離れて近づいて ~infinite world~   作:月島柊

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第10話 The cutest

 美波は銅のダガーを貰って、嬉しそうだった。ぴょんぴょん跳ねて、俺に抱きついた。

 

「美波ちゃん!?何してるの!?」

 

有希が慌てて美波を離した。美波は抵抗して、俺にくっつこうとした。

 

「じゃあ、間を取って私がくっつく」

 

そう言ったのは、あの武具店の女の人だった。今気付いたけど、なんかすごい若くね?

 

「あの、若いですね」

「若いっていうか、まだリアルでも20になってないもん」

 

ああ、そういうことか。

 

「そりゃあ若いね。名前は?」

「由月。本名そのまま」

 

由月は俺の肩に手をかけてぶら下がっていた。

 

「なんでみんな蒼くんにあまえるのーっ!」

 

有希の声が響き渡る。

 

 それから、有希は頬を膨らませていじけていた。

 

「有希、許してくれないか?」

「ぶーっ」

 

有希は不貞腐れていた。頬を膨らませてるのがかわいいけど、言ったところで逆効果だろう。

 

「有希、俺は有希の俺だろ?」

「そうだけど……他の人とべったりなの、嫌……」

 

それだけ俺のことが好きなのは嬉しいけど、俺が有希以外の人と仲良くしすぎたかな。

 

「ごめんね、俺は有希が1番だから」

 

俺は有希にハグした。有希は俺の頬にキスして、恐らくもう仲直りできた。

 

 現実世界に戻った俺は、有希の部屋でずっと一緒にくっついていた。まるで新婚夫婦のように、ずっと1m以内にいる感じだった。

 

「蒼くん、あーんして?」

「あーん」

 

有希は俺の口の中にグミを1つ入れた。

 

「おいしい」

「私が作ったのじゃないけどね」

 

有希は笑いながら言った。

 

「あっ、夕飯作らないと」

「付いてくか」

 

俺は有希のすぐ後ろをついていった。有希はたまに速く歩いたりして、楽しくしていた。

 

「有希、今日の夕飯は」

「えー?どうしよっかなー」

「教えてくれないと耳噛むよ」

「えー?おしえなーいっ」

 

俺は唇で有希の耳を咥えた。

 

「ひゃうっ!」

「言っただろ?」

「むーっ、仕返し!」

 

有希が俺の耳を甘噛みした。

 

「うわっ」

「えへへー、仕返さないと」

 

有希は手を引っ張ってキッチンへ俺を連れて行く。

 

 有希は野菜を切っていて、キッチンを動き回っていた。有希は俺の方を見ること無くひたすら料理を作っていた。

 

(暇だなぁ……)

 

俺はキッチンへ向かい、有希に後ろから抱きついた。

 

「ちょっと、危ないよ」

「暇だったからさ。ちょっと補充させて」

「10分以内だよ?」

 

有希は結構多く時間を取ってくれた。有希も俺に抵抗することがなかったから、有希もしたかったんだろう。

 

「作り終わったら蒼くんに甘えるから」

「分かった。いつでもいいよ」

 

俺は有希に抱きついたまま言った。

 

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