戦犯者たちの生き甲斐 作:サービス
「…なぁ兄弟…」 「…どうしたマニー…」
マニーに話しかけられた商人は武器の手入れをしながら相槌をうつ
「お前痩せたか?」
その言葉商人の手が止まる
「…そう思うか?」
此方を振り向かずに話す姿は哀愁を漂わせる
「あ、ああかなり…」 「そうか…」
商人は思うそりゃそうだろうと
預言者から信者達を任されてから彼は休む間もなく動き続けた
wlfのトップであるアイザックに事の経緯を話し(預言者の知っていた云々は流石に伏せた)自分達が引き継ぐ事になった為セラファイトとの休戦を共存に方向転換させた
領土問題に関してはワクチンの材料を作るのに必要だと幾つか譲歩して折れてもらい信者達に対してもwlfや一般人などに手をださない用にさせた(野盗や正当防衛などは例外だが)
あの時のアイザックの驚愕の表情は一生忘れられないだろう。
何で一商人が長年解決出来なかった問題をポンポン解決していってるのか、そんな感じの顔だった
wlfの方はそれで良かったが問題はセラファイト達だった。
何せ今まで信仰を穢す者たちは異端者だ!とか言ってた連中がその権化の様な奴らの傘下に入る事になったのだから…
信仰は棄てなくても構わないとは言われたが嘗てとは違う環境に慣れず戸惑う者達が多かった
それでも預言者の意思を受け継ぎ自分達を守る為に動く商人達に協力的な者達がほとんどだった…
まぁ、拠り所がなくなったところで新しい拠り所が出来たから飛びついた様なものだろうが
しかしそれでも反感を持つ者はいた
やれ“余所者の言いなりになるのか!?“だの
やれ“wlf共に媚を売れと言うのか!?“だの
面倒だったから何人かを呼び出し個別に話をして、それでもわからないなら処置を施した
信者達の説得に約一年、wlfとの連携にまた一年と激動の年の連続だった
そりゃ嫌でも痩せるだろう…
(おかしい…俺は商人の筈だ?何でこんな事になる?)
それは自分から厄介事に関わっていくからだと教えてくれる者はいない
商売の中でのスリルを求めて続けてきたが流石にキツくなってきた…
(…休暇が欲しい…)
切実にそう思う、しかしそう簡単にはいかない
曲がりなりにも自分は支店長、ここの拠点のまとめ役だ
代わりも立てずに休みたいから休みますなど出来はしない…(と言うか支店長以外でもしてはいけない)
「ハァ……」
結局は自分がやるしかないのだ、ため息を吐きながら作業再開するが、そういえばとマニーの方を見る
「マニー何でここに居るんだ?仕事はどうした?」
記憶が正しければ今日は非番ではない筈するとマニーはさっき迄の心配げな表情から一転して真剣な顔をする。
嫌な予感がした…
「実はな…ついに探していた奴の情報をアビーの奴が掴んだんだ、ファイヤフライを壊滅させた奴の居場所をな!」
座っていた状態から立ち上がり拳に力をいれる
「聞いた話じゃジャクソンにある拠点に棲みついてるらしい!アイザックから許可は取った!!これから装備を整えたらすぐにでも出発するつもりだ!!」
その言葉を聞いた商人は天を仰ぐ、目を閉じてこう思う
勘弁してくれ…と