真剣で騎士(笑)に恋しなさい!   作:ガスキン

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再度警告いたしますが、原作のキャラクター同士の関係性を大切にされる方は読まないでください。


真剣で騎士(笑)に恋しなさい! その五

 早いもので、織江さんの所でお世話になるようになって早くも一ヶ月が経過していた。今日もまたお店の手伝いに精を出す。

 

「……さて、そろそろあの子達が来る時間かな」

 

 チラリと時計を見遣りながら商品の配置を行っていると、店のドアが勢いよく開かれた。

 

「こんにちは~!」

 

「お邪魔します」

 

「しまっす~」

 

 そちらを向けば、そこには予想通りの子ども達の姿があった。

 

「いらっしゃい。小雪ちゃん、冬馬君、準君」

 

 声をかければ、三人は揃ってこちらへ駆け寄って来る。すっかりこの店の常連メンバーの登場に店内にいる他の人達も笑顔を見せる。

 

「こんにちは神崎さん。ふふ、今日もあなたのお顔を拝見できて嬉しいですよ」

 

「こんな顔でよければいくらでも見てくれていいよ」

 

「どもっす大将。いっつもお邪魔してすみませんねぇ」

 

「そんな事気にしなくていいよ準君。俺も織江さんもキミ達が来るのを楽しみにしているんだから」

 

「そうだぞ準~。ボクとお兄さんの時間を邪魔するんなら髪の毛むしっちゃうぞ~」

 

「また髪の話してる……。いや、待って。マジで髪の毛掴まないで」

 

「はは、相変わらず仲がよさそうでよかったよ」

 

「大将!?」

 

「二人とも、そろそろ神崎さんの邪魔になりそうですから奥に行きましょう」

 

「そうだね。ばぁばにも挨拶しないとだもんね~。行くよ準」

 

「痛い!? 自分で歩くから引っ張らないで!」

 

 いつものスペースに移動する三人の後ろ姿に顔が綻ぶ。……本当に、小雪ちゃんが心から笑えるようになってよかった。

 

 ―――あの日、小雪ちゃんを病院に連れて行った織江さんはそこで改めて彼女の全身に負わされた傷を目の当たりにした。明らかに虐待であると先生に断言された織江さんは、その手に詳しいお友達(詳しくは秘密との事)と共にそのまま小雪ちゃんの家に突撃、母親と直接話をつけてきたそうだ。

 

「片親だからと周囲に色々と言われていたそうよ。経済的にもあまり余裕は無くて、心の負担が相当あったみたい。本当は娘にそんな事したくない。けれど止められない。そんな状態になっていたみたい」

 

 だからといってそれが免罪符になるわけではない。結局、母親と小雪ちゃんは引き離される事となった。

 

「いつか、あの人が心の底から変わる事が出来て、小雪さんがもう一度会ってもいいと言うのなら……その時こそあの二人はもう一度向き合う事になるでしょうね」

 

「……そうですか」

 

 それから小雪ちゃんは、お世話になった病院の関係者さんの所へ養子として引き取られる事となった。そして、彼女はその準備と怪我の治療の為に数日入院していた間に新たな友達を作った。それが、先ほど一緒に店にやって来た葵 冬馬君と、井上 準君だ。

 

 この二人も病院関係者のお子さん……というか、冬馬君の方は病院の跡取り息子さん。準君は副院長の息子さんという凄い子達だった。

 

 最も、どちらもそんな事をひけらかして横柄な態度をとるような子じゃないし、むしろキミ達小学生だよね? と言いたくなるくらいしっかりした子達だった。今では店のちょっとしたアイドルみたいになっていた。まあ、冬馬君なんか将来絶対イケメンになるし、準君も愛嬌あって面白い子だしな。

 

 そんでもって、二人とも織江さんと面識があった。まあ、連絡してすぐに迎えを寄こしてくれるくらいだから親交はあったとは思っていたが……。

 

「開院したころ、色々織江さんに助けて頂いたと父から伺っています。……もし、あの時手を指し伸ばしてくださらなかったら、良からぬ事に手を染めていたとも……」

 

「だから俺は、俺達は織江ばーさんの為なら何でもやるつもりっす」

 

 こうして、織江さんの武勇伝がまた一つ増えましたとさ。……本当に凄い人なんだなぁ。未だに普段のポワポワ具合からしたら信じられん……。

 

 まあともかく、晴れて友達となった小雪ちゃんもとい榊原 小雪ちゃん。葵 冬馬君。井上 準君。正直、同年代の友達が出来たんだから俺もお役御免かなーとか思っていたんだが、小雪ちゃんは二人を誘って未だに会いに来てくれている。

 

「お、お兄さんは特別なの。だって、あの時お兄さんが百代ちゃんにボクと一緒に遊んでくれるようにしてくれたから。ボクをばぁばに会わせてくれたから、今ボクはこうして冬馬や準と一緒にいられるんだもん。……だから、お兄さんはボクの大事な人なの……」

 

 ―――正直、泣きそうになった。そんでもって、それを織江さんに教えたら……。

 

「小雪さんの言う通り。あの子を助けるきっかけになったのは間違い無くあなたよ亮真さん」

 

「……ですが、結局織江さんに全てお任せしてしまって……」

 

「うふふ、あなた達だけで解決されちゃったらそれこそ私の立つ瀬がないわ。……いい、亮真さん? 「使えるものはなんでも使う」「本当に大事なら守るために手段は選ばない」。……こういう時は素直に大人を頼りなさいな」

 

 そう言って優しく俺の手を握ってくれる織江さん。不思議な事に、それだけで沈んでいた気分が少し持ち直せた。

 

「……そう、ですね。すみません。あちら(D×D世界)でも大事なものが沢山ありすぎて、俺の手で守らないとってばかりでしたから、ちょっと難しく考えすぎていたかもしれません」

 

「その意気よ。出来る事はやればいい。出来ないのなら誰かにお願いすればいい。単純だけどとっても大切な事よ。小雪さんの事だってそう。これからも“優しいお兄さん”として接してあげて頂戴ね。あ、小雪さんだけじゃなく百代さんの事もね」

 

「ええ、もちろんです」

 

 そういうわけで、織江さんの言う“優しいお兄さん”を目指す事になった俺なのだが、正直どうすればいいのか検討もつかんというのが現状であった。

 

「そういえば、今日は百代ちゃんはいないの?」

 

「忘れたのですかユキ? 百代さんは今日川神院での修行でこれないと言っていたではありませんか」

 

「あっ。えへへ、そうだったね~」

 

 修業か。……百代ちゃん、めっきり鍛錬に付き合えって言わなくなったからなぁ。

 

「―――決めたんです。中途半端な姿をあなたに見せたくない。次に手合わせする時は、あなたに本気を出してもらえるような強さを得てからだと。……だから、待っていてください。私は、きっとあなたに並びたてる……いえ、超えられる人間になってみせます」

 

 そう宣言した百代ちゃんは本当に俺に対し鍛錬等の話をしなくなった。といっても、ここへは時間が出来るたびに遊びに来てはいるのだが。

 

 ……そういえば、その宣言くらいから百代ちゃんの態度も変わったなぁ。具体的には年相応に甘えてくるようになったというか。みんなでおしゃべりしている時になぜか俺の膝の上に乗ってきたりとかするようになったり、荷物を運ぶのを手伝ってくれたかと思ったら頭を撫でろと言ってきたりとか。

 

 その度に小雪ちゃんが「ボクも!」と真似してきたり、冬馬君も「では私も」と迫ってきたり、ただ一人準君だけが「大変っすね」と何故か可愛そうなものを見るような目で労わってくれたりする。

 

 ただ、こうして無邪気に甘えて来てくれると、やっぱり嬉しいもんだな。まさか、この年になって世間のブラコン、シスコンの皆さんの気持ちを理解する事になるとは思わなかったわ。

 

 そして、この日もたっぷり織江さんや俺とおしゃべりした三人は満足そうにそれぞれの家に帰って行ったのだった。

 

・・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・

 

 三日後、今日は修業が休みだという百代ちゃんが一人店にやって来た。

 

「いらっしゃい百代ちゃん」

 

「どうも。今日は小雪達は?」

 

「もうしばらくしたら来ると思うよ」

 

「(よしっ!)そうですか。なら、あいつ等が来るまで私が神崎さんの話し相手になってあげましょう」

 

 え? いや、あの俺仕事中……。

 

「さあ、行きますよ。おばば様! 神崎さん借りますね!」

 

「どうぞ~」

 

 織江さん!?

 

「聞いてくださいよ神崎さん。ジジイのヤツまた昨日私に対して……!」

 

 定位置だとばかりに席につかせた俺の膝上に乗ってくる百代ちゃん。……しょうがない。これじゃ逃げられないし、お望みの様に話を聞いてあげよう。

 

・・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・

 

 それからしばらくして百代ちゃんの話(だいたいお爺さんに対する愚痴)を聞いていると、小雪ちゃんの「こんにちは~!」という声が耳に届いた。

 

「お、どうやら来たみたいだな」

 

 百代ちゃんは俺の膝から降りると小雪ちゃん達を迎えに行った。俺もそれに続く。

 

「来たな、小雪!」

 

「あ、百代ちゃん!」

 

「ついでに準も」

 

「俺はついでかよパイセン!?」

 

「だってお前可愛くないし。……ん? 冬馬はどうした」

 

「ああ、それなら」

 

「さあ、どうぞお入りください」

 

「……うん」

 

 遅れて店に入って来る冬馬君だったが、その後ろには初めて見る女の子の姿があった。やけに暗い顔をしているが……。

 

「初めまして。三人のお友達かな?」

 

「いえ、友達といいますか……」

 

「?」

 

「……大将、ちょっと話聞いてもらっていいすか?」

 

 ……何やら事情がありそうだな。そう判断し、俺はみんなを連れてスペースに向かった。

 

 女の子を中心に小雪ちゃんと準君。対面に俺と百代ちゃんと冬馬君という席順で座ったところで、俺は口を開いた。

 

「初めまして。俺は神崎 亮真。ここでお世話になってる者です。キミの名前を教えてもらっていいかな?」

 

「……椎名 京です」

 

「よろしく京ちゃん。それで三人とも、話というのは彼女に関係ある事かな?」

 

「うん。あのね、お兄ちゃん。実は……」

 

 そうして三人から語られた話に俺は思わず拳を握りこんだ。

 

「……イジメか」

 

「ええ。私達がここに来る途中通りすがった公園で、椎名さんを取り囲んだ四、五人の少年達が彼女を罵っている場面に遭遇しまして」

 

「椎名菌が移る~とか意味わからん事言ってましたよ。で、あまりに胸糞悪かったんで三人で突っ込んでこの子を連れて逃げて来たってわけっす」

 

「えへへ~。準相手にドロップキック練習しててよかったよ~」

 

「そうだな。やけにガタイのいい奴がいたが、そいつの顔面に思いっきりめり込んでたもんな。……そんなもんをいっつも食らってる俺って凄くね?」

 

「うんうん。だからこれからも練習に付き合ってね」

 

「いつか本当に死んじゃいそうなんで勘弁してくれませんかねぇ!」

 

「……クスッ」

 

 その時、京ちゃんの顔に僅かな笑みが浮かんだ。

 

「あ、笑った」

 

「ッ! ご、ごめんなさい」

 

「? 何で謝るんだ?」

 

「だ、だって。助けてくれたのに私……」

 

「気にしないでください」

 

「そーそー。ボク達がやりたいからやっただけだし」

 

「そういうこった。むしろちょっと元気になったからよかったぜ」

 

「……ありがとう」

 

 とここで、腕を組んで黙っていた百代ちゃんが京ちゃんに尋ねる。

 

「椎名だったな。お前、何で反撃しないんだ」

 

「え?」

 

「黙ってやられるばかりだから馬鹿どもが調子に乗るんだ。私だったら全員その場でボッコボコにしてやるがな」

 

「いやいや、パイセンの強さをこの子に求めるのは酷でしょうが」

 

「それに、下手に仕返しすると逆上してよりエスカレートする恐れもありますからね」

 

「……私にはよくわからん」

 

 憮然とした様子の百代ちゃん。まあ、この子にそう言った話は無縁だろうしな。

 

「そもそも、何でキミいじめられてるの?」

 

「それは……」

 

「ユキ、無理に聞き出すのはよくありませんよ」

 

「えーでもー」

 

「……ううん、話す」

 

「いいのですか?」

 

「あなた達は、あいつ等とは違うから」

 

 そうして、京ちゃんは自分がどうしていじめられいるのかを教えてくれたのだが……はっきり言って、その理由というのが―――。

 

「馬鹿じゃねえの?」

 

「馬鹿ですね」

 

「あはは~、馬鹿だね~」

 

「馬鹿だな」

 

 準君を筆頭にそうキッパリと切り捨てる四人。

 

「え? え?」

 

予想外のリアクションだったのか、京ちゃんは呆けたような表情を浮かべた。

 

「つまり、椎名の母親が浮気してるから、その子どものお前も汚いヤツだ~ってほざいていると?」

 

「……うん」

 

「いや、椎名関係ないじゃん」

 

 そう。準君の言ったそれが全てだ。悪いのは母親であって、京ちゃんが責められる理由なんかこれっぽっちもない。

 

「そもそも、それは家庭内の問題で、部外者が面白可笑しく囃し立てるものではありませんしね」

 

「うんうん。だから京ちゃんはぜ~んぜん悪くないね~」

 

「私でも馬鹿らしいと思えるのに、お前のクラスメイト共はそこまで頭の足りてない奴らしかいないのか?」

 

「一人だけ何も言ってこない子がいるの。どっちかっていうと無視されてるって方が正しいと思うけど」

 

「じゃあそいつも馬鹿だな」

 

「そう……なのかな?」

 

「そうだよ」

 

「ええ。椎名さんは完全なる被害者で非は一切ないのですから」

 

「だな。つーか椎名、そんな馬鹿しかいない学校なんか行く必要無いと思うぞ」

 

「え?」

 

「そうですね。転校するのも一つの手ですし。そもそも学校に通わなくても学ぶ手段はありますしね。何でしたら私が勉強を教えて差し上げますよ?」

 

「こう見えて、俺達頭いいんだぜ?」

 

「うんうん。準は頭“だけ”はいいもんね」

 

「キミは一々一言多いねぇユキさん」

 

「ボクがこんな事言うのは準だけだよ」

 

「あっはっはぁ。セリフだけ聞くと最高なのにすこっしも嬉しくねえ」

 

「……それって、逃げるって事?」

 

「逃げる事は悪い事じゃないよ」

 

 流石にこのままだと役立たずで終わってしまうから、俺からもちょっとばかし助言をしないと。

 

「逃げるっていう事は大事な選択肢の一つだよ。もし、京ちゃんの今の話を聞いて、それでも逃げずに立ち向かえだのやられっぱなしで終わるのか? だの言う様なヤツが目の前に現れたら、俺は全力でそいつを殴り飛ばす」

 

「なるほど、つまり殺す気ですね、神崎さん」

 

 いや違うからね百代ちゃん!?

 

「本当に辛くても立ち向かわないといけない事は確かにある。けどね、そんなものは頻繁にあるわけじゃない。だったら、その時以外は逃げ出したり投げ出したりしても最後にはうまくいったりするものさ」

 

「……お兄さんも」

 

「ん?」

 

「お兄さんも、そういう事があったの?」

 

「もちろん。俺にとって、立ち向かわないといけない時は、大切な友達を助けるためって決めている。その為にテロリストだったり、悪魔だったりと戦ったり……」

 

「テロリスト?」

 

「悪魔?」

 

 ……しまったと思った時にはもう遅かった。百代ちゃん達が興味深そうな目を向けてきている。

 

「神崎さん、今の話聞かせてください!」

 

「こ、今度ね。今は京ちゃんの話だから」

 

 百代ちゃんを宥め何とか話を戻す。

 

「どうかな、京ちゃん。俺の話を聞いて、今キミをイジメている周りの子達にキミが立ち向かう必要はあると思うかい?」

 

 俺の問いに、京ちゃんは数秒顔を下に向けた後、ハッキリとした表情で答えた。

 

「……必要無い。私はあんな人達の相手なんかしたくない。そんな事するくらいなら本を読んでいる方がずっと楽しい!」

 

 そうだね。それでいいんだよ京ちゃん。

 

「決まりだな。じゃあ、早速動こうぜ。まずは親……そういえば椎名、お前の父親はお前がいじめられてるの知ってんのか?」

 

「知ってると思う。……けど、今は離婚の手続きで忙しいからって……」

 

「……つまり、知ってはいるけど無視してるってわけか」

 

 はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(クソデカため息)。そりゃ悪手だろ京ちゃんのお父さんよぉ。

 

「なら、まずは父親にはっきり断言してやらないとな。お宅の娘さんがいじめられてるのに何をやってんだって」

 

「そうですね。ですが、私達だけ会ってもらえるでしょうか」

 

「私が締め上げてやろうか?」

 

「それは最後の手段だわパイセン。そうだな。ここはやっぱり大将も一緒に来てもらうとして……」

 

「……いや、俺よりも適任がいるよ準君」

 

 ―――使えるものはなんでも使う。本当に大事なら守るために手段は選ばない。

 

「そうですよね、織江さん?」

 

 背後から感じる気配に俺は語り掛ける。

 

「……ええ、その言葉を待っていたわ」

 

「おばば様……!」

 

「話は聞かせてもらったわ。みんな、京さんの為に一生懸命アイディアを出してくれてありがとう。どうか、このおばあさんにも一枚噛ませてくださいな」

 

「……勝ったな」

 

「ええ」

 

「さっすがばぁば~!」

 

 机の上で手を組む準君に、頷く冬馬君。そして万歳しながら満面の笑みを見せる小雪ちゃん。

 

「椎名 京さん。椎名……お父様は椎名流弓術の?」

 

「は、はい」

 

「だと思ったわ。けれどそうね。そういう事ならあちらからもちかけて……そのまま……」

 

 早速考えを練り上げる織江さん。なら、俺もお兄さんとして全力で働かないとな。

 

「そうだ、京ちゃん。さっき本を読むのが楽しいと言っていたけれど、もしよければ俺と一緒に図書館にいかないか?」

 

「いいですね。ちょうど私も調べ物をしたいと思っていたところなんですよ」

 

「ちゃっかりついて行く気ですね若。ま、そういう事なら俺も付き合いますがね」

 

「え~! それより一緒に外で遊ぼうよ~! あ、あの公園じゃなくて別の場所でね!」

 

「そういう事なら私も付き合ってやろう」

 

 みんなに取り囲まれて目を丸くする京ちゃん。

 

「……いいの? 私……」

 

「ま、これでハイサヨナラってのもなんだしな」

 

「ええ。出会いというものは大切にしたいですから」

 

「ボク、京ちゃんとお友達になりたいし」

 

「そういう事だ。逃げられると思うなよ椎名」

 

 こうして、佐山雑貨店に小さな常連さんがまた一人増える事となったのだった。




織江さん無双その二。

逃げる事って大事ですよって話でした。とりあえず書きたいところまでは書いたので自話からは連日投稿ではなくなると思います。

これ書いてる途中、原作だかアニメだかの大和の父親のセリフに絶句した記憶がよぎりました。

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