本編、外伝共に執筆は進んでおりますので、今月中にストーリーを進展させていけるよう、少しでも早い完成をめざして頑張ります。
☆璃奈ちゃんお誕生日おめでとう!!☆
「あんたってホント顔に出やすいよね」
そんな喜怒哀楽がハッキリした少女漫画のヒロインみたいなこと、一生に一度でいいから言われてみたい。
………だけど、世の中そんなに上手くいったりしない。なんせ今の私———
けど幸か不幸か、その弱さと臆病さによってできたつながり、そして不思議な出会いもあったの。これはそんな、私と
♪
「………いない」
季節は5月、良く晴れた放課後のある日。わたしはいつものように学校の敷地内をまわり、はんぺんを探していた。おでんの具じゃなくて、ここ虹ヶ咲学園に住みついている白くてふわふわな猫さんのこと。この学校全体を家だと思っているのか、警戒心や野生の反応などかけらもないといった顔で自由気ままに歩き回っている。そんなはんぺんと遊ぶことが私のなかでちょっとしたブームになっていた。
最初は野良猫かと思った。でも新品のネームプレートにすっごく綺麗な文字で名前が書いてあったり、いつ見ても毛並みがツヤツヤだったりするから、おそらく立派な飼い主の元から抜け出してきたんだなぁと認識を改めた。すぐ「生徒会で飼われている」という事実を知らされたけれど。
「おーい!りなりーっ!!」
「あ……愛さん」
一人物思いにふけっていた私を呼び戻す元気いっぱいな声が響き、私はそれに呼応するように意識を今しがたこちらへ走ってくる
私にはんぺんの事を教えてくれたり、私がクラスメイトに渡せなかったジョイポ○スのチケットを受け取ってくれた上に一緒に遊んでくれたり、休みの日にはお手製のもんじゃ焼きを振る舞ったくれる大好きな先輩——「
「いやーごめんっ!待たせちゃったかな?」
「ううん、私も今きたとこ………でもはんぺんがいない」
「あちゃー、まじか……」
愛さんとは今日、はんぺんに新しいご飯(缶詰め)をあげる約束をしていたんだけど、いつもの場所にいるはずの
「……とりあえず、探してみる。よければ愛さんも——」
「もちろん付き合うよっ!愛さんのサーチで気配を察知、ってね!!」
「……今のは【サーチ】と【察知(さっち)】を掛けたクールなギャグだね」
「ちょっ、りなりー!!ギャグを説明しないでぇーっ!!!」
その時だ。
「ぐぎゃああああああああああっ!!」
私と愛さんのやりとりをぶった斬る絶叫が響き渡った。
「え、なに今の」
「男の人の声……」
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?助けてっ、かすみ助けて!!死ぬぅぅぅぅぅぅ!!!」
まるで凶暴な猛獣に襲われているかのような悲鳴。きっと世にも恐ろしいことが起きているに違いない、早く状況を確認しないと。
私は愛さんの手を引いて、声のする方角へ一直線に走った。
♪
本当はもっともっと聞いて欲しかったけど、今回はここまで。というか、ここからのお話は「物語」として噛み砕くにはいくらか時間が必要だと思う。だから、少しだけ待ってほしい。
はんぺんと遊びたい私。
それに付き合ってくれた愛さん。
マイナスイオンを放す色々おっきいボーノな先輩。
暴れ狂うはんぺん。
はんぺんに引っかかれ情けない悲鳴をあげている着ぐるみパジャマを着たやばい人その1。
そのパジャママンを必死にサポートしようと頑張りつつもテンパりまくっている三つ編みメガネのやばい人その2。
そのジャージ美少女先輩の持つスマホから流れる破天荒なやばい人その3の声。
———すべてのゲストは揃った。彼ら、彼女らが繰り広げる一大サーガ、はんぺんをめぐる戦いの結末を見届けてほしいな。
私、天王寺璃奈が紡ぐ完結編で会おうね。じゃあ、また。