失ったモノと言わないコト   作:春夏冬しゅう

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おまけ後日談です。


おまけ後日談

対戦種別・通常戦

 

対戦会場・赤の教会

 

サバイバー・機械技師、庭師、カウボーイ、【囚人】

 

ハンター・道化師

 

 

ガキィンと金属質な音が会場に響き渡る。

 

「……読めてんだよテメエが来ることはなぁ!」

 

強電流を無効化した道化師は、機械技師を持ち上げたまま囚人に殴りかかる。囚人は慌てて攻撃を避け、道化師との間に板を倒した。

 

「毎回毎回スタン入れに来やがって!テメェ解読班だろうが解読に集中しろ!」

「さんせぇ―……解読しろぉ―……」

「誤解だ!私の意思ではない!ただ、近くで吊られそうなのを見るとつい……この左手が……っ!」

「どこぞのスリみたいなこと言ってじゃねえ!」

 

更に殴りかかる道化師に、その上で力なく握りこぶしを上げる機械技師。逃げまどいながらも弁明を重ねる囚人だが、遂には背中に攻撃を食らってしまう。

 

「ぐぅっ……!」

「ほら帰れ!大人しく解読してろ!」

「解読させろぉー……」

「お前は解読すんな!」

『解読中止!助けに行くぜぇ、子猫ちゃん』

「……!分かった!私も充電ついでに解読してくる!」

 

通信機器を突き抜けるカウボーイの甘い声と囚人の跳ねるような声色に、道化師の額に青筋が浮かぶ。

 

「帰れ!!!!!!!!!」

 

会場の反対側。庭師は暗号機のキーを軽快に叩きながら、通信機から聞こえる騒ぎに微笑んだ。

 

「楽しそうなのは良いことなの♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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対戦種別・通常戦

 

対戦会場・軍需工場

 

サバイバー・占い師、調香師、傭兵、幸運児

 

ハンター・泣き虫

 

 

ぞくり、と占い師の背筋がざわめいた。じわじわと激しくなっていく動悸に、占い師は思わず暗号機から顔を上げ辺りを見渡す。すると、すぐ背後に泣き虫が、調香師を風船に括り付けた状態で立っていた。

 

「イライおにいちゃーん!上手くできた!」

 

ぴょんぴょんと嬉しそうに飛び跳ねる泣き虫。そしてその上から降り注ぐ絶対零度の視線が占い師に突き刺さる。

 

「ずいぶん親しいのね。知らなかったわ」

「いや、これは……」

「説明してもらえるかしら、イライおにいちゃん?」

 

少し離れた場所から様子を伺っていた傭兵は息をつき、近くの暗号機へ向かった。

 

「あれ、解読してていいんですか?」

「あぁ」

 

走り寄ってきた幸運児に素っ気なく返す傭兵。幸運児は首を傾げ、恐る恐るハンターの様子を伺いに走った。

 

「……今回はこれ、要らないみたいですね」

 

占い師の周りを楽しげに走り回り、いっこうに調香師を椅子へ吊らない泣き虫。もがくことをやめ、風船にくくられたまま占い師を見下ろす調香師。目隠しで表情が見えないはずなのに、明らかに狼狽している占い師。それを覗き見た幸運児はくすくすと笑い、信号銃を草むらに投げ捨てた。

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