頑張れモルガン! 作:一般通過マスター
5世紀から6世紀ごろ、後にブリテンの最悪の魔女と呼ばれる人物が誕生する。
元気な産声と共に母体から取り上げられるのは体から神秘を溢れさせる赤子。
彼女の名はモルガン、モルガン・ル・フェ。父をゴルロイス、母にイグレイン。その間に生まれた半人間の妖精。彼女の誕生秘話はけっして望まれ、そして褒められたような話ではないがこの時ばかりは彼女の誕生に皆歓喜した。兵士たちや民は姫の誕生に喜び、そして歓喜した。城下では誕生祭が執り行われ城では父ゴルロイスが民に負けじと自分の娘が誕生した事に対し城内でパーティーを執り行った。そのパーティーでは国王であるゴルロイスが玉座に座り酒を煽り目の前で執り行われているダンスを眺め、母イグレインは優し気な表情で生まれたばかりの赤子を抱き王の隣で座る。それは繰り返されたパーティーであり、これまで紡がれた歴史のごくごくありふれた一遍。こうして皆は"二人"の姫の誕生に喜んだ。
――――アーサー王に関する物語には必ずと言って良いほどに登場する悪女であるモルガン。汎人類史にある記録では1人として描かれる彼女であるがもし、もしも話であるが、彼女に――――――――双子の妹がいたとしたら??
「姉の方はモルガン、妹の方は――――」
嬉しそうに名を付ける王の姿はパーティーに来ていた者達の印象に深く残ったという。その後、二人の姫は障害も無くすくすくと――――
「姉さま!」
「なんですかエレイン、ドラゴンに関する魔術の触媒はまだ用意―――」
「だから自分で討伐してきました~! ほら見てください、この凛々しい顔。剣で切断した時はもっと厳つい表情をしていましたが最終的には命乞いを―――」
「―――」
す、すくすくと―――
「姉さま!姉さま!」
「エレイン食事時ですよ。そのように騒がずマナーを守ったらどうですか」
「す、すいません」
「よろしい。で、一体どうしたの? 食事時にそのようにするだなんて何か嬉しい事でもあったのかしら??」
「はい! 実は先ほどアーサー王に会いまして―――」
「アーサーッ! エレインッ アーサーとは一体どこで―――「姉さまハウス!」ッぎゃうンッ!」
「姉さまはアーサー王が好き過ぎます、ファンなんですか? 限界オタクと言う奴なのですか?」
「え、エレイン、そのふぁん?や限界おたく?なるものの意味は分かりませんが私は違うと思いますよ。あと私を止めるのに頭を叩き突けなくてもいいじゃありませんか……」
「だってそうしないと姉さま止まらないし」
「(´・ω・`)」
け、健康に―――
「あと会ったと言いましたがあの島でですよ、城の近くじゃありません」
「あぁ、昔言っていた錬金術を試すのに使ってる島でですか。私でも入るのが困難なほど隠蔽魔術が施されているのに良く入れましたね……」
「まぁその時折れた剣片手に全身血だらけだったんで治療を施してあげたんですけど、アーサー王の正体が女の子だったんてビックリでした」
「え、えぇ? 血だらけ? それに折れた剣ってまさ選定の剣であるカリバーン???」
「へぇあの剣って選定の剣なんですか、道理で直した時にスッゴイ宝具だと―――」
「ちょっと待って、直した? 折れた剣を直しただとおおおおお!!?」
「だって壊れていたんですもの、直すのは鍛冶屋として当たり前」
「―――」
育って行きました。えぇ育って行きましたとも、少々妹の方がアグレッシブになってしまってますがね。基本的に仲の良い姉妹であったがある事が切っ掛けに道を別つ事となる。姉は杖を持ち根源への到達を目指し途中憎悪に捕らわれ、果たすための人生を歩み。妹は魔術を片手に剣を取り人々に敵対する幻獣または神獣を狩る仕事を生業にする人生を歩んだ。まぁそんな事があった後本来ならありえざるイレギュラーな存在が居る状態で歴史が紡がれ、そして本来の道筋とは少し違うアーサー伝説が誕生した。
当然結末は同じでも道筋が違う為に抑止力やガイヤが介入するもやらかした事があまりにも大それていて人々の記憶へと深く刻まれていた為に半分失敗。結果的に人物に関する名前はモルガンへと合わせる事によって抹消できたものの実績は消す事ができずモルガンへと引き継がれてしまう結果となった。
「サーヴァントセイバー、名をエレ―――ッゴホン、モルガン・ル・フェと言います。問いますが貴方が私のマスターですか??」
これはそんな状態でIFの話が実現となってしまっている世界での起こった物語。
※※※
英霊の座。生前死霊魔術を研究してたから存在していたのは知ってたけどまさか俺がそこに座るだなんて……予想外だぜこの野郎ぉ!!
あ、どうも。英霊の座に捕らわれた元一般人です。
前々世では普通のソシャゲにハマってる会社員をやってたんですけど余所見運転してたバスに"どーんッ!"ってな感じで引かれまして仏となり次目が覚めると女の子になってました~系の転生者です。
紆余曲折あってある物を隠す為に奮闘してまた死んだんだけど……マジか、俺が英霊の座に登録されるとか予想外なんですけど。
――――何故だぁぁあ!! 登録されるなら普通姉さんだろぉぉおおお!! 確かに俺も英雄的な活躍をしたかも知られな。けどなぁ、ちゃんと名前は隠したぞ。フードを被るなんなりして正体を隠して活動し、俺自身が英霊へと格上げされないように気を付けていたのになんでなんだぁぁぁあ!!
ってか、英霊の座って思ったよりもふっわふわした場所なんだな。暗くて不気味過ぎる空間なんて俺はいやだよぉ。おふてぅんの中なら暗くてもまだ許せるけど暗闇しかない空間とかマジ勘弁ですぅぅぅぅぅ!!
【汝、聖杯へ何を望むか?】
ん? いきなりなんだ? 何かいるのは魔力探知なりなんなりで何かしらいるのは分かる。けど正体が分からぬ! 何じゃてめぇ正体表せおらぁ!!
するとどうだろ、暗闇しかなかった空間が一変して夕焼けの眩しい丘へと変貌。ふっわふわしてた感覚も無くなり俺は久方ぶりに地を踏みしめる。
うわぁお、すっげぇ。コレ固有結界に近しい空間だぁ。すげぇ、姉さんなら今の状態でもなんなりと分かるんだろうけど魔術はかじった程度しかわからない俺にはさっぱりだ。
不思議な空間に関心していると突如目の前に人の気配を感じ取った。目を向けてみるとそこには全身黒ずくめの変た―――ッゴホン! 変な奴が立っていた。
【汝、聖杯へ何を望むか?】
その言葉に耳を貸した途端、様々な情報が俺の中へと入って来た。なるほどなるほど―――なんでも叶えてくれる聖杯めぐって争うんで貴方も参加してくださいとな。うん~、俺ってば既に人生二度全うしてるから欲がそれほどないんだよぁ……何なら叶えたい夢二度目の人生で粗方叶えちゃったぐらいだしうん~……とりあえず願いは手に入れた後に考えまぁーす!
【……】
俺の答えは予想外だったのか若干困惑気味の黒ずくめの変態さん改めて、聖杯さん。まぁそりゃそうだろ、聖杯戦争に参加するものは何かしら欲があるサーヴァントばかりと情報にあったからな、俺みたいな奴はごく一部だろうて。
そんな感じで俺は聖杯戦争へ参加する権利を得たんですけど暇だ、すっごく暇だ! 英霊の座は何も無い!喋る相手も遊ぶ道具もない! 俺の場合聖杯さんの配慮のおかげで夕日が眩しい丘でだらだらとしてるけどマジで暇だ。ってかこの丘のモデルだんだろ? カムランの丘に類似してるからそこだと思ったんだけど―――俺にとっては縁もゆかりもないはずなんだけどなぁ。
疑問に思いながらも丘にある丁度いいぐらいの岩へと腰を下ろし赤く染まった空を見つめていると――――何かしらに干渉さられるような感覚がした。
お、出番かな?? 俺はそのまま身を任せて暗い空間へと引きずり込まれた。目が覚めると大きな門が7つ、目の前に鎮座していた。それと同時に聖杯からの情報がもたらされる。
どうやら右からセイバー、アーチャー、ランサー、ライダー、アサシン、キャスター、そしてバーサーカーへのクラスへと対応したこの七つの門、そのいずれかを潜るとそれに対応したクラスのサーヴァントとして召喚されるらしい。そして俺の場合はセイバーとランサー、アサシンにキャスターのクラスに対応しているらしく門はこの四つしか開いてはいない。まぁ、俺の場合セイバーかな。剣の方が性に合ってるし。
そして俺はセイバーのクラスへ対応する門を潜った。そしてそれに見合った生前愛用していた武器を持ち、生前の行いに関するスキルを付与され俺はサーバントとして現界した。
「サーヴァントセイバー、名をエレ―――ッゴホン、モルガン・ル・フェと言います。問いますが貴方が私のマスターですか??」
―――姉さんの代理として。ってオイ! なんで姉さんの代理なんだよ!! 俺の心の中のツッコミは虚しくもマスターへは届かなかった。
【マスター】:衛宮切嗣
【クラス】:セイバー
【真名】:モルガン・ル・フェ(エレイン)
【属性】:秩序・善・地
【好きなもの】:家族
【嫌いなもの】:虫
【ステータス】
筋力:A
耐久:B+
俊敏:B++
魔力:A+
幸運:C
宝具:EX