日本神話についての本見たら思いついちゃいまして…
こんな好き勝手している小説でもクスリ、と笑ってくれれば幸いです。
いい日旅立ち
「まて!!待ってくれ!!」
そこは世界の果てといわれる場所。
そこには人工物などなくただ周りには木が生え彼女が発した悲痛な叫び声以外は風によって発せられる葉のさえずりやその近くから大きな音を多々て流れる滝の音以外音は何もなかった。
しかし場には二人いた。
片方は紫色の和服を着て、銀色に輝く髪を束ねている部分には紗蘭、と頭を揺らすたび響き渡る鈴をつけていた美女。
しかし、あまりにも焦っていたのか和服は乱れに乱れ、顔から首にかけて大粒の汗を流し、足元の部分に至てはところどころ穴が開き焦げめも付いていた。
一方でこちらも銀色の筒袖の和服を着ており下は動きやすく現代のズボンのようなものにして足首まで折っていた。
そしてその上に黒い羽織りを纏い彼女に背を向け世界の果ての外側を見ていた。
「はぁ。どしたの?白
「荒げるものにもなんじゃあの置手紙は!!」
「なにって…ただの家出のこと書いていただけだけど?そんなことのために神格を返上するなんてなんともまぁ…」
「私の事はどうでもよい!!それより家出の事がここの内ならまだしも外とはどういう了見じゃ!!このド阿呆!!」
「あらら。箱庭の三大問題児にド阿呆て言われっちゃったよ」
「つまらぬことを聞きに来たのではない!!なぜだ!!なぜおんしほどのものが今更外などに「今更だからだよ白ちゃん」!!?」
声を荒げ彼の小言を叩き折りその背中に攻撃を仕掛けそうなほどの勢いで怒鳴り散らす。
その怒鳴り散らしていくに従い二人の間に…否彼女から発せられる殺気とも取れる怒気を彼は浴びせられていたが彼が言葉を重ねることでその怒気に虚を突き言葉を詰まらせた。
「今更だからだよ。白ちゃん。僕という存在はとても重要なことも分かっている。でもそれは上層部の馬鹿どもが勝手に決めたことでもある。僕は可能性を見せてくれるっていうからこの話に乗ってここに来た」
「……確かにそうじゃ。そしておぬしもわしも多くの可能性を見た。あの戦いじゃってそうだった」
「ああ…あの閉鎖した世界ね…」
「そうじゃ。それ以外にも多くの可能性をここには目を出しつつあるそれなのになぜじゃ!!」
「………」
彼女の問いかけに一度は口を開こうとするがすぐに閉じてしまう。しかし、意を決したかのように口を開いた。
「僕はね白ちゃん寂しがり屋なんだ。お祭りごとが大好きでもある。でも…
そのお祭りには僕たち神々が参加者としてではなく主催者としてでしか参加できないことに腹が立ってんのよ」
「!?」
「確かに僕たちは大きな力をもっているから大きなギフトゲームにしか参加できないのも仕方がないよ」
「それに暇つぶしなどと銘を打っているのはいいよ僕たちも娯楽は必要だ。でも僕はいつだって挑戦者でいたいんだ」
「お…おんし」
「人間に与えるだけで胡坐をかいた存在なんて真っ平御免なんだよ!!白ちゃん!!」
その背中から発せられるのは怒気と悲しみ。
その言葉を絞り出すかのように吐き出す。
彼女は見ていられなかった。
(…ここまで…ここまでこやつの名は…ここまで苦しめておったのか…ッ!!)
彼の名それが彼を苦しめる由縁であり彼が彼自身である証明でもある。
(しかしそれが皮肉にも彼を苦しませることになっていたとは…わしは初めて運命というものを呪うぞ!!)
「だから僕は外に出る。そして戻ってくる…僕のギフトが合っても挑戦できるような状態になるまで」
そう言うと彼は振り向き
大好きな人間とともに挑戦することのできる世界になったら…ね
笑顔でこう言い放った。
(ッッ!!!!!!……)
彼女は悟った。悟ってしまった。
止められない。止めることはできない。
長年一緒にいた自分にはわかる、彼を止める手段はない。
「…残されたものは皆泣くぞ」
「うん。だろうね」
我慢しても
「天照がまた引き籠るぞ」
「天ちゃんのヤケ酒にでも付き合ってあげてアメノズちゃんの躍りもつけてね」
我慢しても
「伊邪那美が呪を吐くぞ」
「伊邪那岐に全部ぶん投げればいい」
止められない
「帝釈天のバカが暴れるぞ」
「兎さんが止めてくれるさ。…なんでかわからないけどハリセンで」
思いが…
「それに…それに…」
「…白ちゃんは泣いてくれないのかい?」
「…たわけ……」
「もう……泣いて…ッ…おる…わッ…」
あふれてしまった。
「……」
ふー、と息を吐き懐から何かを握りしめうつむいている彼女に近づき太ももの部分を握りしめていた手を握り己の手に持っていたものを握らせる。
そして、そのまま彼は彼女の顔を覗き込みながら話しかける。
「これは僕のギフトの大部分。お守り代わりに持っていてくれ。そして約束する」
必ず帰ってくる、と
「……本当じゃな?」
「ああ、もちろんさ、っとそろそろ行くわ。白ちゃんが来たってことは居場所もばれてるようなものだし、多分天軍が来そうだからそろそろふけるわ」
ニカっと笑うと膝たちから立ち上がり懐に入れていたカードを取り出し腕を振るうと彼の目の前に姿見鏡ほどの白色の扉が現れ、彼はそのまま歩いていきドアの取っ手を手に取りそのまま開けるすると中から銀色の光が漏れ出しあたり一面を銀色に染め上げる。
しかし、そんな中彼女は瞼を閉じる事となく彼を見つめていた。
「あ、そうだ」
そのまま踏み込もうとした彼が何かを思い出したかのように声を上げ首だけ振りむき彼女に声をかける。
「なぁ、白ちゃん」
「なんじゃ?行くんなら今の内だぞ?」
「僕は白ちゃんのことを愛してるからね?そこんところも忘れないでよ?」
「なぁ!!?」
にしし、と悪戯が成功したかのように笑うとそのまま光の中に消えていき扉が閉まり勝手に消えていった。
後にも残るのは、驚きか、羞恥、それとも照れかで顔を赤らめている彼女だけだった。
かくして、箱庭から一人の神が旅立った。
その箱庭に新たな可能性が宿るまで彼は旅立った。
そして彼が帰ってくるときまた世界は新たに動き出していたことはこの時はだれも知らなかった。
「…あのド阿呆め…返事をし損ねたではないか」
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5月3日幾つか訂正
なんだよ釈迦がウサギに叩かれるって