戦犯者たちの生き甲斐 作:サービス
〜3年前〜 シアトル
「おい早く来いよ!置いてくぞ!!」
「待っててば!!」
1組の男女が廃墟となった街を歩いていくまだ子供といえる年齢だが、動きに無駄がなく身につけている装備などからして訓練されている事がわかる。
「本当にいるの?アイツらが?此処は感染者達だけじゃないwlfやスカーだって居るのに?」
「嘘じゃないさ!間違いない!ファイヤフライにいた時に見た奴らと同じ格好だった!!この街にも居るんだよ!!」
「オーウェン…」
オーウェンと呼ばれた男の方が興奮しながら、後ろをついてくる女にまくし立てる。それをみて女はため息をつき話す。
「忘れたの?私たちはアイツらと敵対してたんだよ?顔を覚えられてるかも知れないし、もし気づかれなくてもお金がないんだから買い物何てできないよ。」
そう言われたオーウェンはニヤリと笑い懐に手を忍ばせる。手を出すとそこには財布が握られていた、中身が入っているのかパンパンに膨らんでいる。
「アンタそれ…」
「実はな、ファイヤフライにいた頃からこっそり通ってたんだよ、勿論ファイヤフライだとは気付かれないようにしてな!」
「あっきれた…」
自身の偉業を自慢するように財布を見せつけるオーウェン
「そう言う訳だ!!金の心配なら必要ない!そんなに高くない物なら奢ってやるぞアビー!」
しかしその言葉を聴いてもアビーと呼ばれた女は渋い顔をしたままだ。
「お金があるのはわかったけど、それならまずアイツらのことをアイザックに伝えないと、今の私たちはwlfに所属してるんだから。」
「わかってないな〜」
ムカつく笑みをオーウェンは浮かべる、それにアビーはイラついた。
「何がよ!私たちのボスにアイツらのことを報告する!間違ったことは言ってないでしょう!?」
「その結果、ファイヤフライの時のように敵対するかもな?」
その言葉にアビーは黙る。
自分達がいたファイヤフライと商人達は敵対関係にあった…理由は単純で物資を奪う為に彼らを撃ったのだ。
その後ファイヤフライは彼らに襲撃を食らった。敷地内に感染者達を呼び込んだり、どうやったのかは知らないが真夜中に建物内に侵入して大音量で黒板を引っ掻くような不協和音を流してきたり、兵や研究者達の部屋にとんでもない匂いのブツを投げ込むなど…
死者こそ出ていないが思い出すだけで腹立たしい、アレのせいで建物内の全員が寝不足になったし、自分の部屋からは数ヶ月も匂いが取れなかった。
まあしかし確かにあの一件に関してはこちら側が悪い、あの後商人達を殺害した兵達は厳罰に処された。
「確かに彼らの物資を確保できればこれからの戦いに有利だ。でもwlfが彼らと敵対してみろ?彼らは間違いなく敵対勢力を支援しだすぞ?アイザックは悪人じゃないが、アイツらをそのままにしておく程御人好しでもない。ここは何も伝えない事が正解なんだ。」
その言葉にアビーは納得する。
「…わかったよ…それで?アイツらはどこに居るの?」
その質問にオーウェンはああ、と答える。
「水族館だよ、海辺の近くのな!」
「ヒッヒッヒッ、よく来たなストレンジャー!おっ今日はガールフレンドも一緒か?」
いた、本当にしかも何か着ている服が水族館に合わせたデザインになっている
「ああ、コイツはアビーだ、アビーコイツがここの商人だ。」
「どうも…」
「ヒッヒッヒッ、ああはじめましてストレンジャー、さあ早速だが商売と行こう何を買う?」
挨拶もそうそうに切り上げビジネスの話に変える。
「そうだな、じゃあ何か美味いものが食いたいな、何か出してくれよ。」
「ヒッヒッヒッ、まいどあり。」
その言葉を聞いたアビーが驚いた表情を浮かべる
「何?ここって料理も出してるの?ていうか、アンタ達料理できるの?」
「ヒッヒッヒッ、まぁな、以前暇を持て余してる時に色々なことに手を出してみてな、その内の一つが料理だ。自慢じゃないが中々美味いぞ。」
商人は調理器具を取り出した、どうやら此処で作るらしい。
「見学料は無料だ、存分に目でも味わうと良い」
言うか早いか早速作り出す、テーブルの上に置いたまな板に肉を乗せてミンチする。そしてミンチ肉に塩胡椒で味付けをして捏ねる、丸めて両手を使ってお手玉のようにして空気を抜いていき、フライパンが置かれたコンロに油を引いてふたつの肉の塊を焼く、用意しておいたパンに新鮮なトマトとレタス、そして焼き上がった肉の塊ハンバーグを乗せてチーズも乗せる。最後にもう一つのパンで挟めば…
「ヒッヒッヒッ、待たせたなチーズバーガー二つだ。」
それを見て2人は喉を鳴らす、いつも味気ない食事、栄養のみを重視しているものばかりだった為久々のご馳走の登場に2人は飢えた肉食獣のような状態だ。
一気に2人は齧り付く、噛めば噛む程味がして涙目になってきた。
あっと言う間に料理を平げ、満ち足りた顔をする。
「なっ、来てよかったろ?」
オーウェンの言葉に
「そうだね。」
アビーは同意した。
「じゃあな商人またくるよ。」
「ああ、それじゃあなストレンジャー、そっちの嬢ちゃんもまたな。」
「うん、ありがとう、美味しかったよ。ごちそうさま。」
そう言うと2人は店を出て行った。
料理描写は適当です。
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