君は何時実装なんだい?
「トレーナー!行こうぜ!」
「行くって何処に?」
俺がトレーナー室で書類仕事をしているといきなりウオッカが部屋に入って来た。
とりあえずウオッカを宥めて麦茶を渡す。
「で、いきなりどうしたんだ?」
「約束だったろ。メイクデビュー勝ったらタンデムしてくれるって!」
そんな約束をしただろうか?
したような気がする。
いや、確かにした。
「・・・・・・あぁ〜」
「忘れてたのかよ!」
「ごめんごめん。タンデムだったよな?待ってろ準備してくる」
書類も停滞していたのでいい機会だと思い席を立ち上がる。
自分のバイクの鍵をポケットにあるのを確認してウオッカと部屋を出るのだった。
「おい、トレーナー!このバイクって・・・」
「ハヤブサ」
「まじかよ!最新型じゃあねぇか!」
ウオッカにヘルメットを被せて自分も被りバイクに跨がる。
ウオッカも後ろに跨がり俺の腹に捕まる。
「じゃあ、飛ばすぜ」
「おう!」
ハヤブサを飛ばして三十分ほど走ると郊外に来た。
すでに峠のカーブで車もすれ違わない。
「なぁ、トレーナー。何処に向かってるんだ?」
「着けば分かるよ」
そう話していると隣に車が走ってきて並走してきた。
「?」
「ハァイ、サブトレーナー君。て言っても最近会ってなかったからマルゼンお姉さんのこと忘れてるんだろうけど・・・」
「ま、マルゼン先輩!?どうして!?」
ウオッカが後ろで大声を出す。
あまりの煩さに耳がキーンとなった。
「なぁ、ウオッカ。知り合いか?」
「なっ!?トレーナーお前マジか!?マルゼン先輩って言ったらチームリギルのスーパーカー!マルゼンスキー先輩だよ!」
リギルに居た?
駄目だ。記憶にない。
「悪いな。俺よっぽど初対面が印象的じゃないと覚えてないもんで」
「大丈V!問題ナッシングよ!」
マルゼンスキーが偉く古い死語を連発しているが・・・。
いや、そんなことよりも、だ。
「ここに来たってことはお前も?」
「えぇ。その為に使い捨てカメラも持ってきたんだから!」
俺とマルゼンが互いに笑い合って両者スピードを上げる。
「うわっ!ちょ!」
「ウオッカ、スピード上げるぜ?」
「もう上げてる!上げてる!」
カーブに差し掛かって俺はマルゼンの車の位置を見る。
一バ身・・・いや、一車身だけこちらがリードしている。
「ウオッカ、曲がるからちゃんと身体曲げとけよぉ」
「えぇ!?」
更にスピードを上げて差を作る。
そのままカーブを曲がる。
しばらくして後ろを見るとマルゼンも難なくカーブを曲がり切って俺に並んでくる。
後は直線。
車のスペックとガソリンの残量が勝負を決める。
「おい!何処まで行くんだよ!?」
「喋ってっと舌噛むぞ。・・・見えてきたぜ~。目的地!」
数ミリだ。
ほんの数ミリで決着がつく。
正確にガスを出せれば・・・ッ!
頂上に辿り着く。
同時だった。
全く同時に吹かした。
だから同時のゴールだった。
「スッゲェェェ!」
目の前に広がるのは山に沈もうとしている夕日だった。
夕日に真っ赤に照らされて山がオレンジ色に見える。
「ここの景色、お気に入りなのよ」
「あぁ、悩みも月までぶっ飛ぶ絶景だぜこりゃあ」
「え?トレーナー、悩みあんのか?」
ウオッカが心配そうな顔でこちらを見てくる。
「そりゃあ、トレーナーさんだって立派な社会人ですから、悩みの1つや2つや3つ4つ・・・」
「増えてる!?」
ウオッカにはこう言ったが正直なとこ今の悩みは一つだけだ。
「サイレンススズカねぇ・・・」
リギル所属のウマ娘、サイレンススズカのことだ。
昨日のこと、リギルのトレーナーである、おハナさんがスズカの脚質を逃げではなく先行にしたいと相談しに来た。
確かにエアグルーヴとの併走でも物凄い大逃げを見せていた。
「まぁ、なんだよ・・・。悩みがあんなら何時でも相談してくれよ?俺らはパートナーなんだからよ」
ウオッカがそう言って顔を覗かせてくる。
それを見ると何だか悩んでいたのがバカみたいに思えてくる。
やるだけやる、それだけだ。
「ありがとよ」
ウオッカを撫でる。
顔を真っ赤にして頭の上の手を払いのける。
「お姉さんが励ますまでも無かったみたいね」
マルゼンが何かを呟くがよく分からなかった。
しかしすでに夕日も沈みそろそろ帰らないと二人の寮の門限も恐らくやばいだろう。
「・・・・・・うし、こっから俺は引率者としてお前達を無事寮に門限までに帰さなきゃあいけないわけだが問題がある!」
「「?」」
「・・・・・・・・バイクの燃料切れちゃいました」
結局マルゼンの車、タッちゃんにバイクごと乗せてもらって帰りました。
でもムッチャスピード出てるわ揺れるわで着いたときには秒で二人で吐いてたづなさんに怒られたのはナイショ。
カフェが残り一日で来てくれました!
トレーナーのプロフィールは何処に?
-
前書き
-
一話丸々使って
-
そんなのはボッシュートになりマース