付与を行う!

 これで全ての必須条件がそろう」

 

「そういえばずーっと基礎訓練ばかりだったけど私に何させようとしてたのよ。」

 

 

 

「赤・黄・青・紫・黒・白

 全ての色が揃えし者、無我の境地に達し、偉大な力を行使できるモノ也」

 

 

 

 

「何それ?」

 

「俺の師匠の時代から伝わる伝承で現在は失伝している流派、華彩流の一節だ。

 神代の花騎士を含め師匠達でさえ、五色の行使しか至らなかったという。

 その根幹たる基礎が、大地を割り、海を割り、空を割るというものだ。

 アンスリウムに適性があって訓練にちょうどいいからその基礎を叩き込んだ。」

 

「それで岩を割らせて、演習場では海を割らせたのね!」

 

「そういう事だ!

 実際この基礎を叩き込んだデンドロビウムは、加速度的に強くなったからな…

 それはさておき、最後の空を割るって言うのは空間の自然エネルギーを取り込み

 瞬間的な超出力で空間を切り裂くというもので、本能的な魔力制御的センスと

 自然エネルギーで常時身を焦がすような状況に耐える根性がないと一生できない。

 さっきのはステップ1として自然エネルギーに慣れさせた。

 移動中に俺は空間エネルギーを取り込み、

 アンスリウムへ徐々に流し空間吸収が機能するレベルのエネルギーを

 術式と共に体内に封じ込める!これが俺からの最後のプレゼントだ!

 ついでの戦闘で見せるものは一応華彩流の極致だ。

 とはいっても現在の俺では半日でバテてしまうくらい疲れるからな…

 それも見逃すなよ!」

 

「わかったわよ!」

 

「健闘を祈る…おっと!最後と言ったが

 アンスリウムに肝心なものを渡すの忘れてたな!」

ぬいぐるみ型のリュックサックをアンスリウムに見せた。

 

「これは?」

 

「攻撃の霊獣アンプルゥを模したぬいぐるみ型リュックサックだ!

 可愛いのが良いって言ってたからそれにした!

 中に試験に必要な書類一式、それと俺がチョイスした物資や消耗品が入ってるから

 それらに関しては好きに使うと良い

 無いとは思うが盗難防止のために魔力認証して

 リュックサックと中身の所有権ごとアンスリウムに移転しておくぞ!」

 

魔力認証後アンスリウムはリュックサックを受け取り、

それを背負って全ての準備が完了した。

 

「よし!それじゃ!出発するぞ!

 アンスリウム!空中移動中は、絶対に口を開けるなよ!舌噛むぞ!」

 

30分後

空輸中のボートにて

 

「すごくきれいなのーーー!幸せなのーー!」

ウサギゴケはその光景に興奮して目を輝かせていた。

 

「たまやー!かぎやー!ってな?

 この演出はそうそう見れないから楽しまないとね!」

ヘリアンサスもその光景を楽しんでいた!

 

K団長が害虫をありえない勢いで討伐していた。

その閃光が遠くから見るとまるで虹色の花火のようだった。

 

(冗談じゃなくて空中を!!!高速で走ってる?!!しかも聞いたことある基礎スキルなのに

 K団長が片手で、しかも武具無しで大量討伐してる?!!!ヒエッ!!)

 

K団長に背負われてるアンスリウムは白昼夢を見せられているような

衝撃な光景を直に見ていた。

 

(お空の上ってこんなに害虫いたのね!悍まし過ぎる!!)

 

「そろそろ例のポイントか?なるほど!

 厄介な煙のような瘴気が充満してるな!地上部隊も支援していくか!」

 

「無属性付与!篝火のソウルフレア!(×10000000)」

焼夷弾のようにタンポポの綿毛の如き膨大な数が

害虫以外には無害の篝火を周囲に高速投下していった!

 

煙に反応すると一瞬でその周囲の視界が良くなった。

 

「こんなもんかな?」

 

(バナナオーシャンより広い土地の正体不明の煙を一瞬で浄化していくとか

こわいこわいこわい…)

 

「ん?思ったより戦況悪そうだな!支援魔法も使っておくか!」

空中に浮かんだまま視界で戦況を確認したK団長は次の手に出た。

 

「(赤・黄・青・紫)四大属性に白属性を追加合成!

 お花魔法・伝承級!出でよ!!ホシクジャク!!」

六体の不死鳥が上空に顕現し周囲を散開!癒しの羽が散らばった!

 

 

(なんかボロボロだったはずの花騎士が全快とか蘇生とか

ついでに幽霊やアンデッド系害虫も討伐とか

胡散臭すぎて話しても誰にも信じてもらえないでしょうねぇ…)

 

「これでヨシ!さてブロッサムヒルに向けて出発するか!」

K団長はそう言うと輸送ボートに合流し一行はブロッサムヒルへ向かった。

 

 

 

地上にて

 

 

「やはりあなた方ですか!逃がしませんよ!」

(黄・紫・黒の属性を合成、お花魔法・影縫い針(×100))

 

「ぐはっ」

元凶の作戦実行者とみられる連中をヘデリフォリウムは無力化した。

 

「捕縛完了!」

(もう大丈夫そうですね!後はセンティアさん頼みましたよ…。

アンスリウムさんに創世花の導きがあらんことを)

ヘデリフォリウムは上空のアンスリウムを見ながら心の中で祈念した。

 

 

 

こうしてアンスリウムはブロッサムヒルへ到着し、

約1時間の空の旅は幕を閉じた。

 




最後までお読みいただきありがとうございます。

次回で完結予定です。
投稿までしばらくお待ちください、
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