今更始めるポケモンBW 作:雨上がり
「ここがヒウンジム……」
ポケモンの体力も全回復、きずぐすりの貯蔵も十分。
万全の状態で入ったヒウンジムの内装はまた一風変わった場所だった。
「なにこれ……蜂蜜?」
入ってすぐテカテカと光る黄色い壁。ほんのり甘い香りがする。
おいしい水の人ことガイドーさんによるとジムのテーマが壁を突き抜けることらしい。
芸術家でもあるアーティさん。ジムの内装も風変わりといったところかな?
「むしタイプのジムだからなんか蜘蛛の巣みたいなのだと思ってたんだけどな」
ハートゴールドでのヒワダタウンやXでのハクダンシティみたいに。
ヒワダタウンはあみだくじでハクダンシティは迷路だったかな?どちらもゲーム内では始まりの方のジムだったからあんまり覚えてないけど。
イッシュ地方を周り尽くしたら他の地方も行ってみたい。
「ここを突き抜けるのね……」
蜜の壁。
突き抜けろと言われても躊躇しかないんだが。
軽く壁に触れてみる。
弾力があって力強く行かなきゃ弾かれそう。
「あ、意外とベタつかないんだ……」
手に蜜がつかないことにほっとする。
髪を後ろで束ねているとはいえベタつくのは勘弁してほしかった。
流石に蜂蜜まみれの状態でジム戦なんて出来ない。恥ずかしいし。気になっちゃいそうだし。
蜂の巣のような六角形の空間を練り歩き壁を突破し、途中現れるピエロたちとポケモンバトルをする。
ただ、壁の柵を取り除くスイッチのダミーを踏んだときに下からバッと飛び出すのはやめて欲しい。心臓に悪い。
あと壁を抜けた瞬間にダミーのスイッチがあるのもずるい。
「慣れないなぁ……」
ポケモンレンジャーのときにも喰らったとはいえ意識外から出てくるのは本当に無理。
心の準備が出来てないんだもん。
何度もドッキリを喰らって驚いている人と同じ感覚だ。
今後も急に出てこられると心臓がキュッとなるだろう。
……いつか心臓発作で死ぬんじゃ無いだろうか。
「こっわ」
唐突に脳裏に浮かんだ明確な死のイメージを払拭するように頭を振る。
割りとありそうなのが怖い。
「思ったより時間がかかったかな?」
蜜の壁を抜けるのに時間を使った。
結構力入れてないと弾かれるから抜けるでけで一苦労。
「来たね!レインさん!ボクの虫ポケモンが君と戦いたいって騒いでさ。早速だけど勝負だね!」
そう言うやいなやアーティさんはホイーガを繰り出した。
ヤグルマの森で見かけたポケモン、フシデの進化系。
対する私はハーデリアを繰り出す。
今回のジム戦は3VS3。
「ハーデリア『かみくだく』」
先手必勝とばかりに攻撃を仕掛ける。
「遅いかな『ころがる』」
かみくだくが当たる前にホイーガは回転しだし、かみくだくを正面からハーデリアごと弾き飛ばす。
「ハーデリア⁉体制を立て直して!」
「させないよ!『ころがる』で連撃だ!」
高速で回転しながら連撃を加えるホイーガにハーデリアは手も足も出ない。
体制を立て直す暇すら与えてくれない。
「ハーデリア!タイミングを狙って!正面に来たら『とっしん』!」
無理な体制からだけれど勝利を目指してとっさに思いついた策をだす。
「読み通りさ!『ポイズンテール』」
「なっ⁉」
タイミングは完璧でホイーガにとっしんが決まると思ってた。
が、そこはジムリーダー、アーティさんのほうが一枚上手だった。
さながら野球のバッターのように突っ込んだハーデリアはポイズンテールで打ち返された。
「ハーデリア戦闘不能!」
審判のガイドーさんの声が響く。
「ハーデリア……よく頑張ったね。お疲れ様」
まだ最初の1匹目とはいえこれはキツイ。
「お願い!ヒヤップ!」
速いホイーガに対抗するため、テクニックタイプのヒヤップを出す。
「『ねっとう』!」
「『ころがる』」
ねっとうをくぐり抜けホイーガはヒヤップに迫る。
「想定の範囲内!『いあいぎり』!」
やったことはさっきのホイーガと同じこと。
ねっとうで減速されたホイーガにいあいぎりを当てたのだ。
「反撃開始!『いあいぎり』!」
「くぅうやるね!」
怒涛の畳み掛けにホイーガは倒れる。
「やった!」
「まだまだ1匹さ!イシズマイ!」
出てきたのはイシズマイ。むしタイプでもありいわタイプ。
判断ミスってなかった!さっきココロモリを出していたら相性つかれて負けてた。
「イシズマイ『いわおとし』」
「躱して『ねっとう』」
ねっとうが便利すぎる。
低確率でやけど状態にするし何より今回は相性がいい。
水は岩に抜群だからね。
「やっぱり相性的に不利かな?」
「そうですね。ヒヤップも結構消耗させちゃいましたど」
技のぶつかりでイシズマイもヒヤップも瀕死に近かった。
ねっとうを喰らっても的確にれんぞくぎりを当ててくるイシズマイにヒヤップも追い詰められてた。
「『いあいぎり』」
「『れんぞくぎり』」
再度技がぶつかり辺り砂煙が舞う。
「ヒヤップ、イシズマイ共に戦闘不能!」
「相討ち……」
「じゃあお互いに最後のポケモンだね」
「はい!」
ココロモリとハハコモリ。
なんか名前が似てるポケモンがフィールドに揃う。
今回はジャノビーがジムバトルの手持ちから外れてる。
理由としては単純にタイプ相性。
というか思ったんだけどBWシリーズってツタージャに不利な気がするんだよね。
タウンマップの情報によるとサンヨウジムを除くとノーマル、むし、でんき、じめん、ひこう、こおり、ドラゴンのタイプのジムがある。
で、くさタイプであるツタージャの進化系統が有利なのはじめんタイプのみ。しかも弱点はむし、ひこう、こおりの3つ。
因みにポカブだと弱点はじめんとひこうだけで有利はむしこおりの2つ。ミジュマルだと弱点がでんきのみで有利はじめんのみ。
こう考えると弱点3つを相手取らなきゃいけないなんて御三家でツタージャが不憫だと思う。
まあ今回の場合むしタイプのジムだけどジャノビー使わないから関係ないんだけどね!
「ココロモリ!『エアカッター』」
「ハハコモリ『はっぱカッター』」
お互いにエネルギーの刃が飛び交う。
はっぱカッターの威力が高いのかタイプ相性で不利なはずのエアカッターと互角に渡り合えていた。
正直ココロモリのひこうタイプの技はエアカッターだけ。
でもエアカッターは今のように封殺される。
それにココロモリの得意技のハートスタンプは近づかないと行けないからまだ実力を隠しているであろうハハコモリに接近するのは危険。
「チッ……一か八かの賭けだけど……」
「?」
2分の1の確立で有利になる技。
確立は五分五分だからあんまり使いたくはなかったけど!
「ココロモリ!『メロメロ』」
私のココロモリの性別はメス。
ハハコモリがオスなら行動を制限できる。
ゲームと違って性別が見た目でしか判断できないから結構悩んだ。
ピカチュウみたいに性別で姿に違いがあったりしたらわかりやすいんだけど。
「動きが鈍った!ってことは……」
「まさかメロメロを使われるなんてね。ハハコモリはオスだよ」
ココロモリに見とれて動きがかなり鈍くなったハハコモリにエアカッターを次々と当てていく。
攻撃当たってダメージ喰らってるのにメロメロ解除されないのって……メロメロ強すぎない?
なんか攻撃されても目がハートなハハコモリがいたたまれなくなったのでエアカッターの集中攻撃でとどめを刺す。
「ハハコモリ戦闘不能!よって勝者!挑戦者レイン!」
「あぁ……負けちゃったよ。それにしても君すっごく強いんだね」
「ありがとうございます」
「これ、ジムバッチね。ボクにかった証さ」
虫の羽を模した黄緑色のバッチ、ビートルバッチをもらった。
「次に向かうのはライモンシティかな?ジムリーダーの彼女も強いよ。頑張ってね」
アーティさんに別れを告げジムから出ようとする。
……え?これ来た道を戻るんですか?
あ、そう。こっちに出口無いんですか……。
また壁を突き抜いてかないと行けないみたい。
うーん締まらない!
次はライモンシティか……。
初プレイでボコボコにされた経験があるから苦手意識が若干。
因みに2でも負けた。
どんな感じに負けたかはジム戦の頃に書くとしましょう。