プリンセスコネクト!Re:転生カリバーさん、悪夢に泣く(仮)   作:ジュンチェ

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 ふふ、スパン開けずに更新だぜ。

 美食殿結成編だぜ。



1章 波乱万丈!美食殿編!!
結成、美食殿!…でも前途多難!?(困惑) Ⅰ


 

 燃え盛る炎… 街は粉砕され、瓦礫があちこちに積み上がる地獄もかくやという真っ赤な景色。舞い上がる灰はかつてここで息づいていた者たちの成れの果て……それは、守護者がその役割を果たせなかったことの証左他ならない。

 

「かはっ…」

 

 地面に刺さる火炎剣烈火。主の青年は地に伏し、満身創痍の瀕死な有様…… なんとか顔を上げれば『侵略者』のシルエットが浮かぶ。炎を背にしても揺らがぬ輪郭にスルドイ紅い眼…王冠のような角。喩えるなら魔王。暴虐非道な奴は突然に現れた途端に全てを破壊していった…

 

 仲間を殺し

 

 土地を焼き払い

 

 愛した人たちすら奪い取り

 

 

 そして、自分は何も出来なかった。歯が立たず、捩じ伏せられボロ雑巾のように鍛えた技もチカラも破かれた。もう為す術がない。

 

 

 ――恨むなよ、ボーイ。転生者は弱肉強食…全ては君の弱さの結果だ。

 

 

 「クソっ!! くそがぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――!」

 

 ランドソルの裏路地…ボロにくるまっといたルイスは悪夢にうなされ目を覚ます。やれやれ、最悪の夢見だ…多分ストレスが溜まり過ぎているのだろう。ここ最近はトラブル続きだし…

 

(またあんな夢を…ちっ、この世界からは脱出出来ねえし、トライブの連中とは連絡はつかねえし、ナイナイ尽くしだぜこんちくしょう! なんとか換金した路銀はもう底をつきそうだし、これ以上は生きるだけでもキツい。この世界の案内人にどうにか連絡をつけたいところだが…)

 

 本来、この世界に関わるべきではない自分は早々に撤収するつもりだった。しかし、タイムマジーンは転移したショックのせいかろくに動かなくなり並行世界を移動する手段は失われてしまった。なら、この世界で転生者をサポートする管理者か案内人が来ると思いきや姿を見せず彷徨い流離い今日に至る。所持品を手放したり、野宿で凌いだりしたがそろそろ限界だ。

 

「無駄に他人の物語に干渉しないがポリシーだが…背に腹は代えられないな。」

 

 

 

 

 

 

 ★ ★ ★ ★ ★

 

 

 

 

 

 

 

 ――待っていたんだよこの瞬間をよォ!!(歓喜)

 

 キョウカちゃんの暴走事件から数日、ペコリーヌからコカトリス亭に呼びだされた僕。もうこれ美食殿加入のお誘いだよなぁ? やっときた原作イベントだよなぁ!? フフフ…これで毎度毎度死にかける公務員ライフとはおさらばだ!楽しい楽しい美少女たち(+騎士クン?)たちとのスローライフが待ってるぜ! 

 

 ……おい誰だ美食殿でもわりと死にかけるとか言ったやつ?

 

 

「おまたせしてすみません、バイトが長引いちゃって。」

 

「…気にすることはない。」

 

 テーブルで待っているとペコリーヌがやってくる…アニメの設定のようにここでウェイターのアルバイトをやっているらしい。侵略転生者とか色々あったから心配していたが、元気そうでなにより。

 

「――それで、用事は何かな?」

 

「あ、ハイ。実はカリバーさんに折り入ってお願いが…」

 

 

 ギルド作りたいって言え(興奮)

 

 ギルド作りたいって言え(懇願)

 

 ギルド作りたいって言え(発熱)

 

 

「実はギルドを立ち上げようと思っているんです!名前は『美食殿』…世界中の美食を食べ、まだ見ぬ食文化の開拓と探求を目的としたギルドを!!」

 

 

 よっしゃああああきちゃああああああああぁ(狂喜)

 

 

「か、カリバーさん…?」

 

 あ、ごめんなんでもない。つづけて?

 

「は、はい! で、ですね…メンバーを集めようと思っているのですが、カリバーさんにも参加していただけたらなと!」

 

 ああ、駄目だ喜びの爆発しそう。

 でも、ここで分かったと二つ返事は出来ないんだなこれが。

 

「話はわかった…だが、僕は王宮騎士団で建前としては君を追わなくてはならない立場なことを理解しているのか?」

 

「だからです。王宮騎士団のアナタならお父様やお母様のこと…それに城の中のことを教えて頂けると思って…駄目でしたか?」

 

 あ、ふーん…なんか思いの外打算的な理由で残念だけど、僕とペコリーヌの接点があった時は尽くろくな目にあってないから仕方ないなこれ(白目)

 取り敢えず、誘ってもらえただけ良しとしよう。最悪、僕抜きで結成も充分ありえたわけだし……そういえば、王宮騎士団って公務員だけどギルドの掛け持ちって大丈夫?確認してから正式に返事をしなくては…

 

「…検討はしておこう。他に誰を誘うつもりなんだ?ギルドは最低3人いなくては成立しないぞ。」

 

 取り敢えず、僕は置いておいて…美食殿の他のメンバー…ユウキとコッコロにキャルちゃんあたりはどうなるのか。彼彼女らも合流するならこのタイミングなんだが、今回のループだと関係が深く無さそうなんだよなぁ。特にキャルちゃんの合流が難しそうだ…

 

「はい、そうなんですよね…あとひとりは必要なんですが…アテが無くて……」

 

「…ほう?」

 

 ペコリーヌもどうやらユウキたちへと意識が向いていないらしい。今更だが、原作へのある程度の軌道修正をしたほうが今後の僕自身の立ち回りやすさも変わってくるだろうし……ここは少し誘導するか。

 

「ペコリーヌ、空き枠のメンバーについてだが僕に任せてくれないか。アテがある。」

 

 …待ってろよ、僕の美食殿ライフ。

 

 

 

 

 

 

 ★ ★ ★ ★ ★ ★

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――残念ですが、お二人には正式にサレンディナ救護院の退団処理が為されました。心苦しいですが、クエストを受けることはもう出来ません。」

 

「…」

 

 ギルド管理協会のカウンター…その前には眉間に皺を寄せるユウキとオロオロとするコッコロ。机越しに相対する受付嬢も冷や汗をかいているが、彼は気にすることなく差し出された通知の文書をつまらなさそうに眺めていた。

 クエストを受けられないということは収入が無くなるということ…かなり重大な問題なのだが、特にリアクションをとらない主に業を煮やし、コッコロが受付嬢に問う。

 

「まだ移籍先を探すまでの猶予期間だったはず。それなのに何故?」

 

「そ、それはそうなのですが…アナタには魔物討伐といった行動がサレンディナ救護院の本来の活動指針とあまりに掛け離れているとかなりの数の方からクレームが寄せられていまして。不本意ながらこちらの処分をさせて頂きました。

 差し出がましいですが、魔物討伐を活動の軸にしているギルドはありますから、そちらに参加をされたほうが…」

 

 

「必要ない。帰るぞ、コッコロ。」

 

「主様!?」

 

 しかし、そんな心配をよそにくるりと背を向けたユウキ。まるで些事といった振る舞いにコッコロは慌てて引き留めようとするが、そんな彼女に静かに耳打ちする。

 

「(周りを見ろ。ここでゴネたところで奴等の見世物にしかならん。)」

 

「…?」

 

 周り…? 促されて見た先はテーブル席…そこには屈強な男たちが屯しこちらを睨んでいた。重厚な鎧に大剣やボウガンにランスといった大きい武器を傍らに持つ彼等は察するに魔物討伐を習わいとするギルドだろう。まさか、彼等が苦情を…?

 

「いくぞ。」

 

 ユウキがコッコロを促す… それと同時だった。

 

 

 

「お、いたいた!」

 

 

 フラリと現れる赤髪の風来坊。ルイスだ…彼の登場にユウキは眉間に深く皺を寄せ、剣に手を伸ばす…

 

「オイオイ、命の恩人になんて態度だい?」

 

「主様、こちらの方は…?」

 

 コッコロは先日の転生者ルシファー戦にて途中で気絶していていたためにルイスを知らない。しかし、ユウキもユウキで彼がセイバーに変身したことしか把握していない……情報が少ない故、警戒には充分に値する。

 

「貴様、何者だ?」

 

「自己紹介してなかったか?俺は剣豪で風来坊のルイス…お前と同じ転生者さ。そんな怖い顔すんなって、話をしにきだけだ。」

 

 『て、転生…?』とコッコロが首を傾げている中、同時にペコリーヌとカリバー…あと彼に担がれたキャルちゃんもやってくる。

 

「あ、ユウキくんとコッコロちゃん…にあと…ルイスさんですね!」

 

「離せー! 離せ、この変態!!」

 

 キャルちゃんは半ば強引に連れられてきたため暴れているが意に介さないカリバー…ただルイスの存在…正確には彼が持つ火炎剣烈火に気がつくと目を丸くした。

 

「君は……」

 

「お、全員揃ったな?」

 

 三騎と三姫の邂逅……物語が走り出す。

 

 





 ルイスくん、イメージCVは杉田さん。

 これから彼も物語に深く関わっていきます。

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