悟空の化身のヒーローアカデミア   作:烈光

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遂に体育祭本番です。最初は選手入場・選手宣誓・第1種目説明になります。


第23話 遂に開幕!雄英体育祭

体育祭当日、雄英高校にはたくさんの観客・報道陣・そして警備の為のプロヒーローが詰め掛けていた。

 

〜1年B組の控室〜

 

1年B組の生徒21人は既に体操服に着替えて控室に集まっており、体育祭の開催を今か今かと心待ちにしていた。

 

吹出『うわぁどうしよう。緊張で心臓バックバクだよ。』

 

角取『私もドキドキワクワクしてます。』

 

骨抜『遂に来たな、この時が!』

 

鎌切『言っとくが、クラスメイトだからって容赦しないからな!』

 

鉄哲『勿論、誰が勝っても恨みっこなしだ!』

 

回原『ああ、お互い正々堂々勝負しようぜ。』

 

円場『でも、どうせなら戦闘服(コスチューム)着て出場したかったな。そうすればプロヒーローにもっとアピール出来るのに。』

 

取蔭『ヒーロー科だけ戦闘服(コスチューム)着て出場すると普通科やサポート科が不利になるでしょ。公平を期す為だから仕方ないよ。』

 

クラスメイトのみんなは緊張していたり、体育祭に向けて闘志を燃やしたりしていた。僕はそんな様子を見ながら考え事をしていた。

 

小森『ねぇ明、明は緊張してないノコ?』

 

明『うん。僕大舞台でもそんなに緊張するタイプじゃないんだ。仮免試験や推薦入試の時もそんなに緊張しなかったし。』

 

小森『へぇ、そうなんだ。』

 

黒色『正に鋼のメンタル!』

 

明『それより、気になる事が2つあるんだよね。』

 

茨『明、気になる事ってなんですか?』

 

明『うん。1つはさっき教室でブラド先生に言われた事なんだけど…』

 

実は体操服に着替える前にブラド先生から

 

ブラド『野沢、B組が会場に入場する際、お前が先頭で入場してきてくれ。』

 

と言われていたのだ。

 

明『こういう大会の場合、委員長の拳藤さんや副委員長の泡瀬くんが先頭じゃないのかな?なんで僕が先頭なんだろう?』

 

物間『おいおい明、そんな事もわからないのかい?』

 

明『物間君?』

 

柳『物間はわかるの、明が先頭の理由?』

 

物間『当たり前だろ、明は我らが1年B組のエース!エースが先頭で出て来るのは当然に決まってるじゃないか。』

 

明『エースって物間君、僕自分の事をエースだなんて思った事1度もないよ。』

 

物間『何言ってるんだい。空が飛べて、気を読んで相手の位置を特定できて、近距離・遠距離問題なく戦闘できて、界王拳でパワーアップもできる。間違いなく君がエースじゃないか。』

 

明『でも、個性の使い方や戦い方次第では、僕より強い人なんていくらでもいると思うけどなぁ。それにもしかしたら、A組には僕よりすごい個性の人がいるかもしれないじゃないか。』

 

物間『やれやれ、君は自分の事を過小評価しすぎだよ。《孫悟空》の個性を持つ君に勝てる1年なんている訳ないじゃないか。』

 

茨『いいえ物間さん、そんな事はありませんよ。』

 

庄田『どういう事だい塩崎?』

 

茨『A組にいるかどうかは分かりませんが、明と同等かそれ以上の1年生が少なくとも1人はいますよ。』

 

凡戸『塩崎、それって誰の事なの?』

 

茨『残念ながら雄英(ここ)にはいません。今は別の高校に通ってますから。』

 

明『あぁ、なるほど。』

 

鱗『なぁ明、塩崎の言ってる人ってそんなに強いのか?』

 

明『強いよ。僕のライバルなんだけど、中学時代そいつに1度も勝てなかったからね。』

 

泡瀬『そんな奴がいるのか!スゲェな!』

 

明『(そういえば雄英に入学してから1度もアイツに連絡してないな。向こうから連絡してくる事は基本ないし、体育祭が終わったら久しぶりに連絡してみるか。)』

 

取蔭『そういえば明、選手宣誓も辞退してたよね。』

 

小大『明、よかったの?』

 

明『別にいいよ。選手宣誓なんて柄じゃないし。』

 

実は1週間前にブラド先生から選手宣誓をするよう依頼されたのだが、僕は自分の柄じゃないという事で丁重にお断りさせてもらった。そして結局、一般入試成績1位のA組の爆豪という生徒がやる事に決定した。

 

宍田『ところで明氏、もう1つの気になる事とは一体何なのですか?』

 

明『うん。2週間前相澤先生が言ってた「僕と他の生徒の差を埋めるためにどうするか」が気になってるんだ。』

 

柳『そういえば相澤先生、そんな事言ってたわね。』

 

鉄哲『もしかしたら、チョーカー付けたまま出場しろとかじゃねえか。』

 

明『それだとちょっとキツいなぁ。まだ20倍の重力を自分の物にしてないからね。』

 

僕達がそんな話をしていると

 

拳藤『みんな準備はいい?そろそろ入場の時間だよ!』

 

拳藤さんが入場する為に皆に声をかけて来たので

 

明『よしっ!じゃあみんな、行こうか!』

 

一同『おうっ!!』

 

僕達は会場に向けて出発した。

 

〜一方、1年A組の控室〜

 

轟『緑谷、お前には勝つぞ。』

 

緑谷『僕も本気で獲りに行く!』

 

と、クラス内で火花を散らしていたが、

 

上鳴『おい2人共、クラス内で火花バチバチやり合うのもいいけどよ、ライバルはクラスの外にもたくさんいるんだぜ。』

 

緑谷『そ、そんな事分かってるよ上鳴君。』

 

轟『ああ、全員倒して俺が勝つ。』

 

上鳴『どうかな。少なくとも俺と尾白、耳郎と八百万はお前ら2人よりずっと強い生徒を1人知ってるぜ。』

 

尾白『ああ。』

 

耳郎『なるほど。』

 

八百万『確かにそうですわね。』

 

峰田『おい上鳴、誰だよそいつ?』

 

葉隠『ねえ尾白君、そんな生徒本当にいるの?』

 

芦戸『耳郎、誰の事言ってるの?』

 

蛙吹『百ちゃん、私達の知ってる生徒なの?』

 

八百万『皆さん顔は1度見た事あるはずです。それより、そろそろ入場の時間ですよ。皆さん、出発しましょう。』

 

と、少しピリピリした雰囲気の中、会場に向けて出発した。

 

〜大会会場内〜

 

会場内はマイク先生が実況をしており、観客は大興奮していた。

 

マイク『雄英体育祭‼ヒーローの卵たちが我こそはとシノギを削る年に1度の大バトル‼どうせてめーらの目当てはアレだろ!!?敵の襲撃を受けたにも拘わらず鋼の精神で乗り越えた奇跡の新生!!!

 

ヒーロー科‼1年!!!A組だぁっ!!?』

 

マイク先生のド派手な実況の下、最初にA組が入場した。

 

取蔭『事件の当事者とはいえ、ド派手な入場だね。』

 

骨抜『でも当事者だからって実力が高い訳じゃないんだ。俺達B組の実力を観客達に見せてやろうぜ。』 

 

拳藤『みんなお喋りはそこまで!そろそろ私達の入場だよ。』

 

続いてB組の紹介実況が始まった。だが……

 

マイク『続いて登場は、今年入学したヒーロー科41人の中で、実力間違いなくNo.1‼野沢明率いる

 

ヒーロー科!!1年!!!B組だぁっ!!?

 

明『こういう理由だったのか。』

 

マイク先生の実況を聞いた僕は、先頭に指名された事に納得し、頭を抱え、みんなの方に向き直った。

 

明『みんな、マイク先生あんな実況してるけど、僕自分が1番だなんて思ってないし、それにみんなの事を率いてるなんて思ってないからね!』

 

拳藤『分かってるって。入学してまだ短い付き合いだけど、明の性格はよく知ってるつもりだから。』

 

泡瀬『そうそう。それより早く入場しようぜ。』

 

拳藤さんと泡瀬君の励ましを受け、僕達は入場を開始した。

 

入場するとA組の何人かの生徒が僕の事を睨むように見つめてきた。

 

爆豪『アイツがNo.1だと?ふざけるな!No.1はこの俺だ!!』

 

轟『なるほど、上鳴が言ってたのはアイツの事か。』

 

緑谷『彼野沢明って名前なんだ。一体どんな個性なんだろう?』

 

その後マイク先生の雑な実況の下、普通科やサポート科の生徒も次々と入場してきた。だが殆どの生徒は自分達の扱いに納得していないようだった。

 

そして選手入場も終わり、開会セレモニーが始まった。

 

ミッド『選手宣誓!!選手代表‼1-A爆豪勝己‼』

 

主審のミッドナイト先生より選手宣誓を担当するA組の爆豪君が呼び出された。

 

爆豪『せんせー、俺が1位になる』

 

爆豪君の選手宣誓に多くの生徒からブーイングの嵐だった。

 

『調子のんなよA組オラァ』

 

『何故品位を貶めるような事をするんだ‼』

 

鉄哲『どんだけ自信過剰だよ‼この俺が潰したるわ‼』

 

柳『明、こんな事なら明が選手宣誓した方がよかったんじゃない?』

 

明『アハハ、そうかもね。』

 

そして開会セレモニーも終わり、最初の種目が発表された。

 

ミッド『さて運命の第1種目‼今年は……コレ!!!』

 

『障害物競走』

 

第1種目・障害物競走の発表に生徒は全員ザワザワしていた。

 

ミッド『計11クラスでの総当たりレースよ!コースはこのスタジアムの外周約4km!我が校は自由さが売り文句!ウフフフ…コースさえ守れば何をしたって(・・・・・・)構わないわ!』

 

ミッドナイト先生の説明を聞きみんなそれぞれ準備を始めようとするが、

 

ミッド『あっ⁉大事な事を言い忘れていたわ!1年B組の野沢明君、ちょっと前に出て来てもらえるかしら。』

 

何故か僕はミッドナイト先生に呼び出され、前に出た。

 

明『なんですか、ミッドナイト先生?』

 

ミッド『野沢君、申し訳ないけど、あなたにはハンデを付けさせてもらうわ。』

 

明『ハンデ、ですか?』

 

ミッド『そう。あなた今年入学した1年の中じゃぶっちぎりで強いんだもの。普通にやったら間違いなくあなたが優勝するわ。だからハンデを付けさせてもらうのよ。仮免持ちの特別推薦枠がそのいい証拠よ。』

 

ミッドナイト先生の発言に、殆どの生徒はどういう意味かとザワザワしていた。

 

飯田『あの、すみませんミッドナイト先生、今の先生の発言はどういう意味でしょうか?』

 

ミッド『野沢君は既にヒーロー免許の仮免を取得しているの。そして通常の推薦入学4枠とは別の特別推薦枠として入学したのよ。』

 

一同『ええーっ!!!』

 

ミッドナイト先生の発言に、殆どの生徒は驚きの声を上げていた。

 

爆豪『あの野郎が仮免持ちの特別推薦枠だと‼』

 

轟『アイツ、特別推薦枠だったのか。』

 

緑谷『しかも既に仮免を取得してるなんて。』

 

峰田『おい上鳴、なんでお前驚いてないんだよ。もしかして知ってたのか?』

 

上鳴『ああ、2週間前、俺と尾白・耳郎・八百万の4人でUSJで助けてもらったお礼を言いに行ったんだ。その時に教えてもらった。』

 

耳郎『ウチも初めて教えてもらった時はビックリしたよ。』

 

八百万『私も明さんの個性の事は知っていましたが、仮免と特別推薦枠の事は初耳だったので驚きました。』

 

麗日『ねえねえ、B組のみんなも彼の事知ってたの?』

 

拳藤『ええ。特別推薦枠は初日の個性把握テストの時に、仮免の事はUSJの事件から帰ってきた時に教えてもらったんだ。』

 

蛙吹『ケロケロ。それで彼だけ他の先生に混じって私達を助けに来たのね。』

 

葉隠『尾白君、彼の個性ってそんなに凄いの?』

 

尾白『ああ、すごいよ。なんたって《孫悟空》なんだから。』

 

葉隠『孫悟空?』

 

切島『孫悟空ってどういう事だ尾白?』

 

尾白君の孫悟空という発言に周りのみんなはポカンとしていた。

 

明『それでミッドナイト先生、ハンデはどんな内容なんですか?』

 

ミッド『野沢君には、こちらが指定した2つの技の使用を禁止してもらうわ。その技を使った瞬間、即失格よ。』

 

明『分かりました。それで、どの技なんですか?』

 

ミッド『ズバリ、舞空術と界王拳よ。』

 

ミッドナイト先生の発言で、またしても殆どの生徒がざわついた。

 

飯田『あの、ミッドナイト先生、たびたびすいません。彼の個性は一体どういったものなのですか?』

 

ミッド『野沢君の個性は《孫悟空》みんなドラゴンボールは知ってるわよね。野沢君の個性はドラゴンボールの主人公、孫悟空の力や技が使えるというものよ。』

 

一同『えええーっ!!?』

 

またしても殆どの生徒から驚きの声が上がった。

 

爆豪『悟空の力が使えるだと!!?』

 

緑谷『架空のキャラクターの力や技が使える個性なんて聞いたことないよ!』

 

峰田『突然変異にしても突然変異すぎるじゃねぇか!!』

 

葉隠『ちょっ、ちょっと待って!じゃあ入学初日に私達が窓から見た光が空に飛んでいったのって…』

 

尾白『あれはかめはめ波だよ。かめはめ波でソフトボールを飛ばしたんだ。』

 

芦戸『あの光かめはめ波だったの!?青山のレーザーとは大違いじゃない!』

 

青山『確かに、悔しいけどあのかめはめ波は僕のレーザーより美しかったね。』

 

瀬呂『じゃあ、俺達がUSJで見た体に纏った赤いオーラは…』

 

障子『界王拳だったのか。』

 

砂藤『そして舞空術で空を飛んだのか。スゲェ。』

 

常闇『まさに雄英に現れし孫悟空。』

 

口田『スゴイ…

 

殆どの生徒が僕の個性を聞いて驚いている中

 

明『ミッドナイト先生、その2つ以外の技は自由に使っていいんですね。』

 

ミッド『勿論。遠慮なく使って構わないわ。スタートは今から5分後、みんなしっかりアップしておいてね。』

 

ミッドナイト先生の説明が終わり、みんなが入念にアップをする中、僕は靴と靴下を脱いで裸足になり、ズボンの裾をまくり上げた。

 

鉄哲『明、相澤先生が言ってた「差を埋める」ってこういう事だったんだな。』

 

拳藤『界王拳と舞空術が使えないなんて、飛車と角無しで将棋打てって言ってるようなものじゃない。』

 

明『仕方ないよ。これ位しないと僕とみんなの差は埋まらないって先生達が判断したんだから。』

 

小大『明、なんで裸足になるの?』

 

明『舞空術が使えないからその対策。あと、靴と靴下を駄目にしない為だよ。』

 

小大『?』

 

吹出『ああ、なるほど。』

 

角取『ソノ手がありましたネ。』

 

小森『ポニーと吹出は、明がなにをしようとしてるのか分かるノコ?』

 

角取『Of course!』

 

吹出『ドラゴンボール好きなら、みんなすぐにピンとくるはずだよ。』

 

その後ポニーちゃんが耳打ちして僕の作戦を言い当てた。

 

明『That's right! 』

 

茨『でも明、あの技は舞空術をマスターして以降殆どやってないですけど、大丈夫ですか?』

 

明『大丈夫。使うのは久しぶりだけど、やり方はマスターしてるから。それより、みんなアップは大丈夫?』

 

鎌切『控室でちゃんと体動かしてきたから問題ないぜ。』

 

その後5分が経過し、スタートの時間になった。

 

ミッド『時間よ。さあさあ位置につきまくりなさい…』

 

そしてシグナルが赤から青に変わり

 

ミッド『スターーーーーート!!』

 

遂に雄英体育祭第1種目・障害物競走がスタートした。

 

次回に続く。




23話いかがだったでしょう。次回は障害物競走本番です。次回もお楽しみに。ご意見・ご感想お待ちしています。
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