この俺、風切零はチームシリウスのトレーナー以前にチームリギルのサブトレーナーである。
トレセン学園では、七月と八月の約二ヶ月間、トレセン学園が貸し切った浜辺で一年の後半にあるレースに向けてトレーニング合宿が行われる。
「・・・・・・ファインモーションって王族だったの?」
自分のスマホで先日会ったウマ娘を調べて俺はそう呟いた。
隣に座っていたブライアンが俺がコンビニで買ってやったビーフジャーキーを食べながらスマホを覗いてくる。
「エアグルーヴが嘆いていたぞ。等々塩素タイプの洗剤に酸性タイプの洗剤が混ざり合ったってな」
「俺の扱い洗剤なの?しかも有毒ガス発生してんじゃあねぇか」
扱いの酷さにショックを受けながらも目の前の大海原に視線を落とす。
風が暖かく、潮の匂いがする。
「潮風が気持ちいいな。なぁ、ブライアン」
「・・・・・興味ない」
ビーフジャーキーを一つ取ろうとしてブライアンに手を払われる。
「ケチ」
「何とでも言え」
俺は立ち上がり波打ち際へと近付く。
押し寄せては引き返しを繰り返す波を見てまるで社会の縮図だなぁ、とか感慨に浸っていると海から誰かが上がってきた。
どうやらトレセン学園の生徒のようでトレセンの指定水着を来ている。
「あ?」
「あ?」
ソイツは俺に気付いたのかずっと俺の顔を眺めてくる。
しばらくの間、微妙な空気感に包まれる。
ブライアンに助けを呼応としたが腹が膨れたのか昼寝をしている。
諦めてまたソイツに向き直るとソイツはハッと笑った。
「なぁ、アンタ。少し付き合えよ」
「は?」
ソイツは俺の腕を掴んだと思ったら腕を引っ張り俺はソイツに着いていくしかなかった。
こうして連れてこられたのは宿泊施設の裏だった。
濡れた髪から水が滴り落ちるのも気にせずにソイツは俺を壁に叩き付けると今度は自分の掌を俺の耳元の壁に叩き付ける。
「・・・・こんなとこに俺を連れてきて何のつもりよ」
「お前、ルドルフの事は知ってるよな?」
俺の言葉を遮り気味に呟く目の前のソイツに俺は疑問が止まらなかった。
「ルドルフ?当たり前だぞ。俺の居る場所は大抵トレーナー室かチームの部室、後は生徒会室だしな」
今思っても何故俺は生徒会室に居るのだろうか?
別に顧問でも無ければ生徒会に属しているわけでもない。
時たまブライアンの穴埋めをさせられ、ルドルフが大変な時はテイオーの相手をする位の男なのだ。
「・・・・・・気に入らねぇな」
今度ははっきりと聞こえた。
声も、その声に込められた怒りと悲しみを。
「皇帝様の事は忘れずに覚えてるくせに私の事はあっさり忘れるのか?」
「な、何怒ってんだよ。だ、誰なんだよお前・・・」
俺は奴の勢いに押されてヘタレ込む。
「シリウスシンボリだ。覚えとけバカ」
次のメインを決めるのは君だ
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