離れて近づいて ~infinite world~   作:月島柊

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第9話 Unknown Bow

 しかし、追放するにも条件があった。まず、俺たちが証拠を残さなければならない。それが1番大変だ。

結局、しばらく先になった。決行日は1週間後、全員で参加になる。

それまでは自由な時間を過ごせた。しかし、話し合いが終わった後で、俺は健二の元に向かった。

 

「健二、きてやったぞ」

「おう、よく来てくれた」

 

健二は工房から1つの弓を持ってきた。

 

「この弓なんだが、攻撃力が不思議でな、それに、付与スキルも不思議なんだ」

「どれ……」

 

俺はその弓のスキルを見た。

攻撃力が100+レベルに応じて変化

付与スキルが、装備者の隠れた能力によって変化

俺が見ても、どういうことなのか分からなかった。弓を使うんだったら有希が使うが、有希が持ってる能力ってなんだ?

 

「一応試しに使ってみたいんだけど、いいか」

「構わない。買う人なんていないからな」

 

俺はその弓をストレージに入れ、有希に持っていった。

 

 有希はなぜか森林に1人でいた。ブツブツと何かを言っていたが、内容は分からなかった。

 

「有希」

「あ、蒼くん」

「この弓、能力なんてなってる?」

 

有希は俺が渡した弓を見る。

 

「えっと、攻撃力450、スキルは射撃速度増加、だけど」

 

それが有希にあった隠れた能力、ってことか?

 

「あ、あと、インビジブルっていうのがある」

 

なんだそれ。

 

「透明みたいな感じか?」

「多分」

 

有希はじーっとステータスを見ていた。俺が少し歩くと、有希は俺の腕にしがみつく。2つに集中してるの?

 

「蒼くんっ」

「なんでしょう」

「はなれないのっ」

 

有希は笑顔で言った。ステータスを閉じると、有希は弓を敵に一発撃った。

途中で矢が消え、敵の前になって再び現れた。インビジブルってこういうことか。

 

「すごいっ!これ使いたい!」

「健二に聞いてくるか。一緒に来るか?」

 

有希は俺の背中に乗った。多分行きたいんだろう。俺は有希を乗せたまま健二の店に向かった。

 

 俺たちが着くと、健二は工房から出てきた。

 

「おう、どうした」

「あぁ、この弓買おうかと」

「分かった。10col……と言いたいところだが」

 

健二は苦しそうな表情をした。

 

「なんだ、高いか。流石に」

「いや、無料でやる。この弓を複製して販売するより利益が見込めるからな。これも蒼たちが依頼をこなしてくれるおかげだな」

 

そう言って、健二は俺が出した弓を返した。そして、それと一緒に紙を渡す。

 

「悪い、今鉄が不足してるんだ。銅のダガーを報酬に行ってきてくれないか」

「早速依頼か。あぁ、別にいいよ」

 

鉄塊を250個。数だけ見ると多く見えるが、実際は敵1体当たり30個前後入手できるからそんなに多くはない。およそ9体同じ敵を倒せば250個はいける。

 

「銅のダガーって、強いの?」

「物によるが、な」

 

銅を使った防具は聞いたことがある。ただ、武器は聞いたことがなかった。

 

「耐久はあるし、攻撃力も平均以上。ただ、ダガーの中では軽いな」

 

美波にはもってこいだろう。

 

「じゃあ、パッパと行ってくる。15分くらいでまた戻る」

「あのな、これでも10体近く倒さなきゃいけないんだ。誰だって2人で行っても30分はかかるぜ」

「なに、1人5体倒せばいいだけだろ?」

 

俺は有希と一緒に敵を倒しに行った。

 

 早速弓を使ってみている有希だが、初めてなのにかなり上手い。

 

「有希、結構使いこなしてるな!」

「慣れちゃった!」

 

有希は俺の上にある木から攻撃していた。俺は最近入手した剣を使って倒していた。

 

 約束通り15分後、俺は健二の店に戻った。

 

「健二、鉄塊310個」

「依頼より多いが、まあいいか。サンキュー。約束通り銅のダガーな」

 

健二は銅のダガーを俺に渡した。

 

「美波にあげな。じゃ、またな」

「あぁ。また後で」

 

俺は美波に銅のダガーを渡しに行った。

 

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