今更始めるポケモンBW 作:雨上がり
こんな作品でも読んでもらって評価していただけるなんてありがたき。
これからもこんな感じでスローペースだったりしますがよろしくおねがいします。
アーティさんについていった先、プライムピア。
「ベル⁉」
「レイン!」
プライムピアにベルと見知らぬ少女がいた。
「プラズマ団……この子のポケモンを奪ったって」
「そんな⁉」
「……レイン、どうしよう……あたしのムンナプラズマ団に盗られちゃったぁ……」
どうやらベルのポケモンが奪われたらしい。
目に涙を浮かべてカバンをギュッと握りしめている。
悔しいのだろう。プラズマ団……。
「で、えっとその子は?」
「あたしね、おねーちゃんの悲鳴を聞いて必死に追いかけたんだよ。でもこの街大きいし人ばかりで見失っちゃったの」
「アイリス、君は出来ることをしたんだから」
アイリスという少女はベルのポケモンを取り返すためにプラズマ団を追いかけてくれたらしい。
多分私よりも小さいのに凄い子だ。
「でも駄目だもん!人のポケモン盗っちゃ駄目なんだよ!」
「アイリスちゃん……」
「うん!だからボク達が必ずポケモンを取り返す。ね、レインさん」
「もちろんですよ」
「レイン……」
「とはいえこのヒウンシティで人探しポケモン探しだなんてまさに雲をつかむ話」
そこまで遠くには行ってないとしてもヒウンシティは広い。隠れられたら見つけるのは至難だ。
「手分けして探しますか?」
「いやそれだと1人になったところを狙われたら大変だ」
「じゃあどうすれば……」
「なんでジムリーダーがいるの⁉折角上手くいったからもう1匹奪おうとしたのに……」
「プラズマ団の……」
ベルのポケモン奪いに戻ってきたのか。
でも今だけは丁度いい!
「アーティさん!」
「わかってる!」
「う……って逃げなきゃだわ!!」
捕まえようとしたら逃げられてしまう。
逃げ足だけは早んだから!
「レインさん!行くよ!」
「はい!」
「アイリス!君はその子のそばに居て!」
ベルをアイリスにまかせてアーティさんと共にプラズマ団の下っ端を追う。
「あっちだ!」
「あれ?こっちってジムの方角……?」
プラズマ団が逃げた先はジムのあるストリート。
「間違いなくここだね」
とあるビルの前にプラズマ団がいた。普通にいた。
「いない!いない!この中に仲間とか七賢人様はいない!」
「隠すの下手すぎでしょ。全部いるって言ってるもんじゃない」
鎌掛けるまでもなくあっさりボロを出すプラズマ団。
何だこいつ。
「嘘だと思うならオレと勝負してみるか?」
私には1人、アーティさんには2人掛かりでプラズマ団が襲ってくる。
「レインさんそっちは任せたよ!」
「はい!」
ハーデリアを出してプラズマ団の下っ端と戦う。
「んだよ!人のポケモン奪ったくらいでマジかよ!」
「人のポケモン奪う方が信じられないよ!ハーデリア『かみくだく』」
ハーデリアの攻撃がプラズマ団の下っ端のメグロコに当たり戦闘不能に追い込む。
「マズイ……」
「と、取り敢えず七賢人様に報告しないと!」
「あ、待て!」
「レイーン!」
建物入ろうとしたら止められる現象発動。
アーティさんから場所を教えてもらったベルとアイリスがやってきた。
「ここにプラズマ団がいる。もしかしたら奪われたポケモンもいるかも知れない」
4人でビルに入る。
そこには七賢人が2人とゲーチスがいた。
「これはこれはジムリーダーのアーティさん」
「プラズマ団って人が持っているものが欲しくなると盗っちゃう人たち?」
人のポケモン然り、ドラゴンの骨然り。盗人集団と言われてもおかしくはない。
七賢人の1人スムラが口を開く。
「ポケモンジムの眼前に隠れ家を用意するのも面白いと思いましたが意外に早くバレましたな」
もはや隠す気ないじゃん。七賢人って『賢い』って付いてるのに頭イカれてるのね」
「…………」
思ったことが口に出てたっぽい。空気が凍りついた。
やったね!レインちゃんはこおりタイプの技を習得したよ!
「……まあ、ワタクシたちの素晴らしきアジトは別にありますからね」
そう言うとゲーチスはイッシュ地方の伝説、白きドラゴンのの話をし始める。
「争いを止めるべく『真実』を追究した英雄のもとに現れ知識を授け刃向かう存在には牙をむいた白いドラゴンポケモン。英雄とポケモンのその姿その力がみんなの心を1つにしてイッシュを造りあげたのです。今一度!英雄とポケモンをこのイッシュに蘇らせ人心を掌握すれば!いともたやすくワタクシの……いやプラズマ団の望む世界に出来るのです!」
「…………」
「このヒウンにはたくさんの人がいるよ。それぞれの考え方、ライフスタイルもほんとバラバラ。正直何言ってるかわからないこともあるんだよねぇ」
アーティさんは言葉を重ねる。
ゲーチスの言葉に反論するように。
「だけどみんなに共通点があってね。ポケモンを大事にしているよ。初めて出会う人もポケモンを通じて会話する。勝負をしたり交換をしたりね」
そこまで聞いて私の口からも言葉が出てくる。
「私も……私もアーティさんと同じ考えです。カラクサタウンでの演説は私も聞いてました。そこからずっと考えてきました。ポケモンとの付き合い方」
口を開けばどんどん言葉が出てくる。
「私はポケモンが好きです。いつまでも変わらずに。これが私の答え」
私はポケモンと真剣に、好きだから大好きだから向き合いたい。
「そうさ。あの演説からこうやって考える人が増えた。もちろんボクもさ。見つめ直すきっかけをありがとう。感謝してる。そして誓ったね。もっともっとポケモンと真剣に向き合おうってね!」
アーティさんの決意の声が響く。
するとゲーチスは声をあげて笑いだした。
「フハハハ!掴みどころのないようで存外切れ者でしたか……ワタクシは頭のいい人間が大好きでしてね。王のため世界各国から知識人を集め七賢人を名乗っているのです。よろしい!ここはアナタとそこの娘の意見に免じ引き上げましょう」
ゲーチスはそこの娘の部分で私の方をちらりと見た。
内心、心臓バクバクしてるけどなんとか抑え込む。
するとゲーチスの目はベルの方に動く。
「そこの娘……ポケモンは返してやろう」
プラズマ団からベルのムンナが解放される。
ムンナはベルを見つけるとすぐに寄っていった。
ベルはお礼を言いかけるがアイリスに止められてた。
まあベルって優しいし素直な娘だから……。
ムンナはどこも怪我なく無事のようだ。
「これは麗しいポケモンと人の友情!ですがワタクシはポケモンを愚かな人間から自由にするためイッシュの伝説を再現しますよ……!ではごきげんよう」
「⁉」
室内の明かりが消え真っ暗になる。
明るくなった頃にはプラズマ団の姿はどこにもなかった。
「また逃しちゃいましたね……」
「いや今回はこれが最適解さ。奪われたポケモンになにかあったら大変だしね」
この後ベルはヒウンシティを見て回るらしくアイリスがボディーガードを続けるみたい。
ベルはアイリスに押されて行ってしまった。
アーティさんと私はベルが焦ってるのをみて苦笑してたが。
「じゃあレインさん。ボクはジムで待ってるよ」
「準備してきたんですけど……すぐ向かいますね」
アーティさんはそのままジムへ。
残された私は一応ポケモンセンターに向かい改めてジム戦の準備をすることにした。