今更始めるポケモンBW   作:雨上がり

4 / 28
最初の一歩と初ゲット

 

「レイン!こっちだよ!」

 

 

 カノコタウンの北側、1番道路に続く入り口。

 

 

「ベルが旅を始めるなら最初の一歩はみんな一緒がいいって」

 

 

 私もチェレンもベルもカノコタウンから外に出たことがないわけではない。

 でもやっぱり最初の一歩ってすごい大事な気がする。

 

 

「レインもほらっ!みんなで一緒に1番道路に踏み出そうよ!」

 

「うん!」

 

 

 二人の間に並んで……

 

 

「じゃあ行くよ」

 

「「「せーの!!」」」

 

 

 揃って1番道路に踏み出した。

 なんだろう。ものすごく楽しい気分。

 心臓の音が耳に響く。

 

 

「ああ!なんだろう、ドキドキワクワクしちゃうね!」

 

「わかるよベル!もうね!テンションがヤバい!」

 

「そうだね。さ、博士が待ってる」

 

 

 チェレンの言葉にはっとして高鳴る鼓動を抑えながら博士のもとに向かう。

 

 

「アララギ博士お待たせしました」

 

「うん!それでは説明を始めますね!」

 

 

 アララギ博士の説明を簡単にまとめると

 ポケモンと出会うことでポケモン図鑑のページが自動的に埋まっていく。

 ポケモンを捕まえると更に詳しい情報が手に入る。

 要するに出会うだけじゃなくて捕まえることも意識しないと。

 

 

「ということで私が実際にポケモンを捕まえて見せます」

 

 

 そういうとアララギ博士は草むらに歩いていくと飛び出してきたミネズミとバトルを始めた。

 

 

「すごい……」

 

「アララギ博士ってポケモンバトル出来たんだ……」

 

 

 博士の繰り出したチラーミィはあっという間にミネズミの体力を削りとる。

 

 

「こうやってバトルをして相手の体力を削る。そしたらこれ!モンスターボールを投げる!」

 

 

 アララギ博士が投げたモンスターボールはキレイな放物線を描きミネズミに当たる。

 ミネズミは赤い光に包まれモンスターボールに吸い込まれる。

 星のエフェクトが舞い、ミネズミはモンスターボールに収まった。

 

 

「今の見てくれた?」

 

「博士すごーい!」

 

「ポケモンの体力を減らして少し弱らせると捕まえられるんですよね」

 

「チェレン正解!ポケモンの技によって眠らせたり麻痺にさせたりするのも有効な手段よ!」

 

「私達のポケモンはまだ覚えてない技だね」

 

 

 やってたなー。「みねうち」でHP1にしてからの「さいみんじゅつ」。

 ゲームの中だからこういうものだって思ってたけどこうして目の当たりにすると確かに有効なんだなって思う。

 実際に体力の減ったポケモンは動きが鈍くなってるし。

 

 

「次はあなた達の番。モンスターボールを幾つか渡すから挑戦してみてね!では私はこの先のカラクサタウンで待ってるわ!」

 

 

 私達にモンスタボールを5個ずつ渡すとどんどん先に行ってしまった。

 

 

「じゃあ僕らもいこうか」

 

「さんせー!」

 

「隣町まで行かないとモンスターボールも買えないし」

 

 

 カノコタウンってなんで成り立ってんだろうって思う今日此頃。

 お店くらいあってもいい気がするけどな……。

 

 

「あ!いいこと思いついた」

 

 

 いざ行こうとするとベルが声をあげた。

 

 

「さ、さっさと行こうか博士が待ってる」

 

「そだね」

 

「ちゃんと聞いてよ!何なのよもう⁉」

 

 

 若干涙目になるベル。ごめんって……。

 

 

「どれだけポケモンを捕まえたかみんなで競争しようよ?」

 

「競争?」

 

「そう!アララギ博士からもらったポケモンも含めてたくさんポケモンを連れてる人が勝ちね!」

 

 

 ゲット競争か。

 今私の手持ちはツタージャだけだからモンスターボール5個全部にポケモンが捕まえられたら連れていける最大数の6匹になるわけだ。

 

 

「なるほどね。そういうことなら面白いな」

 

「図鑑も埋まるし一石二鳥……ベルにしてはやるぅ!」

 

「ベルにしてはって何さー!」

 

「ごめんって。じゃあカラクサタウンに着くまでね」

 

「あたしとミジュマルのコンビが一番なんだから!」

 

 

 よし!行こうか!

 

 

 


 

 

 

 さってと!

 ベルにもチェレンにも負けないようにやっていこう。

 

 

「ポケモンちゃーん出っておいでー」

 

 

 小さい頃から1人で草むらに入っちゃダメと言われてきた。

 まあ戦えるポケモン居ないのに野生のポケモンに襲われたら為す術もないからね。

 

 

「あっミネズミみっけ!お願い!ツタージャ!」

 

 

 早速ゲット候補の登場だ。

 ミネズミの進化系のミルホッグはいあいぎり、かいりき、フラッシュとなにかとあったら便利な技を覚える冒険のサポート役みたいなポケモンなのだ。

 

 

「ツタージャ『たいあたり』」

 

 

 大地を強く蹴って走り出すツタージャ。

 ミネズミはツタージャよりもレベルが低いのか、たいあたりを正面から喰らい一撃で大分弱った。

 

 

「チャンス!モンスターボール!それ!」

 

 

 弱って膝をついたミネズミにモンスターボールを投げる。

 私の手から放たれたモンスターボールは緩やかなカーブを描き

()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「え?あれ?」

 

 

 私ことレインはノーコンだった。

 あれこれ致命的なヤツ……。

 

 

「あ!ちょっと⁉」

 

 

 モンスターボールがどっかに行ってしまったので仕方なくもう一つ取り出そうとバッグに目を向けた瞬間、チャンスだと思ったのかミネズミは草むらの中に逃げていってしまった。

 

 

「あぁ……失敗した」

 

 

 こういうのはベルの役目なんじゃないかな……なんてベルに失礼なことを考えながら頭を抱える。

 そういえばそうだった。

 前世でも球技は大の苦手だったしレインとしても物を投げて狙った通りにいった試しがない。

 

 

「ツタージャごめんね……私が不甲斐なくて。……慰めてくれるの?優しいねキミは」

 

 

 ツタージャは襟元からつるを伸ばし頭をなでてくれる。

 ポケモンに慰められる少女の図。情けないなぁ……。

 

 

「よし!切り替えて行こう!ツタージャもよろしくね!」

 

 

 気合充分!再チャレンジだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ダメでごめんね……」

 

 

 駄目だった。

 ゲームでポケモンを倒すと戦闘が終わるけどここでは体力ゼロ判定の一歩手前で多分生存本能的なアレが発動してなんか一瞬で目の前から逃げる。

 正直ゲットチャンスではあるんだけれども高速で逃げるポケモンに当てられる程の腕はなかった。

 

 

「モンスターボールも残り一個か……今度こそ!」

 

 

 草むらに入りポケモンを探す。

 

 

「あ!居た。ヨーテリー!私にゲットされなさい!ツタージャよろしく「つるのムチ」!!」

 

 

 何回か戦ってツタージャは「つるのムチ」を覚えた。

 私の頭をなでてくれたつるのムチを高速で飛ばしヨーテリーを翻弄する。

 

 

「あ!思いついた!ツタージャ「つるのムチ」でヨーテリーを捕まえて!」

 

 

 私の指示の通りツタージャのつるでヨーテリーは締め上げられる。

 

 

「ごめんなさいねヨーテリー。私がノーコンなのが悪いの……」

 

 

 縛られたヨーテリーに近づきモンスターボールを押し当てる。

 投げなくていいからノーコン関係ないね!

 

 ヨーテリーが入ったモンスターボールは小さく揺れると星のエフェクトが舞った。

 

 

「やったー!ヨーテリーゲット!」

 

 

 ヨーテリーをゲットしたことで図鑑に通知が入る。

 

 

「図鑑No.012 こいぬポケモン ヨーテリー うん!ちゃんと登録されてる」

 

 

 本当に図鑑に登録されるんだ。どういう仕組なんだろう。

 一応ミネズミも発見した扱いだから内容は埋まってないけどページが出来てる。

 

 

「ボールもなくなっちゃったしカラクサタウンに行くとしますか」

 

 

 一番道路を進むともう既にチェレンとベルが居た。

 

 

「あ、レインも来たね!じゃあ勝負しよう!」

 

「おー」

 

「じゃあレインからね!」

 

「私はツタージャとヨーテリーの2匹だけ……モンスターボール投げるの難しいね」

 

 

 もう手持ちのモンスターボールがないことを伝えると笑われた。むう。

 

 

「そういうベルたちはどうなのさ」

 

「僕もベルも2匹だよ」

 

「あたしたちみんなおそろいだね」

 

 

 どうやら2人も1匹だけ捕まえたらしい。

 

 

「意外だなー。チェレンの一人勝ちかなって思ったけど」

 

「僕も考えなしにボールを投げてるわけじゃないさ」

 

「あたしはこのコって思ったコを捕まえたんだー」

 

「それじゃあカラクサタウンに行こうか」

 

「そうだね」「おっけー」

 

 

 いざカラクサタウンにってところでライブキャスターが鳴る。

 こうなんか「いざっ」てときに出端くじかれること多くない?

 

 

「アララギ博士からだよ」

 

『ハーイみんなどう?今カラクサタウンのポケモンセンターにいるの案内してあげるからみんなもおいで』

 

「ポケモンセンターですね。わかりました」

 

『オッケイ!それじゃあーねー』

 

 

 ライブキャスターの通信が切れた。

 

 

「だってさ。先に行ってるよ」

 

「あっちょっとチェレン置いてかないでよ!」

 

「待ってー」




うちのレインちゃんはノーコン。
トレーナーにとっては致命的な欠陥だったりする。多分。

レインの手持ち

ツタージャ
ヨーテリー
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。