戦犯者たちの生き甲斐   作:サービス

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22話

 

例の預言者から渡されたキノコを医療チームに調べさせた

 

その結果とんでもないことが発覚した

 

 「これは原種だ…」

 

医療チームのスタッフが報告してきた

 

この世界のパンデミックの原因である菌、その大本だと言う

 

 「確かなのか?」

 

 「ああ間違いない、他の菌と比べれば明らかに危険性は少ないが同種の物、おそらくコイツに何らかの要素が加わって今の菌に変異したんだろう」

 

 「…そうか…」

 

 「ああ、何処で見つけたんだ?」

 

商人は黙ってキノコを見つめる…

 

信者達のことを頼まれた後渡されたそれ、そしてその後の知っていたという言葉。

 

 

 (預言者はパンデミックが起こる事を知っていたと信者達は言っていた、だからこそあんな風に崇められてた、つまりは…)

 

彼女こそが元凶…もしくはその関係者

 

本意か不本意かは知らないが、こうなった原因について何か知っていたのは事実だ…しかし

 

 (そんなことはどうでも良い)

 

そう商人にとってそこは問題ない

 

興味はあれど積極的に調べようとは思わない、問題は二つだ

 

 「それでコイツから抗体は出来そうか?」

 

一つは試作ではないワクチンの完成、菌の原種を手にしたとしてもそれを活かせなければ意味はない

 

 「ああ、それは大丈夫だ実験用にいくつか育成してる所だが要はこの菌がどうすれば人間に感染しなくなるかだろう?」

 

 「ああ」

 

 「変異前の原種は人間に感染する様子はない、冬虫夏草の亜種ってところだ、ならそこから変異した原因を探っていけば良い。」

 

 

そうだろ?と医療スタッフはご機嫌に話しかけてくる、別の世界の未知の菌に興奮してるのだろう。

 

商人である自分達もそうだがコイツらも中々イカれてる

 

 「それより大丈夫なのかそっちは、結構厄介な事になってるらしいが?」

 

 「思い出させないでくれ。」

 

商人はため息を吐きながら近くにあった壁に寄りかかる、最も厄介な問題が残っているのだ…

 

 「アイツらの管理なんざどうしろと?」

 

そう二つ目の問題はセラファイトの事だ

 

預言者が最期に頼んできた信者達の事、普通ならそんなもん商人としての仕事じゃないと断るが彼女は菌の原種だけでなくとんでもない物を残していった

 

島の管理と信者達の長としての権限

 

 

 

これも一見すると要らないとしか思えないが商人達からしたらかなりのメリットがある

 

ハーブなどを育てる為の畑と人員

 

あちらの世界で他者の目が入らない安全な拠点の確保

 

しかも預言者が事前に信者達に自分達の事を印象操作していたのかやたらと好意的である

 

一部不穏な輩も居るが許容範囲だろう

 

 「これだけ差し出しできたんだ、信者達の面倒を見ても釣りがくるだろう?」

 

 「自分は関わらないからと適当な事をほざくな!」

 

思わず声を荒げるが相手は知らん顔だ、さらに文句を言う為に口を開こうとした瞬間無線に通信が入る

 

 「支店長、戻って来てくれ客だ」

 

それを聞いた商人は渋々荷物をまとめて研究室を出る

 

 「頑張れよ長様」 「くたばれ」

 

商人は洞窟の門に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして2年以上の年月が流れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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