悟空の化身のヒーローアカデミア   作:烈光

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お待たせしました。第9話になります。


第9話 約束は守られた

茨『大きな校舎ですねぇ。』

 

明『だよね。僕も初めて見た時圧倒されたよ。』

 

今日は雄英高校の一般入試の試験日だ。僕は茨を見送るために一緒に雄英高校に来ていた。流石倍率300倍だけあって物凄い人数の受験者がやって来ていた。僕は茨を見送るだけだったので私服で来ていたので周りからの視線が痛かった。こんな事なら制服で来ればよかった。

 

茨『じゃあ明、私そろそろ行きますね。』

 

明『うん。二番煎じかもしれないけど、茨が今日までやってきた事を全て出し切れば必ず合格出来るさ。頑張ってね。』

 

茨『ありがとうございます明。じゃあ、行ってきます。』

 

茨が見えなくなるまで僕は茨を見送っていた。

 

明『さて、試験終了までどうやって時間を潰そうかなぁ。』

 

僕がそんな事を考えていると、

 

『おや、もしかして君は野沢明君じゃないかい?』

 

と、足元の方から声をかけられたので下を見ると、

 

明『あなたは、雄英の校長先生』

 

根津『いかにも、ネズミなのか犬なのか熊なのか、かくしてその正体は、雄英高校の校長さ。』

 

声の主は雄英の根津校長だった。

 

根津『今日は一般入試の試験日だけど、なんで君がここにいるんだい?』

 

明『幼馴染みが試験を受けるので、僕は見送りに来ただけなんです。』

 

根津『なるほど、そういう訳か。ところで、この後何か予定はあるのかい?』

 

明『いえ、試験終了までどうやって時間を潰そうか考えていたとこなんです。』

 

根津『もし君さえよければ、校内見学を兼ねて試験を見物していかないかい?』

 

明『いいんですか?部外者の僕が試験の見物なんて。』

 

根津『大丈夫。他の先生には僕から話しておくから。じゃあ付いてきてくれるかい。』

 

思わぬ形で僕は試験を見物する事になった。

 

校内に入ってしばらく歩くと、僕は職員室の前に案内された。

 

根津『ちょっとここで待っててくれるかい。』

 

そう言い残し、校長先生は職員室に入っていった。そして数分後…

 

根津『お待たせ。こちら君の担任になる予定のブラドキング先生だよ。僕はこの後用事があるから案内はブラド先生に任せてあるから。』

 

ブラド『入試の面接以来だな、野沢。』

 

明『お久しぶりです。よろしくお願いします、ブラドキング先生。』

 

ブラド『俺の事はブラド先生と呼んでくれ。』

 

根津『じゃあブラド先生、後は頼んだよ。』

 

そう言って校長先生は職員室に入っていった。

 

ブラド『それじゃあまずはお前が勉強する教室にでも行ってみるか。』

 

ということで、まずは僕が入学して入る教室に案内された。

 

ブラド『ここがお前が勉強する1年B組の教室だ。』

 

明『デカい扉ですねぇ。』

 

ブラド『異形型に配慮した扉だ。』

 

中に入ると20脚の椅子と机が並んでいた。

 

ブラド『今は20しかないが後日もう1セット用意するから安心してくれ。』

 

明『それってもしかして、特別推薦枠の僕の分って事ですか?』

 

ブラド『まあ、そういう事だな。』

 

明『あのブラド先生、本当に僕が特別推薦枠でよかったんでしょうか?』

 

ブラド『それはどういう意味だ?』

 

明『確かに僕は雄英に合格するために努力してきました。けど、自分の事を特別だなんて思った事はありません。仮免だって運良く合格したようなものですし、推薦入試の時も僕より凄い個性の人はたくさんいました。正直特別推薦枠は僕には相応しくないと思ってるんです。』

 

ブラド『そんなに自分を卑下するものじゃない。お前は今まで一生懸命努力してきた。その結果が今のお前にあるんだ。もっと自身を持て。他人の事なんて気にせず、胸を張ればいいんだ。』

 

明『ブラド先生、ありがとうございます。』

 

ブラド『それじゃ、次の場所へ行くぞ。』

 

その後学校内の色々な場所を見学していった。流石最高峰なだけあって、最新の設備が充実していた。

 

見学後お昼になりブラド先生がご馳走してくれるということで、一緒に食堂に向かい昼食を取る事にした。食事中は自分の修行の話や面接の時の話をした。

 

ブラド『そういえば、面接の時に聞かなかった質問があるんだが、聞いてもいいか?』

 

明『はい、どんな質問ですか?』

 

ブラド『お前は校長が推薦入試の依頼に行った時、考える時間が欲しいと頼んだよな。実は他の受験者は全員即答で返事をして、即答しなかったのはお前だけなんだ。どうしてお前は即答しなかったんだ?』

 

明『ああ、その事ですか。』

 

ブラド『答えたくなかったら無理に答えなくてもいいが。』

 

明『いえ、大丈夫です。僕は幼馴染みと一緒に雄英を受験し、一緒に合格し、一緒に雄英に入学しようと約束しました。』

 

ブラド『そういえば、今日は幼馴染みを見送りに来たんだったな。』

 

明『はい。しかし僕だけ推薦入試を受けたら彼女との約束を破る、彼女の事を裏切ると思い即答できなかったんです。』

 

ブラド『なるほどな。』

 

明『でも彼女は、僕が推薦入試を受けても、僕が私の事を裏切ったなんて思わないと言ってくれました。その言葉を聞いて僕は推薦入試を受験する事を決めました。そして、彼女と一緒に雄英に合格して一緒に入学しようと約束しました。』

 

ブラド『そうか、話してくれてありがとう。2人共お互いの事を本当に大切に思ってるんだな。』

 

明『はい。僕にとっては両親と同じ位大切な存在ですから。』 

 

昼食後、試験が行われている講堂へと案内された。ここでは午前中は筆記試験が行われており、これから実技試験の説明が行われるところだ。僕は他の受験者に見つからないよう隅の方でブラド先生の背中に隠れて説明を聞いていた。

 

司会のプレゼント・マイクの説明によると制限時間は10分、その間に3種のロボットを行動不能にさせポイントを稼ぐというもの。ただし、倒してもポイントにならないロボットもいるらしい。説明後僕は別室でブラド先生とモニターで見物する事になった。試験会場は1つの町かというくらいの大きな場所だった。

 

ブラド『野沢、お前ならこの実技試験、どうやって挑む?』

 

明『そうですねぇ、相手がロボットですから気を読んで居場所を見つける事が出来ないので、界王拳を使って移動しながら見つけたロボットを片っ端から倒していくって感じですかね。ロボット相手なら手加減する必要ないですから。』

 

ブラド『なるほど、お前らしいな。』

 

その後試験はスタートした。プレゼント・マイクの簡単な合図に出遅れた受験者がたくさんいた。そして試験開始から7〜8分経過した頃、とてつもなくデカいロボットが現れた。

 

明『あのデカいロボットは?』

 

ブラド『あれが0Pのロボットだ。』

 

あまりにもデカいロボットの登場に会場は大パニックだ。倒しても意味のない0Pなので、ほとんどの人が逃げ出していた。

 

ブラド『野沢、お前ならあの0Pのロボにどう対処する?やはり皆と同じように逃げるか?』

 

明『いえ、僕なら戦います。あの程度ならかめはめ波一発で倒せますから。それに、困っている人を助けるのがヒーローですから。』

 

その後モニターを見ていると1体の0Pロボがふっ飛ばされた。誰かがあのデカいロボを倒したようだ。僕以外にも倒す考えの人がいるんだと感心した。

 

そして試験終了のアナウンスが響いた。僕は茨が試験を終えて出てくるのを待つ為一足早く雄英を後にする事にした。 

 

明『それではブラド先生、今日1日ありがとうございました。』

 

ブラド『ああ。お前の幼馴染みが無事合格しているといいな。』

 

明『大丈夫ですよ。必ず合格してますから。そして必ず2人で雄英高校に入学します。』

 

ブラド『ああそうだ、一応お前の幼馴染みの名前を教えておいてもらえるか。』

 

明『はい。彼女の名前は塩崎茨といいます。』

 

ブラド『ありがとう。お前達2人の入学を楽しみにしているぞ。』

 

こうして僕はブラド先生と別れた。別れて10数分後、茨が試験を終えて雄英から出てきた。

 

明『お疲れ様茨。どうだった試験は?』

 

茨『はい。筆記も実技もやれる事は全てやりました。後は「人事を尽くして天命を待つ」だけです。』

 

明『大丈夫。茨なら必ず合格しているよ。じゃあ帰ろうか。』

 

茨『はい。』

 

相変わらず周りからの視線が痛かった。中には血涙を流している人もいたようだったが、あまり気にしないようにして僕達は帰宅した。途中僕が学校内を見学し実技試験を見物していた事を話すと茨は驚いていた。

 

 

 

 

一般入試から一週間が経過した。今日は久しぶりに僕と茨と亮の3人でトレーニングをしている。ちなみに亮も無事士傑に合格したそうだ。しかも推薦入試受験者の中で1位の成績だそうだ。それでも僕の特別推薦枠の話を聞くと『くっそーっ、負けた!』と悔しがっていた。

 

『茨!、茨!』

 

茨『どうしたんですかお母さん、そんなに慌てて。』

 

『今雄英から手紙が届いたのよ。』

 

茨『本当ですか!?』

 

亮『おっ、遂に届いたか。』

 

明『茨、1人で見たければ見てきていいけど。』

 

茨『大丈夫です。みんなで確認してください。』

 

僕達は4人で結果を確認する事になった。封筒の中には僕の時と同様丸い機械が入っていた。僕の時は校長先生のホログラムが投影されたが、今回は…

 

『私が投影された!!!』

 

茨『オ、オールマイト!?』

 

明『なんでオールマイトが?』

 

投影されたのはオールマイトだった。

 

オールマイト『はじめまして塩崎少女。ご存知だとは思うが私はオールマイト。この度雄英高校の教師を務める事になったのだ。』

 

亮『オールマイトが先生になるのか。』

 

オールマイト『早速だが塩崎少女の結果を発表しよう。まず筆記だが、文句なしの合格点だ。次に実技だが、ロボを行動不能にした敵P(ヴィランポイント)は36P。

 

さらに我々が見ていたのは敵Pだけにあらず、我々雄英が見ていたもう一つの基礎能力!!救助活動P(レスキューポイント)!!しかも審査制!!人救けなど正しい事をした人間を排斥しちまうヒーロー科があってたまるかって話だよ!!綺麗事!?上等さ!!命を賭して綺麗事を実践するお仕事だ!!

 

塩崎少女の救助Pは32P!!合計68P!!これは全体で第4位、女性受験者だけなら第2位という高成績で見事合格だ!!来いよ塩崎少女!雄英(ここ)が君のヒーローアカデミアだ!』

 

そう言ってホログラムは消えた。

 

明『えっと、色々突っ込む事はあるけど、まずは茨、合格おめでとう。』

 

亮『よくやったな、塩崎。』

 

『茨、おめでとう。』

 

茨『皆さんありがとうございます。でも合格できたのは私1人の力ではありません。明や鳥山さん、お父さん・お母さん、それに明のご両親、みんなが協力してくれたおかげです。』

 

亮『俺は大した事はしていない。お前の努力の結果だ。』

 

茨『明、これで約束が守られましたね。』

 

明『そうだね。2人一緒に雄英に入学できるね。』

 

『さて、早くこの事をお父さんに報告しないと。』

 

そう言って茨のお母さんはトレーニングルームから出ていった。僕達3人はオールマイトの事や茨の成績の事で盛り上がっていた。

 

こうして僕と茨は無事雄英高校に合格し、4月からは雄英高校に入学する。




いかがでしたでしょうか。次回はいよいよ雄英高校に入学します。次回もお楽しみに。ご意見・ご感想お待ちしています。
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