abell&atene on the birthday day 作:さくらどらごん
誤字脱字がありましたらすみません。
「ん?アベルからラインだ。」
珍しくアベルからラインが来ていた事に気づくアテネ。
〈アテネ明日用事ある?〉
「別にないけど、っと」
〈別にないよ〉
すぐにに既読が付き、返事がくる。
〈ありがと〉
「ん?なんだったんだろ?まぁいいや寝よ」
これが7月11日の夜の話。
───後日─7月12日
「ふぁ〜」
朝8時。アテネは起床した。
そしてドアを開けた。が目の前には壁があった。
「え?何これ?」
アテネはその壁を蹴ったがただ自分の足が痛いだけだった。
「アベルの仕業ね。」
アテネは他にも出口がないか確認した。
すると窓が目に入った。
「ここね」
アテネはカーテンをガッと広げたがそこには驚くべき光景が広がっていた。なんと板が打ち付けてあり外に出られないのだ。
「アベルにしちゃ用意周到ね。」
アテネは苛ついたがどこか関心もしていた。
───同時間帯 アベル
「さてと、始めますか。」
アベルとメメは台所に立ち料理の準備を始めた。
リビングの机には緑のリボンで結ばれた四角い箱が2つ並んでいた。
───数時後
「アチッ!」
「アベル大丈夫やで?」
「うん大丈夫。」
ちょっと熱くしすぎたらしい。アベルはIHの設定温度を下げた。
IHの隣にある銀のバットには衣を纏った鶏肉が陳列されている。
───少し前 アテネ
「はぁ。」
スマホを弄る手を止め扉に向かう。
「おーい!アベル!」
そう叫ぶが聞こえてないのか無視してるのか返事は一切ない。
「全く。何してるんだろ」
「あ、そうだ」
アテネは棚を探りだす。
「あ、あった」
カッター。何かと使うためこの前買っていたのだ。
「できるかな?」
カッターを窓に打ち付けてある木の板に突き刺すが分厚いのか全く刺さらない。
ドンガラカッシャーン!
ビクッ!
金属と金属が激しくぶつかる音がした。
「え?何?何?」
───同時間帯 アベル
ドンガラカッシャーン!
「あいたた」
アベルがボウルを落としたのだ。
「全く大丈夫やで?」
「うん。大丈夫。」
アベルはボウルを拾い上げ再び料理を始めた。
12時を回った。テレビでは今頃ワイドショーを放送している時間帯だ。
アベル達は料理を続けていた。
───同時間帯 アテネ
「こうなったら」
アテネは扉の前にある壁を見た。恐らく棚だ。なら動く筈だ。そうアテネは考えタックルをした。ドンッ!鈍い音が響く。棚は全然動かない事はなかった。が雀の涙程しか動かなかった。
「これでもいつかは。」
アテネはそう言い再びタックルした。そして三度タックルした。しかしまだ角度なら5°も動いていなかった。
───同時間帯 アベル
ドンッ!そんな音が聞こえたがアベルは気にしない何故なら今とても集中しているからだ。
(ここの失敗は許されない。)
そっとクリームの塗ってあるスポンジの上にクリームをデコレーションする。
壁掛け時計は3時を示していた。
───午後6時 アテネ
アテネはタックルするのをやめてツイッターを開いた。するとバルーンが上がった。
───同時間帯 アベル
「よし。終わった。」
「後はアテネを呼ぶだけやで」
そーっと音をたてない様にアテネの部屋の前に行く。そしてズズッズズッと慎重に棚を退かす。前もって中身を出しておいたお蔭であまり音は出なかった。
そして2人はクラッカーを持っと扉の前で構える。
「3、2、1」
目で合図する。
ガチャッ!
勢いよく扉を開けて
「アテネ誕生日おめでとう!」
パーンパーン!
アテネの体に色とりどりな紙片がかかり少しながら煙の匂いがした。火災報知器を予めオフに設定しておいたため鳴らなかった。
そしてアベルとメメはアテネの腕を引っ張りリビングへ連れて行く。椅子に座らせると電灯を消し、火の着いた蠟燭が立ち並ぶケーキを机の中央に置き歌を歌う。
♪〜
「アテネ、誕生日改めておめでとう!」
「そうだ。はいこれ」
「ワイからもやで!」
「へへへっ、ありがと。てかこの料理アベル達が作ったの?」
「モチロンですとも」
「へぇ〜アベルにしちゃ上出来じゃん。フフッ」
その後、3人は9時頃までアテネの誕生日会を楽しんだとさ。
───同時間帯 アテネ
「あ、そういえば今日12日、あたしの誕生日だったのか」
カレンダーを見てないアテネはその事に気づかなかったのだ。
(もしかしてアベルは、、、)
そう思うと自然と幽閉された怒りは消えていった。
「馬鹿。」
その言葉は自分を幽閉してまでこの事を隠したかったアベルに対してなのか、アベルよりも先に祝ったツイッターに対してなのかそれともそうとは知らずに怒っていた自分に対してなのかは我々にも、アベルにも、勿論アテネ自身にも分からない。
アテネちゃん!お誕生日おめでとうございます!!!