戦犯者たちの生き甲斐   作:サービス

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25話が修正した覚えがないのに何故か綺麗に直されてる…何故?


29話

 

屋敷の地下、其処にジョエルはいた

 

商人達と話をした翌日、ジョエルはトミーから逃げる様に言われてこの屋敷に隠れていた…

 

しかし屋敷に到着して早々に何者かに薬を嗅がされ気を失い監禁されていた…

 

 「クソ!開けろー!!」

 

金属製の扉を蹴りまくりながら声を上げるがまるでびくともしない…

 

自分を監禁した相手の目的も分からない事も不気味だが、ジョエルが最も疑問に感じているのはそこではない…

 

 「おい!商人居るんだろう!開けろー!!」

 

そうジョエルは気付いている…監禁した犯人の正体を。

 

それは何故か…

 

 「早くこの部屋から出せ!本当に何が目的なんだ!?と言うか何がしたいんだ!?」

 

部屋には食料と水が入っている冷蔵庫、本棚とベッドそして机が置かれている…

 

その机の上には紙の束とペンそしてチラシと手紙が置かれていた。

 

内容はこうである…

 

 

 

“店の宣伝用チラシの複写を頼む。手書きの方が真剣さが伝わるからよろしく“

 

意味不明だ…

 

 「ハァ…!ハァ…!ハァ…!オェェ!!…クソ!」

 

叫び過ぎたせいか、若干えずきながらベッドに座り込む

 

 

監禁されてからどれだけの時間が経過したのか…だがいつまでもこうしている訳にもいかない

 

自分を殺しに来る連中がジャクソンに来るまでそう時間はかからないだろう…

 

いや、もしかしたら既に到着しているかも知れない…

 

ジャクソンに自分が居ないと奴らが何をするか…そうなればエリーの命も危うい…

 

いやエリーだけでは無い…トミーやマリア、下手をしたら街の人間たち全員に危害が及ぶ可能性がある。

 

だからこそジョエルは最初名乗り出ようとした。トミーにしばらく隠れていろと言われたが頃合いを見て自分からファイヤフライの手にかかり死ぬつもりだった…

 

そんな風に覚悟を決めていたと言うのにこのザマだ。情け無くて泣けてきた…

 

 (あいつら俺をどうするつもりだ…?ご丁寧に俺が餓死しないように食い物や退屈しのぎの本まで置いてある。まさか俺を匿う気か?)

 

落ち込みから復帰したジョエルは商人の目的について考える。

 

 (それは無いか?本人が直接俺を助けられないと言って来たんだ…それならやはり俺を売り渡す為か?イヤ…それにしては荷物も取られてないし何よりやり方が回りくどすぎる。)

 

わからない…それなりに長い付き合いだが、いつまでたっても商人の行動は読めない…

 

 “ガチャ“

 

 「ん?」

 

考えていると扉の方から音が鳴った。まさかと思いドアノブに手をやり扉を開く

 

 「開いた…」

 

開いた…意図も容易く開いてしまった。

 

 「商人…?いるのか?」

 

部屋の外を見回すが、姿は見えない…

 

部屋の外は長い廊下、そして上へと続く階段がある。

 

 「…行くしかないか…」

 

荷物を持ち武器を手にジョエルは上の階へと進む。階段を登り切ると何もない空間が奥の方まで続いている…

 

そこでジョエルは違和感を感じた

 

 (この屋敷こんなに広かったのか?)

 

直接は入った事はないが外観なら何度も見ている…少なくとも屋敷にこんな長い廊下や階段がある作りには見えなかった。窓もない壁を見るに必然的に此処は地下と言うことになるが…

 

 (明らかに広すぎるだろう…下手したら屋敷よりもスペースがあるぞ。)

 

考えながらも用心しながらゆっくりと進んで行く…すると突き当たりに扉と上の階に上がる為の階段が見えてくる。

 

ジョエルが外に出る為、再び階段を登ろうとした…だが

 

 “パパ“

 

 (……は?)

 

思わず足を止める…階段ではなく横にある扉に視線を向けた

 

今確かに聴こえた。パパと呼ぶ声が、それだけなら別に大したことは無い

 

問題は…

 

 (あり得ない…!)

 

頭の中で勘違いだと否定する。そんなことがある筈がないと…

 

しかしジョエルは扉に手をかける。そしてゆっくりと中へと足を踏み入れる…

 

部屋は明かりが存在せずに真っ暗だった…何処となくカビ臭い匂いもする…

 

 「誰だ…!?何処にいる!!」

 

ライトで部屋を照らしながら銃を構え叫ぶ。

 

あり得る筈が無いのだ…あの声が聴こえた等。

 

だってあの声の主は既に…

 

 “パパ?“

 

背後から声が聴こえた、即座に振り向き銃を向ける…其処には

 

 “久しぶりだねパパ“

 

失った筈の最愛の娘がいた。

 

 「お前は誰だ…!」

 

 “どうしたの?パパ?何でそんな顔するの?“

 

 「おい!商人!!これはなんだ!!これもお前の仕業か!?」

 

声を張り上げるが返事は返ってこない…

 

 “会いたかったよパパ…“

 

 「来るな…!それ以上近寄るんじゃない!!」

 

ジョエルの言葉を聴いたサラは悲しそうに顔を歪める

 

 “パパ私の事嫌いになったの…?“

 

 「お前はサラじゃない!サラは死んだんだ!!」

 

ジョエルは自分にそう言い聞かせる。

 

生きている筈が無い、あの日サラは死んだのだ。自分の腕の中で…

 

 “パパ…“

 

サラがこちらに近づいてくる。

 

 「来るな!」

 

 “痛いよパパ“

 

 「来るんじゃ無い!!」

 

 “助けて…“

 

銃で撃たれた傷を抑えながらサラはジョエルを見つめてくる。

 

ジョエル後退りしながら叫び続けるが遂に…

 

 「…あぁ…」

 

その場に崩れ落ちる。

 

 “パパ…“

 

サラが自分を抱きしめてくる…

 

幻覚では無い感触がある…

 

 「サラ…?お前なのか?本当に…?」

 

 “そうだよパパ。“

 

そこでジョエルの心は決壊した…

 

 「サラ!サラッッ!!」

 

ジョエルはサラを抱き締める。

 

ずっと後悔していた…助けられなかった事を!

 

だが今確かにここに存在する!!

 

絶対に離さない!これからはずっと一緒だ!!

 

 “ねぇパパ。“

 

 「どうした?サラ?」

 

サラが首に回していた腕をほどきジョエルの顔を見る…

 

 “あのねー“

 

サラが何かを伝えようとした瞬間…

 

 “ドン!!“

 

サラの顔が吹き飛んだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暗い部屋の一室そこには一人の男の影があった…

 

屋敷内の全てを小型カメラで監視をしているその男は…

 

 「ふーむ?まぁwlfの奴らは一人を除いて全員捕獲。残った奴はガキんちょと合流か…少し予定から外れたが良しとするか。」

 

商人である。彼は今回の騒動に全く関わりたく無かったが、そうも言ってられなかった…

 

せっかく商売に適した拠点を見つけたというのに…此処でジャクソンとの関係が悪化してしまえば今までの苦労が水の泡である。

 

かと言ってwlfの連中を蔑ろにする訳にもいかない…ならどうするか。

 

彼はトミーとマリアにある作戦を提案した。その作戦とは…

 

 「よし吊り橋効果作戦を決行する。ジョエル・ミラーを部屋から出せ、奴らを救出させに行かせろ。」

 

これである…

 

未知なる怪奇現象に襲われていた所を救われる。そうなれば全員は無理でも何人かは殺害を戸惑うだろう。

 

そうなれば後は簡単である、足腰立たなくなるまで痛めつける程度にしてやれ…とでもいって言いくるめて仕舞えば良い。

 

 (まぁそれでも駄目だったら諦めるしかないな…)

 

これ程の優良物件を失うのは痛いが仕方ない。それに此方以外にもヤバイ所はある…

 

そちらで商売をすれば良いだろう…そんなことを考えていると無線機から連絡が入ってきた。

 

 「どうした?やけに連絡が早いな?トラブル発生か?」

 

 「ああ…まずい事になった…」

 

部下が暗い声で商人に伝える…

 

 「ジョエル・ミラーが苗床の部屋に入った…」

 

 「なに…?」

 

 「入っちまったんだよ…ワクチン開発用の苗床部屋だ。」

 

 「ふざけるなよ馬鹿野郎…!」

 

商人は思わず声を上げる…そして部下に問い詰める

 

 「何でこんな所に養菌場なんぞ作った!」

 

 「人気がなかったからな、丁度良い場所だった。医療スタッフの奴らにも許可は取ってある。」

 

 「その前にまず俺にとれ!!」

 

商人は急いで荷物をまとめジョエルもとに向おうとする。

 

 「良いか、お前は監視を続けろ!何かあったらすぐに連絡をよこせ!」

 

わかったか!!と部下に伝えるが、返事を確認することもなく商人は部屋を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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