個人の脳内妄想ですので、キャラ解釈の一致相違その他もろもろ全てを諦めてください。
ルカ・バルサー中心でウィラ・ナイエルもいるけど他のサバイバーもちょっと出演。
カップリングではないです。
カップリングではないです(大事な事なのでry)。
7月後半に短編後日談投稿予定。
記憶には種類がある。目、耳、鼻、口、肌から入った刺激をそのままの状態で、数秒だけ覚えることが出来る感覚記憶。すれ違う人の顔や交わされる会話、土の細やかな香りや何気なく掴んだ手すりの感触。それら全てを記憶できるほど、人間の脳の容量は大きくない。人間は自分にとって必要でない物を瞬時に選択し、忘却することによって、記憶の容量を節約しているのだ。
感覚記憶の中から「自分にとって必要だ」と選択された刺激は、短期記憶へと変化する。これもそう長くもつものではない。数十秒から数分程度、長くても数日しか覚えていられないのだという。短期記憶を司る部分の容量も、そこまで大きくはないらしい。
そこからさらに自身が選んだものや何度も繰り返し受けた刺激が、長期記憶として定着していく。ついにそれは私達が記憶と呼ぶものへと至るわけだ。この記憶は脳が健在であれば半永久的に残るらしい。しかも容量は無限大だという話だ。いやはや、こんなにも脆い臓器だというのに、驚くべき能力だと思わないかい?
しかも、今あげた記憶には全て例外がある。短期記憶が1か月近く記憶されていた事例や、古くて消去されたはずの記憶が呼び覚まされた事例。一度も体験したことがないのに覚えている、なんてこともあるのだそうだ。まったく、記憶というのは実に不可思議なものだ。いつの日か全て解明される日が来るのだろうか? 楽しみだとは思わないかい?
「……私に話しかけていたの?」
ふと顔を上げると、暖炉側の椅子に腰かけていた調香師ウィラ・ナイエルが不審げにこちらを伺っていた。私が作業をしていた大机から移動させたのだろう椅子の、離された距離と読みかけの本を抱きしめる仕草に彼女の警戒心が測れるようだった。
「あぁ、いや、すまない。作業をしているとどうしてか口も一緒に動かしてしまってね。返事があろうが無かろうが作業効率に変わりはないから、好きにしてくれていい」
「勝手なこと言うわね。だいたい、なんでここで作業しているのよ。自室に机があるでしょう?」
「あの机は小さすぎるんだ。机すら持ちえない状況ならともかく、使える物があるなら使わせてもらうさ。もっとも、君がここに何かを広げたいというなら端に寄せるが」
「けっこうよ」
彼女は暖炉に向き直り、本を開きなおす。私は作業を再開した。
「そういえば、この前初めて2対8のゲームに参加したよ。手当たり次第道具を買って使ってみたんだが、実に新鮮な体験だった! また近いうちに参加したいものだ。君の香水も買えるんだったね。クラーク氏やドーヴァル嬢が買い込んでいたよ。自身の能力と組み合わせて使っていて、あの二人を相手にするのは骨が折れるだろうとハンターに同情してしまった。私も使ってみたんだ。いや、恐らく使ったのだろうと思われる、だな。なにしろ気が付くと目の前には『道具がもったいない!』と騒ぐレズニック嬢。そして私の手には一回分使われた痕跡のある香水瓶。という状況だったからね。実に面白い! 先程の話で言う感覚記憶に働きかけているのだろう。香水の匂いを嗅いだ瞬間心身の状態が脳に刻み込まれ、その感覚記憶が残っているうちに再び香水の匂いを嗅げば、一度目に嗅いだ時の状態を『思い出す』。その間に何が起きても、覚醒した記憶が全て上書きしてしまう。もちろん二度目を嗅がなければ、一度目の記憶が呼び起こされることは無く、他の感覚記憶と同様すぐに消え去ってしまう。作用としてはこんなところだろうか。記憶が抜け落ちるという症状は、なんとも心許ないものだと改めて感じたよ。ハンターと戦う上では実に頼もしいがね。しかしあの香水は、薄々分かってた事とはいえ少しばかり残念な代物だな」
紙にペンを走らせる音に混じって、コツリと彼女のヒールが床にあたる音が聞こえた。
「忘却の香水というのだから、長期記憶にも作用するものだと期待していたのだが……。まぁ、君がゲームで多用している時点であり得ない事だったな。願望が先走るのは私の悪い癖だ」
「あら、長期記憶を忘却する香水をご所望でしたの? なにか忘れたい事でもあるのかしら。そういえば、聞いた事があるわ。貴方、殺人を犯して収監されていたとか。哀れな被害者の死に顔が、脳に焼き付いて離れないのかしら? それとも、命を奪った事自体を忘れて穏やかに過ごしたいの? 囚人さん」
思わず顔を上げると、いつの間にか彼女は本を閉じ、こちらに向き直っていた。華やかな笑顔を浮かべてはいたが、言葉には明らかな棘が混じっている。しまった。作業に集中しすぎて話の内容にまで気が回っていなかった。関係の悪化はゲームの連携に響く。私は刺すような視線を向けてくる彼女に頭を下げた。
「すまなかった。私の傲りで君の香水を侮辱してしまった。君の作品がゲームにおいてどれだけ有用なのかは理解している。というか、ほぼ副作用も無く脳に作用する香水なんてそれだけで大発明だというのに。いや、そもそも人が発明した品にあぁだこうだ言うなら、その分野の知識を仕入れて理論を理解し反証を整えてからするのが礼儀だろう。まったく私は……」
「その口少しも閉じないのね。発明家って貴方みたいなのばかりなのかしら」
呆れたように言う彼女に、私はガリガリと頭を掻いた。
「そうでもないさ。レズニック嬢なんかは一区切りつくまで全く口を開かない。機会があったら話しかけてみると良い。全く反応しないから」
「それあの子も言ってたわよ。ぶつぶつ話して返事っぽいものはするくせに一向に手を止めないから、人形の出力を上げて担げるようにしてやろうかって」
「それは……困るな。実に困る。どうしても手が離せない作業があるということを、彼女だってわかっているだろうに! 非道にもほどがある! 帯電を利用して人形を停止させる細工が必要か……?」
「同類じゃないの」
肩を竦める彼女をよそに、頭に浮かんだ設計を手近にあった裏紙に書き始める。一通り終わるころ、彼女の視線が私の手元に注がれているのが見えた。
「興味あるかい?」
「……多少は」
「君は研究熱心だからなぁ」
「香水以外は専門外よ。見た所で仕組みなんて分からないから、盗用の心配はいらないわ」
「そんな心配はしていないさ。むしろ、仕組みを理解して発明の手助けをしてくれるなら大歓迎だ。なんせ」
「…………なんせ、なに?」
気が付くと手が止まっていた。彼女の声が耳に届き、その刺激で脳が再起動し始めた感覚。彼女の眉間の皺から察するに、十数秒ほど止まっていたのだろうか? 私は動きが鈍い思考を何とか動かし言葉を返した。
「えぇと、なんの話だったかな! いや思い出した。私の手助けは大歓迎! という話だったな」
「そうね。その後貴方は『なんせ』って言って呆然とし始めたのだけど、思い出したかしら?」
「さすがに逃げられないか」
「話したくない事なら最初から言わないでくださる?面倒だわ」
「からかってるつもりはないんだ。ただ、そこに関係する話をしようとすると、冷静でいられなくてね」
彼女は目を眇めるが、口を挟もうとはしない。私の昔話を暗に了承してくれたのだろう。私はできるだけとうとうと言った。
「死んだんだよ。以前私の発明の手助けをしてくれてた人は。先人であり、師匠であり、パトロンであり、仲間であり同志だった。優秀な発明家だ。彼は発明の歴史を50年は前倒しにした。まぁ、私が殺したことになってるんだが」
パラリと本を開く音が聞こえた。見ると彼女は暖炉に向き直り、手元の本に視線を向けていた。
「聞き流すくらいはしてあげる」
「君は優しいな」
思わず口をついて出た言葉に彼女は顔を顰める。理由は分からないが、まぁ、深く詮索する必要もないだろう。私は再び目の前の紙にペンを走らせた。
「ある時、実験室で爆発が起きた。私と彼ともう一人が巻き込まれ、彼は死んだ。警察は私がその爆発を起こしたのだろうと推理し、私を逮捕した。実に素直だ」
「へえ」
「通常の私だったら原因を突き止め、物証から何から全て揃えて無実を証明するだろう。しかし私には出来なかった。爆発に巻き込まれて脳を損傷してね。病院送りになった上、事故当時の記憶を失ってしまったんだ」
「そう」
「推察することは出来る。発明の事だけを考えていられる状況を提供してくれる彼を殺すなんて、私にはデメリットしか無い。同じレベルの会話ができる彼の事を、嫌ってもいなかったはずだ。故に私が彼を殺すことは無い、という動機面でのみだがね。だがそれだけで無実が通るほど警察は甘くはない。結果、退院と同時に収監となってしまったわけだ。絞首刑の予定も立っていたらしい。なぜか免れて今に至るがね」
「よかったわね」
「いいや、良くはない。これっぽっちも良くないんだ、ナイエル嬢。私を収監できた時点で、警察は捜査を打ち切った。現場は既に修復され、押収された証拠品も用済み。人々の記憶も証言もこれからは薄れゆくのみだろう。冗談じゃない。結局真実はなんなんだ? 彼はなぜ死んだ? 不幸な事故か? 彼の自殺か? 他の発明家が企てた殺人か? それとも本当に、私が彼を殺したのか? 分からない。なんせ記憶が無い! 腑に落ちないまま罰を受けて、解放されて、失われたものを葬ったまま、私達が尽力してきた物も完成できず、それが彼への弔いだと? あぁ、全く笑えない!」
気が付くと手の中でペンが折れていた。予備は自室。ちらりと伺った彼女は相変わらず視線を本に向けていた。
「……ナイエル嬢。つかぬ事を訊くが」
「持ってないわよ」
「話が早くて助かる。……今日はもう終わりにするか」
ため息をつき、机の上に広げた資料を集める。持ち帰りやすいように纏めていると、彼女はぽつりと呟いた。
「意外だわ」
彼女は相変わらずページを見つめていたが、私が言葉の意図をつかめず彼女を見ていることに気づくと、顔を背けながらも続けた。
「貴方って、いつもへらへら笑ってるくせに何かに追われてるように見えるから。何か後ろ暗い事を抱えてそうとは思ってたの。私には関係ない事だけれど。でもそれがそういう……哀悼の気持ちっていうのかしら?そういうものだとは思わなかったわ。どうでもいいけど」
「……ハンターの恐怖にはいつも追われているからね!」
思わず茶々を入れると、彼女の頬がぴくりと引き攣った。
「次のゲームで一緒になったら、貴方が解読してる場所にハンターを連れていってあげる」
「勘弁してくれ! 10秒ももたないぞきっと」
「いい加減慣れたらいかが? 瞬間移動で貴方の所に行くハンター、よくいるじゃない」
「断言しよう。あれは永遠に慣れない。チェイス担当の君達が殴れそうで殴れないぎりぎりの距離でずっと追われててくれれば、私の所には飛んでこないはずなんだ。頼むよ」
「我儘言わないの。いい年の大人なんだから、ヘレナやトレイシーを見習いなさいな」
「……窘めるのが上手いじゃないか。さては君、兄弟がいるな?」
「いないわよそんなの」
すこしばかり砕けてきた彼女の声色が突然低くなる。話のどこに原因があったのだろうか? 仕方なく私は彼女の変化に気づかないふりをして話し続けた。
「なるほど。単純に君の包容力が垣間見えただけか。私に兄弟はいないのだが、兄や姉に窘められるというのはこんな感じなのかと思ってしまった」
「……貴方、女性のパトロンを探してみたら?その減らない口を好む人いそうだもの」
「気が進まないな。なんせ数分前に不躾な発言をしたばかりなものでね」
「そういえばそうだったわね」
「いつの間に香水を使ってたんだ?気づかなかったよ」
「貴方の話が長すぎて忘れるの。次から次へとよく疲れないわね」
「むしろ口が動いてないと頭が回らない傾向があってね。ペンさえ壊れてなければ、今絶好調なんだが」
「明日でも誰かが話に付き合ってくれるわよ。そうね、モウロさんやエリスさんなんて良いんじゃないかしら」
「おいおい、クラーク氏ではないが予知できるぞ。私の話は彼らの子守歌になるだろうな」
彼女からかすかに笑い声が漏れた。多少機嫌は戻ったらしい。吐いた安堵の溜息は紙を纏める音に紛れさせた。荷物を抱え上げると、こちらを眺めていたらしい彼女と目が合う。
その時、『魔が差した』と形容するのだろう思い付きが頭に浮かんだ。彼の死に関して話した後、彼女の雰囲気は和らぎ始めたように思える。死者を想って行動することに、彼女は思う所があるのかもしれない。ならば私の昔話と目的を餌に、彼女に協力を仰げないだろうか? せっかく二人きりで話す機会だったのだ。このまま現状維持はもったいない。私は彼女に向かって口を開いた。
「君は、長期記憶に作用する香水に興味は無いかい?」
彼女は目を見張る。5秒、10秒、無音が満ちる。話を続けたいが、問いに肯定的なのか否定的なのかが読み取れない状態で話をするのはリスクが高い。どうしようか考えあぐねていると、彼女は静かに口を開いた。
「やっぱり貴方には、どうしても忘れたい記憶があるのかしら?」
彼女はこちらをじっと見つめていた。表情から感情が読み取れない。私は彼女を見つめ返し、ゆっくりと答えた。
「ナイエル嬢、それは違う。私はあの事故で失ったものを取り戻したいんだ。あの事件の真実と、彼と共に研究していた『何か』の記憶を」
抱えた荷物の中にある書きかけの設計図が、ふと目に入る。紙とインクの香りが鼻腔をくすぐった。
「人類は研究と発明の果てに毒を薬に、薬を毒に変えてきた。だから君の忘却の香水を追及していけば、その効果を反転させることが出来るかもしれない。もしそれができたのなら、いつかそれは長期記憶にも届くかもしれない。私はそれが欲しい。喉から手が出るほどに。しかし、専門家でもない私が一からそれを作り上げるのはほぼ不可能。可能だとしても時間がかかりすぎる。現実的ではない。しかし、もし専門家である君がそれに興味があるのなら。忘却の香水を作り上げた君の助力があるのなら、より早く近づけるんじゃないかと思ったんだ」
目元にかかった前髪の隙間から彼女を伺う。表情こそ崩れていないものの、彼女の大きな瞳は左右に揺れ動いていた。私に人間心理に関する知見があれば読み取れる事も増えるだろうが、残念ながら今私に分かるのは、彼女は私の誘いに乗るかどうかを迷っていることくらいだ。だがそれが分かれば取れる行動も思いつく。私は努めて明るく彼女に言った。
「いや、すまない! 個人の感傷に付き合わせてしまった。この話は終わりにしよう!」
「えっ?」
「だってそんな香水、君は必要としていないだろう? 興味も無いものを作成する手間を君に強いることは出来ないし、対価として差し出せるようなものを私は持っていない。こんな身分だったものだからね。故にこの話はこれ以上発展しない。だから忘れてくれ」
人間は与えられた選択に迷っている時、取り上げられそうになった方を選びやすいと聞いた事がある。ならば、揺さぶりをかけるのは今だろう。とはいえ聞きかじっただけの知識だ。思惑が外れて、話に食いつかれない可能性もある。その時は大人しく退散するしかない。私は荷物を抱え直した。
「もう遅い時間だ。おやすみ、ナイエル嬢。良い夢を」
彼女に背を向け、扉に向かう。背後から息をのむような音が聞こえたが、呼び止められはしない。扉の前に着き、そのまま手を伸ばす。取っ手までの距離が思ったより遠く、手が空を掻く。ゆっくりと一歩扉に近づき手を彷徨わせる。指先に金属が触れた。そのまま取っ手に手をかけ、ゆっくりと引く。ギィッと蝶番が軋む音が聞こえ扉の先にある廊下が細く見えた瞬間、バンと大きな音を立てて扉が閉められた。取っ手にかけていたはずの自身の手を見下ろす。それは空を掴んだ形のまま静止しており、指先にひりひりとした刺激が残っていた。そのまま視線を動かすと、扉の取っ手は私の背後から伸ばされていた手が押さえつけていた。
「師匠であり同志、だったかしら?貴方が殺したかもしれない人。貴方はその方の事悪く思っていなかったかもしれないけれど、その方はどうかしらね?こちらの都合も考えずべらべら喋って、挙句自分の中だけで勝手に話を進めて終わらせて。正直私は苦手だわ、貴方の事」
苦手、などという抑えた言い方をよく出来たものだ。背後から発せられる言葉の一つ一つが孕む怒りに気圧され、迂闊に振り向くことが出来ない。せめて返事をしようと口を開くが、何を言えばいいのか見当がつかない。そもそも、今さっき嫌悪を表明した先である私に返答されること自体、火に油を注ぐことになるのではないか? ならばどうすればいい? 分からない。爆発事故にあう前の私ならば何が最適解なのかわかったのだろうか? いや、今それを考えるのはただの逃避だ。考えよう、打開策を。考えろ、妥協案を。考えろ、考えろ考えろ考えろかんがえ
「聞いてるの?」
いつの間にか目の前に彼女の顔があった。こちらを見上げる視線に思わず目を逸らす。なんと返せばいいのか、どうすればいいのかまだ考えが纏まっていなかった。
「ねえ、返事くらいしたらどうなの」
「……どうにも私は、君の気に障る事しかしないようだ。嫌われて当然だ。本当に申し訳ない。謝ったところで許されることではないが。もうできる限り君に関わらないように努力する」
「ちょ……ちょっと」
私の口から漏れ始めた言葉は明らかに論理に欠いたものだった。なぜこんな事を言っているのか自分でも分からない。ただ一つ分かるのは、これは自分では止めることが出来ないという事だった。
「廊下や食堂ですれ違うこともあるかもしれないが、気づけば私はすぐに離れるようにする。ゲームも出来る限り一緒にならないようにするが、避けられない事もあるかもしれない。その時も私は出来るだけ君に近づかないし、私が捕まったら見捨ててくれて構わない。それに……」
「これ以上、私の気に障りたくないなら、口を、閉じてもらえる?」
一言一言噛んで含めるような言い方に、自身の声帯が縮むのを感じた。ようやく垂れ流しの言葉は止まり、私は彼女からの審判をじっと待った。
ふわりと甘い香りが鼻をくすぐった。
柑橘のようなさわやかな香り、それがしだいに森の中にいるような落ち着くものへと変わっていき、最後に蠱惑的な甘さが鼻腔に残る。彼女の香水だろうか。しかし嗅いだ記憶が無いものだ。今私にこれを嗅がせるということは、忘却の香水のようになにか効果のあるものなのだろうか?
「少しは落ち着いた?」
「……」
「もしかしてまたぼーっとしてるの? 気つけ効果の方がよかったかしら」
「いや、忘却の香水とは別のもののようだから、どんな効果があるのかと」
「……香りの効果で落ち着いたってわけじゃなさそうね。割合の問題かしら……?」
彼女はなにかぶつぶつと呟いた後、ハッと思い出したように私に言った。
「話が逸れたわね。これから1分は黙って私の話を聞いてくださると嬉しいのだけど、よろしくて?」
語尾こそ許可を求めているように聞こえるが、意図としては命令なのだろう。残念なことに、私は未だ彼女へどう対応すればいいのか考えが纏まっていない。ならばまず彼女の言う通りに行動することが、より悪くない選択だろう。私は口を閉じ、彼女へ頷いた。
「まず、貴方の恩師を引き合いに出してきつい物言いをしたことを謝るわ。知りもしない死者の思考を勝手に妄想して貴方を責める材料にするのは卑怯よね。事故の時の事は覚えてなくても、貴方は尊敬してたんだから。だから、ごめんなさい」
彼女はそう言って私に頭を下げた。想定外だ。なぜ彼女が謝る? 理解が出来ない。私は説明を求めようと口を開いた。しかし彼女は私が言葉を発する前に眼前に指を突き付け、まくし立てた。
「でも苦手って言ったことは本当よ。さっきも言ったけれど、人を話に巻き込んで自分だけで話を進めて勝手に話を終わらせるの、気をつけた方がいいと思うわ。私の返事を待ちなさいよ。そりゃ私つっけんどんな態度だったけど、さっきは会話出来てたじゃない私達。あと、これはあくまでも貴方の話の進め方が苦手って意味で貴方が嫌いなわけではないの。そこは正確に理解してほしいわ。それに苦手と嫌いはまた別物なのだからそこも一緒くたにしないでちょうだい。それをすべて一纏めにして『もう関わらないから許してほしい』なんて言われても、私が困るのよ」
彼女は私が抱えている荷物をとんとんと指で小突いた。
「私は貴方の感傷には欠片も興味は無いけれど、長期記憶に作用する香水には興味があるわ。忘れるにしても思い出すにしても商売になりそうだもの。お互いに欲しい物が一致するなら、関わりを絶つなんて不毛だと思わない?」
「……話しても?」
「どうぞ」
「同意するよ、ナイエル嬢。協力関係を築けるならそれに越したことはない」
「分かってもらえて嬉しいわ」
私が深く息を吐くと、ふっと彼女は笑みを浮かべた。先程あれだけ動揺し、怒っていたというのにまるで面影も残っていないのは女性特有の切り替えの早さなのだろうか。それとも全ての感情を内へ封じることが出来る彼女自身の理性の強さか。はたまた動揺しているように見せかけた演技力の高さか。なにが理由だとしても、小手先の知識で彼女に付け入ろうとしたあげく勝手に平静を失い彼女に宥められてしまった私には、なんとも歯痒く薄ら暗いものが残った。
「それで、何から教えればいいの? レシピ? 材料の解説からした方が良いかしら。一応それぞれの効果があるけれど、経験則や言い伝えられたものもあって、科学的にどうって説明が難しくて……」
目を煌かせ捲し立てる彼女に、私は痺れ始めた腕で荷物を抱え直しながら言った。
「レディ、研究に積極的でいてくれるのは私としても嬉しいが、明日にしないか? 午前のゲームでは一緒のチームだろう。その後はどうかな」
「……そうだったかしら」
「ジルマン嬢とべハムフィール嬢が一緒だったはずだ。私としても、協力者である君に情けない姿を見せたくはないし、明日に備えて休みたいね」
「あら、それじゃあ明日は5台分チェイスを期待してるわね」
「善処するよ」
貼り付けた笑顔が歪む私を見て、彼女はクスリと笑う。
「良い夢を」
「あぁ、良い夢を見れそうだ」
ギリッと奥歯が擦れる音が脳に響いた。
対戦種別・通常戦
対戦会場・レオの思い出
サバイバー・調香師、祭司、【囚人】、空軍
ハンター・泣き虫
遠方からガコンと解読完了を知らせる音が響き、続けて手元の暗号機のライトが灯る。
「工場の解読完了。やりかけだったツリーの暗号機も送電であげておいた」
通信機に向かって話しかけると、すぐさま返答が聞こえてきた。はきはきとして女性にしては低めの声。空軍マーサ・ベハムフィールだ。
『助かったよ。あともう少しだったけれど、チェイスが伸びる方が優先だと思って離れてしまったの。まぁ君の能力を見たかったのもあるが』
「お眼鏡に適ったかな?」
『頼りきりにはなれないが、有難い存在よ。これからもよろしく』
「光栄だ。残り1台は?」
『北東。今手を付けた所。1発殴られているとはいえ、ウィラのファーストチェイスはまだ続いている。ハンターが諦めて暗号機を守りに来るかもしれないし、念のため別の場所で解読を進めてほしい』
「承知した。余裕があれば送電できるように回路を繋げておこう」
『助かるわ』
『おそらくその必要はないでしょう。べハムフィールさん、扉を繋ぐので受け取ってください』
打鍵音混じりのベハムフィール嬢の声に割り込む別の通信機からの声。祭司フィオナ・ジルマンだ。
『……理由は?』
『先程ナイエルさんの補助のために扉を仕込んでたのですが、うっかりハンターの目の前で窓枠を飛んでしまいまして』
『はぁっ!?』
『しかし攻撃はされずじまい。我が主のご加護……とも思ったのですが、彼の様子から察するにムキになっていて見えていなかっただけでしょう。少なくとも彼女を捕まえるまでは飛んできませんよ』
『……うかつすぎる! それで貴方が倒れていたらウィラの努力が水の泡なのに!』
『もちろん反省はしています』
通信機越しに聞こえる打鍵音にプラテンノブをキュッキュと送る音が追加される。どうやら祭司は合流し、隣から発せられる叱責をよそに解読の手伝いを始めたらしい。軍務に身を置いていたマーサ・ベハムフィールと科学では解明できていない神秘に身を置くフィオナ・ジルマン。立場や性格に違いはあれど、ゲーム上ではうまく協力しているらしい。深掘りする必要は無いが、面白い場所だと改めて思う。とはいえ、状況に余裕があってもこのまま物思いにふけっているわけにもいかない。ウィラ・ナイエルのチェイス場所と離れた暗号機へ向かわなければ。そう思った瞬間、心臓がどくりと蠢いた。
『ワープを使えれば工場に辿り着きます。チェイスも伸ばせるでしょう。ナイエルさんが倒れる前に寸止めが作れるかもしれないですね』
『まぁ……多少間に合わなくても私が救助にいけるから、引き分け以上にはなるだろうか』
急激に早くなる鼓動に、慌てて周りを見渡す。どこだ? どこから来ている? 下手にチェイスに巻き込まれて、もし二人ともダウンしてしまったら引き分けすら危うくなる。この場から離れないと。ずいぶん前に彼女から来た通信の位置。祭司が繋いだ扉の場所。そこから想定できるルートは
『そういえばこの試合の地下室ってどちらですか?』
『それは……。待って、さっきの衝撃でド忘れしたわ。ルカ、どっちだった?』
思考がうまく走らない。どこへ向かってもハンターと鉢合わせする光景が思い浮かぶ。せめてもの隠密で内階段前にある板の影で身を縮めた。
『……ルカ? どうしたの?』
「あぁ、えっと……」
先程の問われた内容にやっと思考が追いつく。記憶を呼び起こそうとするが、うるさい鼓動が邪魔をする。仕方なく影から少しだけ身を乗り出すと、地下室へ続く通路がぽっかりと口を開けているのが見えた。通信機で伝えなければ。そう思った瞬間、すぐ近くで何かが雪の上に倒れこんだ音がした。
「やっと捕まえた! もうへとへと……早く吊ってちょっと休もう……って、なんであと1台なの!? ふざけんな! お前のせいだぞ!!」
幼い怒鳴り声。何かをブンブンと振り回す音。壁越しに聞こえるそれに、ようやく彼らがいる場所が把握できた。今私がここに潜んでいる事には気づいていないだろうが、ほんの小さな吐息や衣擦れの音で気づかれてしまいそうなほどに近い。息を飲むのでさえ憚られた。
『ウィラ……! よく頑張った。私が絶対に救助するから』
『倒れたのは工場裏ですか。バルサーさんはどちらに移動されてます? 解読の手伝いかゲート前待機をお願いしたいのですが』
返事が返せない。通信機からの音声ですら、ハンターに聞きつけられそうで恐ろしい。離れようにも、少しでも動けばハンターの視界に入りそうな位置関係。ただ彼に見つからないように身体を縮めるしかなかった。
「オマエがシツコイせいで! さっさと殴られればいいのに! バカ!!」
振り回した斧が地面に突き刺さる音。怒声と共に何度も何度も聞こえるそれに冷や汗が止まらない。彼女の身体に当たっていないかなどというものではない。ふと視線を上げたら振りかぶられた斧が目の前にあるのではないかという恐怖。逃げることも叶わず無様に倒れる自分の姿。ゲームの敗北。その原因を作った自分への
「私のせいにしないでちょうだい」
斧が地面を抉る音が止む。壁越しに聞こえるその声は、息切れしてはいたものの朗々とした口調だった。
「貴方の木がほとんど無い所でのチェイスで、貴方が木を増やさなかったのは私のせいじゃないわ。貴方が引き寄せた魂もほとんど私に当てられる場所の物じゃないし、何度も空振りする攻撃をしてたのも私のせいじゃない。貴方の調子が悪かったの」
「……うるさい」
「というか、魂の動きかたとか前は違ったわよね?貴方の力自体が変わったのかしら。もしそうなら、きちんと練習して自分の力を理解してからじゃないと勝てるものも勝てないわよ」
「うるさい、ウルサイウルサイ!」
「癇癪起こさないの。ただでさえハンターは数的不利で、こっちには使い慣れた道具や能力があるんだから、何も分からない状態で試合したって勝てないのは……」
「うるさい!!!」
鈍い音がして、彼女の声が聞こえなくなる。かわりにハンターの泣き喚く声が徐々に大きくなっていき、繰り返し響く鈍い音と相まって耳に痛い。しかし今なら多少物音がしても気づかれないかもしれない。身を隠していた板裏から離れようと、体勢を変える。その時、吐息のような言葉が耳に入った。
「ねえさん」
『暗号機の寸止めが完了した。ルカ、今どこにいる? どのような状況? ……ウィラ、ハンターの様子は? なぜ貴方を持ち上げないの? 今そちらはどうなっている?』
『ベハムフィールさん、小屋に地下室はありませんでした。工場裏で倒れたとなると、ナイエルさんは地下室まで連れていかれるかもしれません』
『……! それなら、まだ持ち上げられていない今のうちに通電させた方が……』
『どうでしょうか。ナイエルさんが倒れてから、かなり時間が経っているのにハンターは持ち上げようとしていません。もしかしたらハンターは通電を見越して待ち構えているのかもしれません。彼女が立ち上がってもすぐに殴れるように。ハンターが【引き留める】と【興奮】を持っていて地下室に拘束なんてされたら、ナイエルさんの救助はほぼ不可能でしょう」
『でも……』
『しかしバルサーさんの方も応答が無いとなると、もしかしたらチェイスに巻き込まれてしまったのかもしれませんね。その場合は良いタイミングで早く通電させないと、2人とも椅子に拘束されて救助が難しくなってしまうわけですが』
『なんで不安をあおるような事ばかり言うの!』
『冷静にあらゆる可能性を考察しているだけです。まぁ、ここで私達が色々考えた所で結局状況は分からないですが』
『っ……ウィラ、ルカ! お願い、返事をしてくれ!』
いつの間にか鈍い音は止み、耳が痛くなるほど静まり返ったこの場所で、通信機からの音声だけが騒がしかった。雪を踏みしめる音も衣擦れの音も何もしないなかで、ふと脳裏に記憶が蘇る。荘園に来てすぐのころ、解読班と呼ばれる者達と集まって話していた時のことだ。
「チェイスを延ばすコツぅ?」
トレイシー・レズニックが操作しているロボットが顎に手をあてた。
「どうだろう。僕はチェイスを延ばす事よりロボがバレない壊されない事を優先してるからなぁ。力弱いからどうせそんな延びないし、延びたらラッキーって気持ち」
はしゃぐように動くロボット。それを見ていたカート・フランクも、苦笑いを浮かべながら答えた。
「トレイシー君はそれが強みだからね。僕やヘレナ君はそれだと宝の持ち腐れだから、見つからないように隠密することが最優先だし」
「そんなことだからいつまでたってもチェイスが延びないんだ貴様らは」
フレディ・ライリーが大きくため息をつくと、カートはあははと眉を下げながら笑った。
「私は練習してますよ? 一緒に戦ってくれてる皆さんのお荷物になりたくないですから」
ヘレナ・アダムスは微笑み、ゆっくりこちらに顔を向けた。
「やはりハンターさんの特性を把握や対戦会場の理解、逃げやすいチェイスルートを覚えておくことや、逃げている最中もハンターさんの挙動に気を配っておくことでしょうか。そこの経験を積んでからじゃないと板当てや読み合いは難しいです」
「だそうだ」
「うるっさいなぁ」
「ははは……」
「それと人の力をお借りする事ですかね。もちろん時と場合にもよるのですが、ほんの少し助力をお願いすることによってハンターさんと距離を取れたり、時間稼ぎが出来たりしますから。自分だけでなんとかしようと思わない事は大事だなって思います」
トレイシー、カート、フレディの視線がヘレナに集まる。三者三様の表情で、しかし沈黙したままの彼らに戸惑うヘレナ。最初に口を開いたのはトレイシーだった。
「あのヘレナが……自分が倒れたらすぐに『私を助けなくていい!』って通信飛ばしてきてたヘレナが!」
「い、いつの話ですか!」
「見捨て(られ)女王も成長したんだなぁ……」
「なんですかカートさん、その呼び名はぁ!」
「なるほど。それで最近貴様の椅子耐久時間が4秒減ってたのか」
「そんなの数えてる暇があるなら解読に集中してください!」
顔を真っ赤にしたヘレナはひとしきり彼らに吠えた後、ずり落ちた眼鏡を直しながらぶっきらぼうに言った。
「あぁ、倒れるなら板の間か椅子までの間に板があるような場所が良いですよ。もしかしたら誰かが風船救助してくれるかもしれませんから」
幼い声がぶつぶつと何かを呟き始める。何かを結ぶような音、腹部を圧迫されたようなくぐもった声。積もった雪を踏みしめる音が壁越しに近づいてくる。4m、3m、2m。雪ではなく砂利を踏む音がする。板の向こうに、黄土色の布地が見えた。
「ギャッ!」
麻袋を被った小さな身体が感電し、風船が焼き切れる。呆然と立ち尽くすウィラを引き寄せ、板をハンターへなぎ倒すと、彼の身体は板の向こう側へはじき出された。
「っ……解読に集中して!」
ウィラが通信機へ叫んだ直後、会場にサイレンが響き渡る。板越しに尻餅をついているハンターを眺めていた私は、勢いよく彼女に腕を引っ張られた。
「なにぼーっとしてるの! 風船救助出来たからって煽りのつもり?」
「いや、そんなつもりは……しかし……」
「しかし、なによ」
手の震えが止まらない。心臓の鼓動が大きすぎて破裂しそうだ。背筋から脳天へ駆け上がる何かが心地よくて仕方がない。考えなければいけない事はたくさんある。ハンターの動向やラストチェイスの逃走ルート。ゲート解放の進捗や人員の待機場所。怒り心頭であろうマーサ・ベハムフィールとフィオナ・ジルマンへの弁解。ハンターが彼女をなかなか持ち上げなかった理由の考察と対策。兄弟などいないと吐き捨てたウィラ・ナイエルの姉の存在。全て今これから考えなければいけない事だ。しかし
「こんな充足感は久々だ! あぁ、身体が熱い! 気持ちが良い! なんて壮快なんだ! ちょっとそこの雪だまりに飛び込んでも良いかい!?」
「試合終わってからにしてくださる!?」
彼女はそう私に怒鳴り、掴んでいた私の腕を勢いよく振り払った。彼女は背後の様子を伺い通信機へと話しかけると、直ぐにマーサ達から返答が来る。私達がハンターに追われていない事を話すと、マーサ達からゲートは両方とも開いており、ハンターも来ていない事を伝えられた。
「念のため二手に分かれてゲートに向かいましょう。どっちかがやられたとしても私達の勝利だわ」
「賛成。そして試合が終わった後は、お楽しみの研究というわけだ」
「そうだったわね。大広間に集合でいいかしら?」
「問題無い。あぁ、ナイエル嬢」
踵を返そうとする彼女を呼び止める。
「君のおかげで、本当に良い体験ができた。もちろん研究の事もあるが、試合でも、これからよろしく頼む」
彼女は喜怒哀楽のどれとも形容できない表情をした後、咳ばらいをした。
「まぁ、正直貴方のことを試合では頼りに出来ないと思っていたけれど、そうでもない事が分かったし。こちらこそって言っておくわ」
彼女はそう言って背を向けたため、私も反対側へ走りだす。血流が全身を駆け巡る。脳にも負担がかかっているのか、ズキンズキンといつもより強い頭痛がする。それなのに、今の私はそんな事も気にならないほど満ち足りていた。
昨夜、彼女は私の様子を「何かに追われているよう」だと言ったが、それは正確ではない。私は『飢えている』のだ。あの事故で欠落してしまった発明に関する記憶に。何かは分からない。覚えていない。だが『あの発明について重大な何かが欠けてしまった』という感覚が、四六時中私を苛んでいるのだ。事件の真相などどうでもいい。師匠の事など知ったことか。私はこの飢えを解消し発明を完成させることしか頭に無い。私の言動行動全てあれを完成させるための布石でしかない。その道がどんなに険しく辛いものでも些末なことだ。そう思っていた。
しかしその途中に、飢えをひと時忘れさせてくれるような、今回のような身を震わせる達成感をこの荘園で味わえるのなら、多少それに寄り道するのも悪くないかもしれない。いや、これも記憶を思い出すための手段の一つだ。発明に全力を尽くしていた過去の私もおそらく楽しい瞬間はあったはずだ。その時の感情や感覚を元に記憶が蘇るかもしれない。
なんて、ぐちゃぐちゃと思考する私があまりにも可笑しくて、思わず吹き出してしまった。遠くに開いたゲートが見える。私は手前に倒れていた板を軽やかに飛び越えた。
「あぁ、今日は良い夢が見れそうだ!」
以前YouTubeでこれを書きながら配信してた時に来てくれた方からこのサイト紹介されました。
時間かかったけど完成出来ました!
あの時来てくれてありがとうございました!