「はい、6月も中旬に差し掛かりました。君たちにとっておそらくは来てほしくないもの、期末テストの時期です」
トレーナーさんが気だるげに欠伸をしながら一学期中間テストの成績を見る。
特に成績不振な娘は居ないみたいで特に表情を変えることはない。
「走るのも大事だけど勉強もしっかりな〜」
俺は出席簿を閉じて身体を伸ばす。
「はい、朝のホームルーム終わり。んじゃ、期末頑張ってね〜」
トレーナーさんはそれだけ言うと教室から出ていった。
しばらくの静寂の後教室が賑わい始める。
「全く何なのかしら彼は・・・」
私の席に近付きながらそう呟くのはキングヘイロー・・・私はキングって呼ぶけど・・・。
キングはそのまま私の横に立つと机に突っ伏したの肩を揺する。
「ほら、スカイさんもそろそろ起きなさい!」
「大丈夫だよキング〜。まだまだ時間あるし〜」
「そういう問題じゃあ・・・・」
キングが頭を抱えていると今度はエルが私の机に走り込んできた。
「大変デース!」
「どうしたの?まるでトレーナーさんがゴルシとタキオン先輩に追われてるときみたいな表情して・・・」
私は身体を起こしてエルを見る。
するとキングが「やっと起きたか」と言わんばかりにため息を付く。
「実はエル、先生とたづなさんが話しているのを聞いしまったんデース!明日転校生が来マス!」
エルのその発言にクラスは静寂に包まれ、しばらくして騒然となるのだった。
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この物語は私、スペシャルウィークが走り出す物語です。
肉体・・・・もそうですけど青春から大人と言う意味で・・・。
・・・・・・・って、格好付けちゃいましたけど実は私は今すっごく困っています。
道に迷ってしまったんです!
「可笑しいな〜?ちゃんと地図は合ってるはずなんだけど・・・・」
学園最寄りでお母ちゃんの言うとおり同じ制服を着たウマ娘さんに道を聞きましたが帰ってきた返答が「考えるな。感じろ」でした・・・・。
他の人にも聞こうとしましたが身体が虹色に光っていたので諦めました。
「どうすれば良いんだべ、お母ちゃん・・・・」
「・・・・・・・・もし、そこのお嬢さん」
頭を抱えて悩んで居るとさっき虹色に光っていた人が話しかけてきました。
でも今度は虹色に光っていなくてサングラスを掛けて手にはアンパンと牛乳を持って、コートを羽織っています。
まるで刑事さんみたいですが見たところ年齢は私と同じ位です。
「君、トレセン学園の生徒?今は授業中だぜ?見たとこ迷ってリみたいだが・・・。送ってやろうか?」
「結構です!お母ちゃんに知らない人には付いていくなって教わりましたから!」
「でも知らない人に付いて行かなきゃたどり着かないのも事実だろ?」
私は怪しい人のその言葉に口を閉ざしてしまいます。
しかしそんな事を気にしない様子で怪しい人は笑いました。
「な、何ですか・・・・」
「もう直ぐ指定された時間なんじゃあないか?」
そう言われて怪しい人が駅前の時計を指さして私もあとを追います。
「そろそろ十二時半、約束の一時まであと半時間しかねぇ」
「・・・・・・・何で約束の時間を知ってるんですか・・・?」
私がそう言うと怪しい人は驚いた顔をして見せたあとまた笑いました。
「何でってそりゃ、俺がお前の担任として今日中に学園を案内する為にたづなさんに時間変えてもらったからな」
「え、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
こうして私、スペシャルウィークの学園生活が幕を開けました。
「あ、俺お前の担任の風切零ね」
「今更!?」
因みに零さん担当教科は中学範囲ならオールマイティです
トレーナーのプロフィールは何処に?
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前書き
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一話丸々使って
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そんなのはボッシュートになりマース