担当を持たないトレーナー   作:暁桃源郷

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皆もやり過ぎには気をつけよう!


何事もやり過ぎは良くない

「今日はトレーニングは無しです!」

 

無人島生活三日目。

何だかんだで拠点の辺りが充実してきています。

私がトレーニングをしている間、ゴールドシップさんは穴を掘っては埋めを繰り返し、トレーナーさんはお風呂やトレーニング機器等を作ってくれていました。

そんなある日トレーナーさんが突然そうおっしゃったのです。

 

「ど、どうしてですの!?」

「どうしてって言われても・・・。マックイーンもゴルシも疲れてるだろ」

「もう無理〜。身体の穴という穴から醤油が垂れてきそうだぜ〜」

「ウマ娘の身体の構造上そんな事ありえません!」

「いや、どんな生物でも無理だと思う・・・」

「って、そんな事はどうでも良いんですの!」

 

ゴールドシップさんのせいで話が脱線しかけてしまいました。

そう、疲れていても関係ありません。

 

「デビュー戦に向けて皆さん精進していらっしゃると言うに私だけウカウカと休んでいられませんわ!」

 

私は強くそうっ言ってしまい私はその場を離れて行きました。

 

「・・・・良いのかよ?」

「・・・・本当は駄目なんだけどなぁ。アイツの言ってることも御尤もだ。確かに努力は必要だが、でも・・・」

 

 

 

何時もの浜辺に来て走り始めます。

 

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、・・・」

 

何時ものように島の周りを一周し終わって水着に着替えて海を泳ぎ始めます。

しかし、何時もと違って今日はトレーナーさんの顔が脳裏にチラついて仕方がありません。

確かにトレーナーさんのおっしゃる事は最もです。

しかしこうしている間にも皆さんは・・・『トウカイテイオー』さんは努力を惜しまず走っているでしょう。

私はメジロマックイーン・・・。

メジロ家のウマ娘としての使命がありますの。

 

「えっ・・・」

 

次の瞬間私は足に違和感を感じながらも気を失って暗い海の中に沈んで行くのでした。

 

 

 

「・・・・ン!マ・・・イーン!マックイーン!」

「う、ううん・・・」

 

誰かに呼ばれる声がして目を開けるとそこにはずぶ濡れのゴールドシップさんが顔を覗かせていました。

 

「トレーナー!マックイーンが起きたぞ!」

「そら・・・良かったわ・・・」

 

隣を見ると私と同じように寝転んでいるずぶ濡れのトレーナーさんが居ました。

 

「そうですわ・・・。私、溺れて・・・」

「あん時は焦ったぜ。マックイーンのトレーニングを陰から見てたらいきなり溺れてるしよ、真っ先に助けに行ったトレーナーは泳げなくて溺れちまって、結局オールマイティなゴールドシップ様が二人を助けたって訳だ」

「・・・・・・・・・・」

 

お二人にはとんだご迷惑をおかけしてしまったみたいです。

何だか申し訳なく、自分の不甲斐なさにガッカリしているとそれに気付いたのかトレーナーさんが私の頭を撫でてきました。

 

「すまんかったなぁ、マックイーン。オラマックイーンの気持ちに気付いてやる事が出来へんかった・・・」

「そ、そんな事ありませんわ!もともとトレーナーさんの指示を無視してトレーニングをした私の不祥事ですの!トレーナーさんは何も悪くなんてありませんわ!」

 

私が力強く上半身を起こしてトレーナーさんの非を否定するとゴールドシップさんがトレーナーさんの額のタオルを取って水に付けて絞り直してトレーナーさんの額に乗せます

しかしトレーナーさんは直ぐに上半身を起こして私を見ます。

 

「いや、俺の責任や。事前に何をしたいか聞いとくべきやった・・・」

 

そう言うトレーナーさんはフラフラしながらも瞳だけは私を向いています。

まるで父親が小さい娘に向けるようなそんな優しい瞳を・・・。

 

「まだ寝とけって!海に入って身体が冷えて風邪ひいちまってるんだから!」

「ッ!?」

 

その言葉を聞いて私は更に自分の未熟さを思い知りました。

自分だけの怪我ならまだしもトレーナーさんにまで迷惑をかけ、風邪までひかせてしまっています。

 

「大丈夫や、ゴールドシップ。それよりマックイーン・・・。お前は、誰や?」

「・・・・・・メジロ、マックイーンです」

「そうや、ない。お前は何を成し遂げる、ウマ娘なんや・・・?言うて、みぃッ!」

 

トレーナーさんが私の肩を強く掴んで私を力強い瞳で見てきます。

風邪をひかれているせいか顔も赤くて少し、強くなり過ぎている気もします。

 

「私の目標は・・・『天皇賞』制覇。それが・・・私の目標・・・いえ、夢ですわ!」

「・・・・いい目やないか。せや、お前は、メジロマックイーン!『天皇賞』の制覇を成し遂げるウマ娘や!」

 

トレーナーさんはそれだけ言うと何か大切な糸が切れたかのように倒れてしまいました。

 

「たく、無茶しやがって・・・」

 

ゴールドシップさんがトレーナーさんを元の場所に寝かせて額に冷やしたタオルをおきます。

それにしても何でしょうか、この胸の高まりは・・・。

トレーナーさんの顔を間近で見てから胸の鼓動が止まりません。

 

「私、決めましたわ」

「決めたって何を?」

「この方に、私のトレーナーさんになってもらいますわ!」




さて、何時になったら無人島を脱出出来るのか、それは誰にも分かりません
あ、後途中から関西弁になってますがキャラ変でも何でもございません

愛は重バ場大丈夫?

  • 構わんやれ
  • いいや、限界だ!やるな!
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