悟空の化身のヒーローアカデミア   作:烈光

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おまたせしました。今回は学級委員長決定と食堂での侵入者騒動です。どうぞ。


第16話 委員長は誰だ!侵入者は誰だ!

翌朝、いつも通り茨と登校すると、校門の前が沢山の人でごった返していた。

 

明『なんだろう、あれ?』

 

茨『さあ、一体何の騒ぎでしょう?』

 

よく見ると登校してきた生徒がインタビューを受けていた。どうやらオールマイトが雄英高校の教師に就任した事を知ったマスコミが押し寄せて騒ぎになっているようだ。

 

『オールマイトの授業はどんな感じですか?』

 

『“平和の象徴”が教壇に立っているということで様子など聞かせて下さい!』

 

『教師オールマイトについてどう思ってますか?』

 

と、登校してきた生徒に片っ端からインタビューしていた。僕達はしばらくその様子を呆然と眺めていたが、僕達を見つけたマスコミが今度は僕達にインタビューしようと押し寄せてきた。

 

茨『どうします明、このままじゃ遅刻してしまいますよ。』

 

明『仕方がない。あまり使いたくない方法だけど、遅刻するよりかはマシか。茨、ちょっと失礼するよ。』

 

そう言うと僕は茨をお姫様抱っこして、舞空術で空を飛び、マスコミの頭上を飛び越えて校門をくぐった。

 

茨『ありがとうございます、明。』

 

明『どういたしまして、お姫様。』

 

茨『もう!からかわないでください!』

 

僕達がそんな会話をしていると

 

相澤『おい、遅刻しそうだからといってむやみに個性を使うな!』

 

明『ご、ごめんなさい。あれ、あなたはたしか、入試の時の面接官の…』

 

相澤『1年A組担任の相澤だ。まあお前の場合仮免もあるし、今回は緊急事態という事で不問にしておく。早く教室に入れ。』

 

そう言って相澤先生はマスコミの対応に戻っていった。

 

教室に入るとやはりみんな校門のマスコミの件で盛り上がっていたが、程無くしてブラド先生が教室に入って来たのでみんな自分の席に戻り、教室は静かになった。

 

ブラド『みんなおはよう。昨日の戦闘訓練の映像を見させてもらった。みんな初めての訓練にしてはよく頑張っていたぞ。昨日の訓練で課題や反省点が見つかった人も多いだろう。その反省を今後の訓練に活かして、一人前のヒーロー目指してみんな頑張ってくれ。』

 

一同『ハイ!』

 

ブラド『では今日のHR(ホームルーム)だが、お前達には今から、』

 

一同『(なんだ?またテストでもあるのか?)』

 

ブラド『このクラスの委員長を決めてもらう。』

 

一同『学校っぽいのきたー!!!』

 

普通クラスの委員長なんて面倒くさくてみんなやりたがらないのだが、ヒーロー科の場合、集団を導くというトップヒーローの素地を鍛えられる大人気のポジションである。

 

案の定クラスの半分ぐらいの生徒が《自分がやる!》と立候補していた。僕はそれを静かに見つめていた。僕は委員長などの人を指示したりする立場があまり好きじゃない。

 

どちらかと言えば先陣を切って敵の部隊に突撃したり、殿(しんがり)として後方からの敵の攻撃から部隊を守る方が性に合ってるのだ。

 

ブラド『では立候補者が多いので投票で決めたいと思う。これから紙を配るから相応しい人の名前を書いて投票してくれ。』

 

こうして投票によって委員長を決める事になった。その結果…

 

ブラド『投票の結果拳藤が9票、泡瀬が4票という事で、委員長が拳藤、副委員長が泡瀬で決定だ。なお、異論反論は一切認めない。』

 

ちなみに残りの生徒はみんな0票か1票だった。

 

ブラド『では選ばれた2人、一言ずつ挨拶してくれ。』

 

拳藤『えーと、選ばれたからには頑張って委員長を務めたいと思うので、みんなよろしくお願いします。』

 

泡瀬『俺も全力で拳藤の事をサポートしていくんで、みんなよろしくな!』

 

こうして1年B組の委員長・副委員長が決定した。

 

〜食堂にて〜

 

この日は茨・拳藤さん・鉄哲君の4人でお昼を食べていた。ちなみに僕は生姜焼き定食を注文した。

 

拳藤『そういえば、3人は投票で0票だったけど、もしかして3人共私に投票したの?』

 

明『うん。僕は拳藤さんに投票したよ。』

 

茨『私も一佳さんに投票しました。』

 

鉄哲『俺もお前に投票したぜ。』

 

拳藤『やっぱり。でもなんで私に?』

 

明『僕達の訓練の時の作戦を拳藤さんが考えたって反省会で聞いたからさ、あんな見事な作戦を考えられるなら、委員長も務められると思ったんだ。』

 

茨『私も明と同意見です。訓練では一佳さんの作戦にまんまとはまってしまいましたし、そもそも核が1階にあるだなんて思いもしませんでした。』

 

鉄哲『俺も2人と一緒だ。拳藤の作戦のおかげで明とタイマン張る事ができたからな。まあ、結果は負けちまったけどな。』

 

拳藤『3人共、私の事買い被り過ぎじゃないかな?』

 

明『そんな事ないよ。拳藤さんしっかりしてるし、それに面倒見良さそうだから、ちゃんとクラスのみんなの事まとめられるよ。』

 

拳藤『まあ、選ばれたからにはちゃんと務めてみせるけどね。』

 

そんな会話をしながら4人で食事していたその時

 

『!?』

 

今まで感じた事の無い異質な気を感じた。強さは僕や亮程強くないが、まるで氷のように冷たく、汚れた沼のようにどす黒い、そんな感じの気だった。ぼくは思わず立ち上がり、周囲を見渡した。

 

鉄哲『どうした明?』

 

拳藤『一体どうしたの?いきなり立ち上がってキョロキョロしてさ。』

 

2人が僕を心配した次の瞬間

 

『ウウーーーーーーーーーーー!!』

 

茨『これは、警報ですか?』

 

『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんはすみやかに屋外へ避難して下さい』

 

鉄哲『スリー?』

 

拳藤『すいません、セキュリティ3ってなんですか?』

 

『校舎内に誰かが侵入してきたってことだよ!入学してからこんな事初めてだ!!君達も早く避難するんだ!!』

 

突然の警報に食堂内は大パニックになり、早く避難しようと出入口付近は人の波でごった返していた。

 

拳藤『どうしよう、早く何とかしないと、私達の所にも人の波が押し寄せて来るよ!』

 

明『茨、僕の首に腕を回して背中に掴まって!』

 

茨『ハッ、ハイ!』

 

僕は茨が掴まったのを確認すると舞空術でゆっくりと浮き上がった。

 

明『拳藤さん、鉄哲君、僕の手に掴まって!』

 

拳藤『わかった!』

 

鉄哲『よし!』

 

拳藤さんを左手、鉄哲君を右手で掴むと僕はさらに上空へと浮上した。その直後、僕達のいた場所にも人の波が押し寄せてきた。

 

明『危なかった。騒ぎが落ち着くまで、しばらくここで様子を見よう。』

 

拳藤『明大丈夫?私達3人で150kgはあると思うけど。』

 

明『大丈夫。入学前はチョーカーと一緒に100kgの重りを付けて修行してたからね。これぐらいの重さ大した事ないよ。』

 

鉄哲『でもよ、本当に誰かが侵入してきたなら、早く避難しないとヤバイぜ。』

 

明『そうだね。最悪、窓ガラスを割ってでも避難しないと…』

 

僕達がそんな心配をしていたその時

 

『大丈ー夫!!』

 

と大きな声と共に非常口のピクトグラムのようなポーズをした生徒から侵入者はマスコミだから心配いらないという説明がされて食堂の混乱は収まった。

 

明『どうやら収まったみたいだね。』

 

茨『明、早く降りないと今度は私達に注目が集まってしまいますよ。』

 

明『そうだね。じゃあ3人共、下に降りるよ。』

 

僕達は開けた場所に無事着地した。

 

拳藤『ふう。助かったよ明、ありがとう。』

 

鉄哲『サンキュー明、助かったぜ。』

 

茨『明、ありがとうございました。』

 

明『どういたしまして。みんなケガがなくて良かったよ。』

 

その後僕達に注目が集まる事はなかったが、

 

『畜生!あの野郎、女子の胸の感触を背中で堪能しやがって!』

 

と場違いな嫉妬をしていた人がいたとかいないとか。

 

後、騒ぎの前に感じた不思議な気だが、騒ぎが収束する頃には消えていた。一体あの気は何だったのだろう?

 

〜放課後〜

 

その後は特に問題無く、この日の授業は終了した。僕は帰る前に今日感じた不思議な気の事をブラド先生に話しておこうと思い、職員室に行くことにした。

 

茨『明、帰りましょう。』

 

明『ゴメン。ちょっとブラド先生に話したい事があるから、職員室に寄ってから帰るよ。悪いけど、先に帰ってくれる。』

 

茨『もしかして、食堂で感じた気の事ですか?』

 

明『茨、気付いてたの?』

 

茨『初めて鳥山さんの気を感じた時と反応が同じでしたから、もしかしたらと思ったんです。』

 

明『さすがだね茨。実はさぁ…』

 

僕は昼間感じた異質な気の事を茨に話した。

 

茨『そうでしたか。そんな異質な気を。』

 

明『本当なら感じてすぐに報告すればよかったんだけど、侵入者騒ぎで後回しになっちゃたんだ。』

 

茨『明、よろしければ私もご一緒してもよろしいですか?』

 

明『いいよ。じゃあ一緒に行こう。』

 

こうして僕達は2人で職員室に行く事にした。

 

〜職員室近くの応接室〜

 

ブラド『一体どうした?野沢と塩崎が来るって事は、相当な事だとは思うが。』

 

明『ブラド先生、実は…』

 

僕は昼間感じた異質な気の事をブラド先生に話した。

 

ブラド『そうか、昼間にそんな気を感じたのか。』

 

茨『明は中学時代にも似たような経験をしています。だから間違いありません。』

 

ブラド『勿論、俺も野沢の話を信じているさ。』

 

明『すいませんブラド先生、報告が遅くなってしまって。』

 

ブラド『いや、報告してくれただけで十分だ。それに野沢の話を照らし合わせれば、校門の破壊の件も納得できる。』

 

明『ブラド先生、校門の破壊の件って一体?』

 

ブラド『ああ、実はな…』

 

その後ブラド先生は校門の雄英バリアーが破壊された事を話してくれた。雄英高校の校門には雄英バリアーと呼ばれるバリケードがあり、学生証や通行許可IDを持たない人が門をくぐるとバリアーが作動する仕組みらしい。

 

そしてそのバリアーが破壊された事が原因でマスコミが校内に侵入して騒動になったわけだ。

 

茨『では、その異質な気を持った人物が雄英バリアーを破壊したとブラド先生は考えているのですか?』

 

ブラド『ああ、間違いなくそうだろう。』

 

明『そんな奴が。でも、一体何のためにそんな事を?』

 

ブラド『わからない。雄英への侵入が目的か、もしくは宣戦布告の腹づもりか。どちらにせよこの件は引き続きこちらで調査する。2人共、この事は秘密にしてくれ。他の生徒には絶対に話さないように頼むぞ。』

 

明・茨『分かりました。』

 

ブラド『ありがとう。じゃあ、遅くならないうちに今日はもう帰りなさい。』

 

こうして僕達はブラド先生との会話を終えて帰宅する事にした。

 

茨『明、これから先、一体どうなるのでしょうか?』

 

明『正直何も分からないし、見当もつかない。でもきっと大丈夫だよ。雄英にはプロヒーローが沢山いるし、なによりオールマイトがいる。

 

それにもしリカバリーガールでも治療できないようなケガ人が出たら、迷わず仙豆を食べさせるさ。』

 

茨『そうですね。それなら心配ないですね。』

 

明『うん。だから今日はもう帰ろう。あんまり帰りが遅いと母さん達に心配かける事になるし。』

 

茨『そうですね。』

 

こうして僕達は帰宅した。一体この先、どんな未来が待っているのか、それは誰にも分からない。




16話いかがだったでしょう。次回の17話ですが、他の方とは違った切り口で話を進めていきたいと思っていますので、次回もお楽しみに。ご意見・ご感想お待ちしています。
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