転生したら魔王の次男だった件! しかも双子の片割れは悪友でした! 作:こんろんかずお
「学さんの今回の能力は『メタモルフォーゼ』になります」
「なんだそりゃ?」
女神様に突っ込む学。
「一言で言うと条件つきの変身能力で、例えば前の魔族にも30分間だけ変身可能です」
「おお! じゃ、空とんだり、岩壊したり、大技『ダークネスギガントインパクト』も使えたりする?」
「そこなんですが、転生者が使える固有スキルはコピーできません」
「ちっ、残念だな……。あれ気に入ってたのに」
心底残念そうな学。
「ちなみにこの固有スキルは経験をつめば、進化していき、使用時間が伸びたり、変身できる姿のストックが増えたりします。そこら辺の詳細は雫さんに聞いてくださいね?」
「おう! ありがとよ女神さん!」
いいなー学の能力。
制限時間があるものの、無限の可能性を感じれるスキルだ……。
実質前より強化されてる気がするし、学の名前にピッタリな能力だよな。
「では、最後に守さんの固有スキルですが……」
ゴクリ……。
「『チーレムコンバート』になります。詳細は雫さんに聞いてください以上です」
「ええっ! 雑っ! ちょ、まって女神さまっ!」
その雑さ加減に俺は思わず不満を口にする。
「あ、はい」
「ありがとでしたー」
軽く流す二人。
こらこら!
「あ、雫俺のスキルだけど詳細を教えてくれるかな?」
「うん、えっとね……」
そして、早速スキル詳細を詰めていく二人。
わあ、俺なんか置いてきぼりだあ……。
「あの守さん……」
「うわっ?」
女神様の声が引き続き聞こえてくる。
んん? 二人とも気が付いていないようだが?
「あ、すいません。この会話は守さんだけに聞こえる内容になっています」
「へえっ? 何故に?」
「スキルの説明とマスターからの伝言になります」
「ああ、それで……。俺だけぞんざいな扱いを受けたのかと……」
「ふふ、ごめんなさいね……。そのスキルなんですが」
「うん」
「同じ空間にいる異性の高感度を上げやすくなる能力になります」
「えっ? 具体的には?」
「近くにいる女性が守さんを好きになりやすくなるってことです」
「あっ⁈ あ、あ――――――!」
俺は今までのピンクイベントを振り返っていた……。
な、なんだ、純粋に俺に対しての高感度があったわけじゃないのか……。
俺は少し悲しくなり、虚しくなってしまった……。
「あ、ちなみにこの能力は転生者には効きませんので」
「そ、そっか……。そうだよな、おかしいと……」
んん?
転生者には効かない?
じ、じゃ、あのピンクイベントは、純粋に二人の……。
「後、マスターからの伝言になりますが、ここだけ音声を直接流しますね」
「た、頼んます……」
「初めまして、守。今まで迷惑をかけてすまなかったね」
こ、これが俺の父親の声か……。
声だけなんだけど、なんか緊張するな……。
「もう巻き込んでしまったので話すが、これはとある組織の計画を防ぐために行ったことなので許して欲しい」
スイさんの組織との関係か……。
「詳細は言えないが、この計画には学とお前も大きく関わっている。すまないが、組織の計画を防ぐためにも、この世界で色んな経験を積んで強くなって欲しい。そして、学とも仲良くやってくれ。運が良ければ俺達と会えることもあるだろう。その時は……何でもない以上だ……」
「……」
父親の音声はそこで途切れた……。
そ、そういうことだったのか……。
その計画が気になるんだけど、わかんないしな……。
スイさんなら知っているんだろうか?
しかし、スイさんはもう……。
くそっ、失敗したなあ……。
「……以上です」
声が元の女神様に戻る……。
「あ、後、もう一つ伝言が……」
「あ、うん、何?」
「「この世界を愛し、仲間と楽しんでくれ」だそうです」
「あ、ああ分かったよ! 親父達にそう伝えてくれよ?」
「ふふ、わかりました……。では良い旅を……」
これ以降、女神の声は聞こえなくなった。
代わりに学と雫さんの話声が聞こえてくる。
……はーこうなったら、腹くくってルベードに会いに行くしかねーのかな……。
もう二人とも、行く気マンマンだしな。
……しかし、それはいいけどさ、このスキル何に使えんの?