転生したら魔王の次男だった件! しかも双子の片割れは悪友でした! 作:こんろんかずお
失意のまま、俺は学を抱え、雫さんはユニコーンに乗り、近くにある遺跡へと向かった。
「ここよ……」
雫さんの言葉は暗く重い。
そりゃそうだろう、親友に裏切られ、恋人は女性だったし、気持ちの整理がつかないまま死んでしまったのだ。
正直俺もだ、気持ちの整理が全然追いついていない。
でも、もしかしたらという気持ちで俺達はここに来ている。
奥に進むとひんやりとし、周囲が光輝く紫水晶で出来ている部屋にたどり着く。
「綺麗だ……」
「そうね……」
実際に綺麗でとても神々しい雰囲気ではあったが、先程の事で俺達の心は沈んでいたし、素直に感動できずにいた……。
女神の祭壇を見ると、紫水晶で出来た等身大の女神の像が立っていた。
雫さんに聞いた話ではこの像はこの世界を作ったと言われる女神アデレの像らしい。
女神像の前には国宝三つが置ける、スペースがあり、まるでパズルの様に設置出来るようになっていた。
俺達は国宝三つを当てはまる場所に設置する。
すると、女神アデレの像が虹色の光を放ちだしたのだった⁉
「?」
「!」
ぎょっとする俺達。
そして、その女神像は神々しい虹色の光を放ち、折りたたまれていた6つの翼を広々と広げる。
次の瞬間何と女神像は驚いたことに女神アデレへと変貌していったのだった⁉
虹色後光がさしたそれは、女神に相応しく神々しい姿だった。
「う、うおおおおおおおおおっ⁉」
「あっ、あああ……」
その神々しい姿に俺達はただただ驚くばかりだった……。
女神アデレはそんな俺達を優しくじっと見つめる。
「色々あって辛かったのでしょうね……。でも解決する手段はあると思いますよ?」
俺と雫さんは気を取り直し、頷く。
この感じ、ということは……。
「……さあ、願いを言いなさい」
女神は俺達ににっこりと微笑む。
じ、じゃあ……。
「先ほどの大戦で亡くなった全種族の命を蘇らせることは可能ですか?」
「可能ですが、叶えましょうか?」
俺と雫さんは手を取り合い歓喜する。
「は、はいっぜひっ」
「一つ目の願い叶えましょう……」
そう言うと女神は無数の虹色の光を指先から放つ。
一つの光はそのまま学を優しく包み込む。
「……よお、お前ら起こしてく……がふっ?」
「き、奇跡よ……学ーっ!」
雫さんは泣きながら学の腹にボディブロー数発叩きこんでいた。
そう、お約束である。
「よ、よかったですね……」
女神は若干引いていた。
本当によかった……。
俺も嬉しくてまた泣いてしまった。
「あ、ありがとう、女神様……。次は万葉スイを元の世界に戻してください」
彼女は正直、危険人物ではあるが、ここからいなくなれば俺達に害はないはずだし……ね。
「……はい、送りますね」
そう言うと女神は虹色の光を指先から放つ。
「……彼女は間違いなく元の世界に戻りました」
よし、後は……。
俺達三人は顔を見合わせる!
「……最後に俺達を御剣博士夫婦のいる世界へ……可能ですか?」
女神は驚いた顔をしている。
「
「っ……⁈ それでもいいのでお願いします!」
「……分かりました。では良い旅を」
女神はにっこりと笑うと俺達に向かって虹色の光を放つ。
「そしていつの日かまた会いましょう……」
俺達は虹色の光に包まれ、女神の不思議な力で何処かに飛ばされた。