悟空の化身のヒーローアカデミア   作:烈光

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今回は職場体験先を決める話+αです。どうぞ。


第39話  職場体験先を決めよう!

〜ヒーローネームを決めた日の放課後〜

 

教室ではどのヒーローの所へ職場体験に行くかみんなで話し合っていた。

 

宍田『40か所でも、どのヒーローの所へ職場体験に行くか、やっぱり迷いますなぁ。』

 

柳『私達でこんなに迷うんだから、指名のあった4人はもっと大変よ。』

 

小森『明なんて5000以上指名があったんだから、めちゃくちゃ大変ノコ!』

 

鎌切『なあ明、どんなヒーローから指名があったのか、教えてくれないか。』

 

明『いいよ、見てみる?』

 

そう言うと僕はみんなの前にタブレットを差し出した。

 

取蔭『明、何このタブレット?』

 

明『指名数があまりに多いから、そのタブレットに指名したヒーローのデータが全部入ってるんだって。』

 

円場『へぇ。それじゃ、早速見せてもらうぜ。』

 

みんなはタブレットを操作して指名してきたヒーローのデータを見始めた。

 

回原『ス、スゲェ!エンデヴァー、ホークス、ベストジーニスト、ランキング上位3人から指名来てるぜ!』

 

取蔭『それ以外にもエッジショット・クラスト・ミルコの名前まであるよ!』

 

泡瀬『ヨロイムシャにリューキュウにギャングオルカまで。オールマイト以外のランキングBEST10全員から指名があるじゃねえか!』

 

鱗『BEST10以外にも、俺達が知ってるヒーローの名前が山ほどあるぞ!』

 

小森『こんなビッグネームばかりじゃ、何処を選ぶか本当に大変ノコ!明、どうするノコ?』

 

明『その事なんだけど、実は指名の数を見る前から、何処に職場体験に行くかは決まってたんだ。』

 

凡戸『えっ!?そうなの明?』

 

小大『明、何処に行くの?』

 

明『ちょっとタブレット返してもらえる。』

 

僕はタブレットを返してもらい、自分が職場体験に行くヒーローを表示させた。

 

明『この人だよ。この人の所に行くんだ。』

 

タブレットにはリューキュウのデータが表示されていた。

 

角取『リューキュウ?Why?明、どうしてリューキュウなんですか?』

 

明『実は、体育祭終了後に父さんの勤める会社にリューキュウから連絡があったらしくてね。』

 

床田『明の父さんって、ドラゴン・コーポレーションに勤めてるんだったよね。』

 

明『うん。それでリューキュウから、「是非明君に職場体験では私の所に来てくれるよう説得して下さい!」って懇願されたらしくてさぁ。会社としても専属契約してるお得意様なだけに無下に断る事も出来ないから、なんとかリューキュウの所に行ってくれって頼まれちゃってさ。』

 

黒色『それでリューキュウにしたのか。』

 

物間『自分の立場を利用したって訳か。専属契約してるとはいえ、ちょっとズルいな。』

 

拳藤『よかったの明?本当は行きたいヒーローがいたんじゃないの?』

 

明『うん。本当はホークスの所に行きたかったんだけど、父さんには小さい頃から僕がヒーローになるために色々やってもらってるから、少しでも恩返ししないとと思ってね。』

 

骨抜『明、どうしてホークスなんだ?ランキングならエンデヴァーの方が上だぞ?』

 

明『前に仮免試験でホークスと戦った事をみんなに話したよね。それから自分がどれだけ成長したか見てもらいたかったんだ。』

 

鎌切『なるほど、それでホークスなのか。明、無理にリューキュウじゃなくても、ホークスでもいいんじゃないか?』

 

明『ホークスには今後会えるチャンスはあると思うからね、今回はリューキュウにするよ。それにリューキュウの所でも学べる事は沢山あるはずだからね。』

 

取蔭『いいなあ、私もリューキュウの所に行きたいんだけど、40の受け入れヒーローの中にリューキュウの名前がないからダメなんだよね。』

 

茨『明、頑張って下さいね。』

 

明『ありがとう茨。ところで、茨はお目当てのヒーローから指名はあったの?』

 

茨『ハイ!無事にシンリンカムイから指名がありましたので、シンリンカムイの所に行くことにします。』

 

宍田『塩崎氏、何故シンリンカムイなのですか?』

 

明『茨はシンリンカムイがデビューしてからずっと、彼の事を注目してたんだ。』

 

茨『同じ植物系の個性という事で、彼の事を敬愛しているんです。』

 

床田『なるほど、同じ植物タイプの個性なら、シンリンカムイから学べる事は沢山あるだろうね。』

 

明『拳藤さんと鉄哲君は、もう全部のリストに目を通して、何処に行くか決めたの?』

 

拳藤『いやまだ。ギリギリまで熟考して、どこに行くか決めようと思ってるんだ。』

 

鉄哲『俺もだ。数が多いからしっかり考えて後悔のないようにしないとな。』

 

と、みんなでどこのヒーローの所に職場体験に行くか話していると、

 

黒色『明、A組の連中がお前に話があるって来てるぞ。』

 

明『えっ!?A組のみんなが?何の話だろう?』

 

黒色『どうぞ。』

 

入ってきたのは緑谷君と八百万さん、そして2人の男女の生徒だった。

 

物間『おやおや、トーナメントに12人も進出したA組がB組に何の用だい?そうか、明にどれだけの指名が来たか調べに来たんだね。でも残念だったね。明には君達の想像を遥かに超える指名が来ていて、君達のプライドをへし折るだけだよ。アッハッハッハッハ!』

 

拳藤『当て身!』

 

物間『ぐへっ!』

 

拳藤『毎度毎度いい加減にしろ!さ、どうぞ入って。』

 

緑谷『お、お邪魔します。』

 

相変わらずの物間君の煽りに少し困惑しながらも、A組の4人は教室に入ってきた。

 

明『どうしたの緑谷君?あ、その前にそちらの2人とは話すのは初めてだったね。僕は野沢明、名前の明で呼んでもらえるかな、よろしく。』

 

麗日『私の名前は麗日お茶子、よろしく明君!』

 

飯田『僕はA組委員長の飯田天哉だ、よろしく。』

 

明『2人共よろしく。で、今日は何の用なの?』

 

八百万『実は、こちらの飯田さんが明さんにお願いしたい事があって、今日はお邪魔したのです。』

 

八百万さんがそう言うと、飯田君は真剣な眼差しで僕を見つめてきた。

 

飯田『明君、君はヒーロー殺しの事件の事は知っているかい?』

 

明『う、うん。休みの間にニュースは見たよ。』

 

ヒーロー殺し…(ヴィラン)名“ステイン” 

神出鬼没で過去に17人ものヒーローを殺し、23人ものヒーローを再起不能にした、現在も逃走中の凶悪ヴィランだ。

 

飯田『そのヒーロー殺しの被害者の1人、インゲニウムなんだが、実は僕の兄さんなんだ。』

 

明『そうだったんだ。それで、お兄さんの容態は?』

 

飯田『一命は取り留めたが、下半身麻痺の重傷を負って歩けなくなってしまい、医者からはヒーローとしての再起は不可能だと宣告されたんだ。』

 

明『そうか…。』

 

八百万『私達も今日学校に来てその話を聞かされました。そしてふと思ったんです。明さんの持っている仙豆なら、飯田さんのお兄さんを助けられるんじゃないかって。』

 

茨『なるほど、それで明に話をしに来られたのですね。』

 

すると飯田君は深々と頭を下げてきた。

 

飯田『明君、兄さんは僕の目標なんだ!兄さんにこんなところでヒーローとしての人生を終わってほしくないんだ!だからお願いします!君の持っている仙豆、一粒だけ譲って下さい!』

 

麗日『明君、私からもお願い、飯田君に仙豆を分けてあげて。』

 

八百万『私からもお願いします。飯田さんに仙豆を一粒分けてあげて下さい。』

 

緑谷『僕からもお願いだよ。僕もインゲニウムにこんなところでヒーローを引退してほしくないんだ。だから明君、仙豆を分けてくれないかな。』

 

みんなの視線が僕に集まった。勿論、僕の返事は決まっていた。

 

明『わかった。そういう事情なら仙豆を分けてあげるよ。それにもうすぐ新しく7粒できるからね。』

 

飯田『ほ、本当かい明君!』

 

明『うん。その代わり、言っておかないといけない事があるから、しっかり聞いてほしい。』

 

飯田『い、言っておかないといけない事って、何だい?』

 

明『知っての通り、仙豆にはケガを治すのに絶大な効果がある。それこそ、体を貫かれても元通りになるし、首の骨が折れていても無理矢理押し込んで食べさせれば復活する程にだ。』

 

吹出『天下一武道会での悟空や、人造人間編でのヤムチャのパターンだね。』

 

角取『首の骨は、ナメック星での悟飯の事デスネ。』

 

明『そう。けど今回のインゲニウムのパターンの場合、食べてみないとどうなるかわからない。』

 

飯田『ど、どうしてだい?仙豆を食べればどんなケガでも治せるんじゃ。』

 

明『描写がないからだよ。吹出君、ドラゴンボールの原作の描写に、下半身麻痺の重傷を負った人が仙豆を食べて歩けるようになったなんて描写、あったかい?』

 

吹出『いや、そんな描写1ページもないね。』

 

明『だからなんだ。お兄さんのケガは必ず治る。ただ下半身の麻痺が消えて歩けるようになるかは、食べてみないとわからない。これだけは覚えておいてほしい。』

 

飯田『わかった、覚えておくよ。』

 

明『それじゃ、仙豆を渡すね。』

 

僕はポケットから布袋を取り出し、その中に入っている仙豆を一粒取り出し、飯田君に手渡した。

 

明『はい。お兄さん、元気になるといいね。』

 

麗日『大丈夫だよ飯田君、必ず仙豆が効いて歩けるようになるよ。』

 

八百万『飯田さん、私もそう信じています。』

 

緑谷『僕も信じてる。インゲニウムは絶対復活するよ。』

 

飯田『み、みんなありがとう。すぐに兄さんに食べさせてあげたいから、僕はこれで失礼するよ。B組の皆さん、お邪魔しました。』

 

そう言うと飯田君は急いで教室を出ていった。

 

茨『明、インゲニウムが元気になるといいですね。』

 

明『大丈夫。ああは言ったけど、必ず仙豆が効いて歩けるようになるよ。』

 

取蔭『そういえば、前にもこんな事あったよね?』

 

骨抜『ああ、オールマイトが仙豆を貰いに来た時だろ。』

 

緑谷『えっ!?オールマイトにも仙豆をあげたの?』

 

明『うん。何でもオールマイトの友達で酷い怪我で苦しんでいる人がいて、その人に仙豆を食べさせて助けてあげたいからって、頭を下げてお願いしてきたんだ。』

 

柳『そういえば、あれからオールマイト何も言ってこないけど、友達は助かったのかしら?』

 

緑谷『(そうか、その貰った仙豆を自分で食べたんだ。それで昔付けられた傷が治って、活動時間の制限も無くなったんだ。)』

 

明『そういえば、あれってどういう意味だったんだろう?』

 

茨『明、何の事を言ってるのですか?』

 

明『うん。USJにヴィランが侵入した事件の時に、ヴィランと戦ってたオールマイトが、「野沢少年のおかげで完全復活したから心配ない!」って言ったんだ。僕のおかげって、仙豆をあげた事しか思いつかないんだけど、どういう意味だったんだろう?』

 

緑谷『!?』

 

明『後ブラド先生も、オールマイトに時間がどうとか言ってたんだ。後日説明してやるって言ってたけど、どういう意味だったんだろう?』

 

緑谷『(ヤ、ヤバイ!いくらケガが治ったからって、オールマイトのトゥルーフォームの事をみんなに知られるのはマズイ!)』

 

回原『まさかオールマイト、自分で仙豆食べたんじゃないか?』

 

円場『そんな訳ないだろ。オールマイト何処もケガしてないじゃないか。仙豆食べたって腹が満たされるだけだぜ。』

 

緑谷『そっ、そうだよ!それより明君、明君に何件指名が来たか教えてくれないかな?』

 

麗日『私も知りたい!どんなヒーローから指名があったか、教えて明君。』

 

八百万『私も明さんの指名数や指名してきたヒーローの事が気になっていました。明さん、教えて頂けますか?』

 

明『いいよ。その代わり、A組の指名数や、誰に指名があったか教えてね。』

 

その後は緑谷君、麗日さん、八百万さんも加わって、下校時間ギリギリまで職場体験の事で話をした。そして翌日登校すると、飯田君からお兄さんのケガが治って、無事に歩けるようになったと報告され、涙ながらにお礼を言われたのだった。

 

40話へ続く…




39話、いかがだったでしょう。リューキュウより実力が上のヒーローは沢山いますが、ドラゴン繋がりということで、職場体験にリューキュウの所に行くことは前々から考えていました。実は明がリューキュウの所に行くことは、伏線が張られていたんです。まず13話、ここで小説オリジナルのドラゴン・コーポレーションとリューキュウが専属契約をしてると話が出ます。そして24話で笑みを浮かべていたヒーロー、実はあれリューキュウだったんです。ホークスやミルコを期待していた方には本当に申し訳ございません。さて次回ですが、職場体験の前に1話挟みます。クラスメイトとの約束を果たそうと思います。次回もお楽しみに。ご意見・ご感想・誤字報告等ありましたら、なんでもご連絡して下さい。お待ちしています。
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