今更始めるポケモンBW   作:雨上がり

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初めてのポケモンバトル

 ポケモン勝負をしようと言うベルにチェレンが諌める。

 

 

「……あのねベル、まだ弱いポケモンとはいえ家の中でポケモン勝負はダメだよ。ましてやレインの部屋なんだし」

 

 

 そうだよ。私の部屋を荒らす気か?

 

 

「だいじょーぶだって。まだこのコたち弱いんでしょ?だったら戦わせて育ててあげないと」

 

「確かに一理あるけどさ……」

 

「うーん……」

 

 

 チェレンと顔を見合わせお互いため息をつく。

 ベルは変なところで頑固だからなぁ……仕方ない。

 

 

「というわけでレイン!ポケモン勝負はじめようよ!」

 

 

 初めてなのはお互い一緒。

 

 

「仕方ない……やるからには勝つよ!よろしく、ツタージャ!」

 

「頼んだよ!ミジュマル!」

 

 

 私のポケモン。くさへびポケモンのツタージャ。

 対するベルはラッコポケモンのミジュマル。

 

 

「先手はもらうよ!ツタージャ!『たいあたり』!」

 

 

 私の指示どおりにツタージャは素早い動きでミジュマルにたいあたりをする。

 まあ覚えてる技今の所たいあたりとにらみつけるくらいなんだけどね。

 ノーマルタイプの技だから今はそんなに相性とか考える必要もないし何より技の駆け引きがない。

 

 

「やったなー!ミジュマル!反撃いっちゃえ!」

 

「ツタージャ!避けて『にらみつける』!」

 

 

 ミジュマルよりもスピードが早いツタージャは器用にミジュマルのたいあたりを躱してにらみつける。

 にらみつけるって防御を下げる技だけど目がキリッとした感じになるくらい。かわいい。

 

 

「ツタージャ『たいあたり』!」

 

 

 何回目かのたいあたりがヒットしてミジュマルは倒れる。

 

 

「あー負けちゃった……でもどっちのポケモンも頑張ってたよね!」

 

「ありがとうツタージャ」

 

 

 初勝利を収めたツタージャの頭を撫でる。

 勝ったのが嬉しいのか手に擦りついてくる。かわいい。

 

 

「レイン……あなたすっごいトレーナーになれるんじゃない?あたしそんな気がする」

 

「いやーうれしいーね」

 

「…………………………ベル、レイン、周りを見れば?」

 

「「え?」」

 

 

 チェレンに言われたとおり2人揃って周りを見渡す。

 

 

「「うわあ!な、なにこれ⁉」」

 

 

 部屋がぐちゃぐちゃになってた。あちこちに足跡が残ってるし植木鉢とかも倒れちゃってる。

 結構バトルに集中しちゃってたのか……。

 

 

「ポケモンってすごーい!こんなに小さいのに!」

 

「本当にすごいや……」

 

「……あ、レインごめんね」

 

「気にしないで……私も共犯だし」

 

 

 後でしっかり片付けるし。

 

 

「……全くしょうがないな君たちは」

 

「面目ないです」

 

「ほら!傷ついたポケモンの回復をしてあげるよ」

 

 

 チェレンはかばんからキズぐすりを出すと私とベルのポケモンに使ってくれた。

 ほんとに真面目で準備がいいというか……。

 

 

「ありがとチェレン」

 

「ありがとー」

 

「……全く」

 

「ねえねえ!チェレンもポケモン勝負してみたら?詳しいからあたしみたいにしっちゃかめっちゃかにすることなく上手に戦えるでしょ!」

 

「しっちゃかめっちゃかにしたのはベルだけじゃないんだけど……もちろん。僕の知識があればこれ以上部屋を汚すわけないし」

 

「聞こえてるぞーチェレン」

 

「事実だ。何より君たちだけでポケモン勝負を楽しむのはフェアじゃないよね。……というわけで相手をしてもらうよレイン」

 

「え?私?」

 

 

 連戦ですか?……そうですか。

 やってやりますよー!

 

 

「さあ、僕たちの初めてのポケモン勝負。僕が君の強さを引き出すからね、ポカブ!」

 

「連戦だけど負けないよ!ツタージャ!」

 

 

 チェレンが繰り出したのはポカブ。

 タイプがほのおタイプで相性的には不利だけどまあ覚えてる技たいあたりだから結局関係ないね。

 

 

「ポカブ!『しっぽをふる』」

 

「『たいあたり』!」

 

「躱すんだ!」

 

「そのまま追いかけて!」

 

 

 知識だけでどうこうなるかななんて思ったけど油断できない。

 だってチェレンだし。私たちのなかで一番頭いいから絶対なんかしてくる。

 

 

「こうしてるとやっとボケモントレーナーになったんだって思うよ」

 

「楽しいね!チェレン」

 

「ああ、ポカブ!『たいあたり』!」

 

「あぁ!大丈夫⁉ツタージャ!」

 

 

 たいあたりがクリーンヒットし壁際までツタージャが飛ばされる。

 いいのが入って少しふらついてる。

 

 

「まだ行ける?ツタージャ」

 

 

 ツタージャの目からは意思は消えていない。

 よし……なら!

 

 

「レイン。これで止めだ!『たいあたり』!」

 

「負けないでツタージャ!『たいあたり』!」

 

 

 たいあたりのぶつかり合い。

 最後に立っていたのは……ツタージャだった。

 

 

「やった!勝った!頑張ったねツタージャ!」

 

 

 ツタージャを抱き上げる。

 おっと痛いだろうから丁寧に。

 

 

「初めての勝負で思わぬ不覚を取ったけれどこの感動……ようやくトレーナーになれたんだ」

 

「チェレンったら小さいときからトレーナになるって言ってたもんねー?」

 

「チェレンも強かったよ。危うく負けちゃうところだった」

 

「……じゃなくて部屋のこと君のママに謝らないといけないね」

 

「あっあたしもー!」

 

 

 ママに謝らないと……ママ怒らせると怖いんだよね。

 レインの記憶から引っ張り出す。ママは怒らせちゃダメゼッタイ。

 優しいんだけどね。

 

 

「待ってよふたりとも!」




レインの手持ちポケモン

ツタージャ
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