明『さて、拳藤さんと鉄哲君の居場所を探さないと。』
僕が気を読んで二人の居場所を探そうとしたその時
鉄哲『オイ!そこのヒーロー共!!』
鉄哲君が2階から声をかけてきた。
鉄哲『俺達の事、捕まえられるもんなら捕まえてみろ!まぁ一生かかっても無理だけどな!ハッハッハッハ!』
そう言って建物の中に消えていった。
明『なんか、あからさまに挑発してたけど、作戦かな?』
茨『明、ここはあえて鉄哲さんの挑発に乗ってみてはどうでしょうか。』
明『それは構わないけど、どうして?』
茨『正確な位置の分からない一佳さんと核兵器を探すより、居場所が分かった鉄哲さんを確保する方が効率がいいと思ったんですけど、どうでしょう?』
明『OK、茨の案に乗るよ。じゃあちょっとゴメンね。』
そう言うと僕は茨をお姫様抱っこして空を飛び、2階の窓から建物内に侵入した。中に入ると鉄哲君が待ち構えていた。
〜一方、モニタールームでは〜
円場『鉄哲の奴、あんなあからさまな挑発なんかしてどういうつもりなんだ?』
鎌切『あれじゃあ2人に自分の位置を教えるだけだぜ。』
取蔭『あ、明の奴茨を抱っこして飛んだよ。どうやら鉄哲の挑発に乗るみたいだね。』
AM『……』
オールマイトは静かに訓練の様子を見守っていた。
〜建物内では明と茨が鉄哲と対峙していた〜
鉄哲『よく来たな。残念だがここに核はないぜ。通りたければ俺を倒してから行くんだな。』
明『茨、予定通り僕が鉄哲君の相手をするから、その隙に茨は核を探しに行って。』
茨『分かりました。それで、一佳さんの居場所は?』
明『待って、今探すから。……えっ?』
茨『明、どうしました?』
明『後ろ?』
僕が後ろを振り向くと瓦礫の山しかなかった。だか確かに拳藤さんの気を感じた。その時!
『BAAAAAAAN!』
突然瓦礫が吹き飛び瓦礫の中にいた拳藤さんが飛び出してきた。拳藤さんは巨大化させた両手で僕を握り込んで拘束した。
明『しまった!』
拳藤『鉄哲今だよ!』
鉄哲『よっしゃあ!』
僕が拘束されている隙に、鉄哲君は僕の耳に付いている無線機を奪い取った。
茨『明、大丈夫ですか!?』
明『くそ!茨、僕の事はいいから茨は核の回収に行って。』
茨『で、でも…』
明『いいから行って!2人がここにいるって事は核は無防備だから茨が核を回収すれば僕達の勝ちだ。だから早く!!』
茨『分かりました。すぐに核を回収してきますからね!』
茨は核を回収する為、走って3階に向かった。だが何故か拳藤さんも鉄哲君も茨の後を追おうとはしなかった。
明『2人共茨を追いかけなくていいの?茨が核を回収すれば2人の負けなんだよ。』
拳藤『フフッ』
鉄哲『フッフッフッ』
明『何がそんなにおかしいの?』
拳藤『2人が私達の作戦に見事にはまってくれたからだよ。』
鉄哲『明、確かに俺は《ここに核はない》と言ったが、《核は上の階にある》とは一言も言ってないぜ。』
明『ま、まさか核があるのは!?』
〜モニタールーム〜
小森『一佳と鉄哲、なんで茨を追いかけないノコ?』
回原『それになんか2人笑ってるようだぜ。どうなってるんだ?』
骨抜『もしかして、核は…』
物間『なるほど、そういう事か。』
泡瀬『骨抜、物間、どういう事だよ!説明してくれよ!』
骨抜『みんなよく考えてみろ。塩崎が核を回収すればGAME OVERなのに追いかけもせず笑っている。という事は考えられるのは《塩崎が核を見つけられない》からだ。要するに《上の階に核がない》って事だ。』
柳『でも、上の階に核がないんだったら、一体何処に?』
物間『下だよ。』
一同『下ぁ!?』
物間『そう。おそらく核は1階のどこかに隠してあるんだ。』
骨抜『俺もそう思う。鉄哲の挑発も2人が1階に意識を向けない為にだろう。』
物間『無線機を奪ったのは単に明が塩崎に核の場所を知らせない為さ。』
〜その頃明達は〜
明『してやられたって訳か。でもなんでこんな回りくどい作戦を?』
鉄哲『俺達、どうしてもお前と戦いたかったんだ。』
拳藤『見た目や性格は野沢明でも中身は孫悟空だからね。悟空と戦えるなんて夢のような話じゃない。』
そう言うと拳藤さんは僕の拘束を解いた。
鉄哲『それじゃ早速いくぜ!』
同時に鉄哲君が個性《スティール》を使い攻撃してきた。金属化した拳は通常より遥かに重く、ガードしていても体力を削られるようだった。
僕は1度間合を取り反撃に出た。しかし鉄哲君は金属化した体で全ての攻撃を受け止め、逆に僕の手足をしびれさせる事になった。
明『くっそーなんて硬いんだ。まるでメタルクウラじゃないか。』
鉄哲『明、肉弾戦じゃなくてエネルギー波やかめはめ波を使ったらどうだ。』
明に『こんな屋内でかめはめ波なんて使える訳ないでしょ!そっちこそ、なんで拳藤さんは手を出さないの?』
拳藤『鉄哲が「やるなら絶対タイマンだ!」って聞かないからさ、私は鉄哲の後。』
明『ヴィラン側なのに戦い方選んでていいの?後でオールマイト先生に怒られても知らないよ。』
そう言うと僕は攻撃を再開した。しかし鉄哲君は全ての攻撃を受け止め先程と同じ結果になってしまう。僕は戦闘スタイルを変える事にした。
鉄哲『どうした明、そんな攻撃じゃ俺のスティールは破れないぜ!』
明『鉄哲君、君の個性による攻撃力と防御力は大したもんだ。けど、君が僕に勝てない物が1つある。』
鉄哲『勝てない物だと、何だそれ?』
明『スピードだよ。界王拳!!』
そう言うと僕は界王拳を発動しヒット&アウェイの攻撃を繰り返した。
鉄哲『ちっ!ちょこまかと!!』
界王拳により先程より強化された攻撃とスピードによる翻弄で鉄哲君は徐々に消耗していった。そして僕は頃合いを見て鉄哲君の正面に躍り出た。
鉄哲『なっ!?』
明『いくぞ!激烈連脚!!』
激烈連脚……相手に突進しながら連続で回し蹴りを放つ。ドラゴンボールの格ゲーで悟空がよく使う技の1つだ。作品によって微妙に攻撃動作等が違うが、僕が使うのは初出の「超武闘伝2」のタイプだ。
この技はガードの上からでもHPをゴリゴリ削る事ができる僕のお気に入りの技の1つだ。もちろん鉄哲君も例外ではなく、ガードはしているがどんどん体力を削られていた。
明『まだまだいくぞ!!』
鉄哲『くそっ、このままじゃ…』
激烈連脚の連続攻撃でかなりの体力を消耗してしまい、遂にガードが解けてしまった。
明『今だ!!』
僕は瞬間的に界王拳を2倍まで引き上げ、鉄哲君のガラ空きの腹部に強烈な左ボディを叩き込んだ。
明『ふんっ!《ズドン!!》』
鉄哲『あっ!がっ…』
鉄哲君はその場でうずくまってしまった。
明『今の一発は
〜一方、核を回収に行った茨は〜
茨『一体どういう事でしょう。最上階まで探しましたけど、核が何処にもないなんて。もしかして、こうなる事を見越して鉄哲さんと一佳さんは私を追いかけて来ないのでしょうか。とにかく、1度戻って明と合流しましょう。』
茨は明と合流するために、2階へと戻る事にした。
〜明・拳藤・鉄哲の3人〜
明『今ので気絶しないなんて大したもんだ。でも、さすがに動けないようだから確保させてもらうよ。』
僕が確保テープを鉄哲君に巻こうとしたその時!
『ヒュン!!』
巨大な手刀が僕と鉄哲君を分断した。
拳藤『確保はさせないよ!明、次は私の番だ!言っとくけど、女だからって手加減なんかしたら絶対許さないからね!!』
できれば女の子相手に本気は出したくないのだが、言われたからにはやるしかない。まあ、雄英にはリカバリーガールもいるし、もしもの場合「アレ」もあるから大丈夫だろう。
明『それなら、遠慮なくいくよ!』
僕は拳藤さんに攻撃を仕掛けたが、拳藤さんは鉄哲君のように個性を使い攻撃を受け止めるのではなく、華麗な身のこなしで防御や回避を繰り返し、僕の攻撃を捌いていった。
明『へぇ、鉄哲君のケンカ殺法と違っていい動きしてるね。何か習ってるの?』
拳藤『小さい頃から武道を習ってるのさ。私の個性《大拳》を活かす為にね!』
そう言うと拳藤さんは地面を叩いて大岩を作り出した。
拳藤『砕大拳!』
そしてその岩を僕に向かって投げ飛ばした。僕は殴って岩を粉々にしたが、拳藤さんは岩が死角になってる間に間合いを一気に詰めて来た。
拳藤『いくよ、景華!』
続けて巨大化した両手を左右に広げ、回転しながら突っ込んできた、さしずめ激烈連脚の巨大な手バージョンと言ったところか。なんとか防御したが、巨大化した両手での攻撃はかなり体力を削られた気がした。
明『お返しだ!激烈連脚!』
拳藤さんの技が止まった瞬間、僕は激烈連脚を繰り出した。拳藤さんは巨大化した両手でなんとかガードしていた。
拳藤『くそっ!鉄哲との戦いで技は見てたけど、こんなに強力だなんて。』
明『まだまだっ!』
僕は連続して激烈連脚を繰り出した。だが今度は拳藤さんが激烈連脚の終わるタイミングで巨大化した左手で掌底を打ってきた。
拳藤『今だ!追大拳!!』
左の掌底を打ち間合いを取り、続けて右の正拳突きを繰り出してきた。掌底はモロにくらってしまったが、正拳突きはなんとか防御する事ができた。
明『拳藤さん僕が思っていたよりずっと強いね。悟空じゃないけど、ワクワクしてきたよ。』
拳藤『そう言ってもらえて嬉しいよ。でも、勝負はこれからだよ!!』
明『悪いけど、こっちには時間がないんだ。そろそろ決めさせてもらうよ!』
僕達がそんな会話をしていた時…
茨『明、上の階には核はありませんでした。一体どういう事でしょう?』
茨が上の階から2階に戻ってきた。
明『茨、鉄哲君はまともに動けない。今の内にテープを巻いてくれ。』
茨『は、はいっ!』
拳藤『そうはさせないよ!まずは…大掴!』
そう言うと拳藤さんは巨大化した右手で僕を鷲摑みにして、そのまま勢いよく投げ飛ばした。
明『うわっ!』
僕が3人からかなり離れた場所に投げ飛ばされると、拳藤さんは右拳を巨大化させ、茨に向かって走り出した。
拳藤『いくよ茨!大花繚乱!!』
明『茨!くそっ!界王拳2倍!!』
僕は界王拳2倍を使い拳藤さんが狙う茨の前に一気に躍り出た。
拳藤『はあああああっ!』
明『龍閃拳!』
拳藤さんの巨大化した右拳と僕の左拳が激突した。
《バゴォォォォォン!!!》
同時に物凄い炸裂音が辺り一帯に木霊した。そして
《ヒュュュュュュュドガーン!!!》
拳藤さんは勢いよく飛んでいき、壁に叩きつけられた。
茨『明!いくらなんでもやり過ぎです!しかも相手は一佳さんなんですよ。』
明『分かってるよそんな事。でも、茨を助けなきゃと思ったら力をコントロール出来なかったんだ。』
茨『一佳さん、大丈夫でしょうか。』
明『大丈夫。ケガが酷い時は「アレ」を食べさせるから。とりあえず、2人にテープを巻いて訓練を終了しよう。』
茨『そうですね。』
その後僕達は2人に確保テープを巻いて初の戦闘訓練は終了した。
AM『ヒーローチーム、WIN!』
オールマイトの勝利宣言が木霊した。
14話いかがだったでしょう。戦闘描写は本当に難しいです。最後は駆け足になったかもしれません。あと技の名前ですが、明は「ドラゴンボール ファイターズ」から流用しました。ただし、激烈連脚のモーションは「超武闘伝2」のものです。拳藤の技は「僕のヒーローアカデミア One’s Justice2」から流用しました。戦闘訓練編はもう少し続きます。ご意見・ご感想お待ちしています。次回もお楽しみに。PS.アンケートありがとうございました。結果通りにオールマイトを復活させます。